この記事はできる! Mac OS X アドベントカレンダー 16 日目の記事でしたが遅れて書いています。遅れてすみません。
テキストエディター、普通は文章を書くことに特化してる。しかし最近いろいろおもしろいの出てきてて、書いている内容を理解するやつが登場してきた。今日は FoldingText を紹介します。
FoldingText は TaskPaper を作っていた1 Hog Bay Software が開発している2。 TaskPaper については以前書いたことがある。この会社は WriteRoom とかも開発してて、 Mac 好きの間では 7, 8 年くらい前に一世を風靡した。いまは Jesse Grosjean という創設者のプログラマーが一人でやってて、なかなかくせのあるソフトを作り続けている。
何ができるのか
- Markdown で文章書ける
- テキストフォーマットの文章を書くという意味ではその辺のほかのエディターと大差ない
- 文章の編集がしやすいショートカットが割り当てられている
- 見出しレベルのショートカット指定
- 段落の並び替えなど( Outline Processor のような使い方が出来る)
- 文章を書くこと以外におまけがついてる
- 文章書くのがおもしろくなる
文章書くのがおもしろくなる機能
セクションを隠す ( Fold / Unfold )
ソフトの一番売りの機能で名前の由来でもあると思う。今書いているセクションだけ表示して、その部分にのみフォーカスして文章を書くことが出来る( WriteRoom のコンセプトに近い)。
ショートカットによる切り替えのほかに、見出し横の #
をクリックすることで、そのセクションを折りたたんだり、タグで表示するセクションを絞り込む、といった機能がある。
Vim でも似たようなことは出来るが、予め Fold / Unfold するルールを記述しておいたり、範囲選択して Fold するエリアを指定したり、 Vim Plugin を追加する必要がある。
例
ToDo
TaskPaper 形式でタスクリスト書ける。
# 例.todo
- `見出し.todo` とすることでチェックリスト書ける
- `.todo` みたいなやつを Modes (モード)と呼ぶ
- done したら `@done` タグがつく @done(2015-12-31)
- TaskPaper の機能を取り込んだ感じ
計算
こんな感じで計算できる。
# 例.calc
1 + 1
152 / 324 * 194.3 - 1000
スケジュール
行程にかかる時間を入力すると終了時間を教えてくれる。現在の行程がハイライトされ、時間が来たら通知が表示されたりする。
# 例.schedule
うんこ 5 minutes
しっこ 30 seconds
シャワー 0.2 hours
タグをつけられる @tag-description
このように見出しやリストにタグ付けをすることが可能。タグだけで絞り込んで表示・非表示を切り替えることも可能。上述の @done
の機能もタグの一種。
Vim や Emacs には手を出せないけど、というような人向け
ほかにもまだ機能はあるけど目立つのは上に挙げたくらい。動画を見るとどんなことが出来るか一目瞭然なので是非公式サイトで動画を見てみてください。
総じて FoldingText は通好みというか、シンプルなのに高機能というか、一風変わったテキストエディターだと思う。 Vim や Emacs を駆使しまくっているようなギークとは少し違う層に向けたテキストエディターだと感じる。文科系の大学教授が使ってそうな雰囲気がある。 User's Guide とかも使い方というより開発者である Jesse Grosjean 氏のテキストエディティングに対するこだわりとか哲学がにじみ出ていて、 DHH による Agile Web Development with Rails みたいな雰囲気がある。我こそはと思う人は使ってみてください。