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 新聞などで家電ドットコムという電気屋がヤフオクで詐欺をやって一億円もだまし取ったことが報じられました(asahi.com:ヤフオク「家電ドットコム」に被害報告多数)。年末でボーナスが出て、みんなデジカメなどをプレゼント用、あるいは自分用に購入したのでしょう。

 さらに今日、2chをさまよっていて、Nintendo DS LiteやPS3を大量出品して消息を断った例を知りました(ヤフオクでDS、PS3を大量に詐欺ったやつ発見)。こちらは時期的にクリスマスプレゼント用に子供のために購入したお父さんお母さんも多かったようで、きっと途方に暮れてるでしょうね。家電ドットコムほど被害件数は多くないですが、現時点で「非常に悪い」の評価が100を越えています(当該出品者の評価欄)。

 オークション詐欺に共通するのは、最初の短い期間で正常な取引を行い評価を築き、その後短期間で商品を超大量に即決で出品し、最初の「悪い」という評価がつくまでの間に落札者に入金させ、あとは逃亡するというものです。やはりおいしい話には裏があるわけで、Nintendo DSなど手に入りにくい商品が同じ出品者から大量出品されていたり、量販店の店頭価格を大幅に下回る価格で人気家電等が出品されていたら、かなりおかしな話なわけなんですよね。出品者はどうやってそれらを仕入れたのか? 本当に手もとに品物はあるのか? 画像はよそからの使い回しじゃないか? 「即決!」なんて表示に踊らされてろくに情報を確認せず入札すると痛い目にあうでしょう。以下確認項目・注意点を箇条書き。

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| @WWW

 オーマイニュースがボロボロの状況にあるようだ。記事に対して批判的なコメントが目立つ状況に運営陣が業を煮やし、実名登録した人でないとコメントできない制度にしたそうだ。一連の流れについては、『グーグル Google』の著者でオーマイニュースの編集員である佐々木俊尚氏のCNET上のブログ(CNET Japan Blog - 佐々木俊尚 ジャーナリストの視点)に詳しく書いてある。

オールド・メジャーマスコミ的なオピニオン会員排除とCGM

 オーマイニュースがそもそも問題視したのが、記事を書く市民記者は実名なのに、コメント欄に投稿するだけのオピニオン会員は匿名であるということだった。コメント欄が荒れるのは匿名だからに違いないと思い込んだ運営陣は、これを排除する方向へ動く。にも関わらず、かたちだけではユーザー同士で議論を行わせるのだが、その議論を無視するかたちで(オピニオン会員制度は廃止するという結論は先に出ていた)、意志決定のプロセスを利用者に説明することもなく、強引にオピニオン会員制度の廃止を決定してしまった。

 佐々木氏はオーマイニュースの編集委員でありながら、ブログ上で度々オーマイニュースについて批判している。そもそもオーマイニュースの記者の中には、強引なこじつけで政権批判を行うものなど、基本的なロジックが破綻しているものが多い。それこそがコメント欄が荒れる原因だと佐々木氏は指摘してる(オーマイニュースの記事への批判に答えて)。

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| @Mac/iPhone

キートップはずれ PowerBookのキートップがはずれた。これで二回目だ。一回目は買ってから一月ばかりの頃、5のキーがいきなりはずれた。最寄りのアップル正規サービスプロバイダに連絡し、持ち込んで修理してもらった。なんと最近のアップルのノートブックは、キートップが一個はずれただけでもキーボードまるまる交換になるらしく、保証がきかなければ4, 5万は掛かるという修理だった。もちろんこのときは保証期間なので無償修理だった。

 で、今回、またキートップがはずれた。今度はfnキー。アップルケア・プロテクション・プランには加入していなかったけど、PowerBookを購入したECカレントという販売店の販売店保証に加入していた。これで修理できるだろうと思って電話したら、キートップはずれは内部的な故障ではないから修理できないと言われた。んなあほなと思ったが、キートップがはずれてもキーが押せるから故障していないという理屈なんだそうな。

 ECカレントの延長保証の説明ページでは、一年のメーカー保証をそのまま引き延ばし三年に延長するように喧伝しているけど(EC-Current -延長保証サービス-)、詐欺じゃないか。アップルは保証してくれたのに、同じ保証を提供しないなら、延長保証とは呼べない。ECカレントとエーオン ワランティーサビシズ インコーポレーテッドの保証は使えないので、ご加入をご検討の方はご注意下さい。

 とりあえずアップルにいくら掛かるか聞いてみようかなぁ。やっぱ4万円とかいう見積もりが返ってくるんだろうなぁ。

| @雑談

 久々に更新。まだ死んでません。

 ブルータスが“クール・ジャパン”についての特集をやっていたので買ってみました。村上春樹がなぜ外国で読まれるのかについても書いてあったでね。

 まぁまぁ面白かったんですが、所詮“クール・ジャパン”は局地的で刹那的なものに過ぎないような気がしますね。ハローキティーが永続的に受けるとは思えない。中身がないですもんね。欧米では表層的に日本文化が受け入れられているような気がする。

 しかし一方で、アジアでは“クール・ジャパン”は定着するかも知れないと思います。村上春樹の本の売り上げも、欧米での反響ばかりがメディアでは取り上げられがちだけど、ブルータスによると、売れても数千〜数万部が限度の欧米各国に対し、アジアでは数十万単位で村上春樹作品が読まれているのだとか。やはり文化的地理的距離が近いところの方が共感を呼びやすいのでしょうね。

 また読まれている春樹作品もアジア諸国では『ノルウェイの森』がダントツであるのに対して、欧米では『ねじまき鳥クロニクル』以降の寓話路線。ブルータスの中では『ノルウェイの森』を恋愛系、『ねじまき鳥』を人生系という風に分けていたけど、その分類は正しくないのではないかな。前期作品はリアル系で、後期作品はファンタジー系と分けるのが正しい分類だと思う。日本ではセカチューが売れる前までは『ノルウェイの森』が書籍売り上げランキングのトップだったし、まぁ異論はあると思うけど、現在でも村上春樹といえば『ノルウェイの森』なわけで。この辺の感覚もアジア諸国は極めて日本と近く、それが同地域における一過性でない“クール・ジャパン“の定着を予想させるのです。

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| @散財

 感じ通信経由で読んだ、絵文録ことのはの二つの記事は非常に示唆に富んでいた。ケータイ文化圏とネット文化圏を分けるという思考。

 絵文禄ことのはで指摘されていることのキモは、ケータイ族はPCによるウェブアクセスがいかに便利であっても、それを受け入れることはないということである。ケータイ族はケータイにフルブラウザ機能なんて求めない。それよりも絵文字の各社統一、着うたの音質向上などを求めている。たくさんのことが出来る必要なんてない、ケータイで出来ることを、いつでもどこでも自分の好きなときにやりたい、というニーズを満たすことがケータイ族の満足向上につながる。

 少し前、日本の電機メーカーはユーザーをスポイルしてて、思考を単純化させているのではないか、というようなことを書いたけど(portal shit! : ソニー、松下の「パソコン要らず」は果たして長所なのか?)、電機メーカーの囲い込みを受け入れる人々のことをケータイ族と、電機メーカーの囲い込みに抗う人々のことをネット(ウェブ)族と呼び変えても問題なさそうだ。僕が前々から感じていた電機メーカーに対して感じる窮屈さというのは、つまり僕がネット文化圏側の人間であったということなのだ。

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| @雑談

 また内舘牧子センセイが朝青龍を叩いている。

内館牧子委員(脚本家)に至っては「けたぐりという言葉自体、品がない」と話し、果ては朝青龍が制限時間を迎えた時まわしをたたく所作に「横綱がみっともない」。

 制限時間前の動作についてどう受け止めるかは受け止め手の価値観の問題ではないか。力士の勝負前の癖を取り上げて「みっともない」とケチをつける方がみっともない。「けたぐりという言葉自体、品がない」というのにいたっては、これは最早朝青龍個人の資質とは何も関係ない。けたぐりという名前をつけた昔の人が悪いんじゃないか。なぜそうまでして朝青龍の文句を言わなければならないのか。モンゴルに恨みでもあるのか。

 Wikipediaに

横審における朝青龍への言いがかりじみた難癖はもはや横審名物と化しているが、これには北の湖理事長も失笑を禁じ得ないことが多々あるらしい。

とまで書かれている。なんでこんな変な人が横綱審議委員を続けられるのだろう。というか、いま調べてみたら横綱審議委員会というのはちょっと人選に問題があるのではないか。エビジョンイルこと前NHK会長の海老沢勝二氏と、会社の金を愛人のクラブにつぎ込んでいたことが発覚して失脚した前日経社長の鶴田卓彦氏が含まれている(横綱審議委員会 - Wikipedia)。こんな失脚した人たちや外国人排斥的な変人に昇進を云々される力士たちが可哀想だ。

| @雑談

 吉村哲彦さんのブログのコメント欄で、興味深いやり取りがなされていた(ぷーくまのハチミツと海外旅行が大好き: 本のディスカウントセール)。吉村さんがアメリカは本のディスカウントセールがあるので本が安く買えて良い、日本の再販制度は愚かだ、と投稿している記事に対して、Takaさんという方が反論を述べている。以下、Taka氏の主張の要点を箇条書き。

  • 再販制度のおかげで日本の本は安い。新書や文庫は定価がバーゲンセール状態。
  • 再販制度のおかげで日本は本の種類が豊富。
  • 再販制度がなくなれば、弱肉強食現象がおこり大手出版社の寡占的状況が生まれ、本の多様性が失われて読者利益を損ねる可能性が高い。

 これに対して吉村さんがコメント欄で反論されているが、販売価格を維持せよという制度のおかげで本が安く売られているという主張は珍妙だ。

売れない本を普及価格で売る必要があるのか?

 しかしかくいう僕も、学生の頃、出版社に入りたいなぁと漠然と思っていた頃は再販制度は必要かも知れないと思っていた。というのは例えば岩波文庫を考えると分かりやすいのだが、ハッキリ言って岩波文庫は面白くない。あれを自由価格販売してしまうと、恐らく二束三文にもならず、出版社は販売意欲を失うだろう。きっと岩波文庫はなくなる。そうなると、世界の古典や名著を読むために、学生は順番待ちをして図書館で借りて読むか、多大なる書籍代を積まなければならなくなる。500円、600円でギリシャ・ローマの古典から近現代の名著にまで触れることの出来るいまの状況は、売れる本で得られた利益を売れない本の販売活動に補填する再販制度のおかげだ、と思ったのだ。

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