| @散財

 Nokiaの携帯にいろいろアプリケーションをインストールしてて気がつくんですけど、Symbian OS向けのシェアウェアはどれも高いです。平気で$29とかします。iPhoneのApp Storeに慣れてるとぼったくりな感じがする。

お小遣い管理ソフト in App Store

 たとえばお小遣い管理ソフト。App Storeでは無料のものもあるし、中心価格帯も230円から450円ほど。一方で、Nokiaの携帯向けのアプリを紹介しているHandangoを見てみると、安いもので5ドルから。中心価格帯は10ドルから20ドルな感じです。PC/Mac用のシェアウェアの値段を考えてみても、2,000円から4,000円程度が主流でしょうから、App Storeのアプリケーションの値段はかなりお買い得だといえます。

 これは多分、Nokiaやコンピューター向けのシェアウェアは、ダウンロードして2週間くらいお試しできるからでしょう。App Storeではお試しが出来ないので、いきなり2,000円とか3,000円とか強気な価格設定にしてもなかなかダウンロードしてもらえない。それでソフトウェアの価格が安くなってるんじゃないかと思います。

 アプリの値段は安い方がユーザーとしてはうれしいのでiPhoneのApp Storeの方が利用しやすいとは感じますが、果たしてApp Storeの作者の皆さんは採算取れてるんでしょうか。

 TUAWにもこの手の話が載ってて、iPhoneアプリケーションを9.99ドルで売りたいんだったら、お試し用のフリーバージョンを用意した方がいい、って書いてありました。

 経済学で言うところのレモンの市場の原理が働いて、粗悪ソフトしかApp Storeに出回らなくなったら嫌ですね。

| @読書

 『パラダイス鎖国』を読んだ。読みやすい新書で、あっという間に読んでしまった。この本はアスキーから出てるアスキー新書だけど、コンピューターとか技術のみについて述べた本ではなく、日本社会全体について論じた日本論の本だと思う。日本社会を覆う閉塞感を打破するためのヒントがたくさん詰まっていると感じた。

 以下、個人的に興味深かった部分をメモ。興味がある人は是非買って読んでみてください。


日本人の意識の変化と、世界での存在感を薄くする日本

 日本人の海外志向が弱くなった(*1)。映画も音楽も地産地消。

 アメリカ社会での日本に対する印象も変容(ジャッパンバッシング→ジャパンパッシング→ジャッパンナッシング)。

日本メーカーはなぜ失速したか

 日本メーカーの伝統的な戦略は、

  1. 利益よりシェアを追求(*2)
  2. 採算割れの市場でもブランド認知度を高め、「グローバルブランドの確立と維持」

の二つ。

Continue reading...

| @雑談

 はてなブックーマークでiPhoneと格差社会と秋葉原連続殺人 - モチベーションは楽しさ創造からという記事をブックマークしたら、ブックマークコメント欄で浮いてしまった。

はてなブックマーク - iPhoneと格差社会と秋葉原連続殺人 - モチベーションは楽しさ創造から

 このように僕だけ浮いた感じになってますけど、元記事に書いてあることはまっとうなことだと思うんだけどなぁ。なんで「トンデモ」とか「これはひどい」とかいうタグが付くか分からない。

WinterMute 秋葉原通り魔事件, トンデモ おかしなこと、というか、何ひとつ意味のあることを言っていない、というところ。これが何かまともで意味のある言説に見える人は詐欺やマルチ商法にお気を付けて

 僕のあとにブックマークした人にこういうコメントをいただいたんだけど、僕にはまともで意味のある言説に思える。「トンデモ」だとか「これはひどい」だとかいうタグを付けてる人達は、どの辺を指しているのだろうか。ちょっと考えてみよう。

Continue reading...

| @技術/プログラミング

ふと思いついたんだけど、ブログにコメントをもらったとき、アドレス欄にTwitterのURIが入れてあれば該当アカウントのアイコンをTwitterから取ってきてコメント欄に表示する、というのはどうだろう。

Twitterを使っていると何らかの発言の横にはユーザーの顔=アイコンが表示されてて当然という気になるので、ブログのコメント欄で顔アイコンがないのは何だか無味乾燥に感じられる。ふぁぼったーでこのようなアイコン表示は実現されているから、やってみようと思えばそんなに苦労せずにできるんじゃないかと思う。

以前、P_BLOGでブログを書いていたmacotoさんのtriflesで元になるアイディアが披露されていた。残念ながらtriflesは閉鎖されてしまい、いまはその記事を参照しているkazさんのJAM LOGでこの技術の概要が確認できる。

しかしこの方法ではブログオーナーのアイコンは本人オリジナルのものが表示できるが、ゲストのアイコンは一種類しか選べず、オーナーとゲストの区別しか行うことは出来ない。Twitterのユーザーアイコンであればそれぞれ個別のものが与えられているので、ゲスト同士のアイコンの区別も可能となる。

WordpressやMovable Type(TypePad)ではこのような技術は採用されているかも知れないが、wordpress.comのアカウント、TypeKeyがないと多分だめだよね?

Twitterならいまウェブ(といってもはてな界隈が中心だけど)で活発に活動している人は必ずアカウントを持っているし、こんな風にOpenID的な使い方が出来ると楽しいと思う。

Reference

| @技術/プログラミング

AmazonからECS 3.0からECS 4.0へと移行するよう促すメールが届いた。

We are writing to remind you that the Amazon E-Commerce Web Service 3.0 will be deprecated on March 31st, 2008. Our monitoring indicates that you are still using Amazon E-Commerce Service 3.0. After March 31st, 2008, we will no longer accept Amazon ECS 3.0 requests. Please upgrade to the Amazon Associates Web Service (previously called Amazon E-Commerce Web Service 4.0) by then to ensure that you or your customers are not affected by the deprecation.

Amazonアソシエイトは全然売れてないのだが、レビュー記事を書くときなどに商品の画像をアップロードする手間が省けるのでISBN変換プラグインは大変重宝している。しかし3月31日以降、ECS 3.0は受け付けないということなので、ISBN変換プラグインをECS 4.0に対応させなければならない。

Migration Guideを読みながらここ数日試行錯誤しているのだけど、全然うまく行かない。こういうときにPHPをdisrespectできるくらいプログラミングスキルがあれば良いのにとつくづく思う。

| @読書

 佐々木俊尚さんの本。dankogaiの書評を読んで、ついつい買って読んでしまった。ところでdankogaiは『iPhone 衝撃のビジネスモデル』で次のように書いている。(404 Blog Not Found:書評 - iPhone 衝撃のビジネスモデル

梅田がつき佐々木がこねしウェブ論本座して食らうは岡嶋か

 これは言い得て妙だと思う。ホープ梅田(©eigokun)も佐々木俊尚も、それぞれ評論家というか、技術者じゃないんだよね。ホープ梅田ってシリコンバレーで何やってるのか知らない。コンサルタント? 佐々木俊尚も、旧メディアに対する考え方とかは非常に同意するし、古巣の毎日新聞への取材(いわゆるがんだるふ問題)はすばらしいと思うんだけど、技術が伴ってない分、物足りなさを感じる。

 本書で佐々木氏はゲマインシャフトなど哲学的な抽象語や三島由紀夫の著作などを引き合いに出して論を進めていくんだけど、そういう部分は箔を付けるための飾りであるように思えてならなかった。正直無くてもいい。

 この本のキモの部分はやはり第一章の『フラット化するマスメディア』であると思う。正直これだけ読めばオッケー。しかも実はこの部分、CNET上の佐々木氏のブログに書いてあることが書籍化されているような感じだから、みもふたも無いことをいうと、それを読めばオッケーということになる。

 書籍化されるよりも、ブログで公開されるべき内容だったのではないかと思う次第。しかし再びdankogaiが『iPhone 衝撃のビジネスモデル』で引用しているように

Web2.0的なサービス、技術はある。だが、Web2.0的な収益モデルはない

のである。きっとブログで公開しても広告以外に著者に利益をもたらすものは何も無かっただろう。丹念に取材され、構想3年、執筆に3ヶ月かけて直接収益を得る方法が無いというのも、Web2.0の悲しい現実だ。

| @WWW

田舎だとtwitterやってる人少ない気がする。田舎の移動手段は車→移動中に携帯でtwitできない→twitterの面白み半減、みたいな。

同じ理由で田舎には読書家も少ないような気がする。移動手段が車やチャリだと、通勤通学の途中で本読んだり出来ない。

田舎のブックオフにマンガしかないのもうなずける。読書家を養成する土壌が田舎にはないのである。

 上記は僕の夕方頃のtweetsなわけですが、読者の方そう思われませんか? 東京から地元に引き上げて来て戸惑ったことの一つに古本屋の少なさがあります。旗の台には駅から自宅までの途中に1、2軒の古本屋があって、そこを冷やかしたりするのが楽しみでした。しかし田舎は幹線道路沿いにBOOK·OFFしかなくて、車で運転してるときにはふらっと入りづらくて(それなりの速度で走ってるので目的をもって入ろうとしてないと、ついつい通り過ぎてしまう)、しかもBOOK·OFFはマンガしかなくて、本を買いづらい状況なのです。

 そもそも田舎の人はたいていの人が車通勤なので通勤電車に揺られながら新聞読んだり文庫本を読んだりなんて優雅なことが出来ません。週刊文春とか週刊新潮とかも田舎じゃあんまり読まれてないんじゃないだろうかという気がします。

 実はこういう情報格差みたいのって、これから先どんどん広がって行くんじゃないだろうかと若干怖いです。インターネットとか情報技術革新って物理的距離を打ち破るものだと思っていたけど、逆に田舎の物理的制約(交通事情)が情報へのアクセス格差を拡大するみたいな。