| @映画/ドラマ/テレビ

 熊本のTSUTAYAは太っ腹で、いつでも旧作5枚レンタルすれば七泊八日で1,000円なんですよね。通常一枚300円が200円になる。だからついつい5枚DVDを借りちゃうんだけど、一週間で全部見られたためしがない。良くて4枚、酷いときは3枚しか見ないで返すこともある。僕は映画はしっかり見たいので、映画を見るぞという気分になるまでなかなかDVDをケースから出さない。それも影響しているんだと思う。

 じゃあ借りる枚数を減らして4枚だけ借りれば良いじゃないかという声が聞こえてきそうだ。しかし4枚しかレンタルしないと、5枚借りるときよりも割高になるのである。通常のレンタル料金は一枚300円だから、4枚で1,200円。5枚借りないと損をする仕組みなのだ。

 中谷彰宏はよく著書のなかで、学生時代一日4本映画を見ることをノルマにして実行していたと自慢しているが、そんなの自慢にならないと思う。どんな映画好きでも、連続で何本も映画を見て心に残るものはあるのだろうか? 中谷彰宏は「量をこなすことがとにかく大事だ」という趣旨のことを本に書いているけど、僕はそうは思わない。見終わった後に余韻に浸ったり、ああでもないこうでもないと考えを巡らせるのが映画の醍醐味じゃないか。ベルトコンベヤ式に次から次へと映画を見るのは何だか忍びないとは思いませんか?

| @映画/ドラマ/テレビ

 昨夜のTVタックルで、農政改革についてやっていた。農協の抱える問題点が分かりやすく説明されていた。それにしても民主党の農水官僚上がりの議員の偏った考え方は何だろうか。農家擁護、農協擁護の嵐。あれじゃあ民主党が政権を取るのはまだまだ先だ。エコノミストの松原何某という人は胡散臭いから僕は好きじゃないのだが、「自給率を100%にするなんて、そんな社会主義の計画経済みたいなことが出来るはずがない」という彼の意見には大いに賛成だ。

さすがの小泉さんでも実現できなかった農政・農協改革

 番組中の回想VTRによると、小泉前首相は持論の郵政改革を実現するために農政族に譲歩したようだ。しかし郵政改革よりも農政改革の方を先にやってほしかった。人の意見を聞く耳を持たず、ごり押しで自分のやりたいようにやる半独裁的宰相の小泉さんでなければ、郵政改革は実現できなかったであろう。だからこそ小泉さんには農業改革の方を優先して取り組んで欲しかった。安倍さんじゃちょっと心許ない。

 TVタックルを見る限り、農協および農業の抱える問題というのは、立花隆の『農協』が書かれたときからほとんど変わっていない。20数年間、一切の変化から遮られ、農家・農協は守られ続けてきたのだ。これはひとえに一票の格差が大きく寄与していると考える。すなわち、都市部と地方で当落を決定する力に五倍も差があれば、センセイたちとしても地方の有権者、すなわち農民・農協におべっかを使うのが一番効率的なのだ。それで農家優遇の政策がとられ続ける。熊本の恥部、M岡先生なんてその最たるものだ。なんと今回入閣してしまわれた。お尻の穴を全国民の前にさらしているようでまっこと恥ずかしい。

Continue reading...

| @映画/ドラマ/テレビ

 ここのところ見た映画のすべての感想を書いていない。DVDで鑑賞した旧作の感想をすべて書いても閲覧者にとって情報価値は高くないし、感想を書くのは劇場で鑑賞したもの、DVDで見たもののなかで特に気に入ったものだけにしようかと思います。

***

 そういうわけでDVDで鑑賞したサイドウェイ。これはなかなか面白かった。主人公マイルスはカリフォルニアに住む小説家志望のワインマニアで、一週間後に結婚を控えた親友のジャックと、古いSAABのコンパチブルでワイナリーめぐり&ゴルフ三昧の旅に出る。小説を書き上げたばかりのマイルスはワインをたらふく飲み、ゴルフに興じるだけで充分だったのだが、ジャックは俳優らしく女を口説かずにはいられない。ビバリーヒルズ青春白書でもそういうエピソードがあったけど、アメリカでは誰かが結婚する前に男たちが集まって独身最後の思い出にスケベパーティーをやったりするみたいである。ジャックは結婚前にセックスをやりだめしておきたかったのだ。

 二人でマイルス行きつけのレストランを訪れたとき、そこでマイルスが密かに思いを寄せるウェイトレスのマヤの存在をジャックは知る。「お前も彼女に声をかけろよ。気になるんだろ?」ジャックはマイルスをけしかける。仕事を終え、レストランのバーでくつろぐマイルスとジャックに遭遇したマヤは、「あなたたち今夜予定あるの?」と声をかけるのだが、前妻との離婚で恋に臆病になっているマイルスは、「疲れたからモーテルに戻ってもう寝るんだ」と、折角の彼女の誘いを断る。ダメ男なんである :-!

Continue reading...

| @映画/ドラマ/テレビ

 イッセー尾形主演の怪作『太陽』を鑑賞。うーん、これはどうひいき目に見ても星ひとつですね。率直に申し上げて面白くなかったです。

 監督はアレクサンドル・ソクーロフというロシア人で、ほとんど日本語で物語は進んでいくけどロシア映画なんですよね。このソクーロフ監督はほかにヒトラーとスターリンの映画も撮っており、これが20世紀を代表する独裁者映画の三作目らしいです。日本じゃ皇室を扱う映画はタブーな雰囲気が強いですし、確かに外国人じゃないと作れない映画かも知れません。

 終戦前後の昭和天皇の心理を描いているんですが、昭和天皇ってこんな変なおじさんだったの? ていう描かれ方。映画を見た右翼に命を狙われる可能性があるので日本人の俳優がなかなか出たがらなかったなかイッセー尾形が役を引き受けたらしいですが、右翼じゃなくてもちょっと良い気持ちはしませんね。昭和天皇そのものはともかくとして、そんな変な人を神としてあがめ奉る日本人もバカみたいなんです。

 イッセー尾形はちょっと空回り気味な印象を受けました。『ヒトラー 〜最期の12日間〜』でみんなのイメージに忠実にヒトラーを演じたブルーノ・ガンツに比べると、奇をてらっただけなような感じがして。口癖や仕草も真似したところなんでしょうけど、やたら口をパクパクさせ、「あっ、そう」を連呼する変なおじさんにしか見えませんでした。

Continue reading...

| @映画/ドラマ/テレビ

 熊本は西日本なので『たかじんのそこまで言って委員会』が見られます。おかげで日曜日はうかうか外出できないのですが、この番組を見ることができない東京人は可哀想だと思います。TVタックルと重なる印象があるけど、90分番組の『そこまで言って委員会』の方がサービス精神旺盛で出演者の発言も直接的です。

 『そこまで言って委員会』はなぜ面白いのでしょうか。関西でつくられているからかでしょうか? そうではないと思います。昨年二月、関西の親戚宅に滞在していたときによく関西のローカル情報番組を見ましたが、正直あのテンションについて行けませんでした。関西ローカル芸人が跳梁跋扈し、徹頭徹尾週刊誌などからの芸能ネタ。眼前で内輪ネタを繰り広げられているようで良い気持ちがしなかったです。なぜそんな下らないことを公共の電波を使って放送しなければならないのか、とすら思いました。

 それら一般の関西ローカル番組と違って、『そこまで言って委員会』は主に取り扱う内容が時事ネタだから馴染みやすいのかも知れないです。関西内輪ネタではないから他地域の人も親しみやすい。加えてキャストのバランスがよいのではないでしょうか。関西ローカル芸人に支配されず、三宅センセイや宮崎哲弥、田嶋陽子など関東圏から出演者を招いています。これが良いと思います。彼らが中和剤になって、関西圏以外の住民が見ても楽しめるのではないだろうかと愚考する次第です。

| @映画/ドラマ/テレビ

 DVDで鑑賞。イケてる青春映画。フランス人の主人公クサヴィエが、就職で有利になるようにとスペインに留学する。バルセロナでの一年間を描いた映画。僕は留学経験はないが、留学って楽しいのだろうなぁと見ながら思った。

 以前映画館で予告編を見たときには、主人公が沢山いるタイプのドタバタ青春群像映画かと思っていたが、実際には核となるフランス人の主人公がいて、彼を中心にルームメイトであるドイツ人(男)、イングランド人(女)、ベルギー人(女)、イタリア人(男)、デンマーク人(男)、スペイン人(女)が絡んでくるという構成である。ドタバタ劇には変わりなかったが、主人公がルーメイトと出来ちゃったりする映画ではなくて、フランス人の青年が異国の地で経験する恋や別れがテーマである。

 都会っ子ぶったパリジャンも、スペインに来てみればアウトサイダー。しかし主人公クサヴィエはスペインの街にも馴染み、スペインで知り合ったフランス人女性の「バルセロナって汚い」という言葉に食ってかかる。「パリだって汚い」と彼は反論する。スペインに来て彼は成長するのである。

Continue reading...

| @映画/ドラマ/テレビ

 9・11でハイジャックされ、唯一、目標に突撃できなかった飛行機、ユナイテッド93便。アメリカ軍による撃墜説もまことしやかにささやかれているが、一体機内で何が起こっていたのか? 乗客が機内電話などで遺族に伝え残した情報では、ハイジャックされた機内で乗客たちはテロリスト犯と対峙し、抵抗を試みたという。墜落までの流れをリアルに描いた作品。

 良かった。悲劇に向かうアメリカ映画。事実を基にしているのでハッピーエンドにできるわけがないのだが。

 イスラム教徒のテロリストたちの描き方もフェアで良かった。アメリカ人は字幕嫌いだから映画に登場する外国人にも英語を話させると良く聞くが、テロリストたちはちゃんとアラビア語を喋っていたし、イスラムをバカにするわけでもなく、冷静かつ中立的な描き方だったと思う。

 残念だったのは、管制室の映像がやたら多くて、予備知識がない人には少し理解が難しいこと。9・11マニアならすんなりと話の展開について行けるのかも知れないが、一般の日本人には難しい。また、軍が戦闘機を緊急発進させたりするのだが、決してF-16そのものが画面に登場することはなく、観客はスクランブルを想像しなければならない。これは結構ストレスを感じた。管制室や軍の司令室のシーンばかりでなく、旅客機に指示を出したり、戦闘機を離陸させたりするのなら、ちょっとだけでも良いので飛行機が飛んでいるシーンを見せてくれないと、真実味というか、物語にリアリティーを感じられない。迫力のある構成だっただけに、その点が残念であった。あまり制作資金がなかったのかな。