DVDで『ビューティフル・マインド』を鑑賞。良かった。1994年にノーベル経済学賞を受賞した数学者、ジョン・ナッシュの話である。彼は若き日に後の経済学や生物学に大きな影響を与えたナッシュ均衡の概念を発見するのだが、統合失調症に悩まされ苦悩の人生を歩むことになる。映画は病気と闘いながらノーベル賞を受賞するまでの課程を描いている。
いちおう僕は経済学を勉強しているので、ナッシュ均衡も学んだ。ミクロ経済学を知らない人に説明しておくと、ナッシュ均衡というのは、複数のプレーヤーが参加しているゲームで、そこから動きようのない均衡のことを指す(全然説明になってないな)。
囚人のジレンマというのが有名で、プレーヤー同士が協力すれば一番良い状態に到達できるのだけど、他のプレーヤーが自分に協力してくれる保証はなく、協力的な戦略を選ぶと出し抜かれてしまうかも知れない。プレーヤー同士がゲームを行う前に交渉することは想定されていないから、結局彼らは相手が出し抜くことを考慮して自分だけの利益が最大になるような選択をする。お互いが欲を張った結果、協調したときよりもプアなパイしか得られないのである。
映画で使われたのは、数人の男女がいて(合コンのような状況)、女の子の一人はブロンドで美人なのだけど、男たちがみんなブロンドにアタックしてしまうとふられてしまい結局誰ともデートできない可能性がある、というエピソードだった。つまり合コンなどの場で男たちが協調して行動すればみんなガールフレンドをゲットできるのだけど、みんなが一番の美人にアタックする願望を捨てきれない哀しい性のことを数学的に定義しているのがナッシュ均衡なのである(語弊ありすぎ)。
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