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僕がとても気に入ってるソフトに The Hit List というソフトがあります。GTD支援ソフトというやつです。前も記事を書いてます。portal shit! : The Hit List

最近ますますこのソフトに依存してます。良いところを挙げていったらきりがないし、まだすべての機能を把握して使いこなせてるわけではないんだけど、思いつくまま気に入ってるところを箇条書きにしてみます。

  • 軽い

    高機能なのにとても軽いです。一日中立ち上げていてもメモリ食いません。

  • パワフルなショートカットキー

    タスクのPriorityやStart、Dueを、マウスに持ち替えることなくキーボードから一発入力できます。

  • タスクを入れ子に出来る

    プロジェクト管理とかにはとても向いてると思います。

  • 日付入力支援

    後述しますが、日付入力支援機能がとても充実してます。

いま担当している仕事は全部このThe Hit Listで管理しているのですが、ウェブサイト作成みたいな仕事にはとても向いてると感じました。機能の実装とかバグの修正とかいった工程の管理をグラフィカルに行うことができます。こんな感じ。

Redmineとかだとカレンダーとかガントチャートが見られて便利ですけど、そういう機能はThe Hit Listにはないです。だからプロジェクトリーダーとかがプロジェクト全体を俯瞰的に管理する用途には向かないかも知れない。でも個人が自分で自分のタスクを管理する分には打ってつけですね。いまんとこ僕は一人でサイトを開発して自分でプロジェクトを管理するみたいな感じなので、僕の使い方にはとてもマッチしてます。

今日はThe Hit Listの日付入力支援機能の柔軟性にびっくりしたので、この機能にフォーカスしつつ布教記事を書いてみます。

フレキシブルな日付入力支援

The Hit Listはショートカットキーが充実してて、グラフィカルで美しいユーザーインターフェイスを持つ割りにほとんどマウスを触ることなく操作できます。しかし充実しているのはショートカットだけではなくて、例えば日付の入力支援。これがほどよくファジーで素晴らしいです。

いま一つタスクを追加したとします。このタスクの開始日と終了日を入力したい。

もちろんマウスカーソルを移動させてカレンダーを呼び出し、グラフィカルに日付を入力することはできます。

しかしわざわざ右手をマウスに持ち替えるる必要はなく、タスクを入力して一回リターンキーを押した後、 “t” と入力してやるだけで今日の日付がStartに補完入力されます。

素晴らしいですね。このときTabキーや→キーでStart欄やDue欄にフォーカスすることも可能です。

で、ここからがThe Hit Listのファジーな入力支援の本領発揮なんですけど、例えばStartにフォーカスした状態で “today” って打てば今日の日付が入力されますし、 “tomorrow” って打てば翌日の日付が入力されます。もちろん日付を直接入力してもOK。2/11とか22とかね。

さらには曜日を適当に打っても認識してくれる。例えば “tuesday” と入力してみましょう。なんと直近の火曜日の日付に変換してくれちゃうのです。すごい! 他にも “five days later” と打てば五日後の日付を入力してくれるし、 “last friday” と打てば一個前の金曜日の日付を入れてくれる。非常に賢いですよね。

しかも微妙なスペルミスもくみ取って補正してくれるところが素晴らしい。例えばtomorrowってmを二回重ねるのかrを二回重ねるのか迷ったりしませんか? スペルを間違って “tommorow” とか入力してもちゃんとtomorrowとして認識されます。そもそも入力補完が賢いので “tom” と打ったあたりで翌日の日付に変換してくれますが。

とまぁこのように、日付入力の機能だけ見ても非常に高機能なソフトであることがおわかりいただけるかと思います。しかし残念なことにiPhoneアプリケーションがない。一年近く前から開発中ということですが、なかなかリリースされません。iCalのToDoと同期させて云々というテクニックもないわけではないですが、僕はiPhoneのカレンダーはBusySync経由でGoogle CalendarとExchangeで同期させているので、タスクのiPhoneとの同期は諦めています。ほぼ一日机の前に座って仕事してるので個人的にはiPhoneアプリがなくても特に困ってないのですが、外回りとかある仕事の人にとっては致命的かもしれないですね。

とはいえ、去年のMacHeist Bundleでゲットしたもののろくに使ってない人とかは是非一度起動してみてやってください。The Hit Listに出会う前は「GTDとかいけすかない」と思っていましたが、考え方が変わりました。眠らせておくのはもったいないソフトです。

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インビクタス‐負けざる者たち‐

評価 : ★★☆☆☆

クリント・イーストウッド監督。南アメリカのネルソン・マンデラの話。モーガン・フリーマンがマンデラ役。大統領就任翌年の1995年、南アフリカは長年アパルトヘイトへの制裁措置として出場が禁止されていた国際スポーツの舞台への復帰が許され、自国でラグビーワールドカップを開催することになっていた。伝統的に南アフリカのラグビーチームは白人主体のチームであり、黒人からはアパルトヘイトの象徴と見なされていた。黒人による“革命”が成し遂げられたあと、黒人たちは代表チームの愛称(スプリングボクス)とジャージー(ユニフォーム)のカラーリングを変更しようとしたが、マンデラはそれを止めさせた。彼の真意は何なのか。

『グラン・トリノ』がすごくよかったので期待していたけど、肩すかしを食った。ラグビー代表チームのキャプテン、フランソワ・ピナール(マット・デイモン)と協力してスプリングボクスを新南アフリカの調和の象徴としようとするんだけど、なんか違う。

全般的にストーリーが単純というか、映画の世界が狭い。マンデラの周辺の人物達の描き方が単純に見えた。一国の大統領の割にはあまり仕事らしい仕事をしてなくて、ラグビーチームのことに熱を上げすぎてる。僕の目には肩入れ具合が不自然に写った、「こんな漫画に出てくるみたいな大統領いないでしょ」って。あとマンデラが聖人君子に描かれすぎ。人間ってこんなに単純じゃないんじゃないかな。大統領就任後に離婚した嫁さんの話とかがない。

もっとも強烈に違和感があったのがラグビー試合のシーン。まるでアメフトみたいだった。ラックやモールに全然人が入らないし、スクラムはやたら選手の腰の位置が高いし、スクラムの中で手を使ってるようにも見えるし、ラグビー知ってる人だったら興ざめする感じの内容だった。決勝でオール・ブラックスと対戦するからってんで無理矢理ジョナ・ロムー(ニュージーランドの怪物ラグビー選手。ウィングなのに120kgも体重があって足が速かった)風の俳優を登場させるんだけど、なんか中国人っぽいし、オール・ブラックスが試合前にやるハカも無理矢理挿入してる感があった。やっぱアメリカ人の監督にはラグビーの映画を撮るのはむずかしいのかな。ラグビーのこととかよく知らない人の方がかえってこの映画は楽しめるかも知れないと思った。

そもそも長らく国際試合をしてなかった南アフリカ代表が、世界最強のオール・ブラックスに勝っちゃうのは、史実ではあるわけだけどとても違和感ある。マンデラが音頭をとって選手達を応援したから勝てた、みたいな描かれ方なんだけど、選手達自身が相当特訓を積んだんじゃないかな。フランソワ・ピナールとマンデラの絆というか交流ばかりに焦点が当てられてなんか違うんじゃね、と思った。

蛇足

僕はどうも英語の映画を見るときは英語の種類の方に目というか耳がいってしまう。南アフリカの英語がどんなものなのかは分からないけど、マット・デイモンやその家族、恋人役の俳優達はイギリス英語ともアメリカ英語とも異なる英語を喋っていたように見えた(南アフリカは黒人は黒人の土着語を話し、アフリカーンスの白人はオランダ語っぽい方言を話すみたい)。完全な蛇足です。

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戦場でワルツを

評価 : ★★★★☆

イスラエル映画。1982年のレバノン内戦が舞台。主人公は19才のときに徴兵でイスラエル兵として戦場へ赴いた経験のあるアリ・フォルマン監督自身。戦後20年以上が経過してから急に戦争中の体験がフラッシュバックするようになったという戦友の話を聞かされて、自分自身も気味の悪いフラッシュバックを繰り返すようになった。しかし戦争の具体的な記憶はどうしても思い出せない。いったい1982年のレバノンでフォルマンはどんな体験をしてきたのか? 当時の戦友やジャーナリストのもとを訪ねて過去の自分を思い出そうとする、ドキュメンタリーとドラマの中間のような映画。

予告編からすごくおもしろそうで楽しみにしていた。一応高校の頃は世界史選択でそこそこマニアだったけど、中東の近現代の戦争の記憶はすっかり抜け落ちてる。なぜレバノンの内戦にイスラエルが介入したのかも把握せずに鑑賞したけど、アニメーションで生な戦争を見せつけられた感じ。ショックだった。

アニメなのにリアル

ジブリアニメと全然違って写実的。まるで映像をトレースしたかのような印象を受けるんだけどそうじゃないらしい。ちゃんと人間が描いていて、Adobe Flashとかいろいろ使ってアニメーションを作ってるそう。しかも3Dをあえて2Dに見せようとしたりしてるんだって。スゲー。

印象に残った映像表現を列挙。

  • 夜の市街戦で照明弾がゆらゆら煙をたてながらゆっくり降りてくる感じがすごくリアルだった。不気味さが際立つ。
  • 野戦で装甲車から機関銃をぶっ放しながら草原の道を抜けるシーンでは、銃口から飛び散る火花の様子が印象に残った。
  • あとイスラエルの名物戦車、メルカバ。通信用に戦車からアンテナが伸びてるんだけど、この揺れ方もとても凝っていた。メルカバの重量感が伝わってくる。

こんな感じで、国産アニメーションでは見られないような、かといってハリウッドのアニメとも違う、リアリティーにこだわった表現方法。指を負傷して手の第一関節から先がない兵士が出てくるシーンもあり、かなり生々しかったです。アニメなのにリアル。

イスラエルをテーマにした映画を見る度に思うこと

全般的に際立つのやっぱりイスラエルの異質さだった。レバノンは中東では珍しいキリスト教徒が過半数を占める国らしいんだけど、イスラム教もシーア派、スンニ派がそれぞれいて、これにパレスチナ難民(PLO)も加わってカオス状態に。レバノンの内政にシリアが干渉したことでシリアと敵対してきたイスラエルも口を挟むようになり、PLOもいるってんで紛争はぐちゃぐちゃになった感じだったようです。

フォルマンが戦場から休暇でイスラエルに帰ってくるシーンがあるんだけど、ここも印象に残った。直接イスラエルに危機が及んでいるわけではないのに戦地に派遣されて若者が命を危険にさらしている。休暇で国に帰ってきてみると街ではセックス・ピストルズの曲なんかが流れてる。ディスコでは出征前に別れた恋人が激しい音に合わせて踊っている。自分は何のために戦っているんだろうという虚無感みたいなものが伝わってくる。映画の中のイスラエルからは、戦争するために戦争しているような印象を受ける。

僕はとてもいい映画だと思ったんだけど、この映画にはアラブ諸国からは反発があるらしい。フォルマンがどうしても思い出せなかった戦争中の記憶というのはベイルートで起こった虐殺事件のことなんだけど、映画ではイスラエルは傍観者として描かれている。レバノンのキリスト教徒がイスラム教徒を虐殺したわけだけど、イスラエル兵らは異常を関知しながらもどうすることもできなかった、というような描き方をしているわけ。でも実際のところ虐殺事件でキリスト教徒のグループはイスラエル軍の制服を着てイスラエル製の武器を携帯してたってんだから、イスラエルは傍観者だったという描き方はナイーブに過ぎるというか、イスラエルをイノセントに描きすぎなんではないかということらしい。一理あるかも。

実はこの映画、2009年のアカデミー賞外国語部門にノミネートされてて、『おくりびと』と受賞を争ったんだけど、僕的には断然この『戦場でワルツを』の方が面白かった。

蛇足

この映画は熊本市新市街のシネパラダイスで鑑賞したんだけど、なんと明日1月31日で閉館するらしい。知らなかった。Denkikanとシネプレックスにはずいぶん金にならないであろう単館系映画を見させてもらったので残念でならないです。

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脳内ニューヨーク

評価 : ★★☆☆☆

脚本家のケイデン(フィリップ・シーモア・ホフマン)が主人公。画家の妻と娘の三人で平凡な暮らしを送っているんだけど、体調は優れないし妻には愛されていないみたい。「仕事が進んでいないから」とケイデンが脚本した劇の初日の公演に来なかった妻が、明け方家に帰ってみるとソファで友達と話し込んでいたり。家族で行く予定だったベルリンの妻の個展にも「来ないで」と言われてしまうケイデン。つらいぞケイデン。『マルコヴィッチの穴』のスパイク・ジョーンズが一枚噛んでる映画。

うーん、よくわからなかった。妻と娘が去った後、ケイデンはすごいデブなのにもかかわらずもてる。劇場のチケット切りの女の子や女優とできちゃったりする。でも娘のことが忘れられない。そのことが原因で後妻ともうまくいかなくなったり。というか後妻の女優を演じていたのがミシェル・ウィリアムズだって気がつかなかったな。本当に美人に見えるときとブスに見えるときの落差が激しい。今作では美人に見えました。

妻子に去られ絶望に暮れていたケイデンのところに郵便がやってきて、脚本がなんかの賞を受賞して大金を手にすることが分かった。その金でケイデンは途方もないことをやり始める。ニューヨークの中にもう一個ニューヨークを作ってしまうのだ。古い工場だか倉庫だかの跡地に大がかりなセットを組み、ニューヨークを再現していく。その中にはケイデンや妻、愛人、前妻や前妻の家の掃除婦まで登場させる。しかし遅々として劇は進まない。

結局最後の方はぐだぐだなままに終わってしまう。あんまり内容覚えてないけど『マルコヴィッチの穴』っぽい感じだった。意味分かんない系の映画。予告編はすごくポップな感じで面白そうだったんだけど、ずーっと暗いまんまだった。残念。ただテーマ曲が良かった。Deanna Storeyが歌う "Little Person" という曲。すごく切なくて良い曲。映画の内容はともかく、この曲を知ることができて良かったです。

YouTube - Little Person (Synecdoche, New York)

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母なる証明

評価 : ★★★☆☆

韓国映画。サスペンス映画。主人公は障害のある息子トジュンを持つ母親。母親は息子のことを溺愛しているが、ある日息子は女子高生殺人事件の犯人として逮捕されてしまう。障害のある息子が女子高生を襲って殺害するなんて考えられないのだが、状況証拠がそろってしまっておりどうすることもできない。母親は必死に息子の無罪を証明しようとするのだが…。

韓国映画は久しぶりに見た。映画好きの人の間で韓国映画は評判良いけど、自分は何か疲れる。この映画もかなり疲れた。

まず韓国の景色が疲れる。なんかどんよりしてる。パステルカラーのど派手な色と、冬の韓国の枯れ草色の景色の対比がどんより感をいっそう強くして疲れる。しかも事件現場とかがスラムっぽい感じのところで、まるでメキシコ映画に出てきそうな景色だった。あまり好きになれない。

第二に韓国の映画には激情的な人がたくさん出てくる。これがスゲー疲れる。トジュンに接触して逃げた金持ちのベンツをトジュンの友人であるチンピラのジンテが追っかけるんだけど、いきなりベンツに乗ってた連中に襲いかかったりするし。あと生意気で悪そうながきんちょとか、ビッチな女子高生とか。見ているだけでしんどかった。

トジュンを演じたイ・ビョンホってのは四天王っていうのの一人なのかな。品川庄司の庄司っぽかったけど、演技はとてもうまいと思った。トジュンは発達障害なんだけど、ときどきすごく鋭い。小さい頃に母親が自分を殺そうとしたことなんかを覚えている。ぐさりと刺さるような言葉を、うつろな目で発する。確かにこの辺はすごいなと思った。

母親の愛情を描きたかったのか、韓国の障害者差別の風潮を取り上げたかったのか(警察は状況証拠がそろえば障害者を犯人に仕立て上げて事件を幕引きにしようとする)。多分どちらともが監督の意図したテーマだったんだろう。意外な結末にやりきれない気分になる。どんなラストかは見てのお楽しみ。

キネマ旬報の2009年の外国映画ランキングでは2位だった本作ですが、僕は疲れるのでもっと軽い映画が好きです。

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TUAWなんかでも紹介されてるSnippets、思いっきりSnippetのパクリじゃないですか? アプリケーションの名前からして単数形か複数形かの違い。アプリケーションのURLも完全に誤認を狙ってるような一字違い。Snippetの方が http://www.snippetapp.com/ で、Snippetsの方が http://www.snippetsapp.com/ 。ただしSnippetの方は別のサイトにリダイレクトされるけど。アイコンもなんか似てるし。

Snippetの開発元のFuel Collectiveの人はわりと怒っちゃってるみたい。

Fuel Collectiveのサイトにはこんなリボンかかってる。

で、肝心のソフトの中身ですけど、SnippetsはCode Collector ProとSnippetを足して二で割ったような感じかなと思いました。control + sで呼び出せて近未来的なルック&フィール(One, Two, Three, Four)のSnippet(後発じゃない方。紛らわしい)の方が好きかな。サポートにメール送ったら親切に返事くれたし。Fuel Collective、がんばって欲しいです。

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可能な範囲でデータを元に戻しました。記事の過去ログは11月末までのやつのSQLファイルをエクスポートしてたのでそれで対応。コメントの過去ログはXREAのサーバーに中途半端にデータが残ってたのでそれをインポートしました。ここ10ヶ月間くらいのコメントはサルベージできませんでした。MySQLのバックアップもせめて週一くらいでやらないとダメだな。

jQueryのスクリプトがいくつか動かなくなってたのがあってそれもだいたい直したつもりだけど、いっぺん作ったプラモデルがぶっ壊れて最初からやり直しな感じで疲れた。

いまんとこAmazonのISBNプラグインが動かないです。DreamHost、SOAPがインストールされてないらしい。使いたいならPHPをカスタムインストールしろってさ。昨夜、何回か試してみたけど途中でこける。

でも良いですね、DreamHost。SSHでつなぐとさすがにとろい感じはしますが、コマンドラインでMySQLにもアクセスできるし、いろいろ勉強させてもらえそうです。

ただ国内のレンタルサーバーと違ってサーバーのTimezoneがPSTなので、SQL文とかでMySQLの now() 関数とかを使っちゃうと支障が出ます。

一年目は年額27ドルくらいで使えるけど、来年から120ドル弱になっちゃうのがネックかな。容量も転送料も無制限だから、機能を考えたらそれでも十分安いと思いますけどね。