九州新幹線

関わっているサイトの Rails のバージョンが 3.2.20 から 4.1.8 に上がった。自分は割と傍観していて他の人が主にバージョンアップしてたんだけど、いくつかはまりポイントがあって自分も Pull Request 送ったりしたのでやったことを書いときます。

1. session に注意

Rails 4 から Flash メッセージ(ログインしましたとか)を格納する session のオブジェクトが普通の Hash になってる。 Rails 3 ではこれは FlashHash とかいうやつ。

Rails 3 から Rails 4 へのアップグレードで一旦 Rails 4 を出してやっぱりやめて Rails 3 に戻したりとか、ロードバランサーに Rails 3 と Rails 4 で動くサーバーを混ぜてリクエスト捌いたりするとまずいことになる。

Rails 4 のサーバーで session 出来た人が次にリクエストしたときに Rails 3 に当たるとログイン後とかに session に残っているメッセージを消そうとする処理とかで NoMethodError が発生して落ちてしまう。しかもたちが悪いことに Rack 層で死んでしまったりするから皆さんよく使ってると思われる ExceptionNotification とかで気づくことが出来ない。これはつらい。

対処法としては Hash クラスをオープンしてモンキーパッチするというのがある。こういうの。

Rails 4 FlashHash Upgrade Gotcha | Jason Neylon's Blog

↑のだと #alert とか #notice が呼ばれたときにエラーになるので自分は以下のようにした。

# NOTE Rails 4 と Rails 3 を混ぜて使うと Hash#sweep が見つからなくてエラーに
# なるようなのでモンキーパッチします。
# 参照: http://jasonneylon.wordpress.com/2014/08/27/rails-4-flashhash-upgrade-gotcha/

class Hash
  def now
    Rails.logger.warn "Stubbing now during upgrade"
    {}
  end

  def keep
    # stub keep for upgrade purposes
    Rails.logger.warn "Stubbing keep during upgrade"
  end

  def sweep
    # stub sweep for upgrade purposes
    Rails.logger.warn "Stubbing sweep during upgrade"
  end

  def alert
    Rails.logger.warn "Stubbing alert during upgrade"
    self[:alert]
  end

  def notice
    Rails.logger.warn "Stubbing notice during upgrade"
    self[:notice]
  end
end

ただこれもパーフェクトではなくて、何もしないように上書きしているだけなのでログイン後のメッセージとか削除後のメッセージが消せなくなったりする。それでも 500 エラーになるよりかはましなのでどうしても Rails 3 と Rails 4 を混ぜて投入したいみたいときなんかは有効。

2. 絵文字に注意

Rails 3 の頃は ActiveRecord が絵文字を DB に保存することが基本的になかった。ユーザーが POST してきたフォームの中に絵文字が含まれてたら絵文字のところでテキストをぶった切って DB に保存するような挙動だった。しかし Rails 4 からは ActiveRecord は絵文字を素通りさせるようになってしまったので困ったことになる。

絵文字を DB に保存するためには、 MySQL の場合は DB のテキストエンコーディングを utf8mb4 というやつにしてないといけない。ただの utf8 だと保存時に Mysql2::Error: Incorrect string value というエラーが出て DB に保存できない。emojimmy のような gem を使えば utf8mb4 でない DB でも使えるけど、 stores_emoji_characters :column_name を忘れずにモデルに定義しないといけない。たとえば購入時に購入した製品のスナップショットを注文テーブルに取るような DB 設計だと、製品テーブルのカラムは stores_emoji_characters してたとしても注文テーブルのカラムを stores_emoji_characters し忘れていて死亡、というような悲劇が起こり得る。

いまはスマートフォンの時代で、ユーザーが入力してくるフィールドには必ず絵文字が含まれると思っておいた方がいい。スマートフォンをメインで使ってる人たちは開発者が想定しないようなフィールド(名前の敬称とか)に平気で絵文字を使ってくる。下手すりゃ住所や名前にも絵文字を入れて送ってくるかも知れない。アスキー文字しか受け付けないようなフィールドは JavaScript やサーバーサイドでバリデーション行ってると思うけど、ユニコード文字列を受け付けるフィールドの場合はせいぜい長さくらいしかチェックしてないと思う。チェックを入れて絵文字を弾くことも可能だけど、スマートフォンの時代の流れに反しているしユーザーを失うことになりそう。これから新規でサービスを作ってデータベースに MySQL を使う場合はエンコーディングは utf8mb4 にしておいた方がいい。

他にも script/rails が bin/rails に変わってること忘れてて rails runner なバッチ処理が動いてなかったとか、 paranoia.gem の Rails 4 対応バージョンで物理削除のときに呼び出すメソッド名が変わっててはまったとかいろいろあったけど大きなところは上の session と絵文字だった。開発環境で使ってるときには気がつかず本番に出すまで気がつきにくいという意味で非常にやっかいな現象だと思う。

これから Rails 4 に上げる皆さんは頑張ってください。応援しています。

あるモデルがあって、#save が実行されたときに同一モデル内で複製したインスタンスも一緒に保存したかった。一個目の #save が走る前にコールバックメソッドを使って複製したインスタンスを保存するようにした。コードだと以下のような感じ。

class Model
  before_validation :method_one
  before_create :method_two

  def method_one
    ...
  end

  def mothod_two
    Model.reset_callbacks(:validation)
    Model.reset_callbacks(:create)

    @model = Model.new
    @model.save
  end
end

なんで reset_callbacks 呼んでるのかというと二回コールバックメソッドを走らせないため。一回目の #save (コントローラーから呼ばれる)が呼ばれたときだけコールバックメソッドを実行して、二回目の #save (モデルのコールバックメソッド内で呼ばれる)では実行したくないから。

しかしここではまってしまった。なんとコールバックメソッドで複製したドキュメントを DB 内で確認すると created_at が空になっている。なんじゃこりゃ。

どうも reset_callbacks(:create) がいかんかったみたい。ORM が実行する create 周辺のコールバックメソッドも軒並みリセットされてしまう模様。

そういうわけで以下の様にして解決した。

class Model
  before_validation :method_one
  before_create :method_two

  def method_one
    ...
  end

  def hoge
    Model.skip_callback :create, :before, :sell
    Model.skip_callback :create, :after, :send_notification
    Model.reset_callbacks(:validation)

    @model = Model.new
    @model.save
  end
end

callback、便利だけど奥が深い。ちなみにこれら skipp_callback とか reset_callbacks とかは ActiveModel や ActiveRecord (僕はMongoidで開発してます)などの OR マッパーのメソッドではなく、 ActiveSupport::Callbacks のメソッドだったりします。ActiveSupport も奥が深い。