2015年6月15日

14 日夜 8 時に福岡を出発して羽田でカタール航空のアテネ行きに乗る。カタールで乗り換えてアテネに 15 日の昼に到着した。

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アテネに着いてまずは現金を引き出そうと ATM に新生銀行の PLUS マーク付きカードを入れてみるが、引き出すことができない。 10 年前にヨーロッパを旅行したときは新生銀行のカードでドイツでもチェコでも、円預金を現地通貨で引き出すことができた。同じようにして現金を引き出そうと思い、 ATM にカードを入れるが、事前にインターネットバンキングかなにかで手続きを行っていないと、海外 ATM での引き出しができないようだった。そういえば一時期新生銀行のカードをスキミングして海外で不正に引き出すという犯罪が横行したので、何も設定してない場合は海外での引き出しができないようなルールに変わったのかも知れない。日本では羽田の三井住友銀行の両替所で €60 両替しただけだったのでユーロを現金でほとんど持っておらず、またギリシャの両替レートは日本で €1 = ¥141 だったものが €1 = ¥151 もして最悪のレートで、到着するや否や空港の到着ロビーで派手に夫婦げんかをした。

アテネ空港で昼飯を食べたがサンドイッチが €4 くらいして結構つらかった。 €1 = ¥150 として、 €4 だと 600 円くらいになってしまう。 €2 の飲み物つけたら 900 円とかになる。ヨーロッパ最悪だなと思ったけどサンドイッチはうまかった。

食事を済ませたあと、目的地までの飛行機の乗り継ぎで時間があったので、インフォメーションで空港内に携帯屋があるか尋ねてプリペイド SIM を買いに行ってみることにした。旅行中は昔使ってたイーモバイルの GP02 ( SIM ロックがかかっていない)を使ってインターネットしようと思っていた。SIM カード屋で最初商品を尋ねると、 SIM カード本体 €5 に 500MB の通信料 €6 で合計 €11 という話だったんだけど、端末を見せたら「Pocket WiFi の場合は別料金体系で通信料 2GB で €35 になる」といわれてしまった。クレジットカード払いはできないそうで、 €60 しか持ってない状態で €35 の買い物をするのが恐ろしかったので結局ここでは SIM カードを買わなかった。インターネットになれきった人間がインターネットがない状態に置かれるとまじで単なる情弱と化してしまってつらかった。

夫婦げんかをしている間に時間が過ぎ、夕方の便( Ellinair )でサントリーニ島に移動した。後述するけど、ギリシャ国内線の飛行機会社のエーゲ航空という会社がとにかく最悪で、この Ellinair というロシアの富豪が天然ガスか何かで儲けた金を原資に片手間でやってるような会社の飛行機がとても良かった。

サントリーニ島はかねてから嫁さんが訪れてみたかった島だそう。断崖絶壁に白壁塗りの家々が建っているのが特徴。昔は洞窟穴を掘って人が住んでいたらしい。いまは洞窟をきちんとコンクリートで塗り固めて住居とか宿泊施設にしてある。

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サントリーニ島の空港でバスを待つがなかなかやってこず(一時間くらい待ってた)、あきらめてタクシーに乗って(タクシーに乗り込んだ瞬間バス来た)フィラまで移動。最初は €18 だったけど値切って €15 になった。

初めて見るサントリーニ島の景色は、映画『天国の口、終りの楽園』で見たメキシコの風景に似ていた。土っぽくてホコリが充満していて、車はボロボロで、建物もどこか薄汚れている。道路には路上駐車の車があふれ、交通秩序はあってないようなもの。さらに道路を進んでいくとバイクや四輪バギーにノーヘルメットで乗っている人々の姿を目にする。まるで北斗の拳の世界にやってきたかのようだった。サントリーニ島は建設途中で放置されたか解体途中で放置されたような建物が多く、ノーヘルサングラスライダーとのコントラストが本当に世紀末のようだった。

フィラのランドマーク的な教会の下で待っててくれた宿のおっちゃんに荷物を持ってもらいポルトフィラという洞窟風ホテルに宿泊。部屋から絶景を眺めた。

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酒を買おうと買い出しに行っている間に夕日が終わってしまう。ヨーロッパの夏は日が暮れるのが遅くて、日が暮れるまで待ってると 9 時を過ぎてしまい、気がつくと 10 時になってて晩飯食べるには遅すぎる時間になってたりする。夜行性の嫁さんは 10 時過ぎててもかまわずに食事に出かけたがるが、自分は夜遅くに食事するのが嫌いなので夫婦げんかになった。しかしなんだかんだ言いながら雑に入ったレストランがなかなか良くて、白身魚のムニエルっぽいのがとてもうまかった。

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2015年6月16日

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二日目、時差もあるせいで一家全員はやく目が覚めたので 7 時頃から宿の周り(フィラ)の街を軽く歩いて回った。すると何頭ものロバを引き連れて坂を下る人と何度もすれ違った。フィラには崖の下にオールドポートがあり、ここにクルーズ船の客がやってくる。この人たちを丘の上まで引き上げる交通手段兼アトラクションとしてロバが使役されているようだった。ロバが通りざまにうんこをするので道はハエだらけでうんこくさい。ロバのうんこに気をつけながら散策して回った。

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朝食は部屋の前のバルコニーで食べた。パン、卵料理(オムレツ)、ハム、ヨーグルトの朝食だった。サントリーニ島で食べた朝食の中で一番良い朝食(パンはうまいしオムレツには焼いたミニトマトついてたしバターは本物のバターで蜂蜜とイチゴジャムとオレンジのジャムとかもあった)だった。

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宿をチェックアウトしてからはフィラの街を歩いて回った。フィラは原宿竹下通り的な場所で若い旅行者が多く、古代ギリシャのセックスの体位が書いてあるカードとかパチモンブランドショップとかがいっぱいあってごちゃごちゃしてた。加えて昨日も見かけたノールバギー軍団が沢山いて、あまり治安がいい感じがしない。

インターネット回線がないのがどうしても耐えられなかったので宿の WiFi で調べていた携帯屋に行って SIM カードを買うことにした。最初は Vodafone に行ったが、 Pocket WiFi 用の SIM カードはないと言って売ってくれなくて、隣にある ΓΕΡΜΑΝΟΣ (GERMANOS)という携帯屋で SIM を買った。ここはアテネ空港に入ってる店と同じ系列で、本当は Pocket WiFi で使ってはいけないっぽい SIM をこっそり売ってくれた。 1GB パックで €17 だった。キャリアは COSMOTE というギリシャのdocomoみたいなキャリアで電波がよく届くらしい。 GP02 で使うためには APN の設定を変えないといけないけどそのやり方がわからなくて、微弱な野良 WiFi を使って調べて設定を済ませ、何とかモバイルインターネットが使えるようになった。

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サントリーニ島の宿はとても高くて一泊目の宿が一番高く同じところには連泊できなかったので、翌日はイアという北端の街に移動した。バスでフィラからイアまで移動したが、なかなかの絶景の連続で軽いエンターテイメント感あるのに €1.6 しかかからなくて、何でも高いサントリーニ島にあって一番お得感のあるイベントだった。

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二泊目の宿が一番良くなかった。宿の場所がわかりにくく、宿の主人があまり感じよくなかった。部屋は広いものの内装がいけてない感じだったし、繁華街からも遠くて不便だった。場所がわかりにくくて困っていると、泊まった宿の隣にある高級ホテル(一泊二十万円くらいする)のイケメンスタッフが声をかけてくれて、ギリシャ語で宿泊予定の宿の店主と話をして途中まで迎えに来てもらった。ギリシャ人はイケメンであればあるほど親切で英語がうまい気がする。

イアはロバの糞とか落ちてなくてよかった。フィラは原宿竹下通りのような、修学旅行の中高生が喜ぶような店がいっぱいあってごちゃごちゃしてたが、イアは高級なホテルとかブティックが多くてこざっぱりしてた。

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イアは夕日が名物なので宿でしばらく休憩したあと夕日を見に出かけたが、夕日スポットを探している間に日が暮れてしまい、残飯臭漂う駐車場から夕日を眺めた。ギリシャはゴミの収集日とかなくて雑に収集所にゴミを捨てるっぽくて、収集所のあたりは常に残飯くさい。しかも収集所は公園とか駐車場のようなパブリックスペースにあって、結構そういうところは風景が良かったりするからだいぶ違和感あった。

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夕日が沈んであたりが暗くなるまで街の写真を撮っていたらもう夜 10 時くらいになっている。慌てて夕食を食べる店を探すけど目をつけていたところが見つからなかったり前を通りかかってメニューを見たら微妙だったりでだいぶ食べるのが遅くなった。一日目に食べた魚料理がうまかったのでツナステーキを頼んだら、「一枚で十分だろ」的なボリュームのやつが二枚出てきて完食できなかった。

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2015年6月17日

午前中は宿に付いているジャクジーに浸かったりして宿で過ごした。チェックアウトして昼からイアの街を観光し、土産物を買ったりした。この日はめちゃくちゃ天気が良くて、というかギリシャはだいたい毎日天気が良くて、昼間に観光して回るのがとてもつらかった。スペインにシエスタの習慣があるのは有名だけど、ギリシャにもあるようで、午後 1 時くらいから 4 時か 5 時くらいまでみんな昼食のあとに昼寝するみたい。高校の頃の世界史でイスラム教の影響みたいな話を聞いた覚えがあったけど、気候的な問題なように思えた。正午から夕方くらいまではとても人が太陽の下で活動できるような状況ではないと思う。シエスタの習慣は地理的な要因が大きいのではないかなぁと思った。

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イアをひとしきり観光してイメロヴィグリという街に向かった。ここはイアからわずかに南下した街でイアやフィラよりも標高が高い。高いところからイアの夜景を眺めることができ最高だった。また泊まった宿の位置が最高で、夕日を見るために移動したり人を押しのけたりする必要がなく、自分の部屋の前のプライベートバルコニーで最高の夕日が見られた。部屋もギリシャでは一番広く、家族でサイコーと連呼しながらはしゃいでしまった。

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ただ二日目の宿で嫁さんがエアコンを全開にした状態で寝てしまったせいで風邪を引いてしまい(ギリシャの宿のエアコン、どこも室温 17 ℃とかに設定されていたりする)、夕食を食べに出かける気力がなくてホテルで食べてしまったことだけが悔やまれる。多く人が泊まっているのにホテルのレストランで誰も食事をしていないのおかしいなぁと思っていたけど、気がついたときにはときすでに遅し。テーブルの上に所狭しとゲロまず料理が並べられていた。この宿の食事で一番うまかったのが付け合わせのキュウリで、キュウリってこんなに甘かったっけと感動するほどの味だった。ギリシャはトマトやキュウリのような野菜がうまい。地中海の殺人的な太陽のなせる技だと思う。

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2015年6月18日

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前日の夜にイメロヴィグリの街を散策できなかったので、 7 時頃から街を散策して回った。イメロヴィグリは現地住民の住居と観光客向けの宿が混在している感じで、ギリシャの街の雑な感じがより一層強調されている感じだった。ゴミとかいっぱい落ちてるし、車は傷だらけでめちゃくちゃに汚れているし、駐車の仕方もテキトー。すさんだ感じがした。

前日の夕食で想像できてはいたが、この日の朝食がひどかった。スクランブルエッグは火が通り過ぎて卵がぼそぼそになっていた。残念ながら朝食は完食できず残してしまった。食事を下げに来た宿の女性に「こんなに残っているけど本当にお腹いっぱいになったのか?」と聞かれてしまった。

宿を出てサントリーニ島最後の宿に向かった。次の宿はフィロステファーニという街にあり、距離で 2.5km くらいとのことだったので、宿の人は進めなかったがタクシー代を節約するために歩いてみることにした。しかしこの選択は間違っていた。

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ギリシャの道は日本の道のようにきれいに舗装してあるわけではなく、 2.5km の道のりの大半が登山道のような雑な舗装を施しただけのものだった。しかもサントリーニ島名物の階段が所々にある。ここをベビーカーとスーツケース二つを持って移動するのはほとんど修行に近かった。嫁さんがベビーカーを押すので自分が一人で合計 30kg 近くのスーツケースを運んだけどもうあれは二度とやりたくない。タクシーに乗らなければいけないときには乗らないといけないのだと思った。

フィロステファーニで泊まった宿は狭くて安い宿だったが場所が良い。フィロステファーニは一泊目に泊まったフィラの隣町という場所で、フィラまで歩いて行くこともできるし、街が連続しているのでレストランやショップも多く便利な場所だった。

この日にプリペイド SIM の通信料が上限に到達したらしく、通信が一切できなくなった。 1GB がこんなにはやく消費し終わるはずがないと思ったが、 Pocket WiFi の管理画面を確認すると確かに 1GB に到達していた。それも上りが。当初は息子殿の YouTube 閲覧が原因かと思ったが、嫁さんが iCloud のフォトストリーム同期を on にしていることが原因だった。旅行でプリペイド SIM を WiFi ルーターに挿して使うときはこの問題に気をつけないといけないと思う。

昼はフィロステファーニについてから tripadvisor で評判の高かった DA VINCI というイタリア料理のレストランで食事した。この店のニョッキが絶品で、実はサントリーニ島で一番うまかった店はここではないかと思ってしまう。なんか気前よくて頼んでないのにデザートと食後酒が出てきた。ありがたく飲んだけどこういうのは地球の歩き方的には睡眠薬とかが盛られてるかもしれないので本当は飲んではいけなかったと思う。

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初日のフィラ到着が 19 時過ぎだったためあまりフィラを観光できていなかったこともあり、フィロステファーニからフィラにかけての景色が良い崖縁の道路を散策して回ったりした。その後イアの街のカフェに嫁さんが忘れ物をしたのでイアまで取りに向かったが、結局嫁さんは回収した帽子をバスの中に忘れて何をしに行ったのかわからなかった。

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サントリーニ島最後の夕日を眺めたあと、宿の近くのギリシャファーストフード店でスブラキのピタを食べた。スブラキとギロスの違いがよくわからないのだけど、ケバブ風の食い物だと思っている。最後の宿は中国人が隣室で、人の部屋の前のテラスでたばこを吸って吸い殻を灰皿に捨てたり、人の部屋の前で食事をしたりして嫌だった。

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2015年6月19日

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朝起きてから再度絶景ポイントに移動して写真を撮り、 10 時にチェックアウトして頼んでおいた相乗りタクシーで港に向かった。今度はフェリーでミコノス島に向かう。ミコノス島は旅行計画を考え始めたときはノーマークだったが、日本・ギリシャ間の飛行機を予約するとき、 14 日夜出発で 27 日夜戻りのチケットでないと料金が手頃ではなく、時間調整のために訪れることにしたのだった。

サントリーニ島の新港は断崖絶壁の下の方にあり、道が狭くて大型のバスとすれ違うのが厳しいところだった。新しく作った港のはずなのになぜこんなに道が悪いのか理解に苦しんだ。サントリーニ島では建築途中で放棄されたと思われる建物を非常に多く見かけたこともあり、ギリシャという国は計画性が足りないのかなぁとぼんやり思った。三日後にこの思いを強めることになる。

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港は中国人であふれかえっていた。ギリシャは本当に中国人が多くて、ギリシャ人は東洋人を見ると中国人であると判断して「ニーハオ」と挨拶してきたりする。街頭の飲食店の看板みたいなやつにも「热烈欢迎」とか書かれてたりする。日本人はほとんどいない。国力の弱まりを感じる。

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(ミコノス紀行に続く)

Thira, Greece

結婚して新婚旅行に行ってなかったので、新婚旅行代わりに息子殿もつれて三人でギリシャとクロアチアに行ってきた。アテネまでの飛行機はカタール航空で、アテネからギリシャの島々への飛行機、フェリー、クロアチアへの飛行機、すべての宿泊は自分たちで手配した。いわゆるツアーではない旅行をしてきた。

Dubrovnik, Croatia

航空券や宿の手配は結婚式の準備や住宅の建設と同じようにつらく、また旅行中は飛行機の欠航があり大変な思いをした。いまはみんな海外旅行は行ったことあると思うけど、家族で、しかも子連れで旅行に行くときには一人で行くときとは勝手が異なるということがわかったので、得られた知見をシェアさせていただきます。

1. 飛行機はホールチケットを買う

旅程に乗り継ぎが発生するような移動がある場合は、途中の遅延・欠航時のリスクを旅行者自身が負わないためにホールチケットにするのが良い。ギリシャのミコノス島からアテネを経由してクロアチアのドゥブロヴニクに移動する際、我々は個別にチケットを買っていたため、ミコノスからアテネへの便が欠航したときに発生した損害(アテネ => ドゥブロヴニクのチケットの予約変更費用)を自分たちで賄わなければならなかった。ミコノス => アテネ => ドゥブロヴニクを一つの航空会社を窓口にして買っておけば、遅延が発生したときの振り替えや代替輸送はチケットを購入した会社が責任をとって手配してくれる。

またドゥブロヴニクではボスニア=ヘルツェゴビナのモスタルという街への日帰りエクスカーションを予約していたが、飛行機の欠航により参加することができなかった。キャンセルを申請したが、キャンセル時の Refund がない代わりに安くなるタイプの予約を選んでいたため、返金してもらうことができなかった。数百円増しで事前キャンセルが可能になるタイプの支払いオプションもあったので、海外で日帰りツアーなどを日本から予約する場合にはそういうオプションを選んでおくのが正しいと思った。外国は日本ではないので何が起こるかわからない。リスクは極力負わない方がよい。

2. クレジットカードの付帯保険を過信せず海外旅行保険に入る

クレジットカードの付帯保険には飛行機遅延やロストバゲージの補償はついていない。学生旅行と違って子どもがいたりする家族での旅行では、飛行機に乗れなかったときに発生する被害額が大きくなりやすい(飛行機のチケットの変更手数料、宿のキャンセル料などなど)。ゴールドカードなど特殊な付帯保険があるカードを保持しているのではない限り、少々お金がかかっても海外旅行保険に入っておく方が良い。

3. 日本円を現地で両替しない

日本円をギリシャで両替しようとしたら恐ろしくレートが悪かった。羽田空港の国際線ターミナルには三井住友銀行の両替窓口があり、ここのレートは €1 = ¥141 だったが、ギリシャの両替レートは €1 = ¥151 と 10 円も悪かった。しかし最強なのはクレジットカードの海外キャッシングで、 JCB カードでキャッシングして ATM で降ろしたところ、 €1 = ¥139 で引き出すことができた。しかもこのレートは手数料込みである。キャッシングなので年率 18% の金利がかかってしまうので帰国後に迅速に返済する必要があるが、賢く使えば一番有利なレートでユーロが引き出せる。新生銀行の口座にある円預金も海外で現地通貨として引き出せてレートは悪くないはずなので活用してみるといいと思う。ただクロアチアに関しては円とクロアチアクーナの両替レートは決して悪くなかったので、渡航先によりけりかも知れない。少なくともギリシャの場合はキャッシングの方がはるかにレートが良かった。

4. tripadvisor でレビューを見て Booking.com で予約する

今回旅行をするまで知らなかったのだけど、 tripadvisor というサイトが旅行者向けの情報をたくさん提供していて、旅行者向けの食べログ的な地位を確立しつつある。このサイトで宿やレストランのレビューを読むことができる。また Booking.com という YAPC 2014 のスポンサーにもなってたりするサイトで宿を予約するのが良い。宿泊予定の宿について、地図が添付されたメールが送られてきて便利。実際に宿泊した人のレビューが読めるのもサイコーだ。

5. なるべく連泊する

ギリシャのサントリーニ島は宿泊費が高くて同じところに連泊できなかったため、一日一日宿を転々とした。しかしこうすると昼間の時間を宿で過ごすことができず、毎日チェックアウトしては次の宿にチェックインしての繰り返しになり、旅行というより移動になってしまう。少々コストがかかったり場所が悪かったとしてもなるべく同じ宿に連泊して街の散策を楽しむ方に力を注いだ方がよい。

6. 洗濯屋を利用する

日本人の感覚だと他人に洗濯を頼むということに抵抗があるかもしれない。しかし外国にはセルフサービスのコインランドリーは少ない。かといって手洗いで毎日洗濯をしていると寝るのが遅くなったりして観光する時間が削られてしまう。洗濯は洗って干して乾かして畳んでという作業にかなり時間をとられる。自分は今回の旅行でセルフサービスのコインランドリーが見つからず、仕方なく洗濯屋を利用してみたのだが、非常に快適だった。洗濯物の量に関係なく値段は €10 ほどで、きれいに洗って畳んでもらって 3 時間で仕上がった。洗濯してもらっている間は自分の身は自由なのでその時間を観光にあてることができ、非常に有意義だった。

7. 子どもを連れて行く

子どもを実家に預けて夫婦二人で海外旅行に行く、という選択肢もあったかもしれない。しかし二週間ほど外国に連れて行っただけでも息子殿はハローとかバーイとか言うようになったし、 "What's your name?" と聞かれて名前を答えるようになった。また子どもをきっかけに他の家族連れや現地の人と話すきっかけができたりす。ベビーカー(ベビーカーは和製英語なので stroller と言わないと通じない)を持って行ったりとか大変な部分はあるが、連れて行って良かったと思う。

8. 水を飲み炎天下を避ける

夏のヨーロッパには初めて行ったが、地中海沿岸地域の夏は湿度が低くて過ごしやすいに違いないと思っていた。確かに湿度は低く日陰は涼しくて過ごしやすいが、強烈な太陽と乾燥で、モンスーン気候に適応した日本人には非常につらかった。夏なのに唇がひび割れてリップクリームが欲しいと感じるのは初めてのことだった。意識して水を飲まないと確実に脱水症状を起こす。またギリシャの太陽は強烈で日も長いため、正午から午後 4 時くらいまでは飲食店に入るか宿で休むなどして炎天下に身を置き続けないようにしないと危ない。恐らくイタリアや南フランス、スペイン、ポルトガル、北アフリカも同じような気候だと思う。帽子やサングラス、日焼け止めも忘れずに。

9. 中学英語を復習する

英文でメールを書いたり英文を読んだり英語で人が話しているのを聞いたりするのはだいたいできるのではないかと思う。しかし話すのが難しかった。腹減った、ビール飲みたい、トイレ行きたい、これ買いたい、荷物預かっててちょんまげ、お釣りちょろまかしてんじゃねーぞこのタコ、飛行機欠航とかふざけんな金返せコノヤロー、みたいな英語は、英文のニュースを読んだりしてるだけでは話せるようにはならない。中学校の英語の授業で習うような英会話文が一番実用度が高い。英語の読み書きには自信がある人でも、旅行前は旅の英会話とかをさらっと学習してフレーズごと覚えといた方がいいと思った。

10. SIM Free の WiFi ルーターがあると便利

スマートフォンになれきった現代人は、日本にいるときと同じようにインターネットにアクセスできなかったら死んでしまうと思う。しかし日本以外の国でインターネットを使うとローミング料金が高額で帰国後にまいっちんぐになってしまう。いまは海外でもパケ放題になるようになったが、それでも一日 2980 円もして、一週間の旅行でも 20000 円オーバーになる。海外向けのレンタル WiFi ルーターもあるにはあるが、一日 880 円程度費用がかかったり、一部の国には対応していなかったりする。

日本以外の国はプリペイドの SIM カードを比較的安価に買うことができ、 SIM フリーの WiFi ルーターにそいつを挿して使うと現地で日本にいるときと同じようにツイッターやホェースブックが使えて便利。道に迷ったときにも Google Maps でさくっと検索できる。ただヨーロッパの観光地の飲食店には必ず無料の WiFi があるので、インターネット使うときには店に入ればよいと割り切れる人には必要ないかも知れない。自分は解約済みの EMOBILE の Pocket WiFi GP02 を所持していて、この端末は海外の SIM カードに対しては SIM ロックがかかっていなかったので、現地で購入したプリペイド SIM カードを挿入して使ってみた。非常に便利だった。

ただ iCloud のフォトストリーム同期を on にしていると、日本国内では 4G 回線や 3G 回線では同期を行わないフォトストリーム機能が、 iPhone からは WiFi ルーターも固定回線の WiFi も区別できないので同期を行ってしまい、データ通信があっという間に上限に到達してしまうので注意が必要。 旅行中はフォトストリーム同期は Off にしておくことが望ましい

なお WiFi ルーターは電池の消耗が激しいので Anker のモバイルバッテリーとチャージャーがあると高速に充電できて快適。


旅行して帰ってきた日の新聞にはギリシャデフォルト間近とか ATM で預金を引き下ろすために並ぶ人多数とか書いてあったけど、自分が現地にいたときには特に混乱もなく、ぎりぎりのタイミングで無事旅行できたのかなと思う。いまの時期にギリシャに行きたいと思う人は少数派かもしれないですけど、何かの参考になれば幸いです。個人的にはクロアチア最高でした。旅行記を別の記事として書きます。

会社を辞めた。3年半在籍してた。

ペパボに入る前は凄いブラック企業で働いてて、 Subversion やめて Git 使いたいと言ったら会社辞めろと言われたりしてた。そんなときに蜘蛛の糸のように目の前に垂らされたのが Dazaifu プロジェクトの求人で、藁にもすがる思いで応募し入社したのだった。この辺は過去のエントリに適当に書いてあるので読みたい人は読んで下さい。

ペパボは働きやすくて、毎日18時になったらみんなさっと帰るし、21時過ぎに会社出ると最終退出者であることもしばしばだった。家庭の事情にも理解があって、育児休業をさせてもらったり、ばあちゃんの具合が悪いときには会社休ませてもらったり早めに帰ったりしてたし、ばあちゃん死んだときにはお花とかも出してもらった。労働環境の他にも年末の社員旅行とかプレゼン大会とか社内の催し物があったりして良い雰囲気だった。課長が女性エンジニアにセキュリティルームでセクハラしてたり社長が気に食わない奴はいきなりクビにしたりしてたブラック企業から移ってきた身にはほとんど天国だった。

なにより自分にとってよかったのが、インターネットが会社になったみたいなところだった。会社に @shikakun がいて、あとから @antipop さん( Mr. CTO!)とか @udzura さんとか面白インターネットコンテンツな人も入ってきて、自分が @morygonzalez として存在することが是認される感じがとてもうれしかった。

とはいえペパボでもそれなりに厳しいことはあって、そういうのは一昨年の闇アドベントカレンダーに書いたのでこれも読みたい人は読んどいてください。

社内ではおおよそ一年おきに異動していて FANIC => MuuMuuDomain => minne と渡り歩いた。そう、僕はいま CM やったりしてる minne の中の人だったのです。

3年半の間に PHP を書くこともあったけど、自分の指向性とかを汲み取ってもらい、概ね Ruby を書かせてもらった。ウィンドウズを使えと強要されることはなかったし、 Ruby は書きたい放題だし、毎日会社行くのが楽しかった。

最後にいた minne は本当に良いチームで、みんなでリーンキャンバス描いたりエレベーターピッチを考えたりして、どうやったらサービスが圧倒的に成長できるのかを真剣に考えてた。

エンジニアはみんなできる人たちで、特に初期から minne を支えていた @mizoR さんが凄く、ちゃんとコンピューターサイエンスのバックグラウンドがあるため文系の自分にはない視点で問題にアプローチしていて非常に勉強になったし、また歩く UNIX の哲学みたいな存在で、小さく作ってこまめにリリースし検証することの大切さを教えてもらった。(@mizoR さん作の rake_notification は神 gem なのでオススメです)

新卒入社の @keokent もできる奴で、モバイル端末へのプッシュ通知をサクッと作るしサービス愛も厚いし、風紀の乱れにもうるさくて、Tシャツの裾は常にズボンにインするように指摘されてた。

去年の4月に入社してきた @amacou さんも凄くて、 Ruby/Rails も Objective-C も両方書けて、出張申請とか経費精算さえできればフルスタックおじさんという感じだった。

ムームードメイン時代に仲良くなりプラチナサーチャーで女性ファン急増中の @モノクロメガネ(いけすかないのでリンクはありません) さんに助っ人で来てもらうこともあって、絶対間に合わないだろみたいな無理めなスケジュールでタスクが降ってきたときにもみんなでホワイトボード囲んでワイワイ開発して余裕で終わらせたりして最高だった。モノクロさんは隙あらば Go で Ruby のコードを置き換えようとするところ以外はエンタープライズ力も高いしスクラムマスター業もこなすナイスガイだった。本当にいけすかない。

何をやらせてもスピーディーにこなす若手ネット芸人 @hisaichi5518 さんとも物理的に距離がある状態で仕事したけど、とにかく作り上げるという力はさすがだと思った。チーフエンジニアの @hsbt さんのオラオラと詰めてくる感じの Pull Request もサイコーだった。チームのエンジニアの間では「 @hsbt さんが通ったあとには草の根一本生えない」とよく言ったものだけど、こういう人がいないとフレームワークや言語のバージョンアップとかインフラ構成の大胆な変革はできないことがよくわかった。そういえば @udzura さんという人とも働いたけど、ギャグが寒いこと以外は問題ないです。

デザイナーやディレクター、サポートメンバーも良い人ばかりで、昨日は送別会を開いてもらったんだけど、こんなに良いチームを去るのは残念で仕方なかった。写真はトデガールズに対抗して森井ガールズが結集している様子です。

森井ガールズ

福岡でウェブサービスの開発やってみたいけどどこで働けばよいかわからないインターネットをこじらせたウェブプログラマーの人はペパボの門をたたいてみるとよいと思います。

で、誰?

無名のウェブプログラマーです、このような記事を書いてお目汚しをし誠に申し訳ございません。

なんで辞めんの?

「次に行く理由」があるだけで、「辞める理由」はないのです。

株式会社ドワンゴに転職します(4年3か月ぶり2度目) - Kwappa談話室

僕も同じ気持ちです。

次なにやんの?

Kaizen Platform という会社で働きます。無事試用期間を乗り切れるのでしょうか。ご期待下さい。

ExceptionNotification::Slacky

Rails とかで例外が発生したときに Slack に通知するやつ作った。 exception_notification という便利 gem のプラグインとして動く。

morygonzalez/exception_notification-slacky

実は ExceptionNotification 本体に SlackNotifier あるんだけど、通知内容があっさりしてて自分たちのユースケースには合わなかった。 IRC 使ってた頃は同僚のスーパープログラマー @udzura さんが作った exception_notification-ikachan を使ってて、それと同程度のエラー通知が来るのを Slack で実現したかった。

世の中には Airbrake のような便利なサービスあって、エラーの統計情報とか取ってまとめて通知してくれたりするものもあるけど、甘えてはいけない。エラーが即 Slack に通知されることで、バグを放っておくと Slack のチャンネルがてんやわんや状態になって業務に支障が出るのでバグを直すインセンティブが生まれ、ソフトウェアの品質が向上していくのである。

Ruby で動くソフトウェアは常に何でも最新を追っかけるのが吉な気がする。好きで使ってる earthquake.gem が最近新規インストール時に動かなくなった。バージョンを固定してないジェム( eventmachine など)のバージョンが上がって死ぬようになったっぽい。そのジェム自身には変更がなくても、 Ruby のエコシステムはどんどん新しくなっている。止まっているのはそれだけでバグ生んでるのと一緒だと思う。なのでジェムを使ったり作ったりしたら、なるべく最新の環境で動くように気を配らないといけないし、いつも使ってるジェムに動かないところ見つけたらなるべく Pull Request 送っていかないといけないなぁと思った。そのことが最終的に自分のためにもなる。 earthquake.gem が動くようになる Pull Request 送ろう。

人生も一緒かなぁ。止まっているだけだとバグ生んでるのと同じなのかも知んない。世の中は常に動いている。