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一つ前の記事で書いたように、最近よく走っている。

毎回最低 4km は走っていて、走ると着ている服が汗でびっしょりになるので毎回洗濯しないといけない。頻繁に走ると換えの服がなくなるので新しく短パンを買った。

これまでは NIKE の球技用短パン(サッカーやラグビー用)をはいて走っていた。球技用短パンのせいかちょっと丈が長く、またポケットがないため(ラグビー用の短パンはポケットがあるとそこを掴まれて引き倒されたりするのでポケットがない)走るときは実用性がいまいちだった。今度はポケット付きにしようと思って、金をケチって NIKE や ASICS などのスポーツメーカー製のものではなく、ノーブランドのとにかく安いポケット付きの短パンを買った(送料込み 2200 円)。

届いてはいてみたところ何か具合が悪い。サイズが小さいわけではないのに足の動きを邪魔されるような感じでまとわりつく。どうも股上が深いようだった。腰骨のあたりにゴムがくるようにするとまるで腰ばきしているみたいになって、大腿部に引っかかりを感じる。おへそが隠れるくらいまで引き上げると引っかかり感はなくなるが、はいてる姿が大きめの服を着せられてる小学生みたいだし、走ると裾がめくれあがってきて意図せずセクシーな感じになってしまう。正直失敗だった。やっぱり短パンはケチらずお金を出さないといけないのかも知れない。

はき心地が最高なのは山と道の Light 5 Pocket Shorts で、足の動きを一切妨げず、はいている感覚がない。通常版の 5 Pocket Shorts は生地の頑丈さは申し分ないが、盛夏にはいて山に登るとめっちゃ暑くて少々不快感が残る。 Light 5 Pocket Shorts で一度走ってみたところめっちゃ快適だったが、税込みで 13200 円もするので日々のジョギングでボロボロにしてしまうのは忍びない。 5000 円しないくらいで快適に走れる短パンが欲しい。

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長垂海岸の夕焼け

去年の秋の健康診断で太っているという結果が出た。検査着が結構重くて、体重測定時に検査着分を引かれなかったことに不満はあったのだが、コロナの影響で太っていることは間違いなかったので 12 月から走り始めた。

年が明けて 1 月になると後半から花粉が飛び始めてジョギングから足が遠のき、花粉最盛期の 2 月、 3 月はほとんど走れなかったが、今年の 6 月からまた習慣的に走るようになった。最初は結構しんどくて 2km ちょいしか走れなかったが、 7 月からコンスタントに 4km 走るようになった。これまでも人生で不定期に走るような時期はあったが、週に 3 回くらいのペースで走っているのは初めてだと思う。

なぜ継続的に走れるようになったのか

リモートワークで時間の融通が利きやすいことと、通勤がないせいで体を動かしたいという欲求もあるのだろう。

Apple Watch を使い始めたことも大きくて、これまでは iPhone 本体で RunKeeper なり Strava なりを起動してログをとる必要があったが、 Apple Watch を買ってからは Watch 単体でランニングのログを残すことができるようになり、以前より気軽に走りに行けるようになった。 Apple Watch を使っているとリングを閉じるように促されてついつい運動してしまうというのも良い習慣づけに役立っている。

なぜ毎回 4km ずつ走れるようになったのか

Apple Watch の Workout のノルマが一日 30 分、消費カロリーが 480kcal になっている。 4km 走ると確実にこの数値をクリアできるのが 4km 頑張る意欲のもとになっている。

もう一つ大きな理由だと思っているのが走るときに聞く音だ。これまで Podcast を聞きながら走っていたが、 Podcast だと内容が英語か日本語かに関係なく、途中で内容に聞き入ってしまって走るのをやめてしまう傾向にあるようだった。走るときに Podcast を聞くのをやめて音楽(なるべくボーカルの入っていないやつ、インストゥルメンタルヒップホップ的なやつ)を聞くようになったらしんどくても 4km 走り通せるようになった。自分の場合は運動するときにはできるだけ頭の中をすっからかんにしておいた方が良いようだ。

靴の悩み

足が痛くなる

これまで走るときの靴は NIKE のランニングシューズ( NIKE Free Run )を履いていた。自分は扁平足なので NIKE の靴を買うときは 1cm くらい大きめのものを買っているのだが、それでもやはり幅が狭くて、普段履きにする分には問題ないがジョギングで使うと足が圧迫される感じが気になっていた。特に足の親指の付け根のあたりが靴の横壁とインソールの間に挟まれて痕が残るような状態になっていた。たまにしか走らなかった頃は気にならなかったが、一日おきのペースで走っていると無視できない感じになってきたので靴を探すことにした。

1 年前に登山用に Altra のトレイルランニングシューズ( Lone Peak 4.5 )を買った。 Altra の靴は自然な足の形を崩さないことをモットーとしていて、つま先の部分が広がっていて開放感があり、足の指を使いながら歩くことができる。また、かかとと指の高低差が 0 になるように作られていて(ゼロドロップというらしい)、このことにより人間本来の自然な足運びができて怪我をしにくいらしい。 Altra の靴を履いて一日で 15km 以上歩くような登山を何度かしたが、豆ができたり足の痛みで歩けなくなるというようなことはなかった。 Altra を履き始めてから下山時の膝の痛みもなくなった。

Altra Lone Peak 4.5

同様に 1 年前に Xero Shoes のトレイルサンダル( Veracruz )を日常履きとして買った。こちらもゼロドロップだが、ソールは Altra のシューズのような厚みがなくペラペラで、小学生のころ履いていた上履きみたいな感じでほとんどクッションがない(アスファルトや小石の上を歩いて痛いというほどではない)。ソールにクッションがないと足が疲れそうな気がしていたが、意外となんとかなる。確かに足は疲れるのだが、クッション性が高い靴を履いているときには使わない足の筋肉を使っているようで、 Veracruz で長い距離を歩くと心地よい疲労感があって夜はよく眠れた。

Xero Shoes Veracruz

Xero Shoes Mesa Trail

Altra のシューズのように幅広で、 Xero Shoes のサンダルのような薄いソールのゼロドロップランニングシューズはないだろうかと探してみたところ、 Xero Shoes が作っているトレイルランニング用のシューズを見つけた。 Mesa Trail というシューズだ。

Xero Shoes Mesa Trail

本当はトレイルランニング用のシューズなのだが、ジョギングで使ってみることにした。

Mesa Trail を履いて初めて走ったときはあまりにも NIKE の靴と違いすぎて、いつもの 4km を走りきることができず途中で走るのをやめてしまった。 NIKE の靴の方が体を前に押しだしてくれていたような気がする。 Mesa Trail では自分で足を前に運ばないといけない。この違いに違和感を覚えて走れなかった。

初回は走りづらかった

2 回目からは普通に走れたが、走った後に股関節のあたりが筋肉痛になった。 NIKE の靴で走って股関節が筋肉痛になるなんてことはなかった。 Mesa Trail は薄底のため、足の着地に気をつかう。雑に足を運ぶと足の裏への衝撃が強いので走るときに丁寧に足を使うようになる。おそらくそのせいで股関節が筋肉痛になったのではないかと思う。

少しスピードを上げて短めに走ってみたところ、足がかなり筋肉痛になった。これまでも継続的に走っていたので今さら走っただけで足が筋肉痛になるのは変だ。やっぱりシューズを Mesa Trail に変えた影響だと思う。靴を変えるだけでこんなに走るときに使う筋肉が変わるのかと興味深い。

Mesa Trail で走ったあとに一度 NIKE の靴に戻して走ってみたところ、足裏への衝撃はなくなるがその分足運びが雑になり、地面からの衝撃を足首ではなく膝で処理するようになってしまう印象を持った。厚底の靴では故障しやすくなるというのはこの辺に原因がありそうだ。

一番の悩みだった足裏の痛みは Mesa Trail に変えて完全に解決された。 NIKE の靴では 4km くらいで足の親指付け根部分が痛くなりそれ以上走れなかったが、 Mesa Trail では足の裏は全く痛くならない。 Mesa Trail に履き替えて走る距離が伸びた印象で、昨日は 9km 走った。これまで自転車や車でしか行ったことがなかった場所に自分の足で走って行くというのは面白い体験だった。

今津湾の端から今宿を見る

まだまだ走るスピードは遅いので胸を張って「ランニングが趣味です」と言えるほどではないが、登山のときの持久力アップのため、心肺能力向上のために走ることを続けていこうと思ってる。

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大船山

7 月の頭に一人で久住に行った。ミヤマキリシマの季節は終わっているし梅雨なので良い季節ではないのだが、梅雨の中休みで天気が悪くなく、たまたま車を使っても良かったのでソロで久住まで行ってみることにした。

長者原から坊ガツルを経由して大船山に登ることに。登山開始地点の長者原からすでに涼しくて、森の景色は背振山地の稜線の林のような雰囲気。しかもそれが登山口付近から始まる感じで最高。坊ガツルまでは登ったり下ったりを繰り返す。雨ヶ池越あたりの雰囲気はまさに阿蘇くじゅう国立公園という景色で、子どもの頃を思い出しとても落ち着く。

広葉樹の森

雨ヶ池

坊ガツル

坊ガツル

坊ガツルについて景色を堪能してから大船山へ。ここからが結構しんどかった。道が荒れているし登山道がわかりにくい。いろんな人が好き勝手に歩いているせいか、土砂で登山道が流されているせいか、どこもそれなりに通れそうな感じがしてしまう。テープも複数あるので迷いやすい。

坊ガツルから大船山への登山道

段原

何とか段原まで辿り着く。北大船山に行こうとしたが、登山道脇のミヤマキリシマにバックパックが引っかかってうざい。一旦登山道脇にバックパックを置いてサコッシュとカメラだけで北大船山まで向かう。この日はアクシーズクインのハザカヒを履いていて、ストレッチが効く分こういう木の枝には弱そうだ。引き裂きなどに強いズボン(山と道の 5 Pocket Pants など)を履いてくるべきだったと後悔しながら北大船山登頂。ミヤマキリシマは 6 月にはきれいな花を咲かせるがそれ以外の季節は登山道へはみ出てきてうざい。

ミヤマキリシマが服やバックパックに引っかかる

北大船山山頂

北大船山から平治岳方面に見える池

段原に戻って昼飯を食べる。実はこの近くにきれいな避難小屋があるのだが存在を知らなかった。おにぎり三つにフリーズドライの豚汁を食べた。

フリーズドライ豚汁とおにぎり三つ

昼食後大船山へ向かうが、大船山への道もミヤマキリシマとブヨに行く手を阻まれる。ブヨは恐ろしいくらい大量に石にへばりついていて、歩く度に踏まれまいと飛び上がって隙あらば吸血してやろうとこっちに群がってくる。ブヨと格闘しながら登っていくと林の切れ目から三俣山や久住山、中岳などが見える。坊ガツルからそびえ立つようにして連なっている様は勇壮だった。こういう景色は高い山でないと見られない。

三俣山

登ってきた側から反対側に少し下って御池を眺めに行く。ここは紅葉の名所だ。素晴らしい景色だった。虫にまとわりつかれながらしばし見とれる。ここに紅葉を見に来られるだろうか?

御池

大船山から別府湾や由布岳、鶴見岳は見ることができたが、阿蘇方面は雲がかかっていて阿蘇五岳の景色はついぞ見ることができなかった。雨が降る前に諦めて下山することにする。

大船山山頂

段原手前の避難小屋のところに戻ってきたあたりで iPhone のバッテリーが 20% を切ったので Anker のモバイルバッテリーにつないで充電する。初めて USB-C to Lightning なケーブルを買ってみたが、 USB-A to Lightning に比べてめっちゃ充電が早い。 30 分くらい充電してたら 80% くらいまで充電されていた。登山では手早く充電できる方がよいので登山用には USB-C to Lightning を持参するのが良さそうだ。

段原から坊ガツルまでの下りがなかなかつらい。樹林帯で景色が変わり映えしないし、登山道は大きな石がゴロゴロしていたりぬかるんでいたりで歩きにくいし、さっきも書いた通り道が沢山あってわかりづらい。ローカットでソールのやわらかい Altra Lone Peak では足首への負担が大きいのもつらかった。

坊ガツルに着く直前に雨が降ったが樹林帯だったので濡れることはなかった。坊ガツルに着くと雨は止んでおり、急いで坊ガツルの草原を横断して雨ヶ池越まで向かう。下山しようとしているのに雨ヶ池越までは登りなので不思議な感覚を味わう。雨ヶ池越ではテント泊装備の若い人達とすれ違った。今夜は雨が降るかも知れないのにテント泊するようだ。

夕日が差し込む森

雨ヶ池越からはブナなどの広葉樹の森を歩く。このあたりでまた晴れ始めて、木漏れ日の中を気分良く歩くことができた。福岡の家の辺りはアブラゼミだらけで非常にやかましいが、この辺りはヒグラシしかいなくて涼しげだった。無事明るいうちに長者原に着き、タデ原湿原を少し散策して活動終了。数週間前のミヤマキリシマの喧噪が嘘のように人が少なく、風呂に入りたかったが星生ホテルの温泉は閉まっていた。実家に寄って晩飯を食べさせてもらって福岡に帰った。

長者原から見る三俣山

朝、福岡の家を出たのは 6 時で帰宅は 23 時。運転時間は 5 時間くらい。交通費はガソリン代と高速代で往復 10000 円くらい。家の近所の低い山に登る分にはお金がかからないが、車を使って遠くまで行くとかなり懐にダメージがある。これまでそれがわかっていたのでなるべく公共交通機関で行ける福岡の山に登っていた。しかし久住の景色は素晴らしく、たまにお金をかけて遠出するのもありだと思った。誰か人を誘っていくと高速代やガソリン代を折半できて良さそうだ。早くコロナが収束してほしい

2021-07-11 北大船山・大船山 / Hitoshi Nakashimaさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

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三郡縦走

6 月に三郡縦走をやった。朝から電車を乗り継いで篠栗駅まで移動し、篠栗から若杉山・三郡山・宝満山を経て竈門神社まで歩く縦走コース。下山後は竈門神社からコミュニティバスまほろば号に乗って西鉄都府楼前・天神経由で帰宅した。 5 月にやった糸島四座縦走と累積獲得標高は同じくらい( 1634m )になったが、上り下りの回数が少なく、数カ所ある急登を登りきればあとは比較的なだらかなトレイルで気持ちの良いハイキングコースだった(篠栗から若杉山までの登りと宝満山からの下りはしんどい)。

三郡縦走と糸島四座縦走標高比較

篠栗は遠いところというイメージだったが思いのほか博多駅から近く、また住宅街も発展していて福岡のベッドタウンという感じ。実際、福岡市内の自分の家より博多駅までの所要時間は 10 分程度短いようだ。しかし歩いていくうちに田園風景が広がり始め、徐々に田舎の景色になっていった。

若杉山までの道

若杉山中腹の茶房わらび野の裏手を通り過ぎ、若杉キャンプ場を経て若杉山へ。若杉山の登山道には巨大な杉が多く、若杉山よりデカ杉山の方に改名すべきではないかと思った。

茶房わらび野裏手

でかい杉

若杉山のあとは少し下るが、縦走路っぽい雰囲気の道を歩く。砥石山からあとは品の良いトレイルといった感じでトレランマンもいれば中高年登山グループもいる賑やかな縦走路だった。

起伏の緩やかな縦走路 起伏の緩やかな縦走路

三郡山の登りがちょっとしんどいが、三郡山を過ぎて少し行ったところにある天の泉という湧き水が冷たくて最高に美味かった。水切れしていたのでここで補充し、あとは再びなだらかな道に戻ったが、日が傾いて虫が多くなり、頭巾山から仏頂山までの道はハエにたかられながら歩いた。

三郡山からの景色 天の泉の看板 仏頂山

宝満山には午後 4 時ごろ着。宝満山はいつも南側から登っていたので北側から登るルートは新鮮だった。山頂は人がまばらで、若杉山から歩いてきた道を眺めて感慨に耽りながらカロリーメイトを食べてコーヒーを飲んだ。

いつもと違う方向から見る景色 宝満山山頂で歩いてきた山並みを眺めながらコーヒー

下山は愛嶽山を通りたくて正面登山道ではなく行者道を通ることにしていたが分岐がわかりづらく、階段をしばらく下ったところで道間違いに気がつき、登り返しで体力を消耗した。宝満山は正面登山道の下りがきついとは言われるが、行者道もなかなかの急な下りでしんどかった。おまけにハエにたかられ続ける。もう自分は腐りかけているのだろうかと自問しながら愛嶽山と愛嶽神社を経由。ハエがあまりにもわずらわしいので小走りで駆け降りた。

愛嶽神社

バスの時間にまだだいぶ余裕がある時間に竈門神社着。手水で顔を洗わせてもらいしばし休憩。同僚の人たちは当然のように竈門神社から先太宰府駅までの舗装路を走るのだが、自分はそんな気力・体力・精神力はないのでバスの時間までレモンスカッシュを飲んで待った。

竈門神社 レモンスカッシュ

篠栗から若杉山までの舗装路歩きがとにかくしんどかった。縦走路の雰囲気は良いので、宝満山から登って若杉山まで歩き、来た道を往復するピストン縦走が良いのかもしれない。すずしくなったらまた行きたい。

2021-06-20 三郡縦走 / Hitoshi Nakashimaさんの愛嶽山宝満山若杉山(福岡県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

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上高地

今年の夏、もし気力・体力・精神力・財力が整えば北アルプスに登山に行ってみたいと思っている。

ただネックになるのが交通手段で、東名阪からだと数千円握りしめて家を出てバスに乗って寝ると目が覚めたら上高地みたいな感じだが、福岡からだとそういうわけにはいかない。どういうルートで行くと時間を無駄にせず、お金もかからずに済むかを考えてみた。


TL;DR

  • お金がなくても飛行機で松本入りがおすすめ
  • 下山日に福岡まで帰るのは難しく、要後泊で最低でも山行日程 + 一泊必要

基本的な行き方

上高地バスターミナル

上高地に着くのを何時にするかが問題で、夜行バスで上高地に入るか、中継地までの移動を夜行バスにして午後から上高地に入るか、そもそも飛行機で松本まで直行するか(上高地入りは同様に午後となる)が分岐点となる。

夜行バスで上高地に入れば早朝から活動可能となり、登山初日に移動距離を稼げる。飛行機で松本入りしたり、中継地点までの移動に夜行バスを使ったりすると上高地入りが午後になり、初日は少ししか歩けない(標高が高い山では遅い時間まで歩くのは危ない)。

まとめるとこんな感じだ。以下の三つから選ぶことになる。

  • 午前入りプラン
    新幹線か飛行機で中継地点まで移動し、夜行バスで上高地入り
  • 午後入りプラン A
    飛行機で松本までアクセスし、電車とバスで上高地入り
  • 午後入りプラン B
    夜行バスで中継地点まで移動し、昼行バスで上高地入り

旅程

飛行機から見る槍ヶ岳・穂高連峰

奥穂高岳へ涸沢経由で往復する場合、旅程は以下となる。

日程 午前入りプラン 午後入りプラン A 午後入りプラン B
一日目 午後から移動開始 朝から上高地まで移動、午後上高地着、徳沢か横尾に宿泊 午後から夜行バスで中継地点まで移動
二日目 夜行バスで早朝上高地着、涸沢宿泊 徳沢 OR 横尾から登山開始、奥穂高岳登頂、穂高岳山荘泊 朝から上高地まで移動、午後上高地着、徳沢か横尾に宿泊
三日目 涸沢から奥穂高岳登頂、再び涸沢宿泊 穂高岳山荘から一日で上高地まで下山、上高地か松本市内泊 1 徳沢 OR 横尾から登山開始、奥穂高岳登頂、穂高岳山荘泊
四日目 涸沢から上高地まで下山し、上高地 OR 松本市内宿泊 2 上高地 OR 松本市内から帰宅 穂高岳山荘から一日で上高地まで下山、上高地か松本市内泊 1
五日目 上高地 OR 松本市内から帰宅 - 上高地 OR 松本市内から帰宅

どのプランであっても下山日の福岡への帰宅はかなり厳しい。上高地から出るバスに夜行便はなく、 15:30 頃までのバスに乗らないと大阪にも名古屋にもたどり着けない。名古屋・大阪に 21:00 ~ 22:30 頃に着いてもすでに福岡まで帰れる新幹線はなく、頑張れば夜行バスで帰ることはできるが、三日間北アルプスを歩いて疲れている状態でさらに夜行バスに乗れる体力は自分にはない。というわけで飛行機で直接松本入りする午後入りプラン A 以外は移動と後泊で 5 日間必要になってしまう。

それぞれのプランの移動経済性

午前入りプランは経由地をどこにするかでさらに三つに分類できる。大阪まで新幹線で行くパターン、名古屋まで新幹線で行くパターン、名古屋まで飛行機で行くパターンだ。午後入りプラン A 、 B とあわせて、上高地着時間と移動時間、片道交通費を一覧表にするとこうなる。

プラン 経由地 交通手段 上高地着 所要移動時間 片道交通費 移動経済性
午前入りプラン 大阪(新大阪) 新幹線→夜行バス 5:30 11時間 ¥27110 29.8
午前入りプラン 名古屋(名古屋駅) 新幹線→夜行バス 5:30 12時間 30分 ¥26140 32.7
午前入りプラン 名古屋(セントレア) 飛行機→夜行バス 5:30 12時間 30分 ¥17120 21.4
午後入りプラン A 松本 飛行機→電車・バス 12:36 6時間 ¥22500 13.5
午後入りプラン B 大阪(梅田) 夜行バス→昼行バス 13:45 17時間 30分 ¥13910 24.3

表中右端の 移動経済性 は、交通費 × 所要移動時間 ÷ 10000 という式で出している。交通費と所要時間を掛け合わせることで大体のコストパフォーマンスがわかる(移動時間も交通費も小さければ小さいほどよい)。数字がでかくなりすぎるのでテキトーに 10000 で割っている。この数値が小さいほどお得(効率的な移動手段)となる。

飛行機で松本入りする午後入りプラン A が一番交通費が高くなりそうな気がしていたが、実は新幹線移動の大阪経由プランが一番高い(その割に結構移動時間は長い)。大阪・名古屋からの夜行バスが意外と高い。一方で飛行機は早割チケットの購入や、セントレアを経由する場合は LCC を使うなどで安くできるので意外と高くならない。

最も移動経済性が良いのは松本経由の午後入りプラン A で、 13.5 となっている。新幹線を使う午前入りプランは 29.8 と 32.7 で移動経済性が著しく悪い。金額的には最安の午後入りプラン B についても移動経済性 24.3 でセントレアを経由するプランよりもお得ではない。移動時間が 17 時間以上もかかるとなるとどれだけお金を節約できても時間のロスがもったいない。

名古屋(セントレア)経由のプランは移動時間と交通費のバランスが取れていそうだが、セントレアから名古屋駅まで移動して夜行バスに乗るという手間をかけても、松本に直行する場合と比べて 5000 円しか節約できないのが痛い。往復なら 10000 円の節約になるかもと思うかも知れないが、復路は上高地から出る夜行バスがないためこのプランは名古屋宿泊が必要になり、往復で大幅に節約できるわけではない。

それぞれのプランごとのメリット・デメリットと向いている人を書き出してみた。

午前入りプラン 大阪経由(新幹線)

メリット

  • 早朝に上高地着
  • 天気が悪くなりそうなときには柔軟に日程を調整出来る
    悪天候時の変更・キャンセル費用が安い
  • ガス缶・アルコール燃料などを持ち運べる

デメリット

  • 時間がかかる割に交通費が高い

向いている人

  • 仕事が忙しくいつまとまった休みを取れるかわからない人
  • 優柔不断で直前まで予定を決められない人
  • 北アルプスに行くからには好天に合わせて行きたい人
  • お金に余裕がある人
  • 大阪が好きな人

午前入りプラン 名古屋経由(新幹線)

メリット

  • 早朝に上高地着
  • 天気が悪くなりそうなときには柔軟に日程を調整出来る
    悪天候時の変更・キャンセル費用が安い
  • ガス缶・アルコール燃料などを持ち運べる

デメリット

  • 時間がかかる割に交通費が高い

向いている人

  • 仕事が忙しくいつまとまった休みを取れるかわからない人
  • 優柔不断で直前まで予定を決められない人
  • 北アルプスに行くからには好天に合わせて行きたい人
  • お金に余裕がある人
  • 新幹線が大好きで一秒でも長く乗っていたい人
  • 名古屋が好きな人

午前入りプラン 名古屋経由(飛行機)

メリット

  • 早朝に上高地着
  • LCC を使えば飛行機代が格安
  • マイルを貯めている人は特典航空券を使って飛行機代を 0 円にすることができる
  • ガス缶などを名古屋ヨドバシで調達可

デメリット

  • 悪天候時の変更・キャンセル費用が高い
  • セントレアから名鉄BCへの移動・待ち時間

向いている人

  • 多少の悪天でも山行を結構する覚悟・技術がある人
  • 悪天候のときは割り切って上高地・松本観光に切り替えられる人
  • キャンセル料・変更費用が苦にならない人
  • マイルを貯めている人
  • 名古屋が好きな人

午後入りプラン A 松本経由(飛行機)

メリット

  • 最速
  • 前日からの移動不要
    初日に上高地入りできるため、他の行程より旅程を一日節約できる
  • 移動の疲労が少ない

デメリット

  • 悪天候時の変更・キャンセル費用が高い
  • 上高地着が午後になり、登山開始日に稼げる距離が短い
  • ガス缶・アルコール燃料などを持ち運べない

向いている人

  • 多少の悪天でも山行を結構する覚悟・技術がある人
  • 悪天候のときは割り切って上高地・松本観光に切り替えられる人
  • キャンセル料・変更費用が苦にならない人
  • 自由に使える時間が少ない人
  • 夜行バスで寝るのが苦手な人

午後入りプラン B 大阪経由(夜行バス)

メリット

  • 最安
  • 天気が悪くなりそうなときには柔軟に日程を調整出来る
    悪天候時の変更・キャンセル費用が安い
  • ガス缶・アルコール燃料などを持ち運べる

デメリット

  • 移動時間が長く、上高地に着いたときには疲労困憊の可能性
  • 上高地着が午後になり、登山開始日に稼げる距離が短い
  • 福岡→大阪の夜行バスが遅れると上高地便への乗り継ぎに失敗するリスクあり

向いている人

  • 時間に余裕のある学生
  • とにかくお金を節約したい人
  • 体力に自信のある人
  • 夜行バスが好きな人・夜行バスでも快眠できる人

結論

お金と移動時間をバランスよく節約したい → 松本まで飛行機移動プラン

ベストな天候のときに登りたい・予定が直前までわからない → 大阪経由の新幹線・夜行バス乗り継ぎプラン

参照


  1. 下山時刻的に当日中の帰宅は不可能。上高地から出る夜行バスはない。 

  2. 涸沢からかなりハイペースで下山しないと当日中の帰宅は難しい。もう一泊するのが無難。 

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二丈岳山頂からの景色

2018 年の 10 月に挑戦して失敗した糸島四座縦走にチャレンジして何とか達成することができた。前回は色気を出して浜崎(唐津市)側からスタートしたが、そのせいで最後の二丈岳に登る時間がなくなり三座縦走となってしまった。今回は反省して深江から二丈岳→女岳→浮嶽→十坊山の順に登り福吉へ下山した。

前回チャレンジしたときはアルプスから帰った後で少し調子に乗っていた。 3000m 級の山に登ったあとなら 700m 〜 800m の山なんて楽勝だろうと思っていた。しかし登山は標高が全てではない。むしろ北アルプスは登山道が整備されていて歩きやすかったりする。低山は道がはっきりしていないところもあるし(前回は蜘蛛の巣地獄に苦しんだ)、登山口と山頂の高低差よりも累積獲得標高が大事で、白馬岳に登ったときは累積獲得標高 1300m くらいだったが、糸島四座は 1700m くらいある。低山であっても縦走することでアルプス級かそれ以上の負荷になることがあるのだ。前回、糸島四座縦走に失敗したあと、宗像四ツ塚や雷山・井原山、祖母山、脊振山・金山、羽金山・雷山などで長めの距離を歩き経験を積んだつもりでいたが、相変わらず歩くのが遅く、福吉駅に着いた頃には日が暮れていた。日が長い夏でなければ危ない感じだった。

十坊山から見る二丈岳、女岳、浮嶽

なぜ歩くのが遅いのか、太っているからか。コロナ禍で太ってしまったが、体重がいまより 5kg くらい少なかった頃でもやはり自分は歩くのが遅く、体重のせいではなさそうだ。自分より太っていても速い人は速い。 Apple Watch をつけ始めて自分の心肺能力が可視化されるようになったが、 Apple Watch によると自分の心肺能力は同年代の平均以下ということらしい。おそらく心肺機能が低いせいで持久力がなく歩くスピードが遅いのだろう。

遅いくせにカメラや使わないギアなどをリュックサックに入れすぎているのも響いていそうだ。写真を撮るのは好きなのでできればカメラは持っていきたいが、ミラーレスでもレンズ付きのカメラは 1kg くらいあって、リュックサックのストラップにくくりつけて歩くと 15km を過ぎたあたりで肩への食い込みがきつくなり痛みを感じるようになる。一度、カメラなしでどれくらいのスピードで歩けるか試してみたい。昨夏、カメラなしで家の近くの山を周回したが、その時も決して速くはなかったが、軽量な荷物では軽登山しかしたことがない。トレラン並とまではいかないまでも、水と行動食とスマートフォンだけの軽量装備でどれくらいのスピードで縦走できるのかには興味がある。

糸島四座縦走 / Hitoshi Nakashimaさんの女岳(福岡県)二丈岳十坊山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

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Matador の Pocket Blanket

小学校のときの遠足では敷物は持ってくるものリストに入ってたと思う。子どもの頃、原っぱに行って敷物敷いて弁当食べた思い出は誰にだってあるはずだ。しかし、登山ではどういうわけか誰も敷物を持って行かない。サーマレストの折りたたみ座布団みたいなのを持ってる人は多いし自分も大抵持って行く。

折りたたみ座布団は石でゴツゴツしてる場所に座るときなどにショックを和らげてくれて休憩するときにとても良い。この手の座布団なしでゴツゴツした岩の上に座る場合、お尻に体重をかけすぎて痛くならないよう足に力を入れて体の重さをお尻と足で分散して支える必要があって、座っていてもゆっくり休めない。足の力を抜いてゆっくり座れるかどうかで回復度合いがかなり違うので折りたたみ座布団は偉大だが、しかしリュックサックはそのまま地面に置かなければならないのが気になっていた。自分の尻は汚れなくてもリュックサックの底が汚れては意味がない。

そこでリュックサックの汚れ防止に敷物を導入してみた。小学生の頃の遠足用に使っていた敷物は分厚くてナイロンでガサガサしていてかさばるし重かったが、いまは登山用に薄くて軽くてコンパクトなやつがある。広げるとこんな感じ。

Matador Pocket Blanket

自分の尻は折りたたみ座布団で保護しつつ、荷物は敷物の上に載せて汚れを防止できる。

ハンモックと組み合わせて使うとこう。ハンモックに乗るときは靴を脱ぐので、ハンモックの近くに靴下のまま歩けるエリアがあると便利。

ウンカイ Light と Matador Pocket Blanket

この Matador の Pocket Blanket は四隅にペグが結び付けられていて、風に飛ばされないように固定できるようになっている。海沿いの風が強い公園でも使ったが飛ばされることはなかった。また折りたたむときのことも考慮されていて、折り目となるべき場所に赤い糸が縫い付けてあって簡単にコンパクトにたためる。防水性は今ひとつのようだが、自分は基本的に雨の日には登山しないので問題ない。重さ 110g で軽いので、山に行くとき持っていくかどうかを悩む必要がないのもよい(リュックサックに入れっぱなし)。買って良かった。めっちゃオススメです。