| @雑談

昨年末に自分の両親の携帯をガラケーからスマートフォンに移行したときのことを書いておきます。

前提条件

  • 両親とも docomo でガラケーを使っていた
    • 充電器を共用できるという理由で同じ機種の色違いにしていた
    • スマートフォンに変えても同じ状況が良いと言っていた
  • docomo からはさっさとスマートフォンに移行しろというようなハガキが定期的に届きプレッシャーを感じていた
  • 自分と弟のお古の iPhone 6 ( docomo 機とSIM Lock Free 機)が余っていたのでそれを渡すことにした

回線

  • 回線は MVNO に移行してスマートフォンに変えてもガラケー時代と変わらない程度の料金で済むようにした
    • 月額料金が跳ね上がることがスマートフォンに移行できない理由の一つだった
  • キャリアはイオンモバイル経由の IIJmio にした
    • 近隣のイオンの店舗で即日 MNP が可能なため
  • docomo のキャリアメールは諦めてもらった
    • 家庭内での連絡にしか使ってなかったので Apple の Messages で問題なさそう
    • 母は LINE を使ってるかもしれない。

Apple ID とメールアドレス

  • 実家には iPad と iMac があって Apple ID も取得済みだったが夫婦共用状態だった
  • いい感じの移行は無理だと思ったので両親ともに Gmail のアドレスを取得して新たに Apple ID を作成した

感想

  • スマートフォンに移行できて喜んでいた
  • iMac と iPad を使っていたので App Store やソフトウェアアップデートの概念に慣れていたのがよかった
  • 一族郎党全て iPhone になったので写真の共有や FaceTime ができるようになり便利
    • 息子殿がじいさんばあさんに FaceTime してしりとりしたりできる
  • 渡した iPhone 6 はさすがに古すぎるので新しいのに変えてやりたい
    • 実家は山間地で寒いため冬になると iPhone 6 では急に電源が切れる
    • 3 ~ 4 万円で買えるお手軽 iPhone があれば良いのに…
  • docomo ショップのサポートに頼れなくなるので自分が全力でサポートする必要がある
    • 自分のサポート負荷を考えると両親とも同じ機種、キャリアの方が良さそう

追記 2018-12-31 09:50:16

ひとでさんの記事には バックアップの効いたソリューションに移行してほしい とあったけど自分の移行記では完全にその観点が抜け落ちていた。 uzulla さんが書かれた以下の記事の方がプラクティカルだった。

パスワード管理は自分(子どもの方)がやるという点やバックアップは iCloud に金払って任せるという点はなるほど感あった。うちの両親は iCloud でアドレス帳などはバックアップされていると思うが、写真に関しては多分バックアップ取りきれてないので正月実家に帰った時にその辺の管理を見直したい。

格安 SIM にしない方が良いという点に関してはまぁそうなんだろうけど、僕の両親の場合は大して使いもしない携帯電話に毎月 8000 円(夫婦で 16000 円)も払いたくない、今と同じくらい(夫婦で毎月 6000 円程度)でスマートフォンに移行したい、という希望があったので格安 SIM にした。

キャリアの窓口はデジタル介護施設として存在している。

面白かった。ただキャリアのサポート窓口、自分がかつて docomo や SoftBank を利用していたときに有効なサポートをしてもらった経験がほとんどないので MVNO で良いだろうという結論に達してしまった。

| @登山/ランニング

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この記事は登山 Advent Calendar 2018 22 日目の記事ですが遅れて書いています。大変申し訳ありません。


今年の山行

年初、成人式の三連休で家族で二丈岳に登った。登り始めが午後だったので下りは真っ暗闇の中を下ることになりめっちゃ嫁さんから怒られた。もう多分家族では二丈岳には行かない。

四月の頭に息子殿と二人で十坊山に登った。お手軽に登れて二丈岳と同じような、パノラマ感では二丈岳を上回る眺望が得られてお得だと思った。今年はこの後も二回、十坊山に登った。

家の近所の山を息子殿と二人で登った。バーナーを持っていき忘れてカップラーメンとクッカーを持ってきていたのに食べられなかった。おにぎりとスーパーの惣菜チキンだけ食べた。初めて高地山に登って景色の良さと低山ながら整備されたルートの歩きやすさに感動した。

家族 3 人で十坊山に登った。福吉方面から登ったので結構距離がありまた嫁さんに文句を言われたので十坊山にももう家族で登ることはないと思う。

社内登山で阿蘇山に行った。地元ながら登山をしたことはなかった。ミヤマキリシマが目的だったが天候が良くなく、雲の切れ間からチラッとしか見ることができなかった。中岳には登頂したが高岳には登頂できなかった。鹿らしき野生生物の白骨化死体などがあり Into The Wild 感あった。また行きたい。

社内登山で久住に行った。去年の平治岳以来。炎天下のなか 10km 以上歩いてくたびれた。また自分は社内の強い人たちにくらべたら雑魚だなということが思い知らされてよかった。

山の日に近所の低山に登った。夕方から登り始めたので帰りは暗くなってしまって結構危なかった。鐘撞山は良い山なので毎月登りたい。

盆に実家に帰ったときに両親も含めて杵島岳に登った。阿蘇はかなり上の方まで車で行けるので 1000m 以上の山でも低山感覚で登ることができて便利。登山の格好じゃなくても道も整備されているのでハイキング感覚で楽しめる。

北アルプス遠征で白馬岳に行った。素晴らしすぎた。詳しくはこちら。

午前中仕事をして昼からちょいとチームビルディング登山で二丈岳まで。このとき調子こいた発言をしてしまって同僚殿に縦走を焚きつけられ翌月敢行することに。

自分史上、最高につらい登山だった。 20km 、約 10 時間を一人で黙々と歩いた。後半はアルプスで痛めた膝が痛み始め非常にしんどかったが、今になって思い返すと結構いい思い出でまた行きたいと思ってしまうので怖い。こちらも別に記事があります。

会社のイベントで宝満山へ行った。良い山だった。英彦山といい、修験の山は人を惹きつける何かがある。


登山、最初はおっかなびっくりだったがやっていくうちにどんどん楽しくなってきた。一人でサクッと登れるところがとても良い。登っているときに自分と向き合えるような感覚になるところも良い。一人で体を動かせるものといえばジョギングがあるが、悩みごとや嫌なことを忘れるのには向いているものの、深く考えごとをしたりということに向かないと思う。登山は歩きながらいろんなことに考えを巡らせることが出来る。ゲーテはかつてハイデルベルクの街を歩いて思索にふけったというが、歩くことには考えることを助ける側面があると思う。というわけで逃げられない悩み事や考えごとがある人は登山をお勧めします。一人で黙々と縦走しましょう。

YAMAP に入ってからは 1 年半になる。今年はなんとエンジニアからプロダクトマネージャーにジョブチェンジすることになってしまった。登山経験はしょぼいし体力なくてダメダメなんだけど、これまでいくつものサービス開発で失敗したり成功してきた経験を活かして、皆さんに楽しんで使ってもらえるプロダクトをお届けできるように全力を尽くしていく所存です。

| @技術/プログラミング

Hot Chocolate @ Tana Cafe & Coffee Roaster

この記事は CircleCI Advent Calendar 2018 19 日目の記事ですが間に合わず一日遅れて書いております。すんません 🙇🏻

CircleCI を使った Rails アプリのデプロイフローみたいな話を書こうかなと思ったのですが、すでに他の方が書いてる内容とかぶりそうだし、自分自身ブログに過去何回も書いた話なんで今回はエモ方面の話を書くことにします。技術的な情報はないのでそっち方面を期待している方はすんません。


いまの職場で働き始めて 1 年半なんですが、当初は CI はなく、テストコードもありませんでした。いまはそこで当たり前のように CI が回り、テストのカバレッジもまぁまぁ高く、デプロイは CircleCI 経由でじゃんじゃん行われるような状況となっております。新しく会社に入った人も GitHub の Organization に入ってもらえたらその瞬間から deploy 実行できます。具体的な話は昔書いてますのでよかったらご覧下さい。

8 年くらい前の自分はどうやったら CI だとか自動デプロイだとかできるようになるのか皆目見当が付きませんでした。いま 8 年前の自分と同じような状況にいる人(回りにテストを書く習慣を持つ人がいない人、 CI 動かすためにどうすればよいかわからない人)に何か言いたいと思い筆をとりました。

まずは何はなくとも頑張って一つテストケースを書いてみましょう。最初からカバレッジ 100% とか目指さなくてもよいです。どれか一つ、テストが書きやすそうなコードを見つけてテストを書き、ローカルで実行してテストがパスするのを確認しましょう。テストファーストとかも最初から目指さなくてよいです。

手元でテストが通ることを確認したら、 CI 環境でもテストを実行できるようにしましょう。

昔は Jenkins しか選択肢がなく、 Jenkins が動く環境をセットアップする(サーバーを調達する、 VPS を借りてもらう、などなど)に社内調整が必要でしたが、 CircleCI ならプライベートリポジトリでも 1 プロセスなら無料で使えますので社内調整が非常に楽です(外部にコード出してはダメな職場だと厳しいですね…)。

最初にプロジェクトを追加して言語を選ぶと設定ファイルが自動生成されるので、それをコピペして .circleci/config.yml として保存し、リポジトリにコミットするだけでとりあえずビルドが実行されるようになります。

昔は難しかった CI 環境構築のうち、お金の問題、設定の難しさの問題を CircleCI は解決してくれます。あとはあなたが頑張るだけです。

CircleCI ならビルド終了ごとに結果を Slack などチャットシステムに通知させることができます。まずはテストケースが一つでもよいのでリポジトリへの push をトリガーにビルドが実行されたら結果を Slack に通知してみましょう。

CircleCI Slack Notification

CircleCI Slack Notification

リポジトリに GitHub を使っているなら Pull Request にビルド結果が表示されるようになるはずです。

CircleCI GitHub Build status

これらで「なんかようわからんけどやっとる感」を出していきましょう。

そして過去のコードのことは一旦無視して、あなたが新しく追加する部分に関してはテストコードをセットで書くようにしていきましょう。あなたがコードレビューを依頼するときには必ずテストがグリーンな状態で依頼するようにするのです。

そうこうしているうちに他の人が出した Pull Request でテストが失敗するケースが発生します。 Slack の #circleci チャンネルに赤色の Failure 通知が届き社内が騒然とするかもしれません。しかしこれはチャンスです。

「よかった、これでバグが未然に防げましたね」

あなたのこの一言でテストや CI がもたらす開発効率の向上がチームの皆さんに伝わるはずです。こうなったらもう一押しです。あなたがテストと CI の伝道師になりましょう。テストを書くことが当たり前になってきたら、 CircleCI からの deploy や定型処理を CircleCI でやらせるような使い方にチャレンジしていきましょう。どんどん周囲を巻き込んで、 CI 文化を定着させていって下さい。

何はともあれ、最初は一つのテストコードを書くことから始まります。変更に強いコードを書いてじゃんじゃん deploy し、じゃんじゃん Money making していきましょう🤑

| @旅行/散歩

500 yen breakfast

この記事は Coffee Advent Calendar 2018 15 日目の記事ですが、間に合わなかったので 16 日に書いてます。すみません。


コーヒー好きなんだけど元同僚のウルトラ富裕層 @t32k さんのようにサ〜ドウェ〜ヴなコーヒー豆屋に行って 100g で 1200 円もする豆を節分の炒り豆感覚で買えるような財力はないので長崎で行ったコーヒー屋について書きます。

長崎、いろんなコーヒー屋がある。ただサ〜ドウェ〜ヴの店なんかではなくて昭和レトロな喫茶店、いわゆる純喫茶が多い。

前も書いたことあるけど長崎では囁き坂が一番好きなコーヒー屋で、長崎に帰省するたびに必ず寄ってる。

囁き坂のマスターはコーヒーのことも長崎のこともどんだけでも話題の引き出しがあってとても楽しい(もちろんコーヒーもおいしい)。義母が亡くなって長崎には帰るべきところがなくなってしまったが、いまでは囁き坂が帰省先のようになってる。

囁き坂

豆は囁き坂で買うのだけど、最近は囁き坂以外の店にも行くようになって 2018 年はいろんな店でコーヒー飲んだ。

新大工町 喫茶ミレー

まずはミレー。店のロゴはミレーの作品『種まく人』から作られており(岩波書店のシンボルマークも同じ)、文化の香りがする。

内装は本郷の喫茶店にありそうなアカデミックな雰囲気を漂わせる昭和レトロ内装で、ここで岩波文庫を読みながらコーヒーを飲めば昭和のインテリゲンチャを気取ることができる。

とはいえお店は気難しい親父がやっているわけではなく、人柄の良さそうなおばあさん数人でやっていて非常に落ち着く。店内はとても広く、奥には貸し会議室もあって近所の主婦の皆さんが集まって井戸端会議をやってたりする。

ミレーではモーニングを食べるのがよい。サイフォンでいれたコーヒーにトースト、ハム、サラダが付いてくる。それで 500 円。コーヒーも美味しい。 11 時まで注文することができる。

Breakfast at ミレー

ミレーのサイフォン

鍛冶屋町 富士男

富士男は戦後間もない時期からあって文化人もコーヒーを飲みに来てる。遠藤周作はキリスト教関係の本を書くためにしばしは長崎に滞在していたようで、そのとき富士男に来ていたらしい。いまでは油屋町のツル茶ん(トルコライスが有名)と双璧を成すインスタグラムスポットとなっている。ベレー帽をかぶったインスタグラム女子と長崎の地元のおっさんが背合わせに座っててかなり面白スポットとなっている。

珈琲富士男

なお富士男と隣り合って営業していた銀嶺はいまは立体駐車場となっているが、長崎歴史文化博物館内にレプリカ店舗ができている。そこではトルコライスが食べられる。

銀嶺のトルコライス

新大工町 喫茶富士

上述の富士男は一時期かなり業績を伸ばし、長崎市内に複数店舗構えていたようである。ただチェーンというよりは暖簾分けだったのかもしれない。現在では富士男から「男」を取った『富士』という名前の店が新大工町にある(純喫茶コレクション 長崎・大工町・純喫茶 冨士)。

喫茶富士

他にもまだまだ長崎には趣深い純喫茶があるのでまた帰省したときに行ってみたい。カフェチェーンやサ〜ドウェ〜ヴ勢に喫茶市場を蹂躙された東京や福岡ではもう姿を見かけることがなくなったレトロな喫茶店がまだまだ生き残ってる。味のある写真が撮れる。平成生まれのインスタグラマーや韓国人旅行者なんかには負けてられない。何がインスタグラムだこっちは 10 年 Flickr Pro ユーザーやってんだ舐めんな。

| @ブログ

とんかつ

サイトの横幅( max-width )を 1280px に広げてみた。最も頻繁にこのサイトを訪れる自分の閲覧環境が 5K ディスプレイになったので昔の環境( 13 インチの MacBook )に合わせて作ったデザインでは横幅が間延びした感じがあっていまいちだった。文字サイズもちょっと小さかったので 15px から 18px にした。 cho45 さんがまえブログに書いてたけど、自分のディスプレイを大きくして画像を大きいサイズで見る機会が増えて、大きい画像の尊さのようなものを感じるようになってきた。

大きな画像っていうのはそれだけで強い主張があります。かつてあった「体験」を呼び起こす力が画像の大きさと解像度にはあります。そこにいて、そこでこう見たのだという主張のため、とにかく大きいのは正義なのです。

サイトの画像サイズを再びアップグレード | tech - 氾濫原

Flickr から埋め込み表示している画像は ebmed タグの中で width と height が固定されているので本文幅に合わせるためには手でちまちまと大きいサイズに変えていかなければならない(おいおいやっていきます)。

| @散財

Makita

ダントツにマキタの掃除機だった。

掃除機、いまは大まかに三種類に分けられると思う。一つは昔ながらのワイヤード掃除機。よく掃除できるが取り回しがうざい。二つ目はルンバのようなロボット掃除機。実は日本の家庭、特に都市部の戸建て住宅には向いていないのではないかと思う。最後に今回自分が買ったようなコードレスタイプの掃除機がある。総合的に考えてコードレスの小型掃除機が一番よいと思う。

マキタ前

シャープの 2011 年製の掃除機を使っていたが、コードレスでないこと、取り回しが大変なことで掃除機がけが非常に億劫だった。特に階段の掃除機がけがしんどくて、階段の途中までは一階のコンセントから電源を取り、途中で届かなくなるので一旦本体を抱えて一階まで下りてからコードを引き抜き、二階まで本体ごと持って上がって二階のコンセントから電源を取り直すという作業が必要だった。また階段の掃除機がけの際に常に本体を抱えておく必要があり結構しんどかった。嫁さんはこれがだるいからとホースの部分だけ持って掃除機を引っぱり上げるような使い方をしていたので引っぱり上げる際に掃除機本体が階段とぶつかり階段がぼろぼろになってしまった。

ルンバもあるにはあったが、全然使うことがなかった。というのもルンバは二階建ての狭い家には向いていない。マンション住まいで平らな部分の面積が 80m2 以上あるような家だといい感じに機能してくれるのかもしれないが、二階建ての一般的な住宅だと平らな部分の面積がせいぜい 40m2 程しかなく、床にはたいてい取り込んだ洗濯物やちょっとした段ボール、子どものおもちゃなどが散乱しているので、ルンバを稼働させてもすぐに衣類などの障害物に絡まり全く期待した動きをしてくれない。また音が非常にやかましい。一人暮らしか夫婦二人暮らしで昼間は家に誰もいない、というタイプの所帯であれば平日昼間にルンバを動かせば音は気にならならずいい感じに掃除してもらえるかもしれないが、常に誰か家にいるようなタイプの家庭ではルンバをメインの掃除機に据えることはできないと思う。結局わが家はルンバは購入したものの両手の指で数える程しか稼働させていない。

マキタ後

ダイソンの V7 あたりとどっちにするか迷ったが、最終的にマキタを選んで正直正解だったと思っている。ダイソンは見た目はかっこいいが、やはり音がやかましく、しかもでかくて重い。欧米の大きな家と大きな手をした欧米人向けの掃除機だと思う。日本の家とアジア人の小さな手にはマキタ級の小型軽量な掃除機が一番向いている。もちろん値段もめっちゃ安い。

マキタで一番気に入っているのが掃除をしたいと思ったときにさっと取り出せて使えるところだ。まず床に散乱しているものを片づけて、掃除機を物置から引っ張り出してきてというステップを省略して、床のほこりが気になったときにいきなり掃除機がけができる。掃除機がけの心理的ハードルがめっちゃ下がった感じがする。

ごみ捨ては昔ながらの紙パック式で、タンクを取り外して細かいほこりの粒子を吸い込んでせき込みながらフィルターの掃除をするという苦行からも解放された。吸い込み部に回転式の吸い込み機構がない分、一度に吸い込める量は減るかもしれないが、それを補ってあまりあるメリットがある。

とにかく掃除機がけを行う人間側のコストが大幅に下がるので、家が狭い人、家が散らかっている人、掃除機がけのための片づけが面倒な人にマキタの掃除機はスーパーオススメです。スタンドと一緒に買うと置き場所もすっきりして便利。


この記事は 今年買ってよかったもの Advent Calendar 2018 二日目の記事でした。昨日は 観音クリエイション さんで明日は @repezen0819 さんです。

| @登山/ランニング

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北アルプスから帰ってきたあと「二丈岳に行ったけど物足りなかった」とぼやいていたところ同僚に福吉駅から十坊山、浮嶽、女岳、二丈岳を経て深江駅までの四座縦走をやってのけられ、これに触発されて一ヶ月ほど前に計画したものの雨天や家用でなかなか実現できなかったやつをやった。開始地点を浜崎駅に移して浜玉側からスタートするルートは YAMAP で検索しても活動日記が投稿されておらず四座踏破できたら達成感があるだろうと思ったが、スタートが遅れたこと(朝から風呂で Netflix 見てた。 House of Cards が面白すぎるのが悪い)、途中道迷いで小一時間ほどロストしたことにより最後の二丈岳は断念して十坊山、浮嶽、女岳の三座のみとなった。とはいえ浮嶽も女岳も未踏だったので行けて良かった。天気が最高だったこと、初めて 20km を超える縦走(しかも一人)をやったこと、浮嶽で話した唐津のおじさん(若い頃には北アルプスを踏破し久住も 100 回以上登っておられるとのこと)から浮嶽の絶景スポットや初日の出情報を教えてもらい実りの多い秋の糸島縦走だった。

計画

浜玉側から十坊山に登るのはかつて子連れでやろうとして挫折していて、そのリベンジをかねて四座縦走してみることにした。 9 月の初旬に計画したものの天気が悪かったり家用があったりでなかなか実行に移せず 10 月になってしまった。

出発

週の頭に今週末行けたらいいなとぼんやりと思って天気予報をにらんでいたところ、木曜くらいから曇りのち晴れが晴れに変わり、これは行くしかないと、金曜の昼に会社近くのスーパーでカップラーメンや行動食を買い込む。いつもダラダラ居残ってしまうが、早めに仕事を切り上げ帰宅。朝目が覚めると 4 時半で、これは行けそうだと思ったが、前夜風呂に入らずに寝てしまったため風呂につかってうっかり Netflix で House of Cards を見始めたところ面白すぎて 6 時半を過ぎた頃にようやく我に返る。計画では始発列車で移動する予定だったのにこれではもう間に合わない。風呂から上がり、ささっと準備を整えて最寄り駅まで向かう。

格好

長ズボンにするか短パンにするか迷ったが、まぁ大丈夫だろうということで普段もはいている山と道の短パンをはいていくことに。上は icebreaker のメリノウール T シャツにしたが、朝はやはりまだ寒く YATTEIKI FM のパーカーを羽織る。靴はいつもの Montrail 。つま先のソールが剥がれ始めているのでそろそろ買い替え時かもしれない💸。アルプス遠征の反省を踏まえ荷物は少なめにしたつもりだがやはり一眼レフがかさばる。使わないときはカメラバッグはリュックに収納し、なるべく身軽な状態にする。今回初めてサコッシュを山に持っていったがやはり便利だった。自撮り棒、モバイルバッテリー、 Kindle 、行動食を入れて歩いた。

移動

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最寄り駅のセブンイレブンでおにぎりを二つとコーヒーを買う。筑肥線に乗り浜崎へと向かう。平日の朝はたくさんの人が電車を待つ駅だが、土曜の朝だと人影はまばら。筑前前原駅で唐津行きに乗り換え、浜崎まで 50 分弱で到着した。

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十坊山へ

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浜崎駅から登山口のある谷口集落まで歩く。 YAMAP のルートではだいぶ大回りするように書かれているが、あちらのルートは農道で農業用車両の通行が多いので今回通っている集落を抜けるルートがおススメ。

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コースマップのルートに合流し歩き続けるが、分岐に遭遇する。駅から止まらずに歩いていたのでリュックを下ろし水を飲んでおにぎりを一つ食べながら考える。ずっと舗装路を歩いてきたので山道らしい舗装されていない方に行ってみることにした。

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しばらく行くといきなり選択を誤ったかと思えるような光景に出くわす。水害の影響か、道が崩落している。注意しながら踏み外さないように通り抜けて先に進む。

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再び舗装路になるが、しばらく行くとどうも様子がおかしい。やたら蜘蛛の巣が多くなり、雑草が背高く生い茂っている。道の荒れ具合が人通りがないことを物語っている。短パンで来たことを少し後悔する。

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毒々しい色をした大きな蜘蛛の巣をくぐりながら進んだところでふと YAMAP を開くとルートから外れていることに気がつく。地図を見ると強引に先に進めばルートに合流しないこともなさそう。戻るべきか進むべきか。しばし迷ったがヤマケイ新書の遭難本に書いてあったことを思い出し、来た道を引き返すことにする。

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人間、これまで登ってきた道を戻ることには抵抗があるのだろう、戻る前は随分進んでしまっていたように感じたが、いざ戻ってみるとルートを外れた地点まではすぐだった。しかし肝心の分岐しているはずの正規ルートが見つからない。なんと、先ほど見かけた崩落地点で分岐しており、脇の方にある舗装路ではない野道の方が正解だったのだ。これは分かりにくい。

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気を取り直し、野道の方を進む。野道だが人の通りがあるのか先ほどの道のように蜘蛛の巣地獄ではなく、草の背丈も程々で非常に歩きやすい。しばらく進むと視界がひらけ、湿地のような場所に出た。また道が舗装路になり快調に歩いた。

十坊山には川はないかと思っていたが、今回歩いた道は途中で沢の横を通り川の音を聞くことができた。この道は林道のようで、あたりはぎっしりと杉が植えられている。杉に覆い尽くされ昼間でも真っ暗になっている場所があり、阿蘇山の登山道を思い出す。蜘蛛が三つに並んで巣を作っていてタバコの煙をプカプカさせているようで面白かったので写真に撮った。

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暗いあたりを過ぎると明るくなる。東屋と芝生が見えたので公園でもあるのかと思ったがゴルフ場の敷地で外からは入れなくなっている。

しばらく進んで漸く十坊山の南登山口に到着した。ここからやっと山登りらしい道になる。十坊山にこちらから登る人は少ないようで登山道は荒れている。杉の葉が大量に落ちておりカラフルな絨毯のようだった。

森の中を淡々と進むと程なく白木峠からのルートと合流した。ここからかなり角度が急な坂を登る。あっという間に山頂に着く。時刻は 11 時半過ぎで、山頂には家族連れや女性二人グループなど先客がいた。当初の予定では浮嶽で昼食を取る予定だったが、すでに昼近くだったのでここで昼食をとる。山頂ではすすきが穂を垂れ始めており秋の気配が強まっていた。坊主岩に登って著者近影をキメてそそくさと退散し浮嶽へ向かう。

浮嶽へ

十坊山から白木峠の方に下る。下りには何組かの小さい子ども連れの家族とすれ違った。下りはすぐだった。白木峠から浮嶽への登り口は十坊山の登り口と道路を挟んで向かい側にある。土留めコンクリートに小さく看板があるだけなので少しわかりにくい。

白木峠から浮嶽へのルートは単調だった。ゴルフ場の脇を通るルートで、時々ゴルフに興じている人たちの絶叫や叫び声が聞こえて変な気持ちになる。一旦 360m まで下って 800m まで登るので 400m 超を駆け上がるが、山頂まではずっと同じような道が続き疲労感が募る。森の中で景色に変化がないので写真を撮ることもなく、一眼レフを胸にくくりつけてるのがアホらしくなってきてカメラバッグに収納しカメラバッグごとリュックサックの中に納めた。

浮嶽では数人とすれ違ったが、挨拶をしたのに返してもらえなかった。聞こえなかったのかなと思って思わず二度挨拶しそうになった。糸島の山は挨拶しない主義の登山者が多いのかもしれない。一人の中高年男性ほど挨拶を返してくれない傾向にあると思う。

そうこうしている間に浮嶽に着いた。浮嶽山頂は立派な杉の木が植えられており、神社もあって厳かな雰囲気がある。写真を撮り、リュックサックを下ろして休憩していると長靴に作業着で軽装の地元の人とおぼしき人がやってきて神社にお参りしていた。こんにちはと挨拶すると、縦走かと聞かれてしばし話し込んだ。この方は唐津の農家で、若い頃北アルプスを踏破し、久住にも 100 回以上登っておられるとのことだった。いまは農業が忙しく遠出ができないためこうして近所の浮嶽に仕事の合間に登りに来ているのだそう。自分が今夏北アルプスに行った話をすると話が弾み、浮嶽の絶景スポットや初日の出が見えるスポットを教えてもらった。

荒谷峠までおじさんの車で乗せて行こうかと言われたが、せっかくなので歩こうと思って辞退し、歩いて荒谷峠へ向かった。荒谷峠へは山道と舗装路の二つがあるが、併走しているので最終的には同じところに辿り着く。自分はコースタイムが短かった舗装路の方を選んだ。歩きながら見えた浮嶽の姿は非常に立派だった。唐津のおじさんに教えてもらった絶景ポイントも最高で、標高が高いため十坊山よりも二丈岳よりも景色が良いかもしれない。また来たいと思った。行動食のトレイルミックスを食べながら優雅に舗装路を下った。

女岳へ

荒谷峠に着いて、女岳に登るかスキップして真名子まで行き二丈岳に登るか迷った。すでにこのとき時間は 15 時半を回っており、四座踏破は無理だろうなと思っていた。女岳は眺望もないと聞いていたし、登る価値がないかもしれないと思っていたが、二丈岳には何度も登ったことがあるしそもそも真名子まで女岳を経由してもしなくても所要時間は変わらない、それなら女岳に登って二丈岳をスキップし、深江に降りる予定を大入に降りようと考えを改めた。真名子からゆらりんこ橋へのルートは過去に通ったことがあるし、日が落ちてしまっても何とかなるだろうと考えた。

女岳にはすぐに着いた。登山道は杉林ではなく雑木林で鬱蒼感が多少ましで好きな雰囲気だった。 16 時前に着いたが山頂は誰もおらず、温度計を見ると気温は 10 ℃だった。立ち止まると体が冷える。ナイロンパーカーを羽織って寒さを凌ぐ。数枚写真を撮って足早に下山した。

もう体力が尽きかけていたのか、女岳ではリュックサックから一眼レフを取り出して写真を撮る気力が沸かなかった。眺望が悪いときいていたものの、自撮り棒を使って高い位置から海の写真を撮ることができた。

真名子方向におり始めてすぐにとても大きな石を見た。白馬岳ルートの天狗が原で見たやつよりも大きく感じられた。カメラで写真を撮るべきだろうなぁとは思ったが、疲労と寒さが勝り先を急いだ。

真名子へ

女岳の下りから北アルプス遠征で痛めた左膝が痛み始めた。普段の生活では痛まないが、山登りの下りで痛むようだった。どうもこれは持病になってしまったみたいだ。自分はもう死ぬまでこの痛みと付き合っていかなければならないのかもしれない。もうアルプスのような高い山にも登れないのかも知れないと思うと悲しい気持ちになった。

真名子への下りでは誰とも出会わなかった。途中、車道に出ることが何度かあって、そのとき脇を車が通り過ぎていった。キャンプ場に向かう人やアウトドアテーマパークから帰る人たちだった。どうせ二丈岳には登らないのだからこのまま車で帰りたい、親切な人が乗せてくれないかななどと思いながらも歯を食いしばって歩いた。このあたりでは疲れてほとんど写真を撮っていない。

だいぶ下って舗装路に出て、見慣れた真名子の研修棟のところに着いた。二丈岳への登山口はスルーして賀茂神社に向かう。飲み水が少なくなっていたので水場で補給させてもらう。

ゆらりんこ橋へは慣れた道だったが左膝が痛み、ほとんど一人で絶叫しながら降りて行った。

ゆらりんこ橋から大入へ

何とか日が残っているうちにゆらりんこ橋に着いた。ただここからまだ大入まで 4km 弱ある。最後の力を振り絞って歩く。 YAMAP の活動距離を見ると 17km ほどになっていた。こんなに歩いたのは初めてで、大入まで行くと 20km を超えるだろうと思った。

大入駅の前にコンビニがあったはずだからコンビニでビールを買って飲むことを楽しみに歩き続けた。車ではなく電車で来て縦走しているのでそういうことができる。

大入駅手前まで来たところで夕焼けがとても綺麗だったので再び一眼レフを取り出して何枚か写真を撮った。パタゴニアのロゴみたいな色の空が撮れた。

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何とか大入駅に辿り着いたが、駅前のコンビニは閉店してしまっておりビールを買うという夢は打ち砕かれた。荷物を軽くしようと賀茂神社でくんだ水は途中で捨ててしまっていたので飲むものがなくどっと疲れが出た。加えて電車を待つホームを間違えてしまい、下りホームにいたところを親切な人に「そっち上り電車来ませんよ」と教えてもらって慌てて階段を駆け上がって反対側に移動し、何とか帰りの電車に載ることができた。筑肥線の筑前前原以西は電車の本数が減るので、ホームを間違っていることに気づかずこれを逃していたら帰宅が一時間くらい遅れていたかもしれない。最後に散々な思いをしながら放心状態で自宅最寄り駅まで電車に揺られ帰り着くことができた。

所感

初めて一人で縦走をし、 20km 以上も歩いた。低山だと侮っていた糸島の山も立て続けに三座登ると足がぱんぱんになり、非常に達成感があった。

一方でやはりまだまだ自分は初心者で、ゆっくり目に引いてある YAMAP のコースタイムよりも遅いペースでしか歩けないことがよく分かった。出発が 2 時間近く遅れたものの、飛ばせばそのうち挽回できて二丈岳にも回れるだろうと思っていたが全くそんなことはなく、四座目の二丈岳を断念しなければならないのは残念だった。なかなか一人で一日使って登山できることはないので貴重な機会を逃してしまったのもしれない。

もしまた実行できるチャンスがあれば、深江側から二丈岳、女岳、浮嶽、十坊山を縦走して浜玉側に降りるやつをやってみたい。そのときは是非ビールを買って帰りの筑肥線で海を見ながら飲みたい。