| @映画/ドラマ/テレビ

 『Mr.ビーン カンヌで大迷惑』を見た。

 僕は高校生のころからMr.Beanが好きでよく見ていた。Mr.Beanは10年前にも映画化され、『ビーン』というタイトルで劇場公開された。これはMr.Beanが手違いで英国の著名な美術評論家としてアメリカに派遣され彼の地ではちゃめちゃやるというもの。でも基本、披露されるギャグがテレビ版からの拾い集めで、テレビシリーズの要約版という要素が強かった。まぁ面白かったけど、テレビ版の方が断然面白いと思う。(アメリカよりもイギリスの方がかちっとした格式を重んじる国柄だと思うけど、イギリス人のMr.Beanが生真面目なアメリカ人の学芸員の家にホームステイしてはちゃめちゃなことをやらかすというのは皮肉が効いていて逆に面白いかも。この辺のアメリカ人を困らせる感じは『ボラット』に近い)

 それで今回の『Mr.ビーン カンヌで大迷惑』なわけだけど、こちらは『ビーン』に輪をかけてつまらなくなっていた。理由を考えるに、

  • そもそもMr.Beanは狡猾かつ卑怯な手段でちょっとした得をしようとするところが面白いのに、映画では善人として登場するので狡猾さや卑怯さを表現しにくい。(ドラえもんの劇場版でジャイアンやスネ夫が善人になるのに似ている。でもジャイアンやスネ夫は脇役なので劇場版で善人になると新鮮な感じがしてすがすがしい気分になれるんだけど、Mr.Beanは主人公である。狡猾な主人公が映画版で急に善人になるのは「なんか違うだろ」という気がしてしまう)
  • テレビ版は10分程度の細切れコントの中にギャグを詰め込んでいくので、ストーリーとか全体の流れを気にせずにやりたい放題やれる。しかし2時間の映画版だと映画のストーリーという絶対に外してはならない長大な流れがあって、これに沿わなければならない。一つ一つの場面があとにつながるための意味を持たなければならない。そのため全体的に窮屈な印象を受けることになる。

の二点かな。

 Mr.Beanはクジでカンヌ行きの旅行券を当ててカンヌ旅行に出かけるんだけど、途中で列車に乗り遅れたりレストランではちゃめちゃやったりと大暴れする。まぁこの辺はテレビシリーズでも繰り広げられるような、おなじみの展開。なんだけど列車に乗って以降の展開がぐだぐだ感あふれていて、正直だるかった。書くのもだるい感じなので詳細は書きませんけど。

 ラストなんか前作『ビーン』以上に露骨なハッピーエンドで、退屈極まりなかった。

 総じてギャグにもブラックさがなくて、いまいち。例えば『ビーン』ではアメリカの空港で、本当は銃を持っていないのに、警察官の姿を見かけるやジャケットの内ポケットに手を入れる仕草を繰り返して警官を挑発したりと、テレビシリーズで見られるような非常にきわどいギャグが見られた。翻って今作では物乞いの真似事のようなことをやるとこらへんくらいしかブラックなギャグは披露されず、物足りなかった。

 やっぱりMr.Beanはイギリスの物憂げな空のもと、人を小バカにするような感じで破天荒ギャグを繰り広げてこそだと思う。南仏の明るい太陽の下ではMr.Beanの陰惨なギャグは冴えない。

 蛇足ですけど、テレビシリーズで僕が好きなMr.Beanのエピソードは、DVD3巻に収録されている『ミスター・ビーンのクリスマス』ってやつ。これはすこぶる笑えるので、レンタル屋でDVD置いてたら借りてみてください。百貨店でクリスマスツリーの飾りを床にたたきつけて強度を調べる、クリスマスツリーを買おうとしたら自分の番の直前で売り切れたので広場のもみの木を倒して持ち帰る、七面鳥の重量当てクイズで体重計を使う等々、Mr.Bean飛ばしまくりです!

| @散財

 iPhone、OS 2.1でバッテリー持続時間が随分改善されたように感じますが、バリバリSafariを使ってるとやっぱりすぐ電池無くなっちゃいます。僕は先日、ヨドバシカメラでこれを買いました。

 前の方の記事では PowerBank slim 2.0 FPS440U にしようかなみたいなことを書いていたのですが、

  • 6,000円超と値段が高い
  • 見た目がiPhoneとミスマッチ

により、eneloopのKBC-L2Sにしました。こちらは色も白色でiPhoneとつないで充電してても違和感ないです。ネットで検索するとeneloopシリーズはiPhoneの充電に失敗するとかそういう報告がいくらかあるのですが、このKBC-L2Sでは充電に成功するという報告が多いです。KBC-L2Sの出力は500mAなのですが、USB出力ポートが2つあって二つの機器を同時に充電することが可能なため、二つ合わせて1000mAに近い出力が確保されるようです(iPhoneの充電には1000mAの電流を必要とする)。

 しかしKBC-L2Sが完璧かというとそうではなくて、バッテリー残量が20%を切り、電池の表示が赤色になっている状態では、ケーブル接続直後は充電マークが表示されるのですが、しばらくすると途中で充電が止まってしまいます。バッテリー残量が少ないときにiPhoneは急速に充電しようとするのでかなりの電流を必要とするらしく、KBC-L2Sでは供給しきれないのでしょう。

 それではと、iPhoneがまったく電力を消費しないよう、電源を落として充電してみようと試みました。しかしiPhoneは電源を落とした状態であってもDockコネクタに充電機器を接続すると電源がオンになってしまいます。これでは意味がない。

 iPhoneが待機中に電気を食うのは電波を掴む動作でしょうから、iPhoneをエアラインモードにして充電を開始してみました。すると途中で失敗することはありませんでした。いまのところこの方法で電池が赤色表示の状態からも充電できています。ただし当然ながら電話を取ることも出来ませんし(3Gネットワークに接続していないのでかかってすらこない)、インターネットを閲覧することも出来ません。PowerBank slim 2.0 FPS440Uの場合はメーカーがiPhone対応を謳っているのでおそらく充電しながらiPhoneのほとんどの機能を利用可能なのではないかと思います。充電しながらiPhoneを使いたい人はPowerBank slim 2.0 FPS440Uを選んだ方が良いでしょうね。

| @旅行/散歩

kotoriko

iPhoneを買って初めて旅行に行った。旅行と言っても病院の定期検診なんだけど。関西にはいっぱいTwitterやってる人達がいるので遊んでもらった。楽しかった。サンクス kudan_ gebet kotoriko dogyear Ett!

旅行とiPhone

で、iPhone持っての旅行なんだけど、これは結構良かった。駅探アプリ、Googleマップ、Safari、メール、写真が大活躍した感じ。

iphone_ekitan.png 駅探アプリでは電車の乗り換え案内を行ったわけだけど、一本後ろの電車を調べたいときもスムースに調べられるのが良かった。これってフツーのケータイサイトでも出来るけど、ページ遷移なしに行けるのが楽ちんだった。ただ、僕が使ってた時点では駅探アプリは特急料金に対応してなかったので近鉄列車の乗り換えで頭が破裂しそうなくらい混乱した(帰りに伊丹に向かうバスの中でアップデートをチェックしたら最新版で特急料金に対応してた)。

iphoen_map.png Googleマップも当然活躍した。ホテルの場所を調べるのに大活躍。これまでで一番簡単にホテルを見つけられた。GPS万歳。


iphone_safari.png Safari、これも大活躍。三日目はTwitterの人とは関係ない、学生時代からの友達のところに泊まらせてもらう予定だったんだけど、この友人自体が彼女のところに転がり込んでいる状態で、友人が僕の旅行に合わせてちょうど彼女と喧嘩してしまったため僕が泊めてもらうのは不可能になってしまった。そういうわけで急遽宿を取ったんだけど、鶴橋の大倉という焼き肉屋に並びながら、iPhoneに最適化された楽天トラベルからヒジョーにスムースに宿を予約することができ、大満足であった。

iphone_mail.png 地味に活躍したのがメール。オフで会うTwitterの人とは当然DMでやりとりする機会が増えるんだけど、Gmailに届くメールはすべてi.softbank.jpに転送しているので、TwitterからのNotificationを音なしではあるもののプッシュで受け取ることが出来る。これはすごく便利だった。旅行中にDMが一気に20件くらい届いたんだけど、普通のケータイじゃ処理できなかったと思うし、いちいちパソコンで確認するとなるともっと大変だったと思う。

iphone_picture.png 写真ってのはiPhoneの写真ブラウズ機能。三日目の昼間、親戚の家にも遊びに行ったのだけど、そこで家族の写真を見せるのに大変重宝した。やっぱりくぱぁ最強。年寄りのおっちゃんおばちゃんでも画面をなぞりながら楽しそうに写真見てた! iPhoneのカメラはしょぼいけど、デジカメで撮った写真をiPhoneの中にストックしとけばいろいろ遊べるね。

でも当然iPhoneにも弱点はあって、バッテリーの持ちがダメ。外付けバッテリーみたいなのがいくつかあるけど、ああいうのが一個ないと心許ない。今回、バッテリーが切れそうになったので京都駅のSoftBankショップで充電を頼んだら、すごく嫌な顔をされて「iPhoneの充電はできません」と言われた。「充電ケーブルなら持ってるんですけど」と食い下がると、「じゃあ特別に 2, 30分だけ」と渋々充電してくれた。やっぱショップ的にはiPhoneは面倒くさいアイテムっぽいですね。こんな感じで、iPhoneはショップでの充電も絶望的なので、外付けのバッテリーはあった方が良いでしょう。僕もPowerBank slim 2.0っていうのを買おうかなと思ってるところです。

あと感じたのが、3Gネットワークの都会での快適さ。画像とかビュンビュンダウンロードするし。うちの辺りは田舎なので3Gネットワークなんて使う気にもなれないんですけど、HSDPA環境で使う分には超絶快適です。

それと都会ではたくさん使ってるわりに電池の持ちが良かった気がする。田舎ではWi-Fi切っててもiPhoneってものすごい勢いでバッテリーが減っていくんですけど、京都や大阪ではそんなことなかった。微妙に電波が悪くて圏外とアンテナ一本を繰り返すような状態だと、iPhoneが基地局を探すのでバッテリー消費が増えるという記事を読んだことがあるんですけど、おそらくこれだと思います。(iPhone 圏外 バッテリー でGoogle検索するといっぱい出てくる)

まぁこんな感じで、iPhoneあると旅行が便利で楽しくなるからみんなも買うといいよ。うまい酒も飲める。

| @旅行/散歩

DSC_0069.jpeg

丁度一年前の今ごろ、北海道まで旅行した。京都で病院を受診したあと、名古屋と長野の友達のところを経由して、松本から青春18きっぷで一人北上した。北海道では別の友人のところに厄介になり、道東の知床など見て回ったのだが、一番印象に残っているのは一人で過ごした函館の夜だ。一年前の出来事なのだが、無性に文章にして残しておきたくなったので旅の記録をまとめてみる。

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| @散財
iPhone 3G

 二つ前のポストのコメント欄で書いてるけど、iPhoneを買いました。16GB白(黒は売り切れてた)。購入時にはWホワイトプランとオプションパックを強制されたけど、まぁしょうがない。世界的ですもんね。乗るしかなかった、このビッグウェーブに!

 そういうわけでちょっと感想を。

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| @散財

 こんにちは、iPhоnе買わないけどiPhoneは買いたいゴンゴンです。

 一時はしばらく我慢しようと思っていたんだけど、ネットでiPhoneを買った人達の報告を読んでいるとどうしても欲しくなってしまって、いまではもう完全に買うモードです。世界的ですもんね。乗るしかない このビッグウェーブに!

ゴンゴンのどきどきiPhone購入計画

 そこでどうすれば無職でも負担を最小にして16GBのiPhoneを購入できるかについていろいろ考えてみた。

 現在の僕のスペックはこんな感じ。

職業 無職
既存回線・端末 SoftBank 705NK
契約状況 新スーパーボーナス24回割賦(2,580円ずつ24回払い。特別割引は2,200円/月) ローン残高は38,700円で、あと15回の支払いで完済。
毎月の料金 ホワイトプラン(980円) + パケットし放題(4,200円) + Y!ベーシックパック(315円) + 端末代金(2,580円) - スパボ特別割引(2,200円)で、だいたい7,000円前後。通話はほとんど行わず。

iPhoneを新規購入する場合

 まず考えたのがiPhoneを新規購入し、回線を一個増やす方法。買い増し(機種変更)だと端末価格が7,000円ほど高くなるし、既存回線の契約期間がまだ1年なので、新スーパーボーナスの特別割引が1,220円/月しか受けられない。

新規でiPhone購入、回線一個増やす。
↓
返す刀で705NKの回線ソッコー解約。
↓
705NKのSIMロックをゴニョゴニョし、iPhone専用SIMでも使えるようにする。
↓
新規契約なので特別割引満額受けられてウマー

 この方法だと

  1. 電話番号が変わってしまう。
  2. 既存回線の解約時に38,700円かかる。

わけだけど、1.については僕ほとんど電話してない(6月の通話料60円だった!)から影響なし。2.はまぁしゃあない。というか、どんな方法でも705NKの支払い38,700円は必ず発生する!

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| @映画/ドラマ/テレビ

 1970年ごろのフランスが舞台。主人公はちっちゃな女の子アンナで、父親は弁護士、母親はマリ・クレールの編集者で、経済的に恵まれた暮らしをしていた。しかしスペインから父の妹親子(アンナにとっての叔母といとこ)がフランコ政権による迫害を逃れてやって来たことで父の様子が変わり、一家の暮らしも変容していくことになる。父は隠れ共産主義者だったのだ! 南米チリの様子を視察に出かけた両親はすっかり赤い思想にかぶれてしまい、豪邸から狭いアパートに引っ越しし、家にはヒゲもじゃのキョーサン主義者たちが入り浸る。赤化した父によって学校では楽しみにしていた宗教の授業を受けることを禁止され、大好きだったキューバ難民の家政婦はギリシア難民のベビーシッターにすげ替えられ、アンナはストレスが溜まる一方(タイトルの「ぜんぶ、フィデルのせい」とは、キューバからやって来た家政婦のおばさんがカストロのことを悪く言うときに使ったセリフ)。小さい子ども視点から、両極の思想を相対的に眺めた作品。

 後々明らかになるんだけど、実は父親はスペインの貴族階級出身で、その祖父や父は小作農たちを苦しめていた様子がうかがえる。その反動で左翼思想に染まってしまったのだ。家族を振り回すお父さんにも複雑な事情があったというわけ。でもおかげで家族は狭いアパートに住み、夜な夜な変な活動家連中を受け入れて窮屈な思いをする。世の中を良くしたいと願う善良な左翼活動家ほど自分の生活を犠牲にしなければならないのが滑稽だった。左翼活動というのは旧ソ連のソフホーズやコルホーズと一緒で、真面目にやればやるほど損をする仕組みのような気がするな。毎晩アンナの家に押しかけ、タバコをくゆらせながら酒を飲むヒゲもじゃキョーサン主義者たちが一番楽しそうに見えた。

 一方でアンナは、学校の先生たちのキリスト教一辺倒な価値観にも疑問を持ち始める。キューバ難民、ギリシア難民、ベトナム難民とベビーシッターが変わって行くにつれて各地の神話を学び、キリスト教の価値観が絶対ではないことを知る。キリスト教だろうが共産主義思想だろうが、無批判にひとつの考え方だけを受け入れることの愚かさが描かれている。特定の思想なり宗教なりを否定するわけではなく、多様な視点から物事を見ようとするアンナの姿勢が良かった。