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新しい人生のはじめかた

評価 : ★★★☆☆

あらすじ

主人公はアメリカ人の中年のコンポーザー。妻子に逃げられ、一人で仕事だけを生き甲斐に暮らすが、長年のクライアントから逃げられ、若い作曲者に仕事を奪われる。そんななか、娘の結婚式に出席するためロンドンへと向かうが、そこでも決して歓迎されはしなかった。

感想

おっさん版『(500)日のサマー』とでも言うべきか。主人公ハーヴェイを演じるのはダスティン・ホフマン。年をとってしまい、コンポーザーとして下り坂にさしかかった主人公は大変かわいそうだ。娘の結婚式では大歓迎されるかと期待して向かうものの、宿泊先として用意されたホテルはみんなと別のホテルだし、式でバージンロードを娘と歩く役は前妻の再婚相手に取られてしまう。

干されかかった仕事を奪い返すために、娘の披露宴には出席せずにアメリカへ戻るつもりだったが、渋滞に巻き込まれて帰ることができない。空港で途方に暮れているところで、運命の女性と出会うのだった。そこからの騒ぎっぷりが面白い。

エマ・トンプソンが演じるイギリス人女性ケイトは、美人なんだけど結婚を諦めた中年女性。常に本を読みロマンティックな恋愛にあこがれているが夢を見るのを諦めてしまっている。そこにハーヴェイが現れるのだ。

ハーヴェイは典型的なアメリカ人として描かれ、飛行機に遅れそうだと列を無視して大騒ぎするし、レストランでも自分勝手で傍若無人な振る舞いをする(旅行先で浮いてしまう典型的なアメリカ人)。最初はそんなハーヴェイを軽蔑していたケイトだが、積極的にアプローチしてくるハーヴェイに惹かれる。ハーヴェイのアプローチは現実社会でやったらストーカーで捕まること請け合いな感じなんだけど、映画の中なので当然うまく行くしケイトと仲良くなれる。

ハーヴェイのはじけっぷりが傍らで見ていて恥ずかしいくらいなんだけど、音楽家としても父親としても自信を失っていたハーヴェイがケイトと出会ったことで自信を取り戻し、再生していく様はさわやかでした。ロンドンの公園の景色も美しいです。