ジャマイカの絶望的な国家財政と経済状況を描いたドキュメンタリー映画。IMFはひどい連中でジャマイカ人は大変困っている様子だった。なかでもショッキングだったのが、ミルクを下水に流して廃棄処分するシーン。アメリカから粉ミルクが安い価格で輸出されるため、ジャマイカ産の牛乳には買い手が付かないのだという。粉ミルクの方が加工にコストがかかるため通常割高になるのだが、アメリカは粉ミルクに輸出補助金を与えているため不当に安い値段でジャマイカに輸出可能なのだという。ジャマイカはアメリカに骨抜きにされて、もうアメリカに依存せずにはいられない状況におかれているのである。ちょうど麻薬の売人が客を麻薬漬けにするのと同じである。金を借り、負債を返済する。すると教育や医療に予算を割けない。教育水準が下がると将来の経済成長が鈍る。ふたたび借金をするという悪循環である。
Continue reading...ヴェラ・ドレイク
『ヴェラ・ドレイク』はイギリスの映画。テーマは堕胎で重苦しい内容だ。
大変グロテスクな映画である。それは堕胎を扱っているからではなく、心優しい人物が、困っている人を助けるために良かれと思ってやっていたことが、重大な結果をもたらすことがテーマだからだ。何が善で何が悪なのか分からなくなってくる。見る者を混乱させる映画である。
エンディングに納得がいかなかった。一般的に映画のエンディングには二種類あると思う。一つはことの顛末をつまびらかにしてくれる観客に優しい映画、もう一つはうやむやなままに終局を迎え、最後は観客の想像力に託す観客に厳しい映画。後者の場合、結末は描かれないが、劇中で与えられた情報をもとに劇中の人物たちはどういう最後をたどるのか予測可能である。
Continue reading...猫も杓子もブログ
ブログがブームになって久しい。いまや芸能人からNEETまで猫も杓子もブログである。そんな世相を反映した本を今日本屋で見つけた。青春新書の『パソコンで文章がうまくなる!』という本である。
上手な文章を書けるようになるHowTo本のようなものがいつの時代も本屋の片隅にかならずおいてあることが示すように、上手い文章を書きたいという潜在的な欲望はみんなにあるようだ。友人と話していてもときどき「お前スゲーよな、毎日日記つけてて。俺も文章書けるようになりたいよ」というような言葉を耳にする(とはいえ毎日日記をつけているものの、俺は決して文章がうまいわけではない。上手な文章を書けるようになりたいのは俺も同じだ)。この本はこのような潜在的な文章書きたい願望を持った人をターゲットに出版されたのだろう。
ちょっと立ち読みしてみると、大まかな内容は文章の類型説明とブログを上手に書くためのコツだった。きちんと段落分けをして文章を書こうというようなことはブログ以前の問題で、この本の大抵の内容は小学校で習う作文の授業の復習と、お父さんのためのMSWord入門、というところである。最後の部分でようやくブログをうまく書くためのコツが紹介されており、その中の一つに文章はブラウザ上で書かずローカルでテキストファイルなどに書いた後、コピペでブラウザに貼り付けるべしとあった。ローカルで記事を書くことの是非はともかくとして、テキストエディターで文章を書くことを推奨するなんて時代錯誤も甚だしい。そもそもブログがはやった要因の一つに、記事を書くのに煩わしい課程が伴わないということがある。知識がない人でもFTPを使わずに手軽に更新が出来ることがブログの売りなのに、記事を作成するのにいちいちテキストエディターを起動するのでは本末転倒である。
Continue reading...GarageBandってスゲーですよ
最近、ヤフオクにはまってしまって、ちょこちょこと買い物している。なかでもアツイのが廃盤のCDやレコード。みんなが欲しがる名盤(BUDDHA BRANDの人間発電所など)は12インチシングルなのに一万円とかして買う気になれないのだけど、普通の廃盤なら適正価格で買うことが出来る。
それで最近、Lunch Time Speaxの”Blue Print Manuever”とNIPPSの幻のソロシングル”ISLAND”を買った。それぞれ2200円と1600円。もちろん両方とも廃盤であるが、LTSのはシールド未開封新品、NIPPSのも中古なのに凄く綺麗な盤質で大満足である。
さて、レコードを買ったのはいいものの、ターンテーブルは引っ越しのとき梱包したまんまである。面倒くさくて出してなかったのだが、今日一念発起して物置にしまってあったターンテーブルを引っ張り出してみた。Continue reading...
久々にセルフスタンドで給油
車のCAT警告灯がこれまでに三度ほど点いてちょっとやばそうだったので、車屋に車を見せに熊本市内まで行った。行きしな、久方ぶりにセルフスタンドで給油した。俺の数少ない特技のうちの一つ、セルフ給油を通りがかりの庶民どもに披露してやったというわけさ。
満タンコースを選択して万券を給油機にぶち込んだら、40リットルも給油したのに請求は5000円ちょっと。実はここ最近、近所の同級生の家がやってるENEOSで給油してたのだけど、そこだと同じ量入れたら確実に6000円は請求されてしまう。ENEOSのハイオクはエンジンを綺麗にする添加剤とか入ってるみたいだけど、やっぱリッター143円は高すぎる。車に優しいのは高いガソリンだとは分かっていても、10円以上も差があったらついつい安いセルフスタンドで粗悪なガソリンを入れたくなってしまう。セルフ給油楽しいし、俺の数少ない特技だし。
なんかスタンドの友達にも顔を合わせにくいです。原油高って嫌ですね。
143*40=5720であり、6000円請求されるというのは嘘でした。やっぱガソリン入れるならENEOSが良いのだろうか。イチロー先生が宣伝しておられるしね。(8月23日午前7時35分)
車の駐車方法について
お知らせ
車の駐車方法について新しい記事を投稿しましたので、そちらをご覧下さい。
portal shit! : オススメの駐車方法
最近よくamerioさんという方の『無意味なブログを検出しました!』というブログを閲覧しているのだが、そこで『女の子止めとか言うなよ』という記事を読んだ。
俺は車を止めるときは後ろ止め派である。よほどがらがらの駐車場でない限り、ケツから駐車する。なぜって昔、前から突っ込んで出すとき大変苦労した覚えがあるから。世の中にはちゃんと、頭から突っ込むのは簡単だけど、出すときに死ぬほど苦労するという駐車スペースが存在するのだ。
あれは今年三月の末のことだった。建物の地下にある駐車場の端っこで、柱に囲まれている駐車スペースに頭から突っ込んだら、出すときに二十分くらいかかったことがある。このときはたまたま同乗者がいて、外からナビゲートしてもらうことができたからぶつけずに済んだが、もしこのとき一人だったらと思うと冷や汗かきまくりである。それ以来、車を止めるときはご面倒様でもケツから駐車を敢行中な訳だ。Continue reading...
抜刀隊と日本の帝国主義
一月か二月前、NHKの『そのとき歴史が動いた』を見ていたら、西南戦争の田原坂について取り上げられていた。小さな頃、西南戦争フリークだった俺は興味深く視聴することが出来た。
西南戦争は薩摩の旧士族による反乱で、征韓論で敗れて下野していた西郷隆盛が士族たちに担ぎ上げられて指揮をとった日本最後の内戦である。結局西郷軍は熊本までしか北上できず、東京に趣いて政府をやっつけるという目的は達成できなかった。
西南戦争一番の激戦地が熊本県の田原坂というところである。北から西郷軍を鎮圧にやってきた政府軍は苦戦する。政府軍が苦戦したのには地理的な条件など様々理由はあるのだが、一番大きいのは徴兵制で集められた軍人たちの士気であったらしい。Continue reading...