| @散財

 感じ通信経由で読んだ、絵文録ことのはの二つの記事は非常に示唆に富んでいた。ケータイ文化圏とネット文化圏を分けるという思考。

 絵文禄ことのはで指摘されていることのキモは、ケータイ族はPCによるウェブアクセスがいかに便利であっても、それを受け入れることはないということである。ケータイ族はケータイにフルブラウザ機能なんて求めない。それよりも絵文字の各社統一、着うたの音質向上などを求めている。たくさんのことが出来る必要なんてない、ケータイで出来ることを、いつでもどこでも自分の好きなときにやりたい、というニーズを満たすことがケータイ族の満足向上につながる。

 少し前、日本の電機メーカーはユーザーをスポイルしてて、思考を単純化させているのではないか、というようなことを書いたけど(portal shit! : ソニー、松下の「パソコン要らず」は果たして長所なのか?)、電機メーカーの囲い込みを受け入れる人々のことをケータイ族と、電機メーカーの囲い込みに抗う人々のことをネット(ウェブ)族と呼び変えても問題なさそうだ。僕が前々から感じていた電機メーカーに対して感じる窮屈さというのは、つまり僕がネット文化圏側の人間であったということなのだ。

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| @雑談

 吉村哲彦さんのブログのコメント欄で、興味深いやり取りがなされていた(ぷーくまのハチミツと海外旅行が大好き: 本のディスカウントセール)。吉村さんがアメリカは本のディスカウントセールがあるので本が安く買えて良い、日本の再販制度は愚かだ、と投稿している記事に対して、Takaさんという方が反論を述べている。以下、Taka氏の主張の要点を箇条書き。

  • 再販制度のおかげで日本の本は安い。新書や文庫は定価がバーゲンセール状態。
  • 再販制度のおかげで日本は本の種類が豊富。
  • 再販制度がなくなれば、弱肉強食現象がおこり大手出版社の寡占的状況が生まれ、本の多様性が失われて読者利益を損ねる可能性が高い。

 これに対して吉村さんがコメント欄で反論されているが、販売価格を維持せよという制度のおかげで本が安く売られているという主張は珍妙だ。

売れない本を普及価格で売る必要があるのか?

 しかしかくいう僕も、学生の頃、出版社に入りたいなぁと漠然と思っていた頃は再販制度は必要かも知れないと思っていた。というのは例えば岩波文庫を考えると分かりやすいのだが、ハッキリ言って岩波文庫は面白くない。あれを自由価格販売してしまうと、恐らく二束三文にもならず、出版社は販売意欲を失うだろう。きっと岩波文庫はなくなる。そうなると、世界の古典や名著を読むために、学生は順番待ちをして図書館で借りて読むか、多大なる書籍代を積まなければならなくなる。500円、600円でギリシャ・ローマの古典から近現代の名著にまで触れることの出来るいまの状況は、売れる本で得られた利益を売れない本の販売活動に補填する再販制度のおかげだ、と思ったのだ。

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| @映画/ドラマ/テレビ

 スマステ6を見ていたら、木村拓哉が『武士の一分』に出ている関係から、山田洋次の時代劇についてやっていた。山田洋次監督はこれまで藤沢周平原作の『たそがれ清兵衛』、『隠し剣 鬼の爪』を映画化している。山田監督はいままでの時代劇についてリアリティーが足りないと思っていたそうだ。一人が何十人も相手にする殺陣、相手の背後にいるのになかなか斬りかからない雑魚キャラ。殺陣だけでなく、衣装や食事、カツラにいたるまで時代考証を綿密に行い、リアリティーにこだわったのだそうだ。たとえば『たそがれ清兵衛』で真田広之演じる清兵衛は無精髭が生えているのだが、そんな人間が毎日髪の手入れをしているはずがないと、月代(頭を剃っている部分)を伸ばしたカツラを用意するなどしたそうだ。

 僕もテレビで見る時代劇などは嘘が多いと思っていたし、山田洋次監督のリアリティーを追求する姿勢には賛同するのだが、DVDを借りて見た『たそがれ清兵衛』は足りないところもあった。それは性の描写だ。以前もどっかで書いたけど、江戸時代というのは少し調べると遊郭や賤民の存在を避けられないような猥雑な時代だったということがすぐ分かるんだけど、それらをもろに描いた時代劇なんてのはなかなかないと思う。(もちろん存在するのだけど僕が知らないだけかも知れない。そうだとしたらゴメン)

 その点、性も、というか性を中心に江戸時代の人々の生き様を描いた奥田瑛二監督の『るにん』は圧巻だった(portal shit! : るにん ★★★★★)。ちょんまげにしたって、ほとんどの役者が髪を剃って月代をつくっていた。もちろん奥田瑛二本人も。住居から衣装まで、かなり徹底的に当時を再現しようとしたようで、時代考証は申し分なかった。

 ただ、すべての時代劇があからさまに性を扱う必要はないとも思う。だから山田洋次が撮るような、道徳的で美しいかつての日本人を描いた時代劇もあって良いと思う。でもあまり語られることのない、江戸時代の猥雑な部分を表現する映画を奥田瑛二にいくつか作ってもらいたい。緒形直人主演で、老人が児童虐待されている少女を誘拐する映画がカナダだかどこか外国の映画祭で賞を取ったらしいが、次作はまた時代劇を撮って欲しい。時代劇の今後に期待しています。

| @散財

 満を持してプラン変更したYahoo! BB 50Mですが(ぐらりと来たぜ、NTTのおばちゃん)、全然ダメ。ちっともダメ。電話番号を入力して変更後の速度を予測するYahoo! BBの判定サイトでは「変更後は驚異的なスピードを得られる可能性が高いです」みたいな表示が出たのに、実際の速度はというと・・・

Yahoo! BB の通信速度

 もうぶち切れですよ :-( 4.75Mbpsていったい。どうせ速度が出ないと文句を言っても「ベストエフォート型サービスですから云々」と交わされるんですよね。やっぱNTT西日本のおばちゃんの言うことを信じるべきだった。いまからでもフレッツADSLに乗り換えようか。統計サイトによると、こちらは阿蘇でも10Mbps以上は出るくさいんですよね。やっぱ官製サービスまんせーですな :-!

| @技術/プログラミング

 最近になってようやくタグとカテゴリーの違いみたいなものが分かってきました。カテゴリーは各記事をその中に内包するイメージだけど、タグによる分類は逆で、個々の記事にタグが付帯する感じ。だからぽんぽんぽんぽん気軽に付けられる。でも用いるタグには注意が必要で、出来るだけ一般的な言葉を用い、誰が見てもそのタグから連想されるイメージが近くなるようなものでなければならない。そうすることで、読者がもっと情報を効率的に摂取できるようになりますよね。カテゴリーによる情報分類では、自分にしか分からないような無茶苦茶な名前で情報分類していたので、それを修正する作業は結構骨が折れました。でも膨大なタグリストができてちょっと満足。量が多すぎて見にくいのは気にしない ;-)

 タグの表示数を増やすに当たって、技術的にも手を加えてあります。P_BLOGは純正だとタグのレベルは4段階で、また強調表示されるタグの数も少なく感じたので、合計32個のタグが5段階で表示されるようにしみました。めちゃ適当にいじってありますが、いまのところ正常に動いています。最後にCSSで見映えを調整してお終い。本当はtriflesさんのTag Selectorを導入しようかなと思ったんですが、エラーが出てうまく設置できず。多分変数の名前がずれてるくらいの小さなバグだと思うのでデバッグはそんなに難しくなさそうなんですが、術後の重い身体ではやる気が起きず :-!

 一応改変した部分を記しておきます。include/fnc_base.inc.phpの1143行目付近。ほんと適当です。

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| @雑談

 先日、熊本だけ未履修の問題が存在しないのは怪しいのではないか、という趣旨のことを書いたけど(あやしい ─ 未履修がないのは全国で熊本県だけだって)、これにはちゃんと理由があった。なんと熊本県では既に5月、未履修の問題が明るみに出ており、それで他県に比べ対応が早かったということのようだ。しかも未履修の問題はこれだけでなく、早くは92年から断続的に発覚してきたことらしい。とほほですね。

熊本県の教育委員会を批判したのは勇み足だった?

 ここまでだと前の記事での熊本県教育委員会批判は勇み足のようだけど、昨日の『たかじんのそこまで言って委員会』を見る限り、教育委員会という組織にはやはり問題があると思う。教育委員会は表向きは中立性が確保されるよう、首長による任命制で選出されるらしいが、結局地元の名士五人(地元企業の社長、医師、弁護士、教員上がりなど)が適当に選出されるだけで、教育についての専門知識に欠けるらしいのだ。

 しかも教育委員会は月に一、二度しか開かれず、主な運営は教育委員たちではなく事務局員たちによって行われている。事務局から上げられた案件に委員たちがお墨付きを与えるのが教育委員会の実情のようだ。しかしこの事務局というのがくせ者で、これは学校の先生たちが出向するようなかたちで運営されているから、先生たちの自己保身の主張がまかり通ってしまう可能性がある。それが教育現場での問題を分かりにくくしていることも充分考えられる。

 やはり教育委員会制度というのは何らかの処置が必要なんだと思います。陳腐化している。

| @雑談

 春に二軍の早稲田に勝った慶大ラグビー部ですが、秋も深まりシーズン真っ盛りであります。先週、帝京大に惜しい負けを喫したようです。なんとインジャリータイムが長めに誤アナウンスされ、それを信じて終了間際に得たペナルティーをタッチに蹴り出してしまい、3点差で負けたんだとか。つまりペナルティーキックでコンバージョンを狙っていれば引き分けに持ち込めた可能性があったのに、トライを狙いにいって負けてしまったのです。今後はこういうことがないように選手は残り時間をレフェリーに念を押して確認してもらいたいものです。

 さて、いよいよ5日は慶明戦。正直帝京に負けてしまったので久々の対抗戦優勝の可能性は立ち消えましたが、早稲田に一矢報いるためにも明治には勝っておいてもらいたいです。今年は明治のFWが例年以上に強力らしく(毎年毎年、今年の明治はFWが強力だ、って騒いでる気がするけど)、下馬評では圧倒的に明治優勢なようです。しかし2004年、2005年と慶応は明治戦は下馬評を覆して勝ってきたのでなんとかなるんじゃないかと思っています。

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