| @旅行/散歩

 初の夜間開催のF1を見に行った。シンガポールでは初のF1ということもあり、到着したときから街中がF1一色という感じだった。街にはカード型のF1の入場拳をぶら下げた欧米人が溢れており、お祭り騒ぎだった。

DSC_3793.JPG

 市街レースのため街路は大幅に交通規制が行われており、MRTのCity Hall駅で降りて20分近く歩かされた。F1は想像していた以上に音がやかましく、耳栓なしには観戦不可能だった。多くのヨーロッパ人が観戦に詰めかけており、さすが国際都市シンガポールという感じだった。

DSC_3846.JPG

 シンガポール人の観客もいっぱいいたんだけど、みんな良いカメラを持っていた。やはりNikon。プロではないアマチュア連中だが、D3やD300、D700に巨大なレンズを装着し、レースを撮影していた。俺もD40X + VR 55-200mmで撮影を試みたけど、席がコーナー直前の外側だったこともあり、全然きれいに撮れなかった。

DSC_4086.JPG

 シンガポールはこんな風に世界初の市街地夜間レースを開催したり、高層ビルを林立させたりとすごく景気が良さそうだ。街中を走るのはベンツやBMW、はてはランボルギーニみたいなスーパーカー。オーチャード・ロード周辺の高級ブランド志向も強い。国民一人当たりGDPが日本を超えたというのもうなずける話だ。

DSC_4134.JPG

 東南アジアには日本をしのぐ経済的繁栄を手にした国があるということを実感させられた日だった。

| @旅行/散歩

DSC_3735.JPG

 The Battle Boxを見たあとはブギスのアラブストリートに向かった。ここにはモスクがあり、街はイスラム風の建物で、まるで中東に旅行に来たかのようだった。シンガポールは高層ビルが建ち並び、いかにも都会といった感じのピリピリした空気が流れているのだが、アラブストリートはゆっくりした時間が流れていてとてものんびり出来た。途中、イスラム風の服を売る店でムスリム用のマレー帽を買った。

DSC_3726.JPG

 モスクの中にも入ってみた。親戚のお姉さんは上着を羽織るよう求められたが、俺も短パンなので肌の露出が多いと上着を羽織ることを求められた。モスクの中ではおじさんたちがコーランを輪読したり世間話をしたりしていた。みんな靴を脱いで絨毯の上でごろごろしているように見えるし、雰囲気は田舎の公民館のようだった。

DSC_3739.JPG

 モスクを見学したあと、小腹が空いたので屋台でケバブを買い、モスク前のベンチに座って食べていたら、隣に座ったイスラム教徒のじいさんに説教をされた。このときは丁度ラマダン(断食)の時期で、モスクの前でしかもマレー帽をかぶって食事をしていたものだから、「ムスリムのくせにお前何やってるんだ」ということになったのだ。ムスリムの連中はひもじい思いをして我慢しているのだ、これは確かに配慮が足りなかった。宗教的におおらかなシンガポールじゃなかったらまずいことになっていたかも知れない。

 ブギスのアラブストリートはとてものんびりした雰囲気の良いところで、いつかイスラム圏を国を旅行してみたいと思った。

| @旅行/散歩

DSC_3662.JPG

 フォートカニングパークにあるThe Battle Boxに行った。The Battle Boxは戦時中はイギリスの要塞だったところで、戦争博物館のようになっている。見学しに行くと最初に暗室でビデオを見せられるのだが、部屋には入るとそこにいるのは欧米人ばかり(多分イギリス人)で、日本人は我々だけだった。旧敵国の間柄なのでちょっと気まずい。気をつかったのかどうかは分からないが、ガイドの人は彼らと日本人の我々を別々に要塞に案内した。

DSC_3676.JPG

 要塞の中は各国語の流れるヘッドフォンを付けて見学して回る。シンガポールの戦いにおける英軍の降伏は大英帝国始まって以来の大規模なものだったようで(8万人以上が投降したらしい)、この降伏が英国に与えたインパクトは相当なものだったようだ。蝋人形がたくさん置いてあって、英陸軍首脳の作戦会議の様子などを見学できるのだが、英軍がなぜ日本軍に降伏したのか分かったような気がした。蝋人形はみな上等な革靴を履き、ハーフパンツにハイソックスという出で立ちだった。当時の様子を映したビデオでも英兵は同じような格好をしていた。さすがに前線で戦闘に従事していた兵士は半ズボン姿では無かっただろうと思うが、何というか、展示の蝋人形からは英軍のピクニック気分が伝わってくる。マレー戦線を英軍は舐めていたのではなかろうか。

 シンガポールには他にもいくつか日本との戦争について触れた施設がある。日本にいては気づくことのできない日本の一面を見ることが出来る。

| @旅行/散歩

DSC_3619.JPG

 親戚のお姉さんは平日は仕事があるので、昼間は基本的に一人で観光して回ることになる。初日は一人でオーチャード・ロードに行ってみた。オーチャード・ロードとはシンガポールが国策で発展させたショッピングストリートである。高級ブランドショップから伊勢丹、高島屋といった日系百貨店まで揃ってるすごい通りだ。

DSC_3605.JPG

 滞在先のコンドミニアムはシンガポール中心部にあるので、オーチャードまでは歩いて向かった。赤道直下だし、死ぬほど暑いんだろうなーと思っていたけど、意外に耐えられないほどの暑さではなかった。むしろ日本の真夏の方が暑い。道路は欧米風に植え込みがあってきれいな歩道が整備されている。木陰を歩けば何も問題もなかった。

Continue reading...

| @旅行/散歩

 朝早く家を出て、10時半頃に福岡着。道中、エネループを忘れてきていることに気がつき、福岡空港で搭乗手続を済ませたあと、博多のヨドバシカメラまでひとっ走りしてきた。まぁ今にして思えば、3Gネットワークに接続しなければiPhoneのバッテリー持続時間はすごく優秀で、Wi-Fi + iPodという使い方ではエネループみたいのは一切必要ない感じだった。これは結果的に無駄遣いとなった。

 成田には14時前に着き、空港まで会いに来てくれた友達に会った。いろいろ話して昼食を摂り、16時半頃に別れてゲートに入った。搭乗口には裕福そうな日本人がいっぱいいた。発売されたばかりのD90と思しきカメラを見せびらかす者、ブラックベリーと思しき携帯を操作する者、Tシャツにスラックスというただならぬ組み合わせの恰幅の良い男(この男はビジネスクラスに乗っていた)などなど。

 シンガポールへは7時間。夕方からのフライトだったので眠りはしなかった。飛行機の中で周りの乗客は結構酒を飲んでいたけど、俺はトイレが近くなるのが嫌なので酒は控えた。飛行機の中ではMacBookに取り込んだアメリを見ていた。現地時間の23:40頃にシンガポール到着。

 到着口から出ると懐かしい顔が迎えに来てくれていた。親戚のお姉さんがシンガポールで暮らしているので、そこにしばらくお邪魔させてもらうのだ。

 到着ロビーから出るといっぱいタクシーが並んでるんだけど、意外なことに見慣れたクラウン・コンフォートばかりであまり外国に来たという感じがしなかった。しかもシンガポールは日本と同じ左側通行の右ハンドル。

DSC_3587.JPG

 でも親戚のお姉さんがタクシー整理員と言葉を交わしたときに外国に来た感が急上昇した。何だかよく分からない、東南アジアっぽい感じの言葉で喋っていて、全く聞き取れなかった。「え、シンガポールって英語が公用語なんでしょ?」。シングリッシュである。結局、滞在中ずーっとシングリッシュの理解に苦しんだ。何度も聞き返すのでフードコートのおばちゃんに怒られまくり。

 タクシーで滞在先となる親戚宅(コンドミニアム)に向かった。シンガポールはタクシー料金が安いのがいい。チャンギ国際空港から市中心部の滞在先まで深夜の割り増し時間帯に乗ってもS$30程度だったと思う。

 早速、最寄りのセブンイレブンに携帯電話のプリペイドSIMカードを買いに行った。SIMロックを解除して持ってきたM702iS(MotoRazor)をシンガポールで使おうと思ったのだ。M702iSは3G専用機なので3G用のSIMカードがいるのだが、店員のインド人はあまり携帯に詳しくなさそう。3Gのプリペイドカードが欲しいと言ったんだけど、「3Gて何だ?」と言うばかり。一応StarHubのカードを買ったんだけど、結局それは使えなかった。

 まぁそんな感じで初日は終わった。

| @映画/ドラマ/テレビ

 プライベート・ライアンをレンタルして見た。

 Gigazineにプライベート・ライアン冒頭のオマハビーチ上陸シーンをたった三人で再現、みたいな記事が出てて、それを見て無性にまた映画を見たくなって、レンタルした。

 やはり冒頭のオマハビーチ上陸シーンは圧巻である。一般の戦争映画は人間の手足がちぎれたり、はらわたを露出して苦しむ兵士の姿は出てこない。爆弾が落ちても、迫撃砲でやられても、建物が壊れて人が五体満足のまま飛び跳ねるだけだ。

 しかし建物を破壊するような威力のある砲弾が人体に当たれば、どんな結果をもたらすかは明らかだ。四肢が飛び散り、人間の体はミンチになってしまうのだ。

 そういう戦場の真実を再現している点で、プライベート・ライアンはすごい。

 上陸シーンで印象的なのが、人海戦術だ。冒頭、揚陸ボートの前方ハッチを開けた瞬間、ドイツ軍の機銃掃射で兵士たちが次々死んでいく。しかし撃たれても撃たれても次々にボートが到着し、兵士がビーチに向かって前進する。海はアメリカ兵たちの血で真っ赤に染まる。

 そもそもノルマンディー上陸作戦全体では、あまり大した被害は出ていないらしい。唯一オマハビーチ上陸作戦だけが死傷率50%を超えるという凄惨な状況だったようだ。

 これには作戦上のミスがいくつかあったらしく、戦車を運んでいた揚陸艇が高波にさらわれて、すべての戦車が水没したらしい。そのためビーチで兵士たちをドイツ軍の機関銃から遮る物がなにもなく、被害が拡大したようだ。

 僕はプライベート・ライアンの後に、現代の戦争をテーマにした『ブラックホーク・ダウン』という映画を見たんだけど、プライベート・ライアンでは負傷した兵士が結構放って置かれる印象を受けた。少なくとも、戦闘が終わるまではどんなに怪我をしようとも構ってもらえない。まあそれが戦場のクールな現実だと思うんだけど、ブラックホーク・ダウンでは、ちょっとでも味方兵士が負傷すると。「Medic!(衛生兵)」という怒号が飛び交う。

| @映画/ドラマ/テレビ

 『Mr.ビーン カンヌで大迷惑』を見た。

 僕は高校生のころからMr.Beanが好きでよく見ていた。Mr.Beanは10年前にも映画化され、『ビーン』というタイトルで劇場公開された。これはMr.Beanが手違いで英国の著名な美術評論家としてアメリカに派遣され彼の地ではちゃめちゃやるというもの。でも基本、披露されるギャグがテレビ版からの拾い集めで、テレビシリーズの要約版という要素が強かった。まぁ面白かったけど、テレビ版の方が断然面白いと思う。(アメリカよりもイギリスの方がかちっとした格式を重んじる国柄だと思うけど、イギリス人のMr.Beanが生真面目なアメリカ人の学芸員の家にホームステイしてはちゃめちゃなことをやらかすというのは皮肉が効いていて逆に面白いかも。この辺のアメリカ人を困らせる感じは『ボラット』に近い)

 それで今回の『Mr.ビーン カンヌで大迷惑』なわけだけど、こちらは『ビーン』に輪をかけてつまらなくなっていた。理由を考えるに、

  • そもそもMr.Beanは狡猾かつ卑怯な手段でちょっとした得をしようとするところが面白いのに、映画では善人として登場するので狡猾さや卑怯さを表現しにくい。(ドラえもんの劇場版でジャイアンやスネ夫が善人になるのに似ている。でもジャイアンやスネ夫は脇役なので劇場版で善人になると新鮮な感じがしてすがすがしい気分になれるんだけど、Mr.Beanは主人公である。狡猾な主人公が映画版で急に善人になるのは「なんか違うだろ」という気がしてしまう)
  • テレビ版は10分程度の細切れコントの中にギャグを詰め込んでいくので、ストーリーとか全体の流れを気にせずにやりたい放題やれる。しかし2時間の映画版だと映画のストーリーという絶対に外してはならない長大な流れがあって、これに沿わなければならない。一つ一つの場面があとにつながるための意味を持たなければならない。そのため全体的に窮屈な印象を受けることになる。

の二点かな。

 Mr.Beanはクジでカンヌ行きの旅行券を当ててカンヌ旅行に出かけるんだけど、途中で列車に乗り遅れたりレストランではちゃめちゃやったりと大暴れする。まぁこの辺はテレビシリーズでも繰り広げられるような、おなじみの展開。なんだけど列車に乗って以降の展開がぐだぐだ感あふれていて、正直だるかった。書くのもだるい感じなので詳細は書きませんけど。

 ラストなんか前作『ビーン』以上に露骨なハッピーエンドで、退屈極まりなかった。

 総じてギャグにもブラックさがなくて、いまいち。例えば『ビーン』ではアメリカの空港で、本当は銃を持っていないのに、警察官の姿を見かけるやジャケットの内ポケットに手を入れる仕草を繰り返して警官を挑発したりと、テレビシリーズで見られるような非常にきわどいギャグが見られた。翻って今作では物乞いの真似事のようなことをやるとこらへんくらいしかブラックなギャグは披露されず、物足りなかった。

 やっぱりMr.Beanはイギリスの物憂げな空のもと、人を小バカにするような感じで破天荒ギャグを繰り広げてこそだと思う。南仏の明るい太陽の下ではMr.Beanの陰惨なギャグは冴えない。

 蛇足ですけど、テレビシリーズで僕が好きなMr.Beanのエピソードは、DVD3巻に収録されている『ミスター・ビーンのクリスマス』ってやつ。これはすこぶる笑えるので、レンタル屋でDVD置いてたら借りてみてください。百貨店でクリスマスツリーの飾りを床にたたきつけて強度を調べる、クリスマスツリーを買おうとしたら自分の番の直前で売り切れたので広場のもみの木を倒して持ち帰る、七面鳥の重量当てクイズで体重計を使う等々、Mr.Bean飛ばしまくりです!