| @雑談

キャンプ

去年の春からキャンプするようになった。何度かキャンプをしに行くうちに、キャンプというのは思ったほど気軽に行けるものではなくてかなり段取りが必要なアクティビティであることが分かってきた。

キャンプ道具沼問題

まずはお金がかかる。テントなど一式道具を揃えればその後はお金がかからないと思っていたけどそんなことはなさそうだ。ホテルや旅館に泊まる旅行だと一回の旅行で最低でも 2 万円くらいは宿泊代がかかってしまう。キャンプなら精々キャンプ場に払うお金くらいだから気軽に行けるに違いないと思っていたが、全然そんなことはない。確かにキャンプ場に払うお金は高くても 5000 円程度だが、キャンプに行くと周りの人たちのキャンプ道具の充実ぶりに圧倒されて、キャンプに行くたびに道具を買い足してしまい、結局ホテルや旅館に泊まるのと変わらないくらいの出費になってしまう。いわゆる沼というやつで、これはいくら道具を買ってもキリがないのだと思う。道具が増えれば車が手狭になり、車にルーフキャリアーを付けたり、物置が手狭になって物置の増設、最終的には大きな車への買い換えなどで底なし沼的に出費が膨らんでいく。キャンプなら宿泊費を安く抑えて遠出ができると思っているとしたら多分それは大間違いで、キャンプに手を出したが最後、その後は後戻りができないキャンプ道具沼で死ぬまでキャンプの呪縛から解放されることはなくなってしまうだろう。

キャンプ場混みすぎ問題

次にキャンプ場混みすぎ問題だ。ホテルや旅館に泊まる旅行だと事前に宿の予約をしないといけないのが面倒で思い立った日にいきなり旅行に出かけることは難しい。いまは便利な世の中なのでインターネットでポチポチとやれば当日中にその日の宿を見つけることは不可能ではないが、当日だと高かったり宿を見つける作業が大変でわずらわしかったりする。キャンプならば宿の予約のような面倒な作業から解放されて思い立ったが吉日的におもむろに出かけてテントを張り、豪快に野外飯を作って適当に寝て、翌日はチェックアウトの時間など気にすることなく目が覚めた時間に起きて適当に帰ればいい、実に気楽に泊まりがけの遠出ができるはず、と思っている人がいるかもしれない。実は全然そんなことなくて、キャンプ場も大抵予約しないといけなくて、いきなり行って利用できるキャンプ場というのは非常に限られている。というかほとんどない。そもそもキャンプ場の予約システムは IT 化されておらず、ウェブサイトから予約申し込みをすることができない。電話で予約というところが圧倒的だが、電話で予約が完結するならまだマシな方で、酷いところだと電話後に FAX や文書のやりとりが発生したり、最も面倒なところだと事前の打ち合わせで実際にキャンプ場に訪れる必要があるところもある。なぜこういうことになるかというと、キャンプ場をやっているのは大きな会社ではなく個人か自治体だからだ。

個人経営キャンプ場

そもそもキャンプ場の利用料というのは高くはない。テント一張り 1000 円くらいのところから、高いところでも 5000 円くらいだ。 30 区画あったとして、週末にすべて予約が入ったとしても ¥5000 × 30 区画 = ¥150000 の売上だ。毎日 15 万円の売上があるわけではなく、キャンプ場は土曜日しか混まず平日は基本的にほとんど利用者がいないと考えられ、平日の収益はほとんどゼロなはずだ。加えて毎週末満員になるわけではなく、週末に天気が悪ければお客さんは来ない。しかも雨天のキャンセルの場合はキャンセル料を取らないキャンプ場が多いので、週末雨が降らなかったとして月の収益は 15 万円 × 週末 4 回 = 60 万円くらいとなる。この規模の個人経営のキャンプ場が予約システムの構築にお金をかける余裕はないだろう。家族経営でキャンプ場の維持管理をするだけでいっぱいいっぱいだろう。

自治体運営キャンプ場

意外かもしれないが、キャンプ場は自治体が運営しているものが多い。子どもの頃に子供会や学校の行事で訪れたキャンプ場は大抵自治体運営のやつだ。こういう自治体運営のキャンプ場も IT 化されておらず、平日 9 時から 5 時までの間に自治体の施設管理課か、自治体が運営を委託しているシルバー人材センター的なところに電話して空き状況を確認する必要がある。電話で予約が完結すればラッキーな方で、その後さらに書面での申込みや一度往訪しての打ち合わせが必要だったりする。なぜそうなっているかというと自治体の条例で決まってるからだ。何とか町施設利用条例みたいなやつがあって、利用者は利用したい日の 30 日前までに書面で申し込み、一度利用内容を説明して役場の承認を得ること云々、みたいなやつだ。こういう条例的なやつが足かせになってウェブで申込み完結、みたいな状況にはならないのだろう。それでも自治体運営キャンプ場は無料かお金がかかっても信じられないくらいに安いので利用者が殺到するから、ウェブ化して利用者の使い勝手を改善しようということにはならないし、役所の担当の人は日々申込み者からかかってくる電話や送られてくる書類の対応に労力を割かなければならない。

全然予約できない

キャンプ場は利用料が安いこと、土日に需要が集中すること、キャンプは雨が降ると中止せざるを得ないこと、予約システムがウェブ化されていないことによって、予約はすさまじいほどに面倒くさい作業になっている。利用料が安いのでみんなとりあえず何ヶ月も前から週末の予約を野放図に入れる。すると「今週末は天気がよさそうなのでキャンプでも行こうかな」というくらいののろまがキャンプ場に問い合わせたときにはどこも埋まっていて「おととい来やがれ」的な対応を受けることになる。全然気軽に行けるものではないのだ。むしろ金さえ払えば確実に泊まれるホテルや旅館を利用する旅行の方が手軽だ。

結論 キャンプに行くためには金と時間が必要

というわけで、キャンプは全然手軽ではないし、旅館やホテルに泊まる旅行に比べてお金を節約できたり自由気ままに行えるアクティビティではないということをわかってもらえたらと思う。天候やキャンプ場の予約の難易度も加味すると、キャンプはできて年に 2, 3 回なのではという気がする。 10 回も 20 回もキャンプに行ける人はお金もキャンプ場探しをする時間もある人だけだ。マイルを貯めて毎年特典航空券@ビジネスクラスでハワイに行くような人種こそがキャンプを趣味にしていそうだ。

| @登山/ランニング

少し前の記事で欲しいと書いていた Evernew のチタンカップ Ti570Cup とチタン蒸し皿をついに買ってしまった。蓋は Evernew が出している純正品ではなく、 Belmont の BM-076 チタンシェラカップリッドを買った。

実際に山に持っていって焼売を蒸してみた。

焼売

焼売

陳建一の四川焼売だからうまいのか、山で蒸したからうまいのかわからなかったが、とにかくうまかったような気がする。気がするというのは、焼売を蒸している最中にわざわざ宗像市の GRiPS まで買いに行った蓋を風で崖下まで飛ばされてしまい、正直味をあまり覚えていない。買ったばかりの蓋を飛ばされてしまいしばし悲嘆に暮れたが、何とか拾えそうだと思われたので一緒に居た同僚殿のトレッキングポール二本を連結して延ばし、先端にキズパワーパッドのパチモンを貼り付けてトリモチ状にして執念で回収した。

BM-076 回収

回収された BM-076 チタンシェラカップリッド

最初に買った mont-bell のアルミのクッカーに比べてチタン製のクッカー類は非常に軽い。風が強い日にはこういう風に簡単に飛ばされてしまうという学びを得た。これに懲りずに山での焼売や小籠包、もっとやりたい。早く寒くなって欲しい。

| @散財

自粛期間中、宗像にある GRiPS というアウトドアショップのホームページをずっと見てた。

GRiPS は冷やかし入店や子連れ入店お断りの店で非常に怖いところなのだが品揃えは良くて、商品紹介を兼ねたブログにはハンモックハイキングの様子がたくさん載せてあり、めっちゃハンモックハイキングに興味出てきて給付金で AXESQUIN のウキグモ Light を買ってしまった。

ウキグモ Light 、表裏逆に取り付けてしまっている…

ハンモックハイキングの良いところはテントや寝袋がいらないところだ。テント泊でないおかげでグラウンドシートやマット、ペグ、ポールなどが不要になりそれだけ身軽になる。しかもテントで寝るよりハンモックで寝る方が快適らしい。もちろんハンモックを張るには木が必要なので森林限界を超えた地点で野営することはできないが、九州の山は全部森林限界以下なので問題ない。

そのほかにも GRiPS のブログに影響されてしまい、ウルトラライトハイキングに興味出てきてアルコールストーブなどを買ってしまった。

VARGO ヘキサゴンウッドストーブと EVERNEW アルコールストーブ。天気が悪くて山に行けないのでベランダでラーメン茹でて食べた。

登山時の熱源にはガスバーナーを持っていたが、ガス缶はかさばること、残容量が読めず残りわずかになってきたら満タンの缶と残り少ない缶の二つを持つ必要があること、またそもそもガス缶が登山用品店でないと購入できないことがデメリットだった。アルコールストーブはコンパクトでパッキングしやすいし、残量が確認しやすく必要なだけの量を持っていくことができる。また足りなくなったら近所のドラッグストアでサクッと購入できるので、わざわざ燃料を調達するために街のアウトドア用品店まで出かけなくても良い。

色々道具がそろってきたので近所の山でオーバーナイトハイクをやってみたいのだけど梅雨に入ってしまって出かけられずもどかしい。

さらにいまはエバニューのチタンクッカーと蒸し皿が欲しいところ。↓の記事を見たら絶対に真似したくなる。

山で小籠包やってみたい。