テレ朝の報道発ドキュメンタリ宣言という番組をたまたま見た。『昭和史最大のスクープ 男装の麗人川島芳子は生きていた!』というタイトル。なんか二時間スペシャルだったみたい。これは結構面白かった。
川島芳子ってのはもとは清朝の王女で、7歳の頃に日本人の養女になり日本人として育てられたらしい。そんで戦前戦中はスパイめいたことをやったりしてたらしいんだけど、戦後は国民党軍に捕まって死刑が宣告され、処刑されたということになっている。しかし国賊の処刑は通常公開処刑にされるのに川島芳子の処刑は非公開で行われ、処刑の少し前の川島芳子は短髪だったのに公開された遺体の髪の毛は肩まであり、後頭部から銃で撃たれていて顔を確認することはできなかった、などなどの理由により、当時から川島芳子は生きているのでは、っていう噂があったらしい。
最近になって中国で川島芳子をかくまってた一家の人が名乗り出たらしくて、調査が行われてるそうだ。川島芳子と見られる女性に育てられたという女性への取材と再現ドラマを交えてドキュメンタリーに仕上げてた。
こういうのは源義経伝説みたいに眉唾な印象を持ちがちなんだけど、これほんとかも知れないな、と思ってしまった。
番組では李香蘭こと山口淑子と川島芳子との交流の話とか出てくるんだけど、WIkipediaで色々読んでたら、李香蘭って人はなんかすごかったんだなと思ってちょっと驚いた。ビリー・ホリデーみたいな半分伝説と化した人物かと思ってたんだけど、山口淑子さんていまも生きてるんですね。日本人なのに中国名で女優やってて、戦中は人気があったってくらいは知ってたんだけど、日本に帰ってきてからも女優やったり、テレビ司会や参院議員もやってたってのか。
戦前の日本は007とか映画の世界のようなことをやってた人達がいっぱいいたんだと思って圧倒されました。川島芳子が密かに生き延びてたという話もすごいけど、李香蘭こと山口芳子さんの人生も十分に壮絶だよ。激動の昭和史の一端を垣間見た夜でした。