誰がため
評価 : ★★☆☆☆
あらすじ
第二次大戦中、ナチスドイツに占領されてた頃のデンマークの話。レジスタンス活動に身を置く二人の男が主人公。祖国の自由のためと信じて行ってきた活動が実は…。
レジスタンス活動っていうと崇高なものととらえられがちだけど、実はレジスタンスの中にも悪いやつがいて、実行部隊が悪いやつにいいように利用されていたこともある、みたいなストーリー。実行部隊のうちの二人に焦点を当てているんだけど、二人とも祖国の自由のためと信じて家族を犠牲にしたり、信条に反する行い(女性を殺す)なんかをやるんだけど、後の方になってナチスの協力者を殺しているつもりが、反ナチス活動を支援していた人物を殺害していたことが判明して衝撃を受ける。
知っておかなければならない歴史の真実だとは思うけど(この映画は実話ベース)、全体的に暗くてあまり好きにはなれなかった。カメラワークも不自然。ドキュメンタリーっぽさを出したいのか、不自然な寄りや引きがある。ただ、二人の人物が会話しているシーンで、話している人物の目にフォーカスを合わせ、その人が話し終えたら次に話をする人物の目にフォーカスを合わせるテクニックは、スリリングな会話の雰囲気を伝える演出効果があったと思う。でもやっぱ慣れなかったけど。
蛇足だけど、デンマーク語は全然分からないのに見ていて「???」みたいな感じにならないのはゲルマン語だからかなと思う。ドイツ語よりも英語に言葉の響きが近くて、不思議な心地よさがあった。
ポータルシットの方にも感想を書いたことはないんだけど、デンマーク映画では『恋に落ちる確率』という映画がとても好きです。なんかこっちの方を見返したくなる映画でした。