| @散財

 カナダではRogersという会社がiPhoneを獲得し販売するんだけど、この会社が提示した料金プランがどうもクソらしい。どういうプランなのかというと、$60スタートでデータ通信は無制限ではなく、下限プランだと400MBまで無料、それ以上は従量課金。無料通話時間は150分、SMSも75通までしか無料で送れないという鬼仕様。しかも3年縛り!

Rogersの料金プラン</a>
Rogers announces iPhone rates in Canada - The Unofficial Apple Weblog (TUAW)

 怒ったカナダ人が、こういうサイトを作った。iPhone不買運動のサイト。

 これを受けてAppleがカナダのアップルストア(リテールストア)ではiPhoneを売らないことにしたらしい。かつ、当初カナダに出荷される予定だった初期出荷台数を減らし、ヨーロッパに回したとか何とか。(AppleInsider | Spat with Rogers leaves Canadian Apple stores without iPhones

 いくつかの噂サイトでは、ジョブズが怒ったとかAppleによるRogersへの嫌がらせとか言われているけど、実際のところはRogersの料金プランが高すぎてカナダでの需要が落ち込むことが見込まれるから、その分出荷台数を減らして他のまともな料金プランの国に出荷を振り分けたのだろう。(Rumor - Apple diverting iPhone shipments away from Canada | iPhone Buzz

 でもRogersへのプレッシャーになったことは確実なようで、さっきiPhone関連のフィードを読んでたら、こういう記事が上がってた。

 どの音声プランとも組み合わせ可能な、$30で6GBまで使えるデータプランを発表したらしい。結局6GBまでっていう上限があるところ、3年契約が必要なところがトホホな感じだけど。

 それにしても、iPhoneのデータ通信量ってどんなもんなんだろう? 使い方次第で人それぞれ変わってくるもんだとは思うけど、400MBとかすぐ使い切っちゃうような気がするな。でも先日紹介したように(パケット定額を利用しない場合のiPhoneの通信料金)、初代iPhoneユーザーによる2chへの書き込みによると、EDGEによるパケット通信料は70MBくらいらしい。まぁこの辺は実際に買って使ってみないと分からんですね。

| @技術/プログラミング

 レンタルサーバーをXREA内で引っ越したので、PHP、MySQLともバージョンがあがって、それぞれ5.2.5、5.1.22-rcになった。

 P_BLOG本体は簡単に移せたんだけど、MySQLでハマった。調べて見たところMySQL4.0から4.1、5.xへのアップグレードは文字コードにとても気をつかうようで、かなり苦労した。ISBN変換プラグインは全く動かなくなってしまったので大幅にリニューアルした。

 MySQL5系はテーブル、レコードごとに文字コードを指定できたりとか、自動でクライアントとサーバーとDB間の文字コードを調節してくれるみたいなんだけど、こういった付加機能がむしろ悪さをして文字化けを頻発させてるみたい。

 結論としては、現在MySQL4.0がインストールされているサーバーでP_BLOGを運営している人は、自信がない限りMySQL5.xにはバージョンアップしない方がいいです。

| @WWW

 TechChrunchでたびたび名前が挙がるFriendFeed。たいていいつもTwitterが不調という文脈で登場する。「Twitterが不調なのでアーリーアダプターはFriendFeedに移行しつつある」みたいな感じ。

 アメリカじゃ人気あるみたいだけど、日本じゃあんまり盛り上がってないと思うなぁ。確かに、Twitterが調子悪いときにTwitterのログを貯蔵しておいてくれて、一時的に避難できるような場所があると便利だとは思う。

 Facebookも外国ではすごい人気みたいで、ユーザーアカウントが7,000万を超えたらしいけど、日本では今ひとつな印象を受ける。

 アメリカ発の英語サービスでもTwitterはすっかり日本人ユーザーの間で定着(といってもまだ主なユーザーは新しもの好きのネットユーザーだけかもしんないけど)した印象を受ける。なんでTwitterは受け入れられFacebookやFriendFeedのようなサービスの受けがイマイチなのかを考えると面白いかもしれない。

| @散財

 NTTドコモは今秋発売する携帯電話端末「907i」シリーズで、利用者の好みや居場所に合わせ、店舗やイベント、地域情報などを自動的に配信する「生活支援型」情報サービスを開始する。周辺の小売店の特売など、その時と場所で役立つ情報をタイミング良く知らせる仕組みで、広告情報を提供する企業からは配信手数料を得て新たな収益源にする。

FujiSankei Business i. 総合/ドコモ 利用者の居場所・嗜好反映 今秋「生活支援型」で情報配信

これなんか窮屈なサービスだなー、という印象を持った。生活なんてあんたに支援してもらわなくていいっちゅうねん、みたいな。具体的にどういう仕組みなのか分からないけど、例えばある商店街がセールをやってたとすると、近くにいる人の携帯をGPSで探知し、自動的に広告メールが送られる仕組みとかだったらうざいよね。

AppleのiPhoneも、App Storeを通じてしかアプリを流通させないとか、充分顧客囲い込み的なインフラだと思うんだけど、Appleはやり方がうまいのか、窮屈さを感じさせないんだよなー。むしろ、携帯キャリアによって閉じられていた世界を開いてくれる、救世軍のような印象を受けるんだよなー。小さなディスプレイでちまちましかできなかった携帯からのウェブブラウジングが、マルチタッチディスプレイで大きく改善されるんだよなー。意味不明な携帯コンテンツの月額課金とかから解放される。「なんでスポーツニュース見るのに毎月金はらわないかんの?」って感じだよねー。

| @WWW

 ヨドバシ実店舗にヨドバシドットコムの当該商品ページをプリントアウトして持っていくと一万円以上の商品の送料が無料になるという話。

 それに対するはてな匿名ダイアリー。カメラ屋でバイトする大学生の反論。

最近十年間で全国のカメラ屋・写真屋(DPE店)は三分の二が潰れてしまった。少しでも安いほうへ、安いほうへと客が流れていくから、小さなところは真っ先になくなる。だけど最終的に市場が寡占状態になっていけば、商品は適正な価格では売られなくなる。

 これって「マージン取りまくりなカメラ屋が楽して喰ってけるように高い値段で買ってあげましょうね」って言ってるのと一緒に思えるなー。価格競争に付いてけない店はなにかしら経営が非効率的なんじゃないのかな。資本主義経済はスクラップ&ビルドを繰り返していくもの。非効率なプレーヤーが市場から退場するのは当然だと思うな。

 そもそもものに適正価格なんてあるわけない。基礎的な経済学で習うけど、商品の価格は需要と供給で決まる。砂漠では水の価値が相対的に高まるから、ダイアモンドとペットボトル一本分の水が交換されることだってあり得る。定価30,000円のカメラだって、売り時を逃したらディスカントして売らざるを得ない。場所とタイミングによって、商品の値段なんていかようにも変化しうる。

 いくらカメラの原価ぎりぎりラインが26,800円でも、他店がそれよりも安い値段で売ってたら、消費者はその価格で買おうとするだろう。もしその価格が仕入れ値割れで不当に安いんだったら、それはダンピングしてる店が悪いんであって、一番安い価格で買おうとする消費者が悪いわけじゃない。供給側の問題だよ。最安店と同じ価格で買わせろと理不尽な要求をする客にはお引き取り願えば良いだけ。

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| @散財

 2chで見かけた書き込みより。

870 :名称未設定 :sage :2008/06/28(土) 08:02:31 ID:x8IVbwcD0
>>850
>データ通信っていつもだいたいどれくらい使っているのか、今自分の iPhone の口座をちょっと見てみた
>約1ヶ月間でエッジ経由では70メガバイトしか使ってなかった

850氏の月あたりの使用量でデータ通信料をちょっと計算してみる。

パケ定額制無しの場合。
70MByte = 70,000,000*8 bitだから、560,000,000/128bit = 4375000 パケット
1パケット 0.084円とすると、4375000*0.0525 = 36万7,500円

パケ定額制有りの場合。
例えば9800円で何メガ使えるかというと、9,800/0.084*128b = 14,933,333b = 1.86Mbyte
5985円では、5,985/0.084*128b = 9,120,000b = 1.14Mbyte
YouTube1本で2〜10MBくらいあるから、視聴途中で5985〜9800円の元は取れてしまうね。

ここまで計算合ってるかな?

これならパケ定額無しと1029〜9800円のダブル定額と5985円の一律定額の3つから選べと言われたら
誰でも迷わず5985円の一律定額を選ぶんじゃないかな。
1ヶ月にYouTube1本分のデータ通信も行わないなら別だけど。

 パケット定額なしに70MByteほどiPhoneで通信すると、36万円強!(正しくは4万8千円程度)かかってしまうことになる。1MByteあたりの通信費は5,000円(700円)くらい。パケット定額制を嫌がる人の意見を考慮して料金プランを自由に選べるようにしたり、スライド課金システムを提供しても、結局あっという間に上限に達してしまうっぽい(あっという間には行かないけど、結構すぐ上限に行きそう)ですね。

 ちなみにこのブログのトップページのサイズは554.0 KByteだったので、僕がiPhoneで月に3回(正しくは16回くらい)、3Gネットワークを利用して自分のブログにアクセスしたらパケット定額フルの元が取れるということになりますね。

 SoftBankがなぜiPhone購入者にパケット定額フルを強制にしたのかを考察した記事では、以下のものが興味深かったです。

 初代iPhoneにはパケットを垂れ流しするという報告があり、使ってもないのに多額のパケット料金を請求されたケースがあった模様。そもそもiPhoneは大量のパケット通信を行うことを想定して作られているから、パケット通信料の相場を知らない消費者がGoogleマップ等を使ってパケ死してしまい、訴訟などを起こされるリスクを考慮してパケット定額フルを強制にしたのではないかという考察。

 現状、SoftBankの示した料金プランが納得いかないならiPhoneはスルーせざるを得ないですね。僕は705NKのローンが残ってるし、機種変更価格表/20080701 - MOBILEDATABANKによると、買い増しの場合は特別割引額が少なくなってしまうので、最低あと半年はNOKIAのお世話になる予定です。

 24ヶ月も同じ電話を使い続けなきゃいけないってのは、販売報奨金システムで一年程度で携帯を買い換えることに慣れきっていた身にはこたえますね。

訂正

 引用部分の計算は間違ってますね。1パケットは128Byteだから、70MByte通信したとしても 70*1024*1024/128*0.084 = 48168.96 ですね。48,168円。

 ということは、一月のパケット通信が8.5MByte未満ならばパケット定額フルの契約は損をするということになりますね。

 もっとも、YouTubeを一本見る程度のパケット通信で定額の料金を超えてしまうので、パケット定額フルが仮に強制でなかったとしても定額契約をするのが賢い使い方であることには変わりありません。

| @散財

 iPhoneの料金プランについては高いと言う人と安いと言う人に別れている。3,000円だったらみんな安いと言っただろうし、1万円超えてたらみんな高いと言っただろう。8,000円という価格設定は、iPhoneでやりたいことによって受け取り方が変わってくるという、微妙な値付けだと思う。

 iPhoneを“Appleが作った音楽の聴けるタッチパネル型のお洒落なデザインケータイで、Wi-Fiのある場所では無料で通信することも可能な端末”だと認識している人にとっては、パケット定額は邪魔に思えるだろう。

 iPhoneを“いつでもどこでもオンラインになれて、わしわしフィード消化して、メールチェックしまくり、スケジュール管理しまくり、マルチメディア閲覧しまくりな、デジタルライフのコアになりうるスーパー情報端末”だと認識している人にとっては、Wi-Fiのあるなしにかかわらずどこでも通信できることは重要な機能だから、月額8,000円の料金は高く映らない。

 後者が「他社のパケット定額プランと比較しても高くない」と言っても、前者はそもそもパケット通信に興味を示さないわけで、「パケット定額フル」が強制されること自体に納得がいかないから意味がない。「俺はただAppleが作った音楽の聞けるお洒落なデザインケータイが使いたいだけなんだ、余計な抱き合わせは止めろ!」ということになる。

 iPhoneがもっとイモいデザインで、前者を惹きつけない端末だったなら、料金プランをめぐる議論は生じなかったかもしれない。

 言い換えれば、イーモバイルやウィルコムがiPhoneのコピープロダクトを作ってもあまり意味がないかもしれない。iPhoneばりに革新的なUIとデザインを備えた端末を発売しても、後者しか反応しないからだ。前者の需要を掘り起こすことを狙っても、イーモバイルやウィルコム型の、パケット定額で使うのが当たり前な端末は、前者の需要を刺激しないことが予想される。