| @映画/ドラマ/テレビ

 1970年ごろのフランスが舞台。主人公はちっちゃな女の子アンナで、父親は弁護士、母親はマリ・クレールの編集者で、経済的に恵まれた暮らしをしていた。しかしスペインから父の妹親子(アンナにとっての叔母といとこ)がフランコ政権による迫害を逃れてやって来たことで父の様子が変わり、一家の暮らしも変容していくことになる。父は隠れ共産主義者だったのだ! 南米チリの様子を視察に出かけた両親はすっかり赤い思想にかぶれてしまい、豪邸から狭いアパートに引っ越しし、家にはヒゲもじゃのキョーサン主義者たちが入り浸る。赤化した父によって学校では楽しみにしていた宗教の授業を受けることを禁止され、大好きだったキューバ難民の家政婦はギリシア難民のベビーシッターにすげ替えられ、アンナはストレスが溜まる一方(タイトルの「ぜんぶ、フィデルのせい」とは、キューバからやって来た家政婦のおばさんがカストロのことを悪く言うときに使ったセリフ)。小さい子ども視点から、両極の思想を相対的に眺めた作品。

 後々明らかになるんだけど、実は父親はスペインの貴族階級出身で、その祖父や父は小作農たちを苦しめていた様子がうかがえる。その反動で左翼思想に染まってしまったのだ。家族を振り回すお父さんにも複雑な事情があったというわけ。でもおかげで家族は狭いアパートに住み、夜な夜な変な活動家連中を受け入れて窮屈な思いをする。世の中を良くしたいと願う善良な左翼活動家ほど自分の生活を犠牲にしなければならないのが滑稽だった。左翼活動というのは旧ソ連のソフホーズやコルホーズと一緒で、真面目にやればやるほど損をする仕組みのような気がするな。毎晩アンナの家に押しかけ、タバコをくゆらせながら酒を飲むヒゲもじゃキョーサン主義者たちが一番楽しそうに見えた。

 一方でアンナは、学校の先生たちのキリスト教一辺倒な価値観にも疑問を持ち始める。キューバ難民、ギリシア難民、ベトナム難民とベビーシッターが変わって行くにつれて各地の神話を学び、キリスト教の価値観が絶対ではないことを知る。キリスト教だろうが共産主義思想だろうが、無批判にひとつの考え方だけを受け入れることの愚かさが描かれている。特定の思想なり宗教なりを否定するわけではなく、多様な視点から物事を見ようとするアンナの姿勢が良かった。

| @映画/ドラマ/テレビ

4ヶ月、3週と2日

評価 : ★★★★★

 社会主義政権崩壊前のルーマニアが舞台。かなり面白かった。久々に映画を見て鳥肌が立った。

 主人公は女子大生のオティリア。ルームメイトのガビツァが望まない妊娠をしてしまい、中絶することになった。しかし当時のルーマニアで中絶は犯罪。モグリの医者に違法中絶を頼むのだが・・・。

 主人公のルームメイトのガビツァという吉川ひなの似(なんかキャラも似てる)の女の子が自己中の救いようのない女で、オティリアに迷惑かけまくる。もう大人なんだから自分のことは自分で管理するのが当たり前なのに常に他力本願というか。そのくせやることはやっていて、父親の分からない子どもを身ごもってしまう。

 物語中、とてもグロテスクなシーンがあるんだけど、これはかなりすごかった。堕胎や手術の描写がグロテスクなのではなく、ストーリー展開自体がグロテスクなのだ。友人のために究極の選択を迫られるオティリア。そこで彼女が取った行動とは。

 末期の社会主義国の描き方も興味深かった。全体的にブカレストの街は灰色で、車も家もボロボロ。賄賂を渡さないとホテルの部屋も取れない。その一方で権威主義が行き渡っていて、田舎出身のオティリアは、学者一族のボーイフレンドの家族に出自をバカにされる。

 カンヌ映画祭でパルムドールに輝いたということだけど、納得の一作だった。

| @散財

 カナダではRogersという会社がiPhoneを獲得し販売するんだけど、この会社が提示した料金プランがどうもクソらしい。どういうプランなのかというと、$60スタートでデータ通信は無制限ではなく、下限プランだと400MBまで無料、それ以上は従量課金。無料通話時間は150分、SMSも75通までしか無料で送れないという鬼仕様。しかも3年縛り!

Rogersの料金プラン</a>
Rogers announces iPhone rates in Canada - The Unofficial Apple Weblog (TUAW)

 怒ったカナダ人が、こういうサイトを作った。iPhone不買運動のサイト。

 これを受けてAppleがカナダのアップルストア(リテールストア)ではiPhoneを売らないことにしたらしい。かつ、当初カナダに出荷される予定だった初期出荷台数を減らし、ヨーロッパに回したとか何とか。(AppleInsider | Spat with Rogers leaves Canadian Apple stores without iPhones

 いくつかの噂サイトでは、ジョブズが怒ったとかAppleによるRogersへの嫌がらせとか言われているけど、実際のところはRogersの料金プランが高すぎてカナダでの需要が落ち込むことが見込まれるから、その分出荷台数を減らして他のまともな料金プランの国に出荷を振り分けたのだろう。(Rumor - Apple diverting iPhone shipments away from Canada | iPhone Buzz

 でもRogersへのプレッシャーになったことは確実なようで、さっきiPhone関連のフィードを読んでたら、こういう記事が上がってた。

 どの音声プランとも組み合わせ可能な、$30で6GBまで使えるデータプランを発表したらしい。結局6GBまでっていう上限があるところ、3年契約が必要なところがトホホな感じだけど。

 それにしても、iPhoneのデータ通信量ってどんなもんなんだろう? 使い方次第で人それぞれ変わってくるもんだとは思うけど、400MBとかすぐ使い切っちゃうような気がするな。でも先日紹介したように(パケット定額を利用しない場合のiPhoneの通信料金)、初代iPhoneユーザーによる2chへの書き込みによると、EDGEによるパケット通信料は70MBくらいらしい。まぁこの辺は実際に買って使ってみないと分からんですね。

| @技術/プログラミング

 レンタルサーバーをXREA内で引っ越したので、PHP、MySQLともバージョンがあがって、それぞれ5.2.5、5.1.22-rcになった。

 P_BLOG本体は簡単に移せたんだけど、MySQLでハマった。調べて見たところMySQL4.0から4.1、5.xへのアップグレードは文字コードにとても気をつかうようで、かなり苦労した。ISBN変換プラグインは全く動かなくなってしまったので大幅にリニューアルした。

 MySQL5系はテーブル、レコードごとに文字コードを指定できたりとか、自動でクライアントとサーバーとDB間の文字コードを調節してくれるみたいなんだけど、こういった付加機能がむしろ悪さをして文字化けを頻発させてるみたい。

 結論としては、現在MySQL4.0がインストールされているサーバーでP_BLOGを運営している人は、自信がない限りMySQL5.xにはバージョンアップしない方がいいです。

| @WWW

 TechChrunchでたびたび名前が挙がるFriendFeed。たいていいつもTwitterが不調という文脈で登場する。「Twitterが不調なのでアーリーアダプターはFriendFeedに移行しつつある」みたいな感じ。

 アメリカじゃ人気あるみたいだけど、日本じゃあんまり盛り上がってないと思うなぁ。確かに、Twitterが調子悪いときにTwitterのログを貯蔵しておいてくれて、一時的に避難できるような場所があると便利だとは思う。

 Facebookも外国ではすごい人気みたいで、ユーザーアカウントが7,000万を超えたらしいけど、日本では今ひとつな印象を受ける。

 アメリカ発の英語サービスでもTwitterはすっかり日本人ユーザーの間で定着(といってもまだ主なユーザーは新しもの好きのネットユーザーだけかもしんないけど)した印象を受ける。なんでTwitterは受け入れられFacebookやFriendFeedのようなサービスの受けがイマイチなのかを考えると面白いかもしれない。

| @散財

 NTTドコモは今秋発売する携帯電話端末「907i」シリーズで、利用者の好みや居場所に合わせ、店舗やイベント、地域情報などを自動的に配信する「生活支援型」情報サービスを開始する。周辺の小売店の特売など、その時と場所で役立つ情報をタイミング良く知らせる仕組みで、広告情報を提供する企業からは配信手数料を得て新たな収益源にする。

FujiSankei Business i. 総合/ドコモ 利用者の居場所・嗜好反映 今秋「生活支援型」で情報配信

これなんか窮屈なサービスだなー、という印象を持った。生活なんてあんたに支援してもらわなくていいっちゅうねん、みたいな。具体的にどういう仕組みなのか分からないけど、例えばある商店街がセールをやってたとすると、近くにいる人の携帯をGPSで探知し、自動的に広告メールが送られる仕組みとかだったらうざいよね。

AppleのiPhoneも、App Storeを通じてしかアプリを流通させないとか、充分顧客囲い込み的なインフラだと思うんだけど、Appleはやり方がうまいのか、窮屈さを感じさせないんだよなー。むしろ、携帯キャリアによって閉じられていた世界を開いてくれる、救世軍のような印象を受けるんだよなー。小さなディスプレイでちまちましかできなかった携帯からのウェブブラウジングが、マルチタッチディスプレイで大きく改善されるんだよなー。意味不明な携帯コンテンツの月額課金とかから解放される。「なんでスポーツニュース見るのに毎月金はらわないかんの?」って感じだよねー。

| @WWW

 ヨドバシ実店舗にヨドバシドットコムの当該商品ページをプリントアウトして持っていくと一万円以上の商品の送料が無料になるという話。

 それに対するはてな匿名ダイアリー。カメラ屋でバイトする大学生の反論。

最近十年間で全国のカメラ屋・写真屋(DPE店)は三分の二が潰れてしまった。少しでも安いほうへ、安いほうへと客が流れていくから、小さなところは真っ先になくなる。だけど最終的に市場が寡占状態になっていけば、商品は適正な価格では売られなくなる。

 これって「マージン取りまくりなカメラ屋が楽して喰ってけるように高い値段で買ってあげましょうね」って言ってるのと一緒に思えるなー。価格競争に付いてけない店はなにかしら経営が非効率的なんじゃないのかな。資本主義経済はスクラップ&ビルドを繰り返していくもの。非効率なプレーヤーが市場から退場するのは当然だと思うな。

 そもそもものに適正価格なんてあるわけない。基礎的な経済学で習うけど、商品の価格は需要と供給で決まる。砂漠では水の価値が相対的に高まるから、ダイアモンドとペットボトル一本分の水が交換されることだってあり得る。定価30,000円のカメラだって、売り時を逃したらディスカントして売らざるを得ない。場所とタイミングによって、商品の値段なんていかようにも変化しうる。

 いくらカメラの原価ぎりぎりラインが26,800円でも、他店がそれよりも安い値段で売ってたら、消費者はその価格で買おうとするだろう。もしその価格が仕入れ値割れで不当に安いんだったら、それはダンピングしてる店が悪いんであって、一番安い価格で買おうとする消費者が悪いわけじゃない。供給側の問題だよ。最安店と同じ価格で買わせろと理不尽な要求をする客にはお引き取り願えば良いだけ。

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