| @雑談

 病気の人への気遣いの言葉として、「調子どう?」とか「体調どう?」なんてのがあるけれど、少なくともがん患者に対してはあまりこういう言葉はかけない方が良いと思う。こちらとしては答えようがないのだ。がん患者が苦しそうにしているのは、抗がん剤の副作用のためである。しかし多くの人はそのことが分からないのだろう。

 がんで体の調子が悪くなったりどこか痛くなったりするとすれば、それはもう末期である。たいていの初期がんは痛みを感じない。これががんの恐ろしいところであるわけだが、だから、治療中のがん患者は「具合どう?」などと聞かれても、なんとも答えようがないのである。

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| @WWW

 思うところあって、記事の一人称を徐々に「俺」から「僕」に変更しています。以前書いていた日記の頃から、「僕」という一人称はキザでこっぱずかしいのであまり使わないようにしてきたのですが、しかしだからといって「俺」という一人称が森井ゴンザレスが文章を書くにあたって最適な一人称であるかと考えるとこれまた微妙であり、これからは「僕」という一人称を使うことにしたのでした。

 そもそも森井ゴンザレスは友人や家族など、親しい間柄では当然「俺」を使うのですが、かしこまったときやメールの文章ではほとんど「僕」を使っています。このブログでも、本文では「俺」なのにコメント欄で「僕」になっている記事が結構見つかると思います。で、どちらの一人称が一番素の森井ゴンザレスに近いかといえば、「僕」なのではないかと思うのです。

 「俺」で文章を書くと、どうしても内容が攻撃的になってしまいます。実際の森井ゴンザレスに攻撃的な部分がないとはいいませんが、恐らく、このブログで威勢の良いことを書いているほど現実の森井ゴンザレスは攻撃的ではありません。どちらかといえば森井ゴンザレスは、野山を愛し、酒があまり飲めず、コーヒーには砂糖を入れずにおられない心優しい青年なのです。だから「僕」という一人称を用いた方が、等身大の自分が現れるのではないかなぁと思うのです。

 しかし一人称だけ換えても、過去に書いた記事のトーンまで「僕」という一人称に見合ったマイルドなものになるわけではありません。やはり「俺」という一人称で書かれた文章は相当に攻撃的な内容のはずです。つまり一人称だけ「僕」に変更してしまうと、内容と「僕」という一人称から受ける印象の間に齟齬が生じてしまうわけです。神経質な僕にとってこれは結構気になることなのですが、放置することにします。面倒くさいので(笑)

 そういうわけで、このブログに不都合な点がまた一点増えるわけですが、どうぞご了承下さい。

| @雑談

New POLO GTI ひさびさにゴル男さんネタ。

 実はここ数日あまり体調が良くなかったのだけど、ゴル男さんに乗るととても気分が良くなった。やっぱりゴルフIIは素晴らしい。ゴル男さん以外の他のゴルフとの関わりといえば、免許を取る前に友人のIIIの助手席に載せてもらったことがあるくらいだから、比較ができるほどゴルフに精通しているわけではないのだけど、ゴルフII GTIが運転していて楽しい車であることは間違いないと思う。コンパクトな車なので小回りが利くのはもちろんのこと(右折車の横を華麗にすり抜けられる)、小ささの割にそこそこパワーがあるから、上り坂でストレスを感じるというような、コンパクトカーにありがちなパワー不足とは無縁である。そういうわけで、夕方の車通りが少ない時間帯、ついつい阿蘇山の登山道に流しに出かけてしまうのだ。ガソリン価格が再び上がり始めているというのに。

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| @雑談

 いろいろ事情があって結局熊本に戻ってきました。いくら先進的な治療を受けられても、ベッドの空きを待つ間に病気が進行してしまっては元も子もありません。結構悩みましたが、関西に滞在していた間に頸部リンパ節がふくれてきてしまい、どうやら転移し始めているようです。こうなると気が気ではありません。悩んだ末、熊本ならすぐに治療を始められるということなので、熊本で治療を受けることにしました。

 病気になって以来、決断を下すたびに裏目に出ている気がします。手術で原発部位を摘出した後、放射線治療ではなく化学療法を選んでいれば、また前回の治療のあと、郭清手術を受けて化学療法で消えなかった部位に癌が残っていないか調べていれば、いま再発によって苦しむこともなかった可能性が高いのです。今回も京都に行くという決断が裏目に出たように思えてなりません。次の薬が効くかどうかは半々なのですが、結果として治療の開始が二週間以上遅れてしまいました。

 この先再び今回の決断を悔やむようなことがなければ良いのですが。

| @雑談

 京都の病院に転院することになりました。いまは関西の親戚の家に滞在して病院からの連絡を待っているところです。一週間前に受診したのですが、ベッドがいっぱいですぐには入院できませんでした。

 病院で受けた説明によると、病気が治る可能性は40-50%らしいです。50-60%の人が死亡するということですね。死への猶予期間を生きているようで心穏やかではありません。もっとも誰だっていつかは死ぬわけで、僕の置かれている状況は世間一般の健康な人に比べて50-60%の確率で猶予期間が短くなるということなわけで、そう考えると少し気が楽になります。

| @映画/ドラマ/テレビ

 2月2日に見た『モンドヴィーノ』という映画の感想。ワインについての映画である。

 映画の公式サイト、映画館においてあるメルシャンのポスターなんかを見る限り、「おしゃれなワインを楽しむための映画」という印象を受けるのだが、中身は全然違う。おしゃれとはほど遠い内容である。この映画のメインテーマはグローバリズム対古いヨーロッパであり、イラク戦争的な対立軸が見える。ワインの製造方法についての意見対立は代理戦争に過ぎない。

 古いフランスのワインは、できあがったものをすぐ飲むことを前提とはせず、5年なり10年なり、それなりの年月を寝かせてから飲むものであった。だからできたてのワインというのは、美味しくない。時の流れによる熟成を経て初めて、人は旨いワインを口にすることができたのだ。しかしグローバリズムが跋扈する今日、市場はできたばかりでも美味しく飲むことのできるワインを欲する。かくして巨大資本による”作られた味”のワインが大量生産されるのである。

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| @音楽

 せっかく退院して自由にできるのだから出歩くなりすればいいのに、引きこもってPowerBookと戯れる毎日である。これじゃ病院にいるときとちっとも変わらない。

 ネットで徘徊してまわる先も限られているので、時間ができると病院では、すなわちAIR EDGEのナローバンド回線ではできないiTMSでの音楽試聴をついつい始めてしまう。30秒間製品クオリティーで試聴できるのはありがたい。気に入ったものを見つけるとアマゾンでそれが安く売られていないか調べる。日本のiTMSは品揃えが悪いことはさておくとしても値段が高い、高すぎる。数百円高く支払うだけで済むなら、データだけではなくてCDという媒体で音楽は購入しておきたい。HDDがぶっ飛んだらお終いというのはやはり怖い。

 アマゾンで取り扱いがない or 値段が高い場合、ヤフオクでチェックすることになる。たいていここまでで作業は完了し、再びiTMSに戻るのだが(笑)、ときどきここまでしても欲しいCDが見つからないことがある。そういうときは激高い値段で殿様商売をしているHMVのウェブサイトを訪れることになる。

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