僕が住んでいる阿蘇地方には無線インターネットがある。もちろん無料ではなくて、阿蘇テレワークセンターという第三セクターと契約して毎月利用料を払い、自宅に無線ルータを設置して利用するものだ。当地はADSL回線の開通が遅く、ADSL普及以前においてはこれは大変魅力的な通信装置であった。しかし今日のブロードバンド回線のサービス水準からすればいささか値段(初期費用)が高すぎる。(阿蘇テレワークセンター)
これがもし、Googleがサンフランシスコでやっている(Google、サンフランシスコ市全域に無料Wi-Fiネットワークを提供 - Engadget Japanese)みたいに、住民に無料でWi-Fiを開放する制度であったならどれだけ素晴らしいだろう。折角設備はあるのだから、ひとつ無料で開放してみたら面白いと思う(例えば公共施設や旅館、飲食店にルータを配るとか)。
僕は旅行先でもインターネットを使いたいと思うことがしばしばあるのだが、東京などの都会を除き、フリーの無線LANが使える場所というのは少ない。でも旅行に来たときこそ、観光地で撮った写真をその日のうちにFlickrやSNSにアップロードしたり、周囲の観光スポットの情報をインターネットで調べたいという欲求はあるんじゃないかな。少なくとも僕は、宿をとるときはインターネットが部屋で使えるかどうかはとても気にする。
今日のノートPCは基本的にWi-Fi対応しているし、docomoやSoftBankは最近、Wi-Fi機能を搭載した携帯電話を発売しつつある。これから先、Wi-Fiはもっと身近になっていくと考えられる。Wi-Fiが無料で使える温泉街とかすごく魅力的だと思う。黒川温泉や由布院に宿泊観光客を奪われ通しの阿蘇も、街中でWi-Fiを無料開放することで少しはオリジナリティーを発揮できるんじゃないだろうか。行政の持ち出しは多いだろうが、無駄な公共事業をするよりは良いんじゃないか。
これでフォト蔵とかFlickrのような写真共有サイトと提携したらなお面白いかも知れない。阿蘇はユースホステルがあって欧米人のバックパッカーも多いので、Flickrとのコラボレーションは外国への宣伝にもなる。
でも、WiMAXのような新しい通信規格が普及したらこのアイディアは没だな。