7 年前に買ったスバルのインプレッサを手放した。試乗車落ちの車で買ったとき 5000km くらい走行していた。それから 7 年ちょい所有して 68000km くらい乗った。手放したときの走行距離は 73000km 弱だった。いい車だった。特に車検や修理などで他のメーカー製の代車に乗るときにその良さが身にしみた。重くもなく軽くもないハンドル、急にかかりすぎないブレーキ、高すぎず低すぎずちょうど良い運転時の視点、大きくもなく小さくもないボディサイズなどなど。以前乗っていたゴルフ 2 に近い感覚で乗ることができて好きだった。
乗ろうと思えばまだまだ乗れたが、もろもろ事情があって手放すことにした。
6 月下旬に手放すことにして近所の中古車屋に査定を頼んだが、車が古すぎて値段が付かないと言われてしまった。そもそも 3 月からのコロナ危機の影響で中古車相場が激変し、買い取り相場が大きく下落していたらしい。しかし転機があって、 7 月に九州で豪雨があったことで車がたくさん流されて廃車になり、中古車への需要が高まっているようだった。改めてネットで一括見積もりを申し込んでみたところ二社から連絡があり、家まで査定に来てもらった。最初は 5 万と提示されたが、二社で競り合ってもらって最終的には 13 万 5 千円まで提示額を上げることができた。
なお、中古車買い取り業者は不動産屋のように腹黒いというか何を考えているかわからないので、素人は簡単にだまされてしまうと思う。よく中古車の売却についてのブログ記事などで一括査定を頼むべしと書いてあるが(アフィリエイトリンクが仕込まれているのであまり信じてなかった)、本当にその通りだと思った。さらには同時に家まで来てもらって競り合ってもらうのがよいと思う。一対一の交渉だと「他社と交渉せず今すぐ決めてくれることを条件にこの値段を提示します」的なことを必ず言われる。絶対に一社だけとの交渉でハンコをついてはいけないと思う。
ちなみにインプレッサを売却する際に中古相場を調べていて、ついでにゴルフ 2 でも検索してみた。そしたらなんと 200 万円近い価格の車両がゴロゴロ…。自分がゴルフ 2 GTI を手放したときはゼロ円査定で廃車にされるということでただで引き取ってもらった。ゴルフ 2 にはぶつけていたところがあったし、アンダーカバーがないせいで雨が降るとエアコンベルトが鳴く問題があったり、運転席側のパワーウィンドウが怪しかったりしたが、エンジンや機関系には全く問題がなく、走行距離も 80000km 程度で当時生き残ってるゴルフ 2 GTI としてはかなり良い状態だったと思う。ゴルフ 2 を買った頃は熊本で運転していてたまにゴルフ 2 同士ですれ違うことがあったが、いまではほとんど姿を見かけなくなった。 5 年前のヨーロッパ旅行でもギリシャで一度とクロアチアで一度見ただけだった。出回る玉が減って売り手市場になっているのだと思う。
「もしあのとき手放さずに今も所有していれば…」とちょっと後悔したが、 10 年間のゴルフ 2 の維持費は自動車税と車検を通すだけでも 100 万円を超えただろうし、人生そんなもんだよなという気がしてしまった。自動車という財は個人が所有していることになってはいるが、結局は借りているのと同じような状況だと思う。ローンの他に税金や保険料を払う必要があり、払えなくなると手放さざるを得なくなる。一般的な商品と異なり、一度買えば維持費がかからず半永久的に所有できるタイプのものではない。クラシックカーの値段にはその辺の税金苦行に耐えたことの対価も含まれているのかもしれない