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43のキーワードで読み解く ジョブズ流仕事術

評価 : ★★☆☆☆

どうすればスティーブ・ジョブズのように働けるか、という趣旨の本らしいです。

ジョブズ本は一冊も読んだことがなかったので買ってみました。ちょっとググればスティーブ・ジョブズの人柄がどんなものであるかは理解可能です。若い頃はタダ電話機で儲けたとか、スティーブ・ウォズニアックを騙して分け前を過少にしか与えなかったとか、完璧主義者ですぐ部下を罵るとか。

この本にもだいたいそれらと同じようなことが書いてあって、まぁこの通りの人なんだろうなぁと感じました。ただこれ、一応ビジネス指南書みたいな体裁をとってますが、この本読んでビジネスマンがそれ真似するとかあり得ないと感じます。ただのスティーブ・ジョブズ評伝で、各項目の最後に申し訳程度に「あなたもスティーブ・ジョブズのやり方を参考にしてみてはどうだろうか?」という記述が書き添えられているだけです。

ジョブズの下で働きたいか?

スティーブ・ジョブズは確かに天才だとは思います。スティーブ・ジョブズの考え出した製品(MacやiPod)は素晴らしいと思います。しかし自分がスティーブ・ジョブズの下で働くことになったらどうだろう、と考えてみました。僕としてはまっぴら御免です。

確かにジョブズのように理想が高く、何でも他人を意のままに動かし、人に嫌われることをいとわずに厳しい言葉を浴びせたり厳しい目標を設定して実行させたりする人が作り出す製品は素晴らしい。例えば初代iMacからフロッピーディスクドライブを取っ払ってUSBポートを付けたのもスティーブ・ジョブズの慧眼あってこそ。当然社内では反対意見も出たでしょう。並の経営者だったらこんな思い切りの良いことはできなかったかも知れません。PowerPCからIntel CPUへの移行もしかり。旧来のユーザーの反発を招くことであっても、よりよい製品を作り出すためと割り切って実行できるのはAppleの長所だと思います。このように会社はある程度独裁状態の方が、ぽんぽんぽーんと思い切りの良い決定が出来て物事うまく進みそうです。

しかしスティーブ・ジョブズは完璧主義者で自分の思い通りに動かない部下には容赦なく罵詈雑言を浴びせ、部下を挑発するような意地の悪い質問をし、能力が不足している社員はすぐにお払い箱にするような人物です。こんな人の下で働くのは、よほどスティーブ・ジョブズの提示するビジョンに惚れ込むとか、死ぬほどMacが好きだとかじゃない限り無理だと僕は感じます。嫌な奴の下で働くくらいだったら、世界を変えるよりも砂糖水を売ってる方が良い、ってこともある。

印象に残った点

ジョブズの人柄云々は別にして、印象に残った点というか、日頃から感じていることを少し。「13 自分のプロジェクトと成果物を愛する」という項目で、スティーブ・ジョブズが自ら製品の広告塔を買って出ることが書かれています。日本では車はもちろんのこと、家電製品まで新製品の発表会には水着のおねーさんがやってきてにこやかにポーズを決め、製品とともに写真に収まっています。しかしながら本当に素晴らしいプロダクトであれば、製品のこと何も知らないようなおねーさんを連れてきてポーズをとらせる必要はないわけです。スティーブ・ジョブズのように社長がいかにその製品が優れているのかをプレゼンすればオッケーじゃないですか。むかしソニーのシャチョーが「半年でiPodを追い抜く」と言ってウォークマンの製品発表を行ったときに、なんと自社製品を上下逆さまに持って写真に写ってるやつがありました。これなんか酷い、酷すぎる。社長が自社製品のこと何も分かってないとか最悪ですよね。こんな会社からは到底良い製品は出てきそうにない。

そもそもなぜジョブズはあんなにプレゼンがうまいのか。Keynote.appが優れているのか? 業者に外注してKeynoteを原稿を書かせているのか? そんなことじゃないですよね。あれはスティーブ・ジョブズが自社製品のことを知り尽くしているし、素晴らしいものを作ったと確信しているから。僕はジョブズが2007年1月のMacWorldでiPhoneを発表するときのシーンの動画を繰り返し見ています。観客も何が発表されるのか分かりきっているのですが、それを焦らすジョブズ。表情はにたにたしていて非常に楽しそうです。ソニーのシャチョーさんにもこういうところ見習って欲しいです。水着のおねーさんとかいらないから。

| @読書

Web2.0的成功学

評価 : ★★☆☆☆

かなり昔に買って積ん読になっていたものを読了。「Web2.0」ってタイトルには付いてるけどWeb2.0についての記述は少なく、殆ど情報の経済学と日本社会論の本でした。大学で経済学を勉強した人だったら第一章と第六章だけ読めば良い感じです。第二章から第五章にかけては経済についての記述が殆ど。しかし逆に経済学をご存じない人にとってはこの辺りの記述は参考になるかも知れません。

全体的に可もなく不可もない内容だと思ったのですが、最終章のWeb2.0的流行学の内容が気になりました。例えばラーメン屋の親父がWebサイトで割引券で客をつって「何が美味かった、もっとこうすればいい」みたいなアンケート書かせて万々歳だ、これがWeb2.0だ! みたいな記述があるのですが、割引券でつって消費者にアンケート書かせるやり方はWeb2.0的では全然なくて、昔からあるアンケートのやり方だと思います。むしろこういう人力のアンケート収集じゃなくて、アクセス解析ログとか検索キーワードとか、ユーザーが意図して発信したわけではない情報をコンピューターを使って分析・加工したものから新しい何かを作るのがWeb2.0なんじゃないかって思いますけどね。ユーザーの感想を得るんにしても、割引券でつって書かせるんじゃなくて、むしろユーザーが自己の表現欲を満たしたいために運営してるブログに投稿した内容を収集してきてどういう味が求められているのかを探るとか、そういう手法の方がWeb2.0的だなって僕は感じます。何でもWeb2.0にしちゃ嫌よ、って感じでした。

| @雑談

VW GOLF Mk2 GTI16V E-19PL

すごい、気がついたら一年以上ゴルフのこと書いてない!

というわけで車の話です。短期間で東京から舞い戻ってきてしまったので我がゴルフ2に車検を受けさせました。

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ゴルフ2を買ったのは4年前で、この当時でもすでに良いタマは少なかったのですが(特にGTI)、15年落ちの車なのに結構な金額を積んで走行距離の少ないものを買いました。一応、メーターの走行距離は1万キロちょい。本当にこんなに低走行なわけではなくて、4万キロ走ったときにメーターがぶっ壊れて交換してあるので、実際は5万キロ走ってることになります。まぁメーターは巻き巻き(業者はメーターチューンというらしい)できちゃうらしいので中古車の走行距離はアテにならないのですが、初代オーナーはヤナセ、二代目のオーナーはデュオとそれぞれ正規ディーラーで整備してたっぽいので多分嘘はないでしょう。しかし三代目の僕のお手入れが良くなかったせいでボディは満身創痍です。中身は結構直しましたが。

今回の車検でやったことですが、

  • 点火プラグ交換
  • バッテリー交換
  • バッテリープラグ交換
  • マフラー釣りゴム交換
  • タイヤ交換!(Pirelliのドラゴン)

かな。他にもなんかやったかも知んないけど整備手帳引っ張り出すのがめんどいので割愛。今回はタイヤ交換がメインイベントでした。買ったときから付いてたヨコハマのエコタイヤをずーっと履いてたのですが、今度のは前のよりグリップがあってバランスの取れてる奴らしいです。阿蘇山走ってみたけど特に違いは分からなかったですけど。

あと前から気になってたのにMFAの燃費計算がおかしいってのがあって、他のゴルフ2乗りの方に「バキュームホースを交換すると良い」って教えてもらってたで、車検のついでにやってもらいました。でも結局燃費計算はおかしいまま。100kmを4.6Lで走ってるって表示されますもん。日本風に言うと1リッターあたり21km走ってることになる。それってなんてプリウス? 僕のゴルフ2は確かにマニュアル車なので燃費良いけどさすがにそこまではいきません。精々14km/L。そうそう、4年前にヤフオクで買ってあった純正の赤グリルもようやく取り付けました。

本当は足回り交換とかエンジンマウント交換とかやりたいんですけど、何せ先立つものがないので・・・。いまはショックアブソーバーが死んでるらしく、段差を乗り越えるときにがつんがつんと激しい衝撃が伝わってきます。ビルシュタインとか入れてみたいなー。それで「ビル足にしました」とかブログに書いてみたい。ていうか気になるところははよ部品交換せんとパーツ供給が怪しいです。今回、ドアシールっていうんかな? ルーフモールと一緒になってるゴムパーツが破けてきてるので交換しようと思ったんですけど、生産終了してて手に入りませんでした。手に入ったところで45,000円もするらしいんだけど…。

まぁこんな感じで、車のことは何も分からないアホ助でも何とか左ハンドルMTの外車を維持できてます。車検は2回しましたがそれぞれ20万円で収まるように頼みました。もしあんまり車のこと詳しくないけどいまからゴルフ2買おうと思ってる人がいたら、良い整備ショップを見付けることが大事だとアドバイスしたい。文系で算数の出来ない元大学生である僕がゴルフに乗っていられるのはひとえにDEE SPORTというお店のおかげです。こちらは明朗会計、整備内容を写真で見せてくれて大変良心的なショップです。熊本のVW・アウディ乗りはディーラーでふっかけられたりよそで整備して直らなかったら是非DEE SPORTの門を叩いてみてください。僕も最初は買ったところで見てもらってたんですけど、なかなか直らなかったステアリングがセンターの位置からずれる問題とトランスミッションが5速に入りにくい問題を、DEE SPORTでは一発で直してもらえました。

良いショップに巡り会えるなら、部品などは手に入りにくくなってきてますが、まだまだゴルフ2乗れそうです。欲しいと思ってるあなた、買うなら今しかない!

| @映画/ドラマ/テレビ

チェンジリング

評価 : ★★★★☆


"チェンジリング [DVD]" (クリント・イーストウッド)

下高井戸シネマで鑑賞。

1930年代のアメリカ、ロサンゼルスが舞台。主人公のクリスティンは電話交換手のシングルマザー。息子のウォルターと映画を見に行く約束をしていたある土曜日、どうしても人手が足りないと急遽仕事にかり出されることになった。暗くなる前に帰るからと息子に言い残して仕事に出かけるのだが、帰宅すると家にウォルターの姿はない。近所を探しても見つからないため警察に電話するのだが、「迷子は24時間は捜査しない決まりになっている」とつれない。果たして息子は見つからず、五ヶ月が経過した。ある日職場にロサンゼルス市警の刑事がやってきてクリスティンにウォルターが見つかったと伝える。しかし、引き合わされた「息子」の身長は失踪前より低くなっており、どう考えても別人だった。しかし警察は「あなたが動揺しているんです」と言って取り合わない。それどころか警察の言うことを聞かないため精神異常者であるとして精神病院に入院させられてしまう。果たしてウォルターは見つかるのか? クリスティンの運命は?

見逃していた映画を見られて良かったんだけど、ブログなどで絶賛されるほどに素晴らしい映画だとは思わなかった。やっぱクリント・イーストウッド作品で言うなら圧倒的に『グラン・トリノ』の方が迫力あるし面白い。でも警察権力が暴走したらどうなるかだとか、人間の同一性の証明が案外に難しいことの描写とかは興味深かった。自分が失踪したときに別人に成りすまされないためには、近所付き合いを良くしてマメに歯医者に通う必要があるなと感じた。

映画では1930年代のロサンゼルスの街並みがとても美しくCGで再現されていた。路面電車が走る感じとか良い。ヨーロッパの都市みたいな趣がある。いつかアメリカ行ってみたい。

| @読書

今日は福沢諭吉の話です。

脱亜論の提唱者でありアジア侵略の思想的な後ろ盾だと考えられる福沢諭吉は、実は侵略主義者ではなかった、という趣旨の本です。福沢諭吉が侵略主義者だったかについては2001年に論争になったらしく、この論争がタネになって書かれた本です。(安川・平山論争 - Wikipedia)。

僕は小学生の頃に学校の先生から

福沢諭吉は「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言ったけど自分の娘は士族としか結婚させなかったろくでもない奴

みたいな話を聞いてて、すごい悪人だろうなという感想を抱いてました。アジア侵略も福沢諭吉の思想が反映されて行われたんだろうとも漠然と信じていました。

しかし著者によると、これまでに何度か刊行されてきた『福沢諭吉全集』には福沢諭吉以外の論説が意図的に紛れ込まされており、福沢諭吉の評価がゆがめられているというのです。大変興味深い主張です。

本の要旨は、だいたい以下のような感じ。

  • 福沢諭吉は時事新報社という新聞社をやっていて、福沢諭吉全集の多くの部分は時事新報に掲載された社説。
  • しかし社説には無署名のものが多く、福沢全集には福沢以外が書いたものが含まれている可能性がある。
  • 福沢の弟子だった石河幹明という男はアジアを蔑視しており福沢は快く思っていなかったが、実子はあまり出来が良くなく他の優秀な弟子たちも実業界や政界へ羽ばたいていったため、仕方なく石河を編集主幹とした。
  • 没後、石河が福沢諭吉全集や伝記を編纂した。

要するにこの石河っていうおじさんが自分の名前で出しても世間に見向きもされないであろう(アジア蔑視的)文章を、福沢諭吉のものとして全集に紛れ込ませた、ってことらしい。晩年の福沢諭吉は脳卒中で倒れてから失語症になり、コミュニケーションが困難だったそうで、それを利用して石河はやりたい放題やったみたい。

確かに、福沢諭吉はアジア侵略主義者と言われるけど、日清戦争前は朝鮮の金玉均など独立派を熱心に援助してた。それなのにアジアを侵略しろと言うとかおかしいっちゃあおかしいんですよね。

とはいえ、無署名の侵略主義的な社説を福沢諭吉が書いていないことの証明はまさに悪魔の証明であり、確固とした証拠が提示されることなく本は終わってしまいます。

真実は神のみぞ知ると言ったところでしょうか。僕は平山さんの言ってることが概ね事実なんだろうとは思うけど、その証明は本当に難しいでしょう。

| @写真

今日はFlickrの話をさせてください。

唐突ですけど僕はFlickrが好きです。もう2年Proアカウントだし、先日また更新してしまった。無職の僕に$24.95はとてつもない大金です。払わずに済ませられるものなら払いたくない。$24.95(今日のレートで2,406.21082円)あれば、映画を見て松屋で豚めしの並を食べ、ドトールコーヒーでMブレンドを嗜むことが可能ですし、あるいは1,000円カットのQB Houseを二軒ハシゴしたあと、スターバックスで小粋にダブルトールラテを頼むことだって可能です。あるいはもう1,600円足してcrocsの最新サンダルを買うことだって可能ですし、そうでなければ146,400円つぎ足してアルミユニボディのMacBookを買うことだって可能です。そんな大金を僕はもう3年もFlickrに貢いでいるのです。自分でも信じられません。一体Flickrの何が僕を惹きつけるのでしょうか?

Flickrのデザインが良い

第一にFlickrの見た目が好きです。写真共有サイトは沢山あるけど、ごちゃごちゃしてるサイトが多い。Flickrはシンプルで使いやすい。広告は出ないし(FreeアカウントだとトップページにMooやプリントの広告が出るけど、フォト蔵みたいに口臭のGoogle Adsenseが表示されたりはしない)、ごちゃごちゃうるさいアニメーションバナーとかもありません。

メタ情報を使っていろいろ出来る

第二に写真のメタ情報(Exif)を使っていろいろ出来るところが良いです。カメラの機種ごとに写真を絞り込んだり、カメラ小僧的にはFナンバーとかシャッタースピードとか撮影情報を(ユーザーが削除していなければ)見られるのが楽しいです。グループやタグといったソーシャルな機能も良い。さらに一昨年くらいからジオタグに対応していて、位置情報を含んだ写真をアップロードすると地図上に撮影位置をドロップしてくれます。日本の地図はしょぼいのでこの機能はあまり使えませんですけどね。

Web 2.0なところが良い

第三には他のサイトやサービスとの連携がいかしてます。Picnikと連携してて、Flickrにアップロードした写真の簡単なレタッチができますし、上にも書いたけどMooカードとか、オンラインプリント注文(日本から頼むと送料がクソ高い)とかFlickrの収入源的なサービスから、ユーザーのブログにJavaScriptコードを貼り付けられたりとか、APIを公開してるのでectoみたいなブログクライアントから画像を操作したりもできます。こういうオープンなのがやっぱいいわ、Flickr。

使い方が自由

第四には雰囲気がいい。Flickrは入魂の作品を発表する場としても使えるし、撮りまくった写真をじゃんじゃんアップロードするオンラインストレージとしても使えるし、ブログのイメージリソース置き場としても使えます。使い方はユーザー次第で自由自在。たとえばfotologueとかはシャレオツで見た目もかっちょいいけど、僕なんかは「シャレオツじゃない人お断り」みたいなオーラを感じるわけですよ。ふざけんなバカヤロー、人間だったら松屋で豚めしだって食べるしうんこもするだろが! って感じです。Flickrはシャレオツな使い方もできるし僕みたいなうんこな使い方もできる。そこが好きです。

Flash Free

さらにはFlashが少ないのもいい。Organize(複数ファイルの一括編集画面)やSlideshowこそFlashですが、基本的にAjaxで何でも実現してます。むやみにFlash使ってない。fotologueは確かにシャレオツです。かっちょいいです。作り手もユーザーもハイセンスでしょう。しかしオールFlashがうざい。僕のおんぼろMacBookでアクセスするとしんどい。巷間には僕のおんぼろMacBookよりももっとぼろいPC/AT互換機でWinnyの片手間に写真共有サイトをブラウズしていらっしゃるハイセンスな御仁もおられるわけで、Winnyをバックグラウンドで動かしながらFlashだらけのサイトを見るとかほとんど拷問ですよ。シャレオツだから何でも許されると思ったら大間違いだ。

要するにFlickrが好き

いろいろごちゃごちゃ書いてきたけど言いたいのはこういうことです。僕はFlickr使うまで特別に写真が好きというわけじゃありませんでした。デジカメも持ってなかったし、写真は携帯で撮ったり、人に撮ってもらったのをもらったりしてました。でもFlickrを始めてからカメラ好きになって一眼レフ買ったりレンズ買ったりするようになった。それまで桜とか新緑とか蛍とか紅葉とか阿蘇山の野焼きとかまじどうでもいいと思ってたのに、写真を撮るようになってから自然を見る目が変わった。何かあったら写真を撮りたいと思うようになった。そして人に見せたいと思うようになった。

2007年の春、僕は病気で入院してた。抗がん剤やってたから自由に外を出歩くことは出来なかった(抗がん剤の副作用で免疫力が極端に低下し、すぐ風邪をひくから。免疫力が低下している状態で風邪をひくとすぐに肺炎になり、死に至る)。せっかく辺りに桜が咲いているのに、それを見に行くことも出来ない。でもFlickrがあった。僕はWILLCOMの遅い回線でFlickrにアクセスし、「桜」で検索した。健康な人達がアップロードした桜の写真を見ることが出来た。2007年春のささやかな花見でした。

多分僕はFlickrがなかったらそんなに写真は撮らなかったと思うし、携帯で撮った写真で満足してたと思う。Flickr前夜は写真は僕にとって縁遠い物だったけど、Flickrのおかげで写真が近くなった。なによりFlickrは誰でもアカウントを取ることが出来て(招待制とかクソだろ)、児童ポルノみたいなヤバい写真じゃなければ素人でも写真をアップロードして公開できるようになった。これはささやかだけれども良いことだと思う。三脚ジジイたちから写真を開放したFlickrの功績はでかい。

Flickr is the photo publication for the rest of us.

| @WWW

GIGAZINE対楽天の話。僕はGIGAZINEの記事が「バカかお前w」みたいなリアクション受けてるのを見てそれはおかしいんじゃねという気がしていた。

バカだから技術的にどうこうは分からんけど、書いてあることに同意。

そもそも「メアドが売り手に伝わるのは当たり前だろボケwww」みたいなリアクションはウェブ業界の馴れ合いだろカスが。買い手はそんなこと知ったこっちゃねんだよ。そもそも楽天が自分で「メールアドレスは店舗に教えません」って言ってるのに教えてるんだから、約束守れてない楽天が悪いに決まってるじゃんか。

だから「ネットで買いものしたときにメアドが売り手に伝わるのは当然だ」とか「スパムメールが嫌ならネットするなバカ」とか「たまには電話しろ」とか全然関係ないし。

というわけで午前中は曇りだったけど午後からはよく晴れた日曜日でした。