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リミッツ・オブ・コントロール

評価 : ★★☆☆☆

謎の男が謎のタスクを命じられ、スペインに赴く。ところどころでメッセンジャーからメモ入りのマッチ箱を渡され、男は次の目標へと移動し続ける。そして最後に命令を実行に移すときがやってきた。

予告編が面白そうだったので期待してたんだけど、うーん、よくわからんかった。ジム・ジャームッシュが有名な人なのだということは知ってるし、『コーヒー&シガレッツ』と『ブロークン・フラワーズ』はとても好きだったので、今作もあのコミカル路線なだろうと思っていたけど全然違った。かなり前衛的。車に乗るシーンはちょっとしかないんだけど、主人公が列車で荒野を移動する感じがロードムービーぽかった。あと主人公はカフェでコーヒーを飲むとき、しきりに「エスプレッソを二つのカップで」ということにこだわる。カフェの店員がエスプレッソダブルだと思い、大きいカップにエスプレッソをダブルショット注いで持っていくと怒る。コーヒー&シガレッツでも、一人でエスプレッソをデミタスカップ二杯分注文してる人がたくさん出てきてたし、これはジャームッシュのこだわりなのかな。僕も今度カフェに行ったとき真似してみよう。

出てる俳優が特徴的だった。コーヒー&シガレッツで「No Problem?」に出てるイザック・ド・バンコレが主役で、共演していたアレックス・デスカスが冒頭に主人公に指令を出す男を演じてる。『コーヒー&シガレッツ』ではイザック・ド・バンコレもアレックス・デスカスもすごく若く見えたんだけど、あれは確かジャームッシュが長年撮りためた短編をまとめたものだから、20年くらい前に撮影したのかもしんない。とにかくイザック・ド・バンコレはまじめな役柄で、部屋に素っ裸の女がいて誘われても行為に及ばない。その辺がタイトル(リミッツ・オブ・コントロール)にも反映されているのかな。よくわからない。

ほかに良かったのはガエル・ガルシア・ベルナル。この人は最初『天国の口、終りの楽園』で見たときからずっと良い。今作では最高に油が乗りきってる感じで、メキシコ人のメッセンジャー役なんだけど、やたらうまそうにビールを飲むし、ひょうひょうとしたしゃべり方をするし、ミシェル・ゴンドリーの映画に草食系男子っぽい感じで登場したときよりも100万倍くらい良い。『アモーレス・ペロス』に出てたときのような感じ。またアルフォンソ・キュアロンの映画に出ないかな。

そして最後にビル・マーレイ。この人だけ一人でコメディやってるように見えた。カツラのおっさん、っていう役だったし。

総じて前衛的過ぎた。ちょっと一般の人が見ても面白くないんじゃないかなと思う。劇場には熊本での公開初日ということもあって映画好きっぽいオタクがいっぱい来てたけど。僕はあまり面白いと感じませんでした。

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朝、職場でMacを起動してメールチェックをしようとしたら椅子のきしむような音が聞こえてきて、「誰だよHDDからこんなやばい音させてんの」と思ったら自分でした。

自宅のMacはTime Machineで外付けHDDにバックアップとってるのですが、職場のは何もやってなかった。しかしながら仕事上のデータはだいたいネットワークドライブに保存してあるし、個人的なメールなどはGmailなど全部IMAPだし、iCalは自宅Mac - Google Calendarと3方で同期してたので実害はほとんどナッシング。クラウド万歳。

そういうわけで1年4ヶ月ぶりにMacBookのHDDを交換。前使ってたのは日立製の320GBのやつでした。これがぶっ壊れたんだから別のを使えば良さそうなものを、また同じのを注文。容量も同じ。前回12,000円くらいしたのが4,000円台で買えました。プラス、Windows環境がやっぱりどうしても必要で、Windows 7のDSP版を購入。64bit版と32bit版、どっちにしたらいいのか迷ったけど、結局32bit版にしました。MacBookはLate 2006のIntel Core2 Duo 2.0GHzのいまとなっては低スペックなやつなので。というかぶっちゃけ64bit OSと32bit OSの違いがよく分かってなかったり。

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日立のHTS545032B9A300 (320GB 9.5mm)

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精密ドライバーで作業します。

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HDDをステーというかケースみたいのから外すのにT8のトルクスドライバーが必要です。ホームセンターで300円くらいで買えるはず。

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持ってるSnow Leopardのディスクがファミリーパックなので例の不具合にあたったのか(Snow Leopard、ファミリーパックでインストール不可の不具合か? - はてひつ!)、クリーンインストールが「残り時間: 約28分」から遅々として進まず焦りましたが、強制終了して2回目のインスコで無事入りました。

その後、VMWare Fusionを本家サイトから購入(円高のため)して、Windows 7をインスコ。DockにIEのアイコンが並ぶ姿に興奮してしまいました。アプリケーションは再インストールがめんどくさかったのでTime Machineのバックアップから移してしまったけど、開発環境はMacPortsで入れ直そうと思ってます。

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THIS IS IT

評価 : ★★☆☆☆

マイケル・ジャクソンロンドン公演のためのリハーサルの様子が、内輪のために撮影されていたらしい。その映像を編集して映画化したものがこのThis Is It。世界同時二週間限定公開だったらしいけど、延長されたみたい。

TwitterやTumblrで見た人の感想見てるとすげー評判良いんだけど、個人的にはいまいちだった。早く上映おわんねーかなー、と感じてしまった。Jackson 5とか肌の色が白くなる前のマイケルは好きなんだけど、大人になってからのマイケルはあんまり好きじゃなくて。オーディションを受けに来たダンサーたちの興奮はインタビューから伝わってくるんだけど、感極まって泣くとかそういうのは分かんない。ダンスとかに興味がないってのも関係あるかも。

ミュージシャンとかプロデューサーへのインタビュー内容は興味深かった。マイケル・ジャクソンはミュージシャン達に対して細かく指示を出す。普通、コンサートの演奏の質はスタジオ録音されたものには及ばないけど、マイケルはCDの音を完全に再現、あるいは場合によってはそれを上回ろうと試みる。でもマイケルの指示の出し方は繊細だし、音楽への理解を前提としているから指示される方もそれを受け入れる。注文の付け方も命令口調じゃなくて、「これはLOVE。エル・オー・ヴイ・イー、愛なんだよ」と言う。この辺がマイケルのカリスマ性の所以なのかなーと思った。

最後、環境問題にマイケルが重大な関心を寄せていた、みたいな展開で物語は終わる。この辺がちょっとね、僕には分からんです。前もWe Are The Worldみたいのやってたよね。24時間テレビに毒されてるせいかな。マイケルのスピリチュアルな部分が偽善的に見えるんだよね。

とにかく僕は、マイケルの前をおしりをぷりぷりさせながら歩くカフェオレ色の肌をしたクレオールっぽい感じのダンサーの女の子に目が釘付けになったし、マイケルの隣で超絶ギターテクを炸裂させる金髪のギタリストの女の子がかわいくて仕方なかったです。

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あの日、欲望の大地で

評価 : ★★★★☆

アメリカとメキシコの国境付近のトレーラーハウスで逢瀬を重ねる中年カップル。しかし情事の最中に小屋が爆発炎上し、二人は死ぬ。実は二人は不倫カップルで、お互いに家庭があった。男の息子と女の娘、惹かれ合ってはいけない二人が惹かれ合い、父母と同じ道をたどることに。そこから果てしない悲しみのストーリーが始まる。

予告編は昼のソープドラマっぽい感じで、そういう内容の映画なのかなーと思って見に行ったんだけど(劇場には予告編につられたのか、韓国ドラマとか好きそうなおばさんがいっぱいいた)、実際はなかなかどうして面白かったです。見ごたえのある映画でした。

一応男女の愛をテーマにした映画なんだけど、ただの恋愛映画ではない。この映画は女心についての映画だと思った。空中キャンプの人がこの映画を見たあとの感想で書いてたのがどんぴしゃ言い当ててる。

いったい女性は、どのようなときに、満たされなさを感じるのだろう。たとえば、男にとっての満たされなさが、「のどが渇いているのに、水を飲めない」という状態だとすると、女性の満たされなさとは、「いくら水を飲んでも、のどの渇きは満たされないし、水を飲めば飲むほど、さらにのどが渇いていくような気がする」といった状態なのだと、この映画を見ておもった。周囲はきっと、「そんなに水ばかり飲んでいて、どこが渇いているのだ」とふしぎにおもうだろう。しかし、女性にとって、つねにのどは渇いていて、潤いを欲しているし、ときに水を飲むことは苦痛ですらあるのだが、それでも、水を飲むことを止められない。

[映画]『あの日、欲望の大地で』を見たゼ! - 空中キャンプ

確かにこの映画に出てくるシルヴィアのような女の人はときどき存在する。事態が改善しないとは分かってはいるけど、次々別の男と寝るのをやめられないみたいな。

それにしても脚本が凝っていて、僕は最後の最後まで物語の仕掛けに気づかなかった。実はストーリーは二つの時代にまたがっていたのだ! とても良くできた脚本だと思う。

ラストはハッピーエンドっぽい終わり方なんだけど、鑑賞後の気分は決してすっきりしない。人間の業みたいなものについて考え込んでしまう。その点で言ったら そして、私たちは愛に帰る にテーマが近いんじゃないかと思った。愛とか、人間が生きることの悲しみについての映画だ。

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私の中のあなた

評価 : ★★★★☆

小児白血病の映画。いわゆる難病もの。主人公はアナという女の子で、病気なのは姉のケイト。ケイトは小さな頃に白血病であることが発覚する。両親は肉親に骨髄の型が一致する者がいないか探すが、弟ジェシーや両親も含め適合者がいない。そこで母サラ(キャメロン・ディアス)は体外受精でケイトと骨髄の型が一致する三人目の子どもを生むことを決断する。そうして生まれたアナだが、いよいよケイトの病状が思わしくなくなり、姉のために腎臓移植を両親に迫られることになった。そこで彼女は奇策に出る。

セカチュー見てないけど、セカチューよりも65535倍良いんじゃないかと思う。感動した。

まずぐっと来たのが、割と最初の方の、アナが母親サラを訴えるためにやり手弁護士キャンベル・アレクサンダーのところを訪ねるシーン。多分普通の人はこの辺では泣かないと思うんだけど、アナはそこで過去に自分が姉のためにさせられてきた処置の数々を弁護士に話す。G-CSF(骨髄を無理にオーバーワークさせて血液をつくらせる薬剤)をうたれて血小板を提供させられたりとか、骨髄移植のドナーにさせられたりとか。僕自身ががん患者で、G-CSFは注射されまくったし、末梢血幹細胞を採取するために足の付け根から大動脈にカテーテルを挿入されて過ごした経験があるだけに、こんなにちっちゃい子が姉のためとはいえ、辛い思いをさせられてきたのかと思うといきなり涙が出てしまった。

アナだけでなく、アナの兄ジェシー(ケイトの弟)も、小さい頃から寂しい思いをする。両親はいつもケイトのことばかり考えており、失語症のジェシーはろくにかまってもらえず、施設に入れられてしまう。父ブライアンが施設に入るようにジェシーを説得するんだけど、ここでも泣いてしまった。別に自分は施設に入れられたり親に大事にされなかった経験があるわけじゃないんだけど、ちっちゃい子にとって親からあまりかまわれなかったり施設に入れられたりするのはさぞ辛いだろうなぁと思って。

ケイトの辛さもとてもよく描いてあって、自分のせいで家族に負担がいっていることをとても気に病んでいる。母サラはやり手の弁護士だったんだけど、ケイトの看病をするために仕事を辞めてしまったし、弟と妹にも負担をかけている。そして辛い治療。抗がん剤の副作用で髪の毛が抜け、嘔吐をする。日本のがんを扱った映画はこの辺適当にお茶を濁しがちなんだけど、治療の様子もリアル。ケイトには同じ白血病患者の彼氏ができるんだけど、彼とキスしたあと「抗がん剤の味がする」っていう台詞もヒジョーにリアル。抗がん剤は点滴投与されても、口腔にいやーな味が伝わってくるのです。治療思い出して結構辛かった。

アナはやり手弁護士を雇って元やり手弁護士である母サラと法廷で対決するのだけど、裁判を通じてなぜアナがこんな行動に出たのかが徐々に明らかになっていく。アナは良い子だし、自分のために姉を殺すことを望んでいたわけではなかった。ジェシー、父のブライアンもだんだんとケイトの死を受け入れていき、最後にはサラも現実を受け入れる。そしてケイトは安らかに息を引き取る。ケイトは死にたがっていたのだ。

元がん患者的にすごく共感しながら見ることができたし、劇場では一人だったけど泣きまくってしまった。ただ気になる点もないわけじゃなくて、この映画、『きみに読む物語』の監督が撮ってるらしいんですけど、あの映画と同じで、白人中心の世界が広がっていて、「白人による、白人の、白人のための映画」臭がぷんぷんしてた。黒人は出てくるけど医療スタッフとかそういうのばっかり。そういうのってなんか違うんじゃないかな。

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少し前に記事にしたThe Hit Listですが、最近は必需品になってきてます。僕はやらなければならないことを結構忘れてしまうので、Priorityや開始日、終了日を入力してタスクを管理できるThe Hit Listはとても重宝してます。多分これがなかったら仕事の能率が劇的に悪くなる気がする。

不満なのは、iPhoneアプリがないことと、職場で使ってるMacと自宅のMacでタスクを同期できないことでしょうか。平日はまぁいいとして、日曜の夜とかに明日からやらなければいけないことを確認したい、とか思うんですけど、そういうときに自宅のMacでThe Hit Listを起動しても仕事のタスクは表示されないんですよね。当たり前だけど。

しかしDropboxを使うことで、複数のMacの間でタスクを簡単に同期できるようになっちゃったりします。簡単なんですけどなかなか快適です。

元ネタはこちら。

少し前にTUAWでも同じTipが紹介されました。

具体的なやり方ですけど、メインで使ってる方のThe Hit ListのDBを開きます。

/Users/ユーザー名/Library/Application Support/The Hit List/The Hit List Library.thllibrary

っていう名前のファイルです。こいつをおもむろにDropboxのフォルダに放り込みます。言い忘れましたが、このときThe Hit Listは終了させておいた方が良いでしょう。そんで次回The Hit List起動するときに option を押しながら起動します。すると以下のダイアログが出ますので、”Choose Library” を選び、Dropboxのフォルダ内にある The Hit List Library.thllibrary を指定してあげればオッケーなわけです。

タスクを同期したい別のMacでもThe Hit Listを起動するときに同じ手順をとってやれば、めでたく複数のMacでタスクを同期できます。めちゃ簡単ですがめちゃいかしたTipですので、日々GTD道の探求に余念がないナレッジワーカーの皆さんは是非お試しあれ。

| @Mac/iPhone

Ruby on RailsかCakePHPかどちらかをぼちぼち触ることにしたので、MacPortsで一通り環境を整えてました。いつまでもMAMPの世話になるのはやめようと思い、一個一個必要なものをインストールしていきました。Rails自体は簡単に入ったんだけど、MySQLのインストールがうまくいかない。

なんかを参考にインストールを試みたんですけど、ごちゃごちゃエラーが出ます。まず最初は

--->  Computing dependencies for wiresharkError: Unable to execute port: can't read "build.cmd": Failed to locate 'make' in path: '/opt/local/bin:/opt/local/sbin:/bin:/sbin:/usr/bin:/usr/sbin' or at its MacPorts configuration time location, did you move it?

というエラーが出てました。とりあえずこれは #21062 (Snow Leopard, fresh install, can’t install any ports) MacPorts を参考にしてSnow Leopardのインストールディスクに含まれてる “UNIX dev tools” をインストール。しかしまだ解決しない。MySQLだけじゃなくて

$ sudo port update outdated

とかも失敗する。rsyncがうまくいってないのかなと、ルーターの873のポートを開放したりして半日つぶしたんですけど改善せず。

万策尽きたので一回上書きインストールしたMacPorts 1.8.1を消して入れ直してみました。

$ sudo port deactivate active

してから

$ sudo rm -rf /opt/

その後パッケージ版のMacPorts 1.8.1をダウンロードしてインストールしてみたところ、すべてうまくいきました。

MacPortsはLeopardのときに初めてインストールして、Snow LeopardにしてからはSnow Leopard対応版のMacPorts 1.8.1を上書きインストールしてました。これがどうも良くなかったみたい。

OSのアップグレードとかはやっぱクリーンインストールした方が良いのかな。きちゃないファイルの断片とかをごちゃごちゃため込んでそうです。