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HealthFit.app

Apple の「フィットネス」アプリへの不満

Apple Watch の「ワークアウト」を起動して走ったり運動したりすると iPhone 側の「フィットネス」アプリに記録が残る。心拍数やペース、 1km ごとのスプリットペースなどはわかるのだが、月ごとのグラフなどを表示する機能はない。個別の記録か、月ごとの集計値を見ることしかできない1

iOS Fitness app iOS Fitness app workout detail
Apple 標準のフィットネスアプリのキャプチャ。アクティビティのログ一覧と総消費カロリーなどが表示されるが、一ヶ月間で何キロ走ったかなどの統計データ(グラフ)は見られない。詳細の見た目はかっちょよいが込み入ったことはわからない(自分で Numbers などに転記して計算しないといけない)

グラフや分析データを見るにはランニング系アプリを使うしかない

月ごとの集計値をグラフにして見るためには Strava などに記録をアップロードするしかないが、詳細な分析は Strava でも有料プラン( Strava Summit )に加入しないと確認できない。特定のサービスにロックインされるのは嫌だし、どこかにデータをアップロードしなくても統計データを確認する方法はないものだろうかと探してみたら、 HealthFit という iOS アプリが見つかった。

HealthFit

610 円で買い切り。 Strava Summit の一か月分の値段よりも安いのになかなかよい。月ごとの集計データを確認できるし、心拍数をゾーン毎にパイチャートにして、運動中の負荷の割合を確認できる。 Apple のフィットネスアプリのローソクグラフよりもはるかにわかりやすい。

詳細な活動データ

HealthFit app activity overview HealthFit app activity metrics HealthFit app Heart rate pie chart
HealthFit アプリのワークアウト詳細。かなり詳細なデータが見られる。負荷などを計算して表示してくれる。心拍数のパイチャートがお気に入り。

心拍数の分布はかなり参考になる情報で、同じペースで走っていて心拍数の最大値も平均値も同じくらいだけど、実は分布がかなり違うということがある。月一回くらい近所の山(叶岳・高地山・高祖山・鐘撞山周回)でタイムトライアルやってる。去年の冬にベストタイム出したときと先日走ったときで、心拍数の平均値は同じくらい( 152bpm と 159bpm )だが、分布が全然違う。好タイムを出したときはレッドゾーンの割合が少ない。

去年 先日
左が去年のデータで右が先日のデータ。去年走ったときはレッドゾーンの割合が 8% しかないが、先日走ったときは 31% もある。フィットネスアプリのローソクチャートを見るだけではこの違いはなかな気が付けない。

心拍数の分布状況から自分の運動能力を客観的に確認できて便利だ。

集計データと TSB モデル

集計データの方はこんな感じ。フィットネスアプリでは見ることができない月ごとの集計グラフや、前年同日比のランニングやウォーキングの距離、 TSB モデルなるものに基づくトレーニング状況が確認できる。

月ごとの統計 日ごとの累積値(前年同日比) トレーニング状況がわかるグラフ
左から月ごとの統計、日毎の累積値(前年同日比)、 TSB モデルに基づくトレーニング状況がわかるグラフ。

統計グラフはまさにこういうのが欲しかった。別に特別な機能じゃないので標準のフィットネスアプリでこのくらい表示出来て欲しい。

二つ目の累積値前年比較も便利だ。今年は去年に比べてサボっているつもりだったのだがむしろちゃんと走っているようだ。去年は秋から走る頻度が上がっているので去年に負けないように頑張らないといけない、ということもわかって便利。

三つ目の三色のグラフは最初は見方がわからなかったが、 TSB Model の解説ページに飛んで理解したところによると、水色の線が長期的なトレーニング負荷(体力)、赤色の線が短期的なトレーニング負荷(疲労)、緑色の線がトレーニングストレスバランス(パフォーマンス)を表しているようだ。

パフォーマンスがマイナスの状態だと能力を発揮できないので、レース前にはトレーニングを減らして緑の線が 0 より上に来るようにすべし、などと記載されていた。ほほー、と思った。マラソンやトレランの大会に出る人には参考になるデータだろう。登山のためにトレーニングしている人もアルプスの山に登る前には緑線が非負になるように調整すると体調万全で登れるだろう。

Strava の代替になるか?

Strava にある有料機能に、いつどのレベルの負荷でトレーニングすべきか、休むべきかをわかりやすく指南してくれる機能があるが、グラフを見て分析するのが苦にならない人なら TSB モデルのチャートを自分で見て代替できるだろう。

Strava の有料プランの目玉機能に、近所の同じコースを走る人たちとタイムを競える機能( Strava のセグメント、リーダーボード、ローカルレジェンドなど)がある2。自分と同じくらいのペースの人とのバーチャルな競争はモチベーションアップにつながりそうだが、一人で黙々と走りたい人には不要だろう。

Strava はなかなか面白い仕組みのアプリだと思うが、自分には Summit (有料版)の料金はいささか高すぎる(月 800 円 OR 年 6300 円、アメリカだと年 $59.99 )。アメリカ人からしたら年間 60 ドルは昼飯 2 〜 3 回分くらいなんだろうけど、福岡なら 6300 円あれば昼飯 7 〜 9 回分にはなる。結構な出費だ。

分析は自分でできて、他人との競争にも興味がなく、お金は節約したいという人に HealthFit はおすすめだと思う。

なお誤解のないように書いておくと HealthFit はアンチランニング SNS ・プラットフォーム的なアプリではなく、 Strava のほかいろんなラン系のサービスに記録を書き出すことができる。 SNS などで交流しつつ、分析は自分で行いたいという人にも向いている。

もし良かったら試してみて下さい。


  1. 「ヘルスケア」アプリの方にグラフを表示する機能はあるが、ウォーキングとランニングの距離がまとめて表示されてトレーニング文脈よりも健康文脈の方が強く、ランニングの目標管理には使いづらい。一日あたりの平均値が表示されるのもいまいち。 

  2. サイクリングの人たちはほかにルート作成の機能を重宝しているらしい。これは以前は無料で使えたがいまは Summit 限定でこの機能のために自転車乗りの人たちは Strava の有料プランを使っているみたいだ。 

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ジョギングしてるという話を何回も書いてる。走るのは10年前もやってたが、頻度がまちまちで走る距離も短かった。月に1、2度、1kmから2kmくらいしか走ってなかった。最近は週に2回は走っている。距離は1回あたり5km。昨日走りながら、なぜ継続できているのかを考えた。

一つ目にはリモートワークになって自由に使える時間が増えたことがある。家から会社までドアトゥードアで45分かかるので、通勤しなくなってから1日あたり1時間半も自由に使える時間が増えた。この余暇の時間を使って走っている。

二つ目にApple Watchを買ったことがある。以前使っていたPebble Time RoundのRunkeeperアプリだと、ランニングを一時停止したり再開したり終了したりがちゃんと動かなかったが、Apple Watchのワークアウトはこれらが完璧に動き、iPhoneを取り出すことなくランニングを開始できるのがとても便利で、走るためのハードルを下げている。ペース表示や心拍数表示もわかりやすい。Apple Watchにはアクティビティリングやワークアウトなど、運動を促す仕組みもあり、これらが運動するいいきっかけになっている。ヘルスケアアプリ内で心肺能力(VO2max)が可視化され、心肺能力が低いと成人病で死にますよ、運動しましょう、などという警告が表示されるのが走るモチベーションにつながっている。

三つ目に登山のための体力づくりがある。ある程度登山をして、自分の歩くスピードの遅さが気になるようになってきた。荷物が重すぎるとか安い靴を履いてるからとか考えてみたが、結局は体力のなさ、心肺能力の低さが原因だった。少しでも快適かつ安全に登山をしようと思ったら、普段から走って体力づくりをしておくしかない。会社の登山が速い人たちはみんな普段からランニングしているようだ。

四つ目に靴や運動着に良いものを導入したことがある。以前はナイキや無印良品の1000円から2000円くらいの化繊シャツに綿のパンツ(下着)、ナイキの靴をはいて走っていた。安い化繊のシャツは乳首と擦れてやたら乳首が痛くなったし、綿のパンツは汗でびっしょり濡れて気持ち悪く、ナイキのシューズは幅が狭くて足が痛くなり長く走れなかった。シャツをパタゴニアのキャプリーンシリーズに変えて乳首が痛くなることはなくなり、パンツをワークマンのメリノウールパンツに変え、さらにはライナー付きのパタゴニアのストライダー・プロ・ショーツに変えたことで汗濡れを意識せずに済むようになり、靴をゼロシューズのベアフットシューズに変えたことで足の痛みはなくなった。道具は大事だ。

ランニング、何が面白いのか分からなかったけど、サウナのような効果があると思ってる。頭を無にして汗をかくのでサウナに近い。走って帰宅したあと冷水シャワーを浴びるとちょっとととのいそうになる。山でトレランして沢にドボンしたらきっとととのうのではないかと思う。なのでサウナ好きな人は走るのも好きになれると思うのでおすすめです。

ちなみに走ってスーパー銭湯行ってサウナ入るの2回やったことあるけど最高だった。今夜も雨が降ってなかったらやろうと思う。おっさんになるとこのくらいしか楽しみがない。

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Patagonia Strider Pro Shorts と山と道 Light 5-Pocket Shorts

ランニング用短パンで困ってるという話を去年書いた。

履き心地は山と道の短パン( Light 5-Pocket Shorts )が最高だが値段が高い( 13200 円)ので日々のランニングでは使いたくない、何か良い代替はないものか、というもの。

山と道の Light 5-Pocket Shorts には値段が高いことに加えてデメリットがあることがわかってきた。

山と道 Light 5-Pocket Shorts

一つ目はポケットに入れたものが揺れること。登山の時にはスマートフォン用のサイドポケットがすこぶる便利だが、走るときにここにスマートフォンを入れていると揺れて邪魔になる。去年書いた記事ではポケットがあった方がよいということを書いているが、走るときにはポケットは考え物だということに気がついた。

もう一つは耐久性の低さで、ちょっとほかの繊維とこすれただけで毛玉ができてしまった。毛玉取りしても良いが、ただでさえ生地が薄いのに(ストッキングみたいな生地を想像してもらえばよい)毛玉取りをかけたらさらに生地が薄くなりそうだ。

最後に、スースーで快適な履き心地といってもあくまで登山用の短パンなので走る際に下着のパンツをはいてさらにその上から短パンだと暑い。 7 月に山を走ったときにはいてみたらハチャメチャに暑かった。

山と道の Light 5-Pokcet Shorts 並の履き心地の良さ、足さばきの良さを保ちつつ値段がそこそこで、ガシガシ使っても大丈夫な耐久性を備え、ポケットに入れた物が揺れて邪魔になることがなく、走っても暑くならない短パンがあったらうれしい。 YAMAP STORE で値引きになっていた patagonia のストライダー・プロ・ショーツの 5 インチを試してみたらなかなか良かった。

Patagonia Strider Pro Shorts

値段は定価 9350 円だがセール品だったので 7480 円で買えた。

履き心地は山と道の Light 5-Pocket Shorts 同様に快適だが、生地の耐久性は高そうだ。

ポケットは腰回りにあり、体に密着するような作りになっているので入れた物が揺れることはない。ただし自分のスマートフォンは iPhone 11 ででかくてポケットに入らない。その点は残念だ(ケースなしの裸状態であれば iPhone 11 でも背面ポケットに入ることがわかりました。お詫びして訂正します🙇🏻‍♂️)。 iPhone SE や iPhone 12 mini 、 iPhone 13 mini などであればポケットに入ると思う。

さらにライナー付きなので下着のパンツをはく必要がない。下着を身につけずに直接短パンをはくのには最初は抵抗があったが、何度がはいて走ってみてこっちの方が断然快適だということに気がついた。

山と道の Light 5-Pocket Shorts は購入の争奪戦もすさまじく、めっちゃ運が良くないと買えないものになってしまったが、 patagonia の製品であれば普通に買えるし、運が良ければセールで少し安く買える。安定して 7000 円くらいでストライダー・プロ・ショーツが手に入るとうれしい。アメリカの REI では $79 で売られてるみたいだ。

ただし patagonia は円安の影響で日本での販売価格を値上げしたようで、公式サイトで定価を確認したところ 11000 円になっていた。これでは山と道の Light 5-Pocket Shorts とあまり値段が変わらない…。なお YAMAP STORE であればまだ旧来の価格 9350 円で買えるようだ。YAMAP ユーザーは DOMO のクーポンなどが定期的にもらえると思うのでもしクーポンがあるなら利用することで少し安く買えると思う。

なおサイズについて。ストライダー・プロ・ショーツはピチピチ気味なので patagonia 公式サイトのレビューだと自分と同じような体型(身長 172cm 、体重 70kg )で M を選んでいる人が多いが、 S で良いと思う。自分は去年 M サイズを買って( M しか残ってなかった)今年は S サイズを買ってみたが、 M だと走るときに生地がばたついてうるさいし、あまりにもスースーしすぎてフリチンで走ってるみたいな感じがして不安になる。S は確かにピチピチ気味になりライナーも少し窮屈だが、生地がばたつくことはないし、生地に伸縮性があるのでパッツンパッツンで走れないということもない。 patagonia の公式サイトのモデルの人たち( 185cm で M サイズを着てる)もパッツンパッツン気味ではいてるし、そもそもパッツンパッツン気味ではくことを想定されている製品だと思う。

Patagonia Strider Pro Shorts

10 年くらい前、月に 2, 3 度くらい大濠公園を走ってたとき高級なランニングウェアに身を包んで走ってる人たちを見て「バカなのかな…」と思ってたけど、気がつくと自分も散財してることに気がついた。綿のTシャツや短パンでももちろん走れるが、汗をかいて不快になったり足さばきが悪くてストレスを感じたりする。 1km ~ 2km くらいをちょろっと走るくらいならそれでもよいかもだけど、 5km 走ると汗びっしょりになって綿の服ではどうにもならない感じになる。また値の張るランニング用品を買うことで「せっかく買ったのだから」と走るモチベーションを上げることにもつながる。通勤もしないし出かける機会も少ないので走らないと体の調子悪くなるしまっとうな金の使い方をしているということにしよう。

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継続的に走り始めて一年以上が経った。マイペースでのろのろ走りをしていたつもりだったが昨年の秋くらいはたまに 6:00/km を切るくらいのペースで走っていて、 VO2max が 41 くらいになっていた。しかし持久力を高めるため1には高負荷の状態で走るより、最大心拍数2の 60% ~ 70% くらいが良いと聞いたので 7:00/km くらいのゆっくりペースで走ることにした。

花粉の季節もあって週 3 回くらい走ってたのが週 1, 2 回くらいの頻度になって、しかもペースも落としたところ、昨年 11 月頃に VO2max が 41 だったのがここ最近は 38 になり、つい先日 38 を下回ってしまった。 40 代男性だと 38 未満は平均より心肺能力が低いという判定となる( iOS のヘルスケアアプリ上)。

これはまずいと思って昨年秋くらいのペース( 5:55/km くらい)で走ろうとしてみるがかなりきつく、 5km 走り終えたときの平均ペースは 6:25/km くらいになってしまう。ちょっとサボるとみるみる走力は落ちてしまうみたいだ。

iPhone のヘルスケアアプリ内の解説記事によると、 VO2max が平均を下回ると糖尿病や心臓病、アルツハイマー病のリスクが高まるらしいので再び 40 近くまで戻したいが、一度落ちた走力を取り戻すのは年齢もあってなかなか難しい。

先週金曜日のランニングのログとヘルスケアアプリ内の VO2max についての解説記事

  1. 自分の走る動機は山に行ったときにすぐにバテないための体力作り。 

  2. 最大心拍数は 220 - 年齢 で計算できる。 41 歳の自分の場合は 179 。 

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ぼちぼち走ってることは以前書いた。

その後一日に走る距離が伸びて、今では毎回 5km 走るようになった。タイムも速くなってきてる。

走り方を少し変えていて、フォアフットという走り方をするようになった。走るときかかとから地面に設置するのではなく、つま先から着地する走り方だ。最近チラッと読んだランニングの本によると、長く疲れず怪我せず速く走りたいならフォアフットに変えるしかないと書いてあった。速く走りたいという願望はないが、疲れず怪我せず走れるならということでフォアフット走法を始めてみた。

フォアフットに切り替えてみて、最初はふくらはぎが筋肉痛になったり、そんなにハイペースじゃないのに息が上がったりして「これで本当に長く疲れず速く走れるのか?」と思ったが、やってるうちに段々良さがわかってきた。

かかとから着地してた頃はずしんと響く感じが足全体に伝わっていたが、それがいまはない。つま先から着地することでふくらはぎの筋肉と膝のバネで衝撃を緩和してる感じ。特にベアフットシューズの Xero Shoes Mesa Trail に変えてからはソールの薄さ故に足への衝撃が気になっていたのが気にならなくなった。これまで使っていなかったふくらはぎの筋肉を酷使することで一時的に筋肉痛になるかもしれないが、慣れれば足へのダメージが少なく、「確かにこれは長く怪我せず走れるわ」と実感が持てる。

Mesa Trail で近所の山を走ってみたときも問題がなかった。フォアフットは自分の足自体がバネのようになるから、石や木の根がある山道でも衝撃が体に伝わってこない。考えれば昔の人はわらじで山に登っていたわけで、足の使い方を工夫すれば厚底の登山靴は不要なのかもしれない。

ただしフォアフットで走るためにはある程度の基礎的な脚力や心肺能力が必要だと思う。フォアフットでゆっくり走るのは難しい。必然的に体が前屈気味になり、倒れそうになるのを足を前に出して支えるような感じの走り方になる。走り初めの頃の 8分/km のようなペースで走ることはできず、 6分/km くらいのペースになってしまう。 6分/km のペースは決して速いわけではないが、ランニング初心者には(少なくとも自分には)結構きついペースだ。なのでこれまで走ってなかった人がいきなりフォアフットで走るのはやめておいた方が良いだろう。

意図していなかったフォアフットの効能としては扁平足が改善された。自分は土踏まずがのペーっとしている典型的な扁平足で、冬の寒い時期に床に足をつくと土踏まずまで満遍なく接地して足裏全体に冷たい感覚が伝わってきてた。フォアフットで走り始めて土踏まずが高くなり、いまは足の裏全体が接地するわけではなくなった。土踏まずが宙に浮いている感じは新鮮だ。

扁平足は疲れやすいと言われるけど、扁平足だから疲れやすいのではなく、かかと着地で走っていて足のバネが使えていないから疲れやすいのではないかと思う。扁平足は原因ではなく結果なのではないだろうか。

というわけで扁平足でお困りの方はフォアフットで走ってみると面白い経験ができるのでおすすめです。

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一つ前の記事で書いたように、最近よく走っている。

毎回最低 4km は走っていて、走ると着ている服が汗でびっしょりになるので毎回洗濯しないといけない。頻繁に走ると換えの服がなくなるので新しく短パンを買った。

これまでは NIKE の球技用短パン(サッカーやラグビー用)をはいて走っていた。球技用短パンのせいかちょっと丈が長く、またポケットがないため(ラグビー用の短パンはポケットがあるとそこを掴まれて引き倒されたりするのでポケットがない)走るときは実用性がいまいちだった。今度はポケット付きにしようと思って、金をケチって NIKE や ASICS などのスポーツメーカー製のものではなく、ノーブランドのとにかく安いポケット付きの短パンを買った(送料込み 2200 円)。

届いてはいてみたところ何か具合が悪い。サイズが小さいわけではないのに足の動きを邪魔されるような感じでまとわりつく。どうも股上が深いようだった。腰骨のあたりにゴムがくるようにするとまるで腰ばきしているみたいになって、大腿部に引っかかりを感じる。おへそが隠れるくらいまで引き上げると引っかかり感はなくなるが、はいてる姿が大きめの服を着せられてる小学生みたいだし、走ると裾がめくれあがってきて意図せずセクシーな感じになってしまう。正直失敗だった。やっぱり短パンはケチらずお金を出さないといけないのかも知れない。

はき心地が最高なのは山と道の Light 5 Pocket Shorts で、足の動きを一切妨げず、はいている感覚がない。通常版の 5 Pocket Shorts は生地の頑丈さは申し分ないが、盛夏にはいて山に登るとめっちゃ暑くて少々不快感が残る。 Light 5 Pocket Shorts で一度走ってみたところめっちゃ快適だったが、税込みで 13200 円もするので日々のジョギングでボロボロにしてしまうのは忍びない。 5000 円しないくらいで快適に走れる短パンが欲しい。

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長垂海岸の夕焼け

去年の秋の健康診断で太っているという結果が出た。検査着が結構重くて、体重測定時に検査着分を引かれなかったことに不満はあったのだが、コロナの影響で太っていることは間違いなかったので 12 月から走り始めた。

年が明けて 1 月になると後半から花粉が飛び始めてジョギングから足が遠のき、花粉最盛期の 2 月、 3 月はほとんど走れなかったが、今年の 6 月からまた習慣的に走るようになった。最初は結構しんどくて 2km ちょいしか走れなかったが、 7 月からコンスタントに 4km 走るようになった。これまでも人生で不定期に走るような時期はあったが、週に 3 回くらいのペースで走っているのは初めてだと思う。

なぜ継続的に走れるようになったのか

リモートワークで時間の融通が利きやすいことと、通勤がないせいで体を動かしたいという欲求もあるのだろう。

Apple Watch を使い始めたことも大きくて、これまでは iPhone 本体で RunKeeper なり Strava なりを起動してログをとる必要があったが、 Apple Watch を買ってからは Watch 単体でランニングのログを残すことができるようになり、以前より気軽に走りに行けるようになった。 Apple Watch を使っているとリングを閉じるように促されてついつい運動してしまうというのも良い習慣づけに役立っている。

なぜ毎回 4km ずつ走れるようになったのか

Apple Watch の Workout のノルマが一日 30 分、消費カロリーが 480kcal になっている。 4km 走ると確実にこの数値をクリアできるのが 4km 頑張る意欲のもとになっている。

もう一つ大きな理由だと思っているのが走るときに聞く音だ。これまで Podcast を聞きながら走っていたが、 Podcast だと内容が英語か日本語かに関係なく、途中で内容に聞き入ってしまって走るのをやめてしまう傾向にあるようだった。走るときに Podcast を聞くのをやめて音楽(なるべくボーカルの入っていないやつ、インストゥルメンタルヒップホップ的なやつ)を聞くようになったらしんどくても 4km 走り通せるようになった。自分の場合は運動するときにはできるだけ頭の中をすっからかんにしておいた方が良いようだ。

靴の悩み

足が痛くなる

これまで走るときの靴は NIKE のランニングシューズ( NIKE Free Run )を履いていた。自分は扁平足なので NIKE の靴を買うときは 1cm くらい大きめのものを買っているのだが、それでもやはり幅が狭くて、普段履きにする分には問題ないがジョギングで使うと足が圧迫される感じが気になっていた。特に足の親指の付け根のあたりが靴の横壁とインソールの間に挟まれて痕が残るような状態になっていた。たまにしか走らなかった頃は気にならなかったが、一日おきのペースで走っていると無視できない感じになってきたので靴を探すことにした。

1 年前に登山用に Altra のトレイルランニングシューズ( Lone Peak 4.5 )を買った。 Altra の靴は自然な足の形を崩さないことをモットーとしていて、つま先の部分が広がっていて開放感があり、足の指を使いながら歩くことができる。また、かかとと指の高低差が 0 になるように作られていて(ゼロドロップというらしい)、このことにより人間本来の自然な足運びができて怪我をしにくいらしい。 Altra の靴を履いて一日で 15km 以上歩くような登山を何度かしたが、豆ができたり足の痛みで歩けなくなるというようなことはなかった。 Altra を履き始めてから下山時の膝の痛みもなくなった。

Altra Lone Peak 4.5

同様に 1 年前に Xero Shoes のトレイルサンダル( Veracruz )を日常履きとして買った。こちらもゼロドロップだが、ソールは Altra のシューズのような厚みがなくペラペラで、小学生のころ履いていた上履きみたいな感じでほとんどクッションがない(アスファルトや小石の上を歩いて痛いというほどではない)。ソールにクッションがないと足が疲れそうな気がしていたが、意外となんとかなる。確かに足は疲れるのだが、クッション性が高い靴を履いているときには使わない足の筋肉を使っているようで、 Veracruz で長い距離を歩くと心地よい疲労感があって夜はよく眠れた。

Xero Shoes Veracruz

Xero Shoes Mesa Trail

Altra のシューズのように幅広で、 Xero Shoes のサンダルのような薄いソールのゼロドロップランニングシューズはないだろうかと探してみたところ、 Xero Shoes が作っているトレイルランニング用のシューズを見つけた。 Mesa Trail というシューズだ。

Xero Shoes Mesa Trail

本当はトレイルランニング用のシューズなのだが、ジョギングで使ってみることにした。

Mesa Trail を履いて初めて走ったときはあまりにも NIKE の靴と違いすぎて、いつもの 4km を走りきることができず途中で走るのをやめてしまった。 NIKE の靴の方が体を前に押しだしてくれていたような気がする。 Mesa Trail では自分で足を前に運ばないといけない。この違いに違和感を覚えて走れなかった。

初回は走りづらかった

2 回目からは普通に走れたが、走った後に股関節のあたりが筋肉痛になった。 NIKE の靴で走って股関節が筋肉痛になるなんてことはなかった。 Mesa Trail は薄底のため、足の着地に気をつかう。雑に足を運ぶと足の裏への衝撃が強いので走るときに丁寧に足を使うようになる。おそらくそのせいで股関節が筋肉痛になったのではないかと思う。

少しスピードを上げて短めに走ってみたところ、足がかなり筋肉痛になった。これまでも継続的に走っていたので今さら走っただけで足が筋肉痛になるのは変だ。やっぱりシューズを Mesa Trail に変えた影響だと思う。靴を変えるだけでこんなに走るときに使う筋肉が変わるのかと興味深い。

Mesa Trail で走ったあとに一度 NIKE の靴に戻して走ってみたところ、足裏への衝撃はなくなるがその分足運びが雑になり、地面からの衝撃を足首ではなく膝で処理するようになってしまう印象を持った。厚底の靴では故障しやすくなるというのはこの辺に原因がありそうだ。

一番の悩みだった足裏の痛みは Mesa Trail に変えて完全に解決された。 NIKE の靴では 4km くらいで足の親指付け根部分が痛くなりそれ以上走れなかったが、 Mesa Trail では足の裏は全く痛くならない。 Mesa Trail に履き替えて走る距離が伸びた印象で、昨日は 9km 走った。これまで自転車や車でしか行ったことがなかった場所に自分の足で走って行くというのは面白い体験だった。

今津湾の端から今宿を見る

まだまだ走るスピードは遅いので胸を張って「ランニングが趣味です」と言えるほどではないが、登山のときの持久力アップのため、心肺能力向上のために走ることを続けていこうと思ってる。