| @雑談

福岡に引っ越したので、熊本では参加することが難しいIT系のイベントに行ってみた。ANTENNAというイベントで、公式サイトには「Tech系サービスの発信とネットワーキングイベントです」とある。そのイベントのVol. 1に行ってみた。

Abbyのwagaco、もぐらのmaysee、FusicのZENPREのプレゼンが行われた後は名刺交換会が行われた。社交性皆無だし名刺も持ってないので同行者と駄弁ってひたすら飲み食いしてるだけだったけど(BacklogやCacooのヌーラボの社長さんとはちょっと喋った)、みんな自社のサービスについて楽しそうにプレゼンしててすごくうらやましかった。参加者からマネタイズどうすんのみたいな鋭い質問に対して、ZENPREをやってるFusicの中の人はマネタイズより福岡から面白いツールを作って世界に発信していきたい、ということを言っていた。

『情熱プログラマー』の中にGitHubの共同創設者のTom Preston-Wernerの書いたエッセーが載ってる。GitHubが始まったときのエピソードで、マイクロソフトからの30万ドルのオファーを蹴ってGitHubを始めたときの話だ。また37Signalsのブログ内のBootstrapped, Profitable, & Proudという企画で、GitHubのもう一人の創設者、Chris Wanstrathへのインタビューが掲載されている。

そこでもGitHubを始めたときのきっかけとか、理念が述べられている。ZENPREについて言ってたFusicの人と同じで、お金のことより、Git自体が素晴らしくて、それを広めるためのハブを作ろうとした、マネタイズは後から考えた、と語っている。確かにGitHubはGitのチュートリアルが充実してて、自分も何度もGitHubのチュートリアルを読んでGitの使い方はもちろん、SSH接続のやり方も学んだ。こういうのとてもかっこいい。

GitHubは成功した会社だからそんなきれい事が言えるんだよ、と言われたらそれまで。そんなことは分かっている。でも自分がやってる仕事を楽しんで、誇りを持って取り組めなければちっとも楽しくない。金を稼ぐために夢や達成感や誇りを捨てるのか。世の中の役に立ちながら金も稼げて達成感を得るのが一番かっこいいじゃないか。

37SignalsのJason Friedはことあるごとにベンチャーキャピタルの出資を受け入れるな(Bootstrapped)、利益を出せるようになれ(Profitable)、と言う。ここはアメリカじゃないし、37SignalsやGitHubみたいに何もかもがうまく行くとは思えない。でも夢や理念を実現しようとしない人生はつまらない。酒を飲みながら、自分たちが作ったものに対して誇らしげにプレゼンしてた人たちがとてもうらやましかったし、その熱にほだされた。

勉強しよう。

| @Mac/iPhone

Alfred

Quicksilverのかわりに入れた。インターフェイスはお洒落。

PowerPack(£12)を購入すればディレクトリの閲覧やアクションの選択など、Quicksilver的な機能が使えるようにはなるけど、やはりQuicksilverに比べたら機能は少ない。特にQuicksilverのTriggersに相当する機能(ホットキー)がないのが移行してすぐは不便だった(iTunesの操作はすべてQuicksilverのTriggers経由で行っていたので)。

Alfredは日本語が通る

日本語が通るのは便利だ。例えばAddress Bookの人名検索をするとき。いちいちAddress Bookを開かず、Alfredの入力画面を呼び出して人名を入れるだけで検索できる。こんな感じ。

ただ、日本語が通るためTerminal.appなど、日本語環境で起動したときアプリケーション名がカタカナになってるソフトの起動時に日本語で呼び出さなきゃいけないのが地味に面倒くさい。Quicksilverでは「terminal」と入れれば良いものを、Alfredでは「ta-minaru」と入力した後、スペースキーでカタカナに変換し、さらにリターンキーで確定しないといけない。Terminal一つ起動するのになんでここまで苦労しなければならないのかと泣けてくる。

なんかネガティブな感想が多くなってしまったけど、事実上Quicksilverは開発止まってるし、Mac OS Xのアップデートである日いきなり使えなくなることも考えられるので、Quicksilverに依存しきりの人はランチャーの「次の選択肢」を考えておいた方がいいかも。

Divvy

最初はBreezeというソフトの方をmacZOTで知ってこういうウィンドウサイズ管理ソフトの導入を検討してた。Breeze買おうかなと思ってたんだけど、たまたまDivvyの存在を知ってこっちを使ってみたら、HUDっぽいUIで画面サイズを簡単に変更できるところが素晴らしくて、BreezeやめてDivvyを買った。

RubyKaigiで近くに座ってる人のMacBookの使い方を見てたらやたらSpacesでたくさん画面を作って切り替えながら作業してる人が多かった。

Spacesはメモリの量が少ないMacでやると重いので自分は使ってない。そもそもSpacesで複数の画面を切り替えて使っても、例えばブラウザーを見ながらテキストエディターに何かを入力するみたいな作業が必要なときには頻繁にスペースを切り替えなければならず、大変うざい。

一発でアプリケーションウィンドウサイズを変更して左にブラウザー、右にエディターみたいな使い方が出来たら便利だ。DivvyやBreezeならこういうことが出来る。Breezeの場合はウィンドウサイズと位置をあらかじめ登録しておかなければいけないけど、DivvyはHUDポップアップウィンドウを呼び出して、ドラッグで好きなようにウィンドウサイズ・位置を変更できる。こんな感じ。

13インチのMacBook Proは1280×800という解像度のため、データを参照しながらのテキスト入力などでは生産性がいまいちだけど、Divvyなどを使うことでセカンドディスプレイがなくてもデータを参照しながら効率的に入力作業を行うことが出来る。大変素晴らしい。

職場が変わって仕事ではWindows漬けだけど、Windowsにはこの辺の作業を快適にしてくれるソフトが少なくて、改めてMac良いと思う。Terminal内での操作感は基本的にUNIXやLinuxと同じだし。Macで仕事できてる人たちが本当にうらやましい。

| @労働

1年2ヶ月お世話になった職場を10月いっぱいで退職しました。

僕は2009年の9月から、阿蘇テレワークセンターというところで働いていました。ここはISP業務やホームページ制作をやってる会社で、1年4ヶ月前、東京で就職したのにたった3日で辞めて帰ってきてしまった僕は、ここに拾ってもらってHTMLコーディングの傍らCakePHPによるシステム開発やWordPressのカスタマイズ、JavaScript開発などを担当していました。

前職場ではかなり自由にやりたいことをやらせてもらい、家で一人でインターネットで遊んであるだけでは身につかないようなことを経験できました。CMSを作るのはCakePHPやRailsを使ってもやはりそんなに簡単ではないですし、Linuxサーバーの構築などもやらせてもらって大変勉強になりました。1年2ヶ月前はTerminalなんてなるべくなら触りたくないと思っていたのに、いまはTerminalでVimやzsh使うのが大好きになりました。

しかし阿蘇テレワークセンターは自由すぎた。僕はRailsによるアジャイルWebアプリケーション開発なんかを読みながら、ウォーターフォール開発も経験したことないのに自己流で勝手にアジャイルやってました。いや、アジャイルじゃなくてただの行き当たりばったり開発ですね。これではいかんなーと思い、一旦阿蘇を離れてみることにしました。

11月からは福岡で働いてます。福岡、食べ物が安くておいしくてびっくりですね。出張などで福岡にいらっしゃる機会のある方はご一報の上、もつ鍋おごってください。

| @技術/プログラミング

Ruby 1.9、Rails 3、RSpec 2で開発してる。いままでRubyとRailsになれるのに一杯一杯でテスト駆動開発できてなかったので、きちんとテストファーストでやることにした。

そんで環境を整えてたんだけど、RSpecはRails 3に合わせてVersion 2が出てるみたい。しかも結構変わってる。

$ spec -c spec/*

とかやってもエラーが出る。 which spec すると /usr/bin/spec と出ちゃう。どうやら spec で発動されるのはRSpec 1.3のものみたい。

RSpec 2からはコマンド名が変更されており、テストコードを実行したいときは以下のように書くみたい。

$ rspec -c spec/*

これできちんとテストコードが実行された。かと思いきやFailureが。

Ruby 1.9で動かしてるから、コードの中に日本語を書くときは一行目に

# -*- coding: utf-8 -*-

と書いてテキストエンコーディングを明示してあげないといけない。

| @ブログ

昨年末から今年の正月にかけてXREAで借りてたサーバーが障害に見舞われてデータがぶっ飛んだけど、なんと今週、DreamHostでも障害が発生してサーバー(budapest)が落ち、データがぶっ飛んだ。

Jekyllでやってるパソコンブログの方はGitとJekyllの組み合わせのデプロイ環境が最強すぎて一瞬で再開できたんだけど、 www.portalshit.net は正直結構大変だろうなぁと思ってた。ところがサーバーが復旧した翌日くらいにはちゃんとDreamHost側でとってたバックアップがコピーされ、自分では何もすることなくサイトが復旧してた。しかも、サーバー復旧後、一旦ユーザーディレクトリは空になってたので自分でドットファイルと tech.portalshit.net だけ再アップロードしといたんだけど、そちらはこちらでアップロードしたものが残され、 www.portalshit.net と cinema.portalshit.net の内容だけがバックアップからコピーされてた。DreamHost、やるやないけ。障害報告ページでいきなり「こちらにデータの復旧義務はない」とか高らかに宣言してるXREAとは大違い。

まじでDreamHostはSSHできるしPassenger使えるし、今回みたいな障害のときも頑張って復旧してくれるし、Railsっ子にも安心してご利用いただけます。商売には向かないと思うけどね。オヌヌメ。

| @技術/プログラミング

いやまぁテキストエディターにはいろいろあるわけでして、皆さんEmacsとかVimで日夜しこしこコードを書いておられると思うんですけど、僕はGUIしか使えない情報弱者なので主にTextMateを使ってます。

TextMateで便利なのが "Run" っていう機能です。Rubyのコードを書いていて、 + R でさくっと実行結果を確認できます。いちいちTerminal開いて

$ ruby hogehoge.rb

とか面倒くさいことをやらずにすみます。

で、これからが本題なんですけど、先月Ruby 1.9.2がリリースされて、さらに gem update でRails 3が入るようになってしまったので、お試しでRuby 1.9.2とRails 3を使ってみることにしました。しかし1.8系を完全に捨てることは恐ろしいので、RVMを使って複数のバージョンのRubyを切り替えながらしばらく過ごしてみることにしたわけです。

上に書いたとおり僕ちゃんは情報弱者なのでTextMateに依存したコーディングライフを送っており、 + R で動くRubyもRVMのRubyにしたいと思ったのですが、これが分からなかった。RVMのサイトを見たらいろいろごちゃごちゃやり方が書いてあるんだけど(RVM: Ruby Version Manager - Textmate Integration with RVM)、結局この通りにやってもうまくいかず。

しかし先ほどなにげなく

$ rvm 1.9.2 --default

としてあげたところ、TextMateでもRVMのRubyが走るようになりました。

| @WWW

ちょっと前の本だけど、『Webを支える技術』をいま読んでます。

HTTPの話とか、毎日使ってる技術のことを知らなくて、いちいち感動しながら読んでるんですけど、中でも興味深かったのがURIの話。56ページの、「URIはリソースの名前だから名詞であるべき」というくだり。バージョン 2.0以前のRailsでは、

http://example.jp/sample/people/show/123

みたいなURIがデフォだったそう。しかしRails 2.0以降は

http://example.jp/sample/people/123

となって、動詞 show が省かれるようになった。HTTP通信で動詞を表すのはHTTPメソッドだから、URI自体が動詞を含むのはおかしいということらしい。ちなみにこのとき、名詞であるURIにアクセスするためのHTTPメソッドは GET ですね。

確かに自分が作っているサイトでもRailsで動かしてるものは、動詞を含まない名詞だけで表現されたURIを表示する。しかしながらCakePHPは

http://example.jp/sample/people/view/123

みたいなのがデフォだ。クールじゃない。というわけでURIから view を省くようにルーティングの処理を書き換え、各クラスのコントローラーも書き換えといた。

この『Webを支える技術』、プログラミングの話とかは載ってないから読んでいきなり何かの役に立つというタイプの本ではないけど、Web制作者なら職種にかかわらず読んどいた方が良さそうな本だなーと思いました。