| @映画/ドラマ/テレビ

 久々にDVDをレンタルして見た。劇場公開を見逃していた作品で、『16歳の合衆国』というもの。すごく良かった。なぜ映画館で見なかったのだろうかと後悔している。単純明快のハッピーエンドを求める人が見てもつまらないと思うかも知れないけれど、僕はこの映画を評価する。障害を持つ恋人の弟を殺してしまうリーランド青年の話はもの凄く重いテーマを含んでいる。現代社会の抱える病理が集約されている。もっと大々的に扱われても良い映画だと思うが、TSUTAYAにこのタイトルのDVDは一枚しかなかった。

 この映画の良いところは、安易に問題の原因を特定の何かにこじつけないところだ。主人公リーランドの恋人ベッキーはドラッグ依存、父親は有名な作家だが母親とは別居しており家庭は崩壊状態等々、リーランド青年は多数の問題に取り囲まれている。そのどれかが犯行の原因なのではないかと探るマスコミや世間に対し、リーランドは冷めた対応をする。

 リーランドが殺したベッキーの弟は知的障害を持っていたのだが、障害者のことをメインテーマとしなかったことも良かったと思う。障害を持つ人を物語に登場させると、映画の軸がどうしてもそちらの方に向きがちである。しかしこの映画はそうならなかった。バランス感覚が素晴らしい。

 ただ、最後の方がバタバタしてしまってやっつけ仕事的な印象を受けた。「実はこうだったのだ!」的な制作陣の独りよがり的な展開が観客を置いてけぼりにする。上映時間も短い。重いテーマを扱っているのだから、もう少し後半部分を丁寧につくって欲しかった。でもいい作品であることに変わりはないと思う。

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| @Mac/iPhone

 最近、「俺の携帯(N901iS)って結構写真が綺麗に撮れるかも?」ってことに気づき、携帯電話のカメラを利用する機会が増えた。しかし綺麗に撮れるといってもやはり携帯の付属カメラであり、でかいサイズで撮ってMacで小さなサイズにリサイズしないと見られたもんじゃない。一番大きなサイズで撮影すると当然保存できる枚数が少なくなるわけで、それが不満だった。先日、河原町界隈を散策したときも、保存枚数が少ないことを気にしてあまり写真を撮ることができなかった。

 そういうわけで本日、近所のディスカウントストアでminiSDメモリーカードを購入。N901iSは容量256MBのものまで対応しているのだけど、携帯カメラのために3,480円も出して記憶デバイスを買うのは何だか納得いかなくて、64MB、128MB、256MBの三つの選択肢のなかから128MBの物を選んだ。ハギワラシスコム製で2,480円也。

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| @映画/ドラマ/テレビ

 Denkikanで『ロッテ・ライニガーの世界』を見た(ロッテライニガーの世界オフィシャルサイト)。ロッテ・ライニガーはドイツ人で、戦前に影絵のアニメーション映画を作った人らしい。珍しい映画であるし、この機会を逃したら一生目にすることができないかも知れないと思い劇場まで足を運んだが、1,000円と二時間の時間を費やして見る価値があったかどうかは微妙である。セリフなしの音楽と影絵だけの映画はやはり退屈だった。これに価値を見いだせる人はよほどの映画好きか、芸術家くらいではないだろうか。アート系の女の子とか、むかしを懐かしむ老婦人とかが見に来ていた。教養のない僕にはこの映画の良さが分からなかった。

| @料理/食事

Milch
 北海道で牛乳が余っていて捨てられているというニュースは同じ病室のじいさんから聞いた。その後NHKニュースで、北海道庁が会議などでお茶の代わりに牛乳を飲むことにした、ということを知った(北海道新聞 農林水産)。この二つのニュースを耳にしても、牛乳の需要が減っているなんてことは想像できなかった。昨今の天候が牛がお乳を出すのにたまたま最適で、その結果ミルクの搾乳量が歴史的高水準になったのだろう、くらいに思っていた。しかしそうではなかった。

 今朝、スーパーモーニングを見ていたら、日本人が牛乳を飲む量自体が減っているのだそうだ。かつては牛乳は新聞と同じように宅配されていたが、いまでは顧客が減り牛乳販売店の経営はなかなか苦しいようだ。そういえば以前は我が家も牛乳とヤクルトを宅配してもらっていたが、僕と弟が高校に入って自宅を出てから牛乳はとっていない。

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| @写真

 昨日の日記。病院で用事を済ませたあと、友人が勤めるレストランでオムライスでも食べようかと熊本市の河原町というところに向かいまして候。熊本以外の人は読んでも面白くないかも知れないけど、「あんたがたどこさ、肥後さ、肥後どこさ、熊本さ、熊本どこさ、船場さ」の船場町があるところら辺の話です。興味がない人はこの先は読まないでください。

 結局目当ての友人のレストランで食事をするという野望は果たされなかったのだけど、河原町エリアを散歩してまわるのはとても楽しかった。このあたりは旧市街で、古い建物やお寺がたくさん残っている。京都っぽい。しかも路面電車が走っているので、ドイツの街のアルト・シュタット(Alt Stadt)みたいなのだ。

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| @雑談

大黒ラーメン 男はラーメンを欲していた。そんじょそこらのラーメンじゃない。熊本ラーメンだ。白濁スープに中細麺、あげにんにくチップ入りで、何とも香ばしい。そんなハーッコー(Hard Core)ラーメンを男は欲していた。しょう油ラーメンなんてWackでYuckだ。

 幸いにも男は熊本県に住んでいた。車を一走りさせればすぐに熊本ラーメンにありつくことができる。

 男には目当ての店があった。熊本出身のお笑いタレントがことあるごとにテレビで持ち上げている店だ。最近では全国ネットのテレビ局も取材に訪れている。以前男が訪れたときには、店の壁にゲイの芸風で売っているお笑い芸人のサインが飾ってあった。

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| @読書

旧東ベルリン名物「テレビ塔」 以前読んだ『プラハの春』の続編である(portal shit! : 『プラハの春』読了)。まぁ面白かったけど、過剰な性描写が煩わしかった。結局、著者が若い頃いかにもてたかが綴られているわけである。お人形さんみたいな顔をしたドイツ人女性と恋をしたいという、どうしようもない中年オヤジの妄想を満たすには十分かも知れない。性描写の頻出度合いといい、総じてオッサン向けの本である。

 著者は「共産主義は本質的にペテン」だと主人公に何度も語らせ、共産主義の虚構性について語ろうとしている。一般市民は生鮮食品を十分に口にできず苦しんでいるのに、共産党の幹部は良い暮らしをしているとか、そういった共産主義の矛盾を物語ろうと躍起である。しかし僕が驚くのは、外交官の贅沢な暮らしぶりである。海外に駐在する外交官は高価なブランド品を身につけ、メルセデス・ベンツやBMWを乗り回し、パーティーに明け暮れ、高級住宅街に住むのである。服や車は私費で買っているのかも知れないが、パーティーや住居費は税金が使われているはずで、共産党の幹部もひどいが、それを批判する外交官も血税で随分贅沢をしているようで矛盾を感じた。

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