| @映画/ドラマ/テレビ

 ナチスに抵抗運動を行った学生たちの話。ナチスはひどいなぁ、全体主義は嫌だなぁ、という思いを新たにした。しかし如何せん、暗すぎる。物語に救いがない。暗黒の世界の出来事が最初から最後まで続く。疲れる。

 白バラという抵抗グループの学生たちがヒトラーを批判するビラをばらまく。メンバーのゾフィー・ショルとハンス・ショルの兄妹は、自分たちが所属する大学でビラをまき運悪く捕まってしまった。ゲシュタポに尋問を受け、協力者のことを白状すれば命は助けてやると交渉を持ちかけられるが、これを拒否する。結果、彼らはギロチンにかけられ処刑されてしまう。

 最初から最後まで、ほとんどの出来事が建物の中で完結することが映画に閉塞感が漂わせている。当時の雰囲気を残す街並みが少ないからこれは仕方ないだろう。とにかく息が詰まる。加えて裁判の場面で、一緒にとらえられたメンバーのひとりが「秘密を何でも喋る、だから自分だけでも助けてくれ」と仲間を裏切るようなことを口にする。まるで救いがない。

 ナチスがつけていた記録を元に史実に忠実に作られた映画らしいが、もう少し他に表現方法がなかったのかと思う。大事なことを扱った崇高な映画だとは思うが、映画や物語には喜びというか、救いのようなものが必要だろう。ドキュメンタリー向けのテーマだと思う。

| @映画/ドラマ/テレビ

 大杉漣主演の『ライフ・オン・ザ・ロングボード』を見た。端的に感想を述べるなら、まれに見る駄作である。よって★ゼロ。見る価値なしである。見ようかなと計画していた人は見ない方がよい。時間と金の無駄である。

 もともとあまり邦画は見ない方なのだが、去年『運命じゃない人』を見て以来、邦画にも面白いものがあるからうっかりしてると見逃しちゃうな、と心を入れ替えた。この映画は予告編も面白そうだったしね。さらにDenkikanのフィルターを通してある。Denkikanは社長がすべて試写を見て面白いと思ったものしか上映しないそうだから、駄作に当たることは希である。ところが、この『ライフ・オン・ザ・ロングボード』は見事に期待を裏切ってくれた。

 食品メーカーに勤める主人公は55歳で定年を迎え、若い頃にかじったことがあるサーフィンをやろうと思い立って種子島に向かう。そこで若者や現地の人々と触れ合いながら人生について、家族について見つめ直すという、マンガのような内容の映画である。ぶっちゃけ、この数行の文章を読んだだけでもう十分。あなたは映画館に足を運ぶ必要はない。

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| @雑談

Iced Grande Latte 氷少 さっきスターバックスで「アイスグランデラテを氷少なめで」と頼んだら、受け渡しカウンターで「縁のところまで牛乳を注ぎますか?」と聞かれた。氷少なめと言ったから、嵩が縁のところよりも少ないところまでしかなかったのだ。本当は縁のところぎりぎりまでミルクを注いでもらいたかったけど、ケチな人に思われるのが嫌で「そのままで良いです」と心にもないことを言ってしまった。

 初めてスターバックスに行ったときは緊張した。どうやって注文するか分からない。サイズもS, M, Lじゃない。一番大きいのが飲みたいけど、Grandeってなんて読むのか分からない。しょうがないので一番確信をもって読むことができたショート(Short)のアイスラテを頼んだ。おいしかったけど、すぐなくなってしまった。

 初めてスターバックスの紙コップを持って歩いている人を見かけたのは受験生のときで、試験の合間に代官山を訪れて買い物をしていたときだった。不規則な浪人生活のせいでとても太っていたため、持ってきていたズボンが東京滞在中に破けてしまったのだ。それで仕方なく代官山までズボンを買いに行った。代官山に行けばハリウッドランチマーケットがあると友人から伝え聞いていたからだ。

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| @Mac/iPhone

iPod Hi-Fi 128kbpsのビットレートで満足している僕なので、オーディオの音質にはうるさい方ではないのだが、Macに入っている音楽をPowerBookのスピーカーで再生すると低音が音割れしてげんなりである。東京でアパートを借りていた頃は、PCからAirMac Expressを使ってコンポのスピーカーから音を出しており(AirTunes)、当時の環境からすると現在の環境は何とも貧弱で不満である。

 そんななか、本日iPod Hi-Fiを試聴した。売り場に到着したときは小さな音量で鳴らされており、ファーストインプレッションは「ショボ」だった。42800円もするのに、9980円のラジカセみたいな音しか出していないのである。しかしせっかく目の前で試聴できるのだからと、Apple Remoteを使って音量を上げてみると、「お、イイかも」。ミーハーな僕は結局、見た目がしゃれててアップル純正だとすぐ欲しくなってしまうのである。

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| @映画/ドラマ/テレビ

 一月前に見たのだけど、感想を書くのがだいぶ遅くなってしまった。

 コロンビアの花工場で働くマリア。大して好きでもない恋人との間に子供ができ、仕事はクビになり、家に帰れば母、離婚して子連れで家に帰ってきた姉から愚痴ばかり言われる。コロンビアでの生活に嫌気がさしたマリアは、麻薬の運び屋の仕事を持ちかけられ、それを引き受けることを決意する。

 悪くはなかったが、特筆するほどの内容でもなかった。南米映画だが、途中から舞台がニューヨークに変わるので、南米の風景が放つのんびり感もあまり味わうことができなかった。

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| @雑談

New POLO GTI ひさびさにゴル男さんネタ。

 実はここ数日あまり体調が良くなかったのだけど、ゴル男さんに乗るととても気分が良くなった。やっぱりゴルフIIは素晴らしい。ゴル男さん以外の他のゴルフとの関わりといえば、免許を取る前に友人のIIIの助手席に載せてもらったことがあるくらいだから、比較ができるほどゴルフに精通しているわけではないのだけど、ゴルフII GTIが運転していて楽しい車であることは間違いないと思う。コンパクトな車なので小回りが利くのはもちろんのこと(右折車の横を華麗にすり抜けられる)、小ささの割にそこそこパワーがあるから、上り坂でストレスを感じるというような、コンパクトカーにありがちなパワー不足とは無縁である。そういうわけで、夕方の車通りが少ない時間帯、ついつい阿蘇山の登山道に流しに出かけてしまうのだ。ガソリン価格が再び上がり始めているというのに。

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| @映画/ドラマ/テレビ

 2月2日に見た『モンドヴィーノ』という映画の感想。ワインについての映画である。

 映画の公式サイト、映画館においてあるメルシャンのポスターなんかを見る限り、「おしゃれなワインを楽しむための映画」という印象を受けるのだが、中身は全然違う。おしゃれとはほど遠い内容である。この映画のメインテーマはグローバリズム対古いヨーロッパであり、イラク戦争的な対立軸が見える。ワインの製造方法についての意見対立は代理戦争に過ぎない。

 古いフランスのワインは、できあがったものをすぐ飲むことを前提とはせず、5年なり10年なり、それなりの年月を寝かせてから飲むものであった。だからできたてのワインというのは、美味しくない。時の流れによる熟成を経て初めて、人は旨いワインを口にすることができたのだ。しかしグローバリズムが跋扈する今日、市場はできたばかりでも美味しく飲むことのできるワインを欲する。かくして巨大資本による”作られた味”のワインが大量生産されるのである。

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