脳内ニューヨーク
評価 : ★★☆☆☆
脚本家のケイデン(フィリップ・シーモア・ホフマン)が主人公。画家の妻と娘の三人で平凡な暮らしを送っているんだけど、体調は優れないし妻には愛されていないみたい。「仕事が進んでいないから」とケイデンが脚本した劇の初日の公演に来なかった妻が、明け方家に帰ってみるとソファで友達と話し込んでいたり。家族で行く予定だったベルリンの妻の個展にも「来ないで」と言われてしまうケイデン。つらいぞケイデン。『マルコヴィッチの穴』のスパイク・ジョーンズが一枚噛んでる映画。
うーん、よくわからなかった。妻と娘が去った後、ケイデンはすごいデブなのにもかかわらずもてる。劇場のチケット切りの女の子や女優とできちゃったりする。でも娘のことが忘れられない。そのことが原因で後妻ともうまくいかなくなったり。というか後妻の女優を演じていたのがミシェル・ウィリアムズだって気がつかなかったな。本当に美人に見えるときとブスに見えるときの落差が激しい。今作では美人に見えました。
妻子に去られ絶望に暮れていたケイデンのところに郵便がやってきて、脚本がなんかの賞を受賞して大金を手にすることが分かった。その金でケイデンは途方もないことをやり始める。ニューヨークの中にもう一個ニューヨークを作ってしまうのだ。古い工場だか倉庫だかの跡地に大がかりなセットを組み、ニューヨークを再現していく。その中にはケイデンや妻、愛人、前妻や前妻の家の掃除婦まで登場させる。しかし遅々として劇は進まない。
結局最後の方はぐだぐだなままに終わってしまう。あんまり内容覚えてないけど『マルコヴィッチの穴』っぽい感じだった。意味分かんない系の映画。予告編はすごくポップな感じで面白そうだったんだけど、ずーっと暗いまんまだった。残念。ただテーマ曲が良かった。Deanna Storeyが歌う "Little Person" という曲。すごく切なくて良い曲。映画の内容はともかく、この曲を知ることができて良かったです。