| @旅行/散歩

『悲しきアンコール・ワット』という本を読んだ。

アンコールワットは東南アジアを代表する遺跡だ。僕も去年10月にカンボジアを訪れて圧倒された。石で作られた遺跡の数々のクオリティはとんでもなく高い。是非とも一生に一度は訪れる価値のある場所だと思う。

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盗掘

カンボジア政府によると、カンボジアにはアンコールワットの他にも仏教やヒンズー教の遺跡が1000ヶ所以上あり、文化財がたくさん残っている。しかし植民地支配や内戦など不幸な歴史が折り重なり合い、盗掘が相次いできたらしい。

古くはタイのアユタヤ朝との戦いに敗れてアンコールワットの美術品が戦利品として持ち去られたし、フランスの植民地支配時代にはアンコールの仏像の美しさに魅せられた不心得なフランス人達が遺跡から仏像を切り取ってフランスに持ち帰るなどした。

第二次大戦後に独立を果たしたものの、貧しさのために盗掘はエスカレートし、内戦期やポル・ポト派が国を支配した時代には公然と文化財がタイへ持ち出され、世界中に密輸された。

1993年にポル・ポト派とフン・セン派で停戦合意し、その後はカンボジアに平和が訪れ、遺跡の盗掘も止むかと思われたが、事態はそう単純ではないようだ。というのも現政権の政府軍は、断続的にポル・ポト派を吸収するかたちで成立しており、軍の要職をポル・ポト派の元幹部が担っているらしい。従って地方によっては政権の力が及ばず、賄賂を握らされた軍人達が盗掘を黙認しているケースもあるそうだ。

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模造品

知らなかったのだけど、あんまりにも盗掘が多いものだから、カンボジアの遺跡仏像はこっそり模造品とすり替えられているものもあるそうだ。だから僕がアンコールワットなんかで見たもののうちの何割かは模造品だったのかも知れない。

また盗掘のみならず、模造品を本物として輸出する偽物ビジネスも横行しているのだそうだ。模造品製作の技術は遺跡の修復のためにも是非とも伝承していく必要のある技術であり、技術を得た職人達が偽物製作に手を染めたりせず、遺跡の修復だけで食べていけるようになるのが望ましい姿だと思う。

いまでも盗掘に手を染めるカンボジア人には、長期的に考えれば、先祖が残した遺跡を守ることが子や孫達の幸福に繋がることに気付いて欲しい。盗掘で荒らされた遺跡ばかりでは、外国人観光客もやってこなくなる。

そして密輸された遺跡を買ってるヨーロッパやアメリカや日本やシンガポールやタイの金持ち達に言いたい。アンコール遺跡の仏像はあの照りつける太陽の下、あるいは日が沈んだ静かなアンコールワットで見るから素晴らしいのであって、自宅に飾るもんじゃない。金にものを言わせてよその国の国宝級の美術品を自分の手元に置くなんて下品極まりない。

仮に遺跡に設置してある仏像が模造品であったとして、カンボジアの遺跡はカンボジアの太陽の下で、土埃の中で、においの中で見るのが一番だ。少なくとも自分は、夜の闇の中に照らし出されるアンコールワットの彫刻を見て、昔のクメール人達がどんなことを考えていたかが分かったような気がした。

蛇足

カンボジアの話とは直接関係ないのだが、ベトナムについての話が面白かった。カンボジア人はベトナムに対して複雑な感情を持っているらしい。歴史的に大国のベトナムに領土を圧迫されてきた経緯があるし、仏領インドシナだったときには、フランス人は自分たちの下にベトナム人を置き、ベトナム人にカンボジアを統治させたそうだ。

ベトナム戦争終了後に、ポル・ポト率いるカンボジアと統一したベトナムは戦火を交えることになるのだが、ベトナム統一後に取材でホーチミンを訪れた著者(著者の本職はカメラマン)は、ホーチミンと名前を変えられたはずの都市が旧称のサイゴンのまま呼ばれていることを知り驚いたらしい。統一したといっても南ベトナムは南ベトナムであり、住んでいた人達が入れ替わるわけではない。カンボジアに派兵されたベトナム軍は元南ベトナム出身者で構成されていたようで、歴戦のベテランではなく、5万人が亡くなった。ホーチミン市内では物乞いをする手足を失った傷病兵の姿を見かけることがあるが、旧北ベトナムのハノイではそのような姿を見かけることはないのだそうだ。北ベトナムが南ベトナムを支配していた、という構図がかいま見える。

さらに蛇足

この本は2004年の本だが、シェムリアップはかつてのネパールのカトマンズのようにバックパッカーの聖地になっており、アンコールワットの遺跡に登って朝日を眺めながらマリファナを吸うのが彼らにとって最高らしいみたいな記述があった。少なくとも半年前に自分が訪れたシェムリアップは割と安全な観光地で、朝からアンコールワットに登ってマリファナ吸ってたりしたら怒られるんじゃないかな? 欧米人のバックパッカーも多いけど、年寄りの欧米人旅行者の姿も結構目に付いた。そういうわけでちょっと情報が古いというか、現状とは認識が異なっていると思う。いまのカンボジア、少なくともシェムリアップは安全に観光が出来る良いところだと思う。

| @WWW

brightkite.com

最近、brightkiteというウェブサービスを使い始めました。いわゆるTwitterクローンです。Twitterクローンと聞いて「ケッ、どうせそのうち潰れるんでしょ、Pownceみたいに」と思ったあなた、それは早計です。

確かにbrightkiteはTwitterクローンですけど、決定的に違うところがいくつかある。

GPSありき

第一にbrightkiteは基本的にGPSで自分の居場所を明らかにしながら使うものだということです。先日、GoogleがGoogle Latitudeというサービスを公開して話題になりましたが、brightkiteはあれに似てます。TwitterもモバツイやiPhoneのアプリケーションによってはGPSを使って現在地をポストできますが、brightkiteは毎回現在位置を確認しながらポストする感じですね。

ちなみにbrightkiteはPrivateモードに設定することで、Check inの場所の詳細を表示しないようにすることが可能です。信頼できる友人には詳細な場所を、そうでない友人には都市名まで、まったく知らない人には非公開、みたいな感じです。またbrightkiteの公式iPhoneアプリケーション(UI含め、かなりデキがいいです)では、ポストごとにPrivateモードかPublicモードを選択できていい感じです。

brightkiteのiPhoneアプリケーション

ヴィジュアルTwitter

第二に、brightkiteは写真を気軽にアップロードできることが素晴らしい。アップロードした写真のURLをTwitterに貼り付けまくるのはなんか違うだろ、空気読めや、って感じがするんですけど、brightkiteは地図を表示したり、写真を表示したりしながら使うのが前提になってるサービスで、むしろどんどん写真をアップロードしたくなってしまうんですよね。ヴィジュアルTwitterというか。

brightkite.com

Twitterで「イマココ!」したり「写ツ」したりする楽しさを一カ所に凝縮したのがbrightkiteでしょうか。モバツイッターとかHahloとか、Twitter関連のウェブアプリケーションが進化して独立したのbrightkiteだって言えるのかも知れません。

ちなみにbrightkiteは虎視眈々とTwitterの後釜を狙っているようで、Twitterとクロスポストできる機能をデフォで備えてるし、実在しないIDに対して@付きでコメントバックしたら、「ひょっとしてそのユーザーIDはTwitterのものじゃない? brightkiteへ招待状を送っちゃいなよ!」ってな画面を表示します。こんな感じ。

brightkite.com

正直、マイクロブログサービスはTwitterが先行者利益を享受しまくってて、後発サービスが盛り返すのはかなり難しいとは思いますが、brightkiteはmicroblog2.0みたいなものを体現してるんじゃないかという気がします。

現在地が表示されるサービスにどうしても抵抗がある方は、詳細な場所を表示せず一ヶ所に固定して使うこともできます(例えば東京ドーム固定とか)。面白さは半減だと思いますが。

| @読書

去年の秋、『日本語が亡びるとき』が話題になってたときに、読んでみようかなーと本屋に行ってみたもののAmazonで人気の本が田舎の本屋に置いているはずもなく、しょうがなく代替品として買った『英語の歴史―過去から未来への物語』をようやく読み終えた。英語1500年の波瀾万丈の歴史を概説した本だ。

そもそもイギリス人って誰よ?

今日のイギリス人の源流は北ドイツやデンマークらへんに住んでいたアングル族、サクソン族、ジュート族であり、彼らの言葉が英語の元になった(民族大移動期にヨーロッパ大陸からブリテン島に移住し、先住のケルト人を追い払って国を作った)。だからもともと彼らの話していた言葉はドイツ語の方言のようなものだったんだけど、今日の英語は大きくそれとは異なり、一見すると別物だ。イギリスは古くはデーン人(バイキング)、フレンチノルマン(フランスに土着化したバイキング)の支配を受け、英語は北欧語やフランス語に強く影響された。さらにルネサンス期にはラテン語やギリシャ語、そして大航海時代には世界各地の植民地の言葉を取り入れて大きな変化を遂げた。

名字から分かるイギリスの歴史

ヨーロッパの名字には「〜〜の息子」というようなものが多いが、英語にはバリエーションが沢山ある。Anderson(アンドリューの息子)、Browing(ブラウンの息子)、Fitzgerald(ジェラルドの息子)、McDonald(ドナルドの息子)などなど。Andersonは名前の後ろに-senを付ける北欧のスタイルを取り入れたものであり、北欧の名字のAndersen(アンデルセン)に対応する。-ingを付ける方法はアングロサクソン系の元々の、名前の前にFitz-を付けるのはフランス由来、そしてMc-はケルト系の人々の風習である。このようにイギリス人の名字の種類を見てみるだけで、イギリスの大まかな歴史が想像できてしまうのだ。面白いではないですか。

洗練のラテン語と粗野な土着語

英語には頭にin-とかun-とかを付けて反対の意味になる単語があるけど(indispensableとかunfairとか)、ラテン語由来の単語にはin-を付けて、アングロサクソン系の言葉にはun-を付けるみたい。日本語の漢語と和語みたいな関係ですな。ところで僕らは気付かないけど、イギリス人は「漢語」と「和語」を使い分けることがあるみたい。例えば第二次大戦中の1940年にチャーチルが下院で行った演説。これは意識的に「漢語」たるラテン語由来の単語を避けて行われたようだ。自分たちの本来の言葉である土着語を使った方が粗野な感じがして国民を奮い立たせることが出来る、という意図があったらしい。

そもそも英語の学問用語はみんなギリシャ・ラテンに由来する借用語だ。イギリス紳士なんていうと上品なおっさんみたいな印象を持つけど、ギリシャ・ローマの文物に触れる前まではジェントルマンも所詮は野蛮人だったわけですなー。感慨深い。

シンプルになってきた英語

文法の変化も興味深い。もともと英語には男性・中性・女性と名詞に性があり、冠詞の格変化も複雑だった。しかしそれらが取っ払われて今日のようなシンプルな構成になり、代わりに以前はドイツ語のように「主語+動詞+目的語」のような並べ方でも、「目的語+動詞+主語」のような並べ方でも構わなかった語順が、冠詞の格変化が無くなったため「主語+動詞+目的語」という順番だけに制限されるようになった。個人的にはドイツ語の格変化には苦労したので英語がこういうシンプルな構成なのはありがたい。英語が今日世界中で使われているのは、文法的にシンプルなことも少なからず影響してるんじゃないかなーと感じている。もちろん、イギリスが武力で世界の覇権を握ったからってのは確実なんだけど。

hが発音されなくなるかも

発音では英語からhの音が消えるかも知れないという指摘が興味深かった。hを発音しないといえばフランス語が有名だ。ジャン・レノが映画のなかで英語を喋るときは「he」を「イー」と発音している。フランス人ってのはおかしな奴らだよなぁなんて思って見てたけど、近い将来、英語だってそんな風になるかも知れないらしい。現実にロンドンのコックニー英語ではhを発音しないし、そもそもh音というのは不安定な存在らしいのだ。hは無声の摩擦音だが、他の摩擦音は、fにはvが、th(θ)(thankとか)にはth(ð)(theとか)が、sにはzが、sh(ʃ)にはgd(ʒ)と、それぞれの無声音と対になる有声音があるのだ。しかしhにはこれに対応する有声音がない。言語というものは文法的にも発音的にも安定を求めるので、こういった不安定な状況は好まれないのだそうだ。従ってイギリス人がhistoryを「イストワール」とかheを「イー」とかhello「アロー」とか言う日が来ちゃったりして!

綴りと発音の乖離

語学の勉強をしていると、「書いてある通りに読むのがドイツ語、書いてある通りに読まないのが英語、書いてない通りに読むのがフランス語」みたいな洒落をよく聞く。フランス語に比べたらマシだけど、ドイツ語に比べたら日本人にはとても発音しづらいのが英語だ。イギリス人も綴りと発音の乖離は気にしていたらしく、両者を一致させようと試みた人達もいたらしい。しかしオーストラリアでは "I come today" を「アイカムトゥダイ!」と発音してしまうように、英語圏でも地域によって発音には差があるし、sign - signatureのように発音と綴りを一致させてしまうと、動詞形と名詞形の単語のつながりが分かりにくくなる単語だってある。これは問題だ。そういうわけで仕方なく、今日の英語の発音は綴りと乖離したままなわけ。中学生諸君はこれからも綴りと発音のズレに苦しんでくれたまえ。

ビバヒル英語がスタンダードになる日が来る?

そういえば英語には二人称youの複数形がない。これはなかなか不便だ。もともとはyou自体が二人称の複数形だったらしいのだが、これが転化して二人称単数を意味するようになった。フランス語やドイツ語では二人称の複数形を二人称単数の敬称に使ったりするんだけど、英語でもそれが起こって、二人称複数のyouを二人称単数の "thou" や "ye" の敬称として使ううちに、もともとの二人称単数であったthouやyeを使わなくなってしまったみたいだ。

それで思い出すのがビバヒルで良く使われる "guys" という呼びかけ。もともとguyは男を指す言葉で「奴」とか「野郎」みたいな意味なんだけど、カリフォーニャのナウなヤング達はyouとくっつけて使うことで二人称複数を表現してるみたい。実際、外国を旅行していてガイジンの姉ちゃんに「Hi, guys」と言われたときは「本当に使うんだ!」と思ってびっくらこいたけど、guysかアメリカ南部英語の "y'all"(you all)、あるいは英連邦で広く使われる "youse" が二人称複数形として正式に組み込まれる可能性だってあるらしい。h音のとこでも書いたけど、言語は安定を求めるから、二人称だけ複数形がないのを嫌がるだろうってことですね。

後半はいまいちだった

ここら辺までは非常に興味深く読むことが出来たんだけど、後半はコンピューターやインターネットで英語が拡張されつつあるとか、女性や黒人、障害者を差別するニュアンスの言葉が言い換えられているというような時事的な話題が主で、正直面白くはなかった。何か間に合わせの印象さえあって。

しかし前半は十分に知的好奇心を刺激する内容で、なかなかわくわくしながら読み進めることが出来た。個人的には大母音推移(Great Vowel Shift)の理由が説明されてないのがスッキリしなかったが、Googleで検索したところ、Great Vowel Shiftについては英米人も「理由は分からない」と言ってるいるようなので、これはまぁ仕方なし。

受験生は受験が終わって英語を忘れないうちに読んでみるといろいろ楽しいかもね!

| @音楽

Brittle Strars

過去にもたびたび取り上げたことがありますが、Brittle Starsについて今日は書いてみたいと思います。先日、彼らのMySpaceをじっくりと読む機会があって、バンド結成の経緯、解散、10周年記念ライブなど近況を日本語でまとめておこうかと思い立ちました。

そもそもBrittle Starsって何者?

フロリダのバンドです。1998年頃から2001年まで活動していました。いまはもう解散しています。ジャンルはIndie Popっていうのかな? 僕はiTunesではGuitar Popっていうカテゴリーにしてます。

何が良いのか?

けだるそうな女性ボーカル、木琴風のシンセサイザー、どことなく東南アジアっぽい雰囲気、メロディーがきれい、ドラムやベースの音がはっきりしてグルーブ感がある、ってのが僕が彼らの音楽を好きな理由です。

Brittle Stars結成の経緯

まずバンド結成の経緯ですが、ボーカルのエステラとドラムのジョシュアはBrittle Stars以前にCrush 22というバンドをやってたみたい。これは小さなバンドでたった7ヶ月しか活動せずに解散したんだけど、エステラとジョシュアはまだ一緒にバンドをやりたいと思っていたので、ジョシュアの友だちのダンとスティーブに声をかけてバンドを始めることにした。それがBrittle Starsです。

1999年に活動を開始して、Brittle Starsというバンド名と同じタイトルのアルバムを一枚発表。日本では2000年に未発表曲を2曲足して、別の装丁で同名の日本企画盤が発売されました(僕が買ったのはこれ)。

Discography (Album)

Brittle Stars (アメリカ盤)

Brittle Stars - Brittle Stars
1 Tripping Me Up 2:40
2 Four Words 2:08
3 This Trip 2:03
4 No Longer Waiting 2:58
5 You Went In Phases 3:07
6 Afloat 2:00
7 So Unfair 2:21
8 May 3:05
9 Circus 2:01
10 Occasional Appearance 2:28

画像をクリックするとiTunesが開きます(not affiliated)

Brittle Stars (国内盤)

Brittle Stars国内盤
1 Tripping Me Up 2:40
2 Four Words 2:08
3 This Trip 2:03
4 No Longer Waiting 2:58
5 You Went In Phases 3:07
6 Afloat 2:00
7 So Unfair 2:21
8 May 3:05
9 Circus 2:01
10 Occasional Appearance 2:28
11 Instrumental* 2:04
12 Your Street Is Dark* 2:21

上がBrittle Starsのアメリカ盤、下が国内盤です。国内盤にはInstrumentalとYour Street Is Darkが追加されてます。個人的にはこっちのジャケの方がアルバムの内容にマッチしてると思います。

翌年の2001年にGarage Saleというアルバムを発売します。これは新曲+日本盤のみに収録されていた曲+OMDのカバー+様々なアーティストによるテクノリミックスという構成です。なかでもOMDのSouvenirをカバーしているのが本当に素晴らしい。曲の美しさがオリジナルを上回ってます。

Garage Sale

Brittle Stars - Garage Sale
1 Falling Backwards 1:40
2 Disorderlies 2:04
3 Someplace (But Not This Place) 2:49
4 You Went In Phases (Original Mix) 3:31
5 Rumpshaker 2:55
6 Instrumental 2:03
7 Your Street Is Dark 2:22
8 Souvenir 3:38
9 Occasional Appearance / By Phofo 4:31
10 Tripping Me Up / By Scott Schultz (Majestic) 3:14
11 Someplace (But Not This Place) / By Window Gardens 3:41
12 Four Words / By I Am The World Trade Center 2:21
13 Your Street Is Dark / By Masters Of The Hemisphere 2:20
14 Rumpshaker / By C.Hand4d 3:16
15 Falling Backwards / By Steward 9:22

画像をクリックするとiTunesが開きます(not affiliated)

現在、彼らのアルバムでAmazonにリストアップされてるのはこのGarage Saleだけですが、値段が10000円オーバー! さすがに高過ぎるので欲しい人はBOOK OFFを丹念に回るか、iTunesで買うと良いと思います。また何曲かは彼らのサイトにmp3が置いてあります。

解散後

2001年にアメリカ国内で最後のツアーを終えて解散。ドラムのダンはTonevendorClairecordsやAylerといったインディーポップレーベルの運営の仕事をしているみたいです。

ボーカルのエステラはその後イスラエル人のアーティストとElephant Paradeというユニットを組み、ベッドルームで安い機材だけを使って録音したアルバム "Bedroom Recordings" を発表してまぁまぁの人気を得ているようです。彼らのMySpaceに、アルバムは$9で世界中送料無料で売ってくれると書いてありました。音はBrittle Starsのようなシンセサイザーを多用した電子音はなりをひそめ、アコースティックかつフォーキーな感じです。僕はあまり興味を惹かれませんでした。エステラの特徴的な声はBrittle Starsの楽曲郡にベストマッチしていたと思うだけに、彼女の趣旨替えは少し残念です。

ジョシュアはNervous Systemsというバンドをやっているようですが、かなりうるさいバンドで、Brittle Starsのような心安らぐサウンドとは別物です。というかまるでパンクロック。

ベースのSteveがやっているバンドがいちばんBrittle Starsの音に近いかな。the French Hornsというバンドですが、なかなかポップでいい感じです。このバンドにはダンも関与しているようです。

10周年記念ライブ

バンドとしては活動していないBrittle Starsですが、なんと2008年の5月に一度きりの復活ライブをやったようです。PopMayhemというインディーポップのフェスのようなイベントで演奏した模様。うーん、これは見てみたかった。恐らく今後はこういう機会はないでしょう。ありがたいことにYouTubeにいくつかビデオがアップロードされてました。演奏する彼らの姿を見るのはこれが初めてで感慨深かったです。"You Went In Phases" のコメント欄にSound77という人が

they reunited for one show, Popmayhem in Florida May 2008. i will never forgive myself for missing it.

YouTube - Brittle Stars at Pop Mayhem!

と書いてますが、僕も全く同じ気持ちです。仕事辞めてでも行けば良かった! 無職だけど。しかし他にも解散を惜しむコメントがちらほら。再結成してくれないかなー。

以下にYouTubeの動画を貼り付けておきます。もし良かったら聞いてみてください。

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| @Mac/iPhone

先日、TaskPaperがいいと書きましたが(いい感じだぞ! TaskPaper)、タイミングが良いことに今日のmacZOTでWriteRoomとセットでセール中です。通常$54.90が$24.95と約$30のディスカウント。TaskPaperを単体で買うよりも安いです。

セット販売されるWriteRoomは真っ暗画面でWritingに集中できるワープロソフト。書き物をしていてもついついiTunesやムフフ動画にマウスカーソルが伸びてしまうあなたのためのソフトです。TaskPaperでToDo管理しつつ、WriteRoomで煩悩にサヨナラだ!

明日の昼前にはExpireになると思われるので欲しい人はお早めに。

| @技術/プログラミング

usericons.relucks.orgをご存じですか? 様々なウェブサービスのユーザーアイコンを拾ってきて画像のURLを渡してくれるAPIです。これすごく便利。

このブログにコメントを書き込んでもらったときにURI欄にTwitterのユーザーページのURLが書いてあったら、twitty.jpのAPIを使わせてもらってユーザーアイコンを表示していたんですけど(参照:Twitterアイコンをブログのコメント欄に表示するというアイディア)、このAPIはtwitty.jpがTwitterから収集してきたアイコンを表示するのでタイムラグがあったし、透過pngとかはgifに変換されてて背景がきちゃなくなっていました。自分でTwitterから取ってこようかなーとも思ったのですが、ページが表示される度にアイコン取りに行ったらすぐにAPI制限喰らっちゃうし、MySQLにユーザー情報を格納するとかごちゃごちゃやってたんだけど結局わからんくて断念。そんな折、swdyhさんが作ったサービスに出会ったわけでした。

これまでTwitterの画像だけ取ってくるようにしてたけど、 usericons.relucks.org は

  • flickr
  • github
  • hatena
  • lastfm
  • logpi
  • najimi
  • nowa
  • turnyournameintoaface
  • twitter
  • wassr

に対応してるので、Twitterの他に自分がアカウントを持ってる flickr, hatena, last.fm, wassr のアイコンも取ってくるようにしました。

このAPIは本当にスバラシイ!

で、やり方なんですけど、 /include/fnc_logs.inc.php の382行目付近から396行目付近

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| @WWW

僕はいま友だちがやってるレストランのホームページを管理させてもらってるんですけど、「最近の更新状況みたいのをトップページに表示したい」という相談を受けました。専用にWordPressをインストールするほどじゃないけど、ちょっとした更新状況を表示させたい──こういうニーズって結構ありそうですよね。僕はプログラミングはPHPの改変ができるくらいだし難しいことは分からないので、Twitterを利用することにしました。

Twitterはポストが簡単

なぜTwitterを使うのかといったら、ポストが簡単だからというのが大きいです。WordPress 2.7やMovable Type 4とかもそうですけど、ブログのなかで読者が触れる部分っていうのはここ数年のアップデートの中でもそうそう変化なくて、書き手が触れる部分、書き手にしか見えない部分がえらく進化してます。サーバーにインストールして使うタイプのブログツールでも、外部のフィードを取ってきて管理画面に他サイトの更新状況や人気のプラグインが表示されたりしますし、まるでレンタルブログサービスを利用しているかのようです。いかに書き手を書く気にさせるか、ってのが今日のブログツールの潮流なのかなーって感じました。これ大事なことですよね。

携帯からのポストも簡単

Twitterへのポストはデフォルトでモバイル対応しているのも良いですね。携帯から気軽にポストできます。友人のレストランは阿蘇にありますから、ちょっと雪が降っただけでお客さんが路面状況を心配するかも知れない。そういうお客さんの心配を解消すべく路面の状況を実況したいと彼は思ったわけですね。しかし日中はお店の中にいるので、いちいちパソコンを立ち上げて書くなんていうしちめんどくさいことはできない。こういう用途こそ、Twitterを使えば簡単に携帯からポストできてマジでサイコーなわけです。

TwitterのBadgeは携帯フレンドリーじゃない

Twitter自身が提供しているTwitterの更新状況をブログに表示させる方法(Badgeと呼ばれています)は二つあって、一つはJavaScriptを使う方法、もう一つはFlashです。これらは非常に良くできていて設置も簡単です。コードをコピペするだけ。でも弱点があって、JavaScript方式は<ul>タグの空要素が出来るのでW3C信者的にはNGですし、JavaScriptやFlashに対応してないモバイルブラウザでは表示できない。 最初はJavaScriptのBadgeを貼り付けていたんですが、多くの携帯電話からは閲覧できないことが気になってはいました。

Atomをhtmlに変換

そんなとき、外国のブログのフィードを流し読みしてたらこういう記事に遭遇しました。

TwitterのRSSを使ってマイクロブログを作ろう、ということですね。とはいっても、Twitterが提供するBadgeを使うわけではないんです。リンク先で配布されているatom-html.phpというスクリプトを使って、TwitterのAtomフィードをhtmlに変換してサイトに流し込もうというわけです。で、このatom-html.phpを使うと、いとも簡単にTwitterのフィードをサイトに流し込めるんです。もちろんhtmlとして出力しますので、JavaScriptに対応していないモバイルブラウザでも快適に閲覧することが出来ます。これはスバラシイ!

リンク先の記事では、hash-tagとTwitter検索を利用してカスタムフィードを生成し、複数の著者によるマイクロブログを作ろう、という筋書きで設定方法を紹介してます。しかし通常のように個別ユーザーのフィードだけ取ってきて表示させることも可能です。AtomフィードのurlにTwitterのAPIの規則に沿った変数を付け加えることで、取得するフィードの件数を調節することもできます(フィードの末尾に?count=3と付けたら最新3件だけ取ってくる)。他にもいろいろ応用できそうです。

まとめると、

  • 自サイト内にブログチックなものを作りたいけど、コメント欄やトラックバックはいらない
  • 携帯からも手軽に更新したい
  • JavaScriptやFlashのない環境でも表示させたい
  • プログラミングの高度な知識はないが何とかしたい

これらに当てはまる人には大変オススメなTipです。

追記

他にもこういうのを発見しました。似たようなのですが。

外国ではTwitterのBadgeを使わずにTwitterの更新状況をブログに表示させてみるってのが流行ってるのかな?