| @写真

古い MacBook Pro の SSD がいっぱいになり写真が取り込めなくなっていたので外付け HDD を購入して写真は外付けに退避させた。母艦 Mac の SSD の空きが少なくなってきてるせいで写真を撮ることを控えるようになってしまっていたが、 3TB の外付けにライブラリを移したので本体側の空き容量を気にせず写真をばしばし撮れるようになった。これをきっかけに、いくつかのブログで目にしていた Google Photos を試してみたけど確かにこれは便利だった。Apple の写真( Photos.app )と比較しながら思ったことを書いてみます。

Google Photos への写真のアップロード

Google Photos を使うためにはまず Google Photos に画像をアップロードしないといけない。ブラウザーからちまちまアップロードする方法もあるが、 アップロード用のソフト が用意されているのでそれを利用した。名目上はバックアップということになるらしい。 20000 枚近い画像をアップロードするのに二日くらいかかった。アップロードに失敗することもあるけど、失敗したアップロードがあったときには通知してくれてリトライもできるのでおそらくすべての画像をアップロード出来たのではないかと思っている。楽ちん。

写真の内容を文字列で検索できる

こんな感じで「肉」と入力すると肉っぽい写真が表示される。画像認識処理をしてあって、個々の画像に対してタグ付け的なことがしてあるのだろう。

Google Photos で「肉」と検索

試しに Photos.app の方でも「肉」で検索したら肉の写真が表示されるようになってた。なんと Photos.app の方でも画像認識処理を行っているようだった。全然話題になってない気がする…。ドーナツの写真がヒットしているのはご愛敬。

Mac Photos.app で「肉」と検索

Google Photos では「ギリシャ」で検索するとギリシャの位置情報が付与されている写真に加え、どう考えてもギリシャにしかない建築物(アテネのパルテノン神殿など)が写ってる写真を検索結果に含めてくれる。賢い。

Google Photos で「ギリシャ」と検索

さすがにこのような機能は Apple の Photos.app の方にはないみたい。「ギリシャ」で検索しても、ギリシャに行ったときに iPhone で撮影した位置情報付きの写真しかヒットしない。キーワードと写真の関連性の判定アルゴリズムは検索エンジンをやってる Google の方にアドバンテージがあるみたいだ。

写真のグルーピング

Google Photos には「アシスタント」というタブがあって、勝手に過去の写真を漁ってグループにしてくれたり音楽付きのスライドショーにしてくれて、「金曜日の夕方」や「土曜日の午後」みたいなエモーショナルなタイトルをつけて煽ってくる。

Google Photos の「おすすめ」

機械がやってくれてる割には良くできてるとは思うけど、人間が選んだアルバムに比べたら素っ頓狂なセレクションが多いし、頻繁に Push 通知が来てちょっとうざい。「阿蘇旅行」みたいなアルバム作って通知してくるけど「旅行じゃないし、阿蘇に住んでたし」という気持ちになる。写ってるものの内容からアルバム名を考えて付けてくるのは賢いけど、わかりやすいものが写ってないとだめで、たとえばこのアルバムは大分の温泉とかいろんなところに行ったけど、最後にちょっと立ち寄った熊本城の写真がわかりやすいので「週末、熊本市にて」というアルバム名になってしまっている。このように Google Photos にはやり過ぎ感がある。

1156-irrelevant-album-name.jpg

※更新: この機能は「おすすめ」という名前に変わったようだ。 https://photos.google.com/foryou で表示される。プッシュ通知も送られてこなくなった。

Apple の Photos.app の方にも「メモリー」というメニューがあって似たような機能はあった。ただこちらは勝手に音付きのスライドショーを作ったり Push 通知したりはしてこない。控えめな印象。一年前の今日なにやってたかとか、直近の一ヶ月でどんな写真撮ったかだけが表示される。

Mac Photos.app の「メモリー」

Apple の Photos.app の方にあって Google Photos にない優れた機能としては、 GPS 情報が付与されていない写真(一眼レフで撮った写真)も大体どの辺で撮ったのか判定してグルーピングしてくれる機能がある。おそらく位置情報付きの写真の GPS 情報を参照して近い時間に撮影されたものはきっとこのあたりにいたに違いない、という感じでまとめてくれてるんだと思う。こんな感じ。

Mac Photos.app は同時間帯の位置情報入りの写真の情報を利用して位置情報の入っていない写真も同じ場所で撮られたと判定

↑の写真で 9 枚は一眼レフで撮影していて GPS 情報がないけど、同じ時間帯に iPhone で撮った写真は位置情報が付与されているのできっと長崎で撮ったのだろう、ということでまとめてくれている。この機能は旅行のときの写真を見るときに地味に便利。 Google Photos にもこの機能はついて欲しい。

写真をグルーピングすることに関しては、 Google Photos はアグレッシブ、 Apple Photos.app は控えめ、という印象を持った。というか Google Photos は攻めすぎな印象。アルバムのタイトルがエモ過ぎるので嫌いな人は見なくなりそう。

過去の写真の閲覧しやすさ

何より Google Photos が Apple Photos.app より優れているのは全ての写真をネットに繋がる限り無料で閲覧できることだと思った。 iCloud で同じことやると年間数万円お金払わないといけない。最近は仕事以外でパソコンを使う頻度どんどん下がって行ってて(自分だけじゃなく世の中のみんながそういう傾向にあると思う)、携帯電話を使う時間がどんどん長くなってきてる。過去の写真を見るのにいちいちパソコンを開かないといけないのはしんどい。手元にある携帯でいつでも過去の写真が見られる Google Photos の方が圧倒的に優れていると感じた。 Apple TV にミラーリングすれば家族全員で写真を見ることもできる。 Photos.app の iCloud フォトストリームではお金を払わない限り 1000 枚までしか共有されないので Apple TV 単体で写真を見ると最近の写真しか閲覧できない。 Google Photos を知る前はそれでも楽しかったんだけど、平日の夜の何気ないタイミングで携帯を眺めていて 2 年前の旅行の写真が目に入り、テレビに映して旅行の思い出に浸る会を緊急開催みたいなことが Google Photos では可能になる。これは本当にすごいし、写真を撮りたいと思うようになった。閲覧・整理環境に課題があると「どうせ撮っても見ないし…」という気持ちになる。

Apple はなぜ先にこのような体験をユーザーに提供できなかったんだろう。ユーザーの画像を預かる、という点では iCloud で Google よりも先行していたはずなのに。

Apple に期待すること

総じて Google Photos が勝っていると思う。一度 Google Photos を使ってしまうと、 Apple の Photos.app で写真を見るという気持ちにはならないだろう。

Apple Photos.app はローカルで動くソフトウェアの強みを活かして、写真の編集方面で強くなって欲しい。 Google Photos の写真編集機能は貧弱だし、一度アップロードした写真を手元にダウンロードして編集して再度アップロードするのもだるい。何も Photos.app 本体の編集機能を強力にしろと言ってるわけではない。画像を外部の編集ソフトと受け渡しできるだけで良い( iPhoto から Photos.app になったタイミングで外部のソフトを編集・現像ソフトに指定できなくなったり、ドラッグアンドドロップで画像を書き出せなくなったが、そっち方面の機能を充実させて欲しかった)。

画像認識だとか機械学習みたいなのは、ユーザー自身の Mac の中でちびちびやってもサーバーサイドでいっぱいコンピューターを並べて並列処理でだーっと実行してるだろう Google には勝てない。そういうので Google とやりあうのは良策ではない。

そして欲を言えば Aperture の開発を継続して欲しかった。 Lightroom のために Adobe に毎年 12000 円払える人は限られている。お金以外にも Apple が作ってる現像ソフトという安心感が Aperture にはあったんだよなぁ。 Adobe のソフトのジャバジャバした感じは好きになれない。

| @旅行/散歩

Dubrovnik

2015年6月23日

クロアチア航空のチェックインカウンターでチェックインを済ませ、パスポートコントロールを経て飛行機に乗った。 EU 内の移動は通関的なものがないので非常に移動がスムーズ。まるで国内線に乗り込むかのような感覚だった。

Croatia Airlines

飛行機は小型のもので、乗客はまばらであった。クロアチア航空は機内で配られる紙ナプキンが深紅でしゃれており、スッチーたちも感じが良く、エーゲ航空に比べて最高という感じしかなかった。飲み物はビールをもらったけど、 PAN というクロアチアのビールでとてもうまかった。

Dubrovnik Airport

一時間半ほどでドゥブロヴニク空港に到着した。ドゥブロヴニク空港には迎えのハイヤーをお願いしてあった。空港はきれいで、迎えに来てくれていたドライバー氏は長身できちんとネクタイを締めていた。すべてがテキトーなギリシャとは全然違う。非常にかちっとしていた。ハイヤーはきちんと洗車されているベンツで、一世代前のものではあるが E クラスだった。ギリシャで現行 E クラスのタクシーに乗ったけど、おっさんの運転は雑だったし、車内は自家用車のように雑然としていて、クロアチアで乗ったハイヤーの方が断然快適だった。

クロアチアはあちこちに花が咲き乱れ、道路はきちんと舗装されており、街並みも整然としており、すべてがごちゃごちゃでゴミが散乱しているギリシャとは大違いだった。やっとヨーロッパの国にやって来た、という感覚があった。古代ギリシャ文明はギリシャでは継承されておらず、ギリシャ以外のヨーロッパ各国で継承されているのかなという感じがした。

Dubrovnik view

ただドゥブロヴニクも森といえるような森林は存在せず、山は少し地肌が見えていていわゆるはげ山状態だった。降水量が少ないんだろうなぁ、と思った。

宿は旧市街から 1.5km ほど離れたヨットハーバー沿いにあるアパートメントだった。かつてチェコを旅行したとき、アパートメントに泊まって最高だったのでアパートメントにしてみたのだが、この選択は正解だった。非常に広くて景色が良く、シャワーのお湯の量に限りがあることを除けば快適そのものだった。

Adriatic Deluxe Apartments

Adriatic Deluxe Apartments

宿にチェックインしたのが 20 時過ぎだったので、旧市街に行くのはあきらめて宿の近くで日用品の買い物を済ませたあと食事をすることにした。この時点でクロアチアの通貨のクーナを持っていなかったが、スーパーでもレストランでもカードで支払いができたので問題がなかった。10 年前に訪れたチェコでもそうだったが、 EU に加入しているものの通貨をユーロに移行していなくてもユーロで支払えるところが多い。クロアチアもそんな感じで、 7HRK = €1 というレートで買い物することができる。

Supermarket

VW Golf 2, Golf 1, Golf 3 (Left to right)

一日目に訪れたのは宿の近くにあった taverna Otto というレストランだったが、あとから調べるに tripadvisor でドゥブロヴニクのレストランで 6 位の店だった。クロアチアはマグロをよく食べる国だそうで、ツナとポーチドエッグのサラダを注文したら、表面を軽く火で炙った状態のマグロのタタキを使ったサラダが出てきた。シーチキンのようなものを想像していたので期待と違ったが、久々に口にする生のマグロが非常においしく感じられた。

ツナのサラダの写真は取り忘れてて、これは嫁さんが食べてた子牛のステーキだけど、ドゥブロヴニクあたりの料理は何でも炭火焼きして BBQ するのが一般的らしい。野菜も炭火焼きしてあって香ばしい香りがしておいしかった。

Taverna Otto

食事を終えて宿の前のヨットハーバーの公園を散歩すると、ユーゴスラヴィアからの独立戦争時に活躍したと思われる戦車や、迷彩塗装を施された軍用ボートが飾ってあった。ドゥブロヴニクは世界遺産であるにもかかわらず、独立戦争時にはユーゴスラヴィア連邦軍から砲撃を受け旧市街や城壁が破壊されてしまった。その戦争に勝利しての独立だったので、街の人々はこの独立に誇りを持っているんだろうなぁと感じた。

宿に戻って美しい港の夜景を眺めがら眠りについた。

2015年6月24日

Harbor View

ミコノス島で買ったパンなどで食事を済ませた。この日は嫁さんの体調が優れず、出かけるのが昼頃になってしまった。

まずは両替しないとバスに乗ることができないので、宿近くの銀行に入って両替を頼んだ。昨夜のハイヤーのドライバーによると、両替は銀行で行うのが一番レートが良く、手数料が必要ないとのことだった。銀行の窓口で両替を頼むと、確かにネットで出てくるのに近いレート( 1HRK = ¥18 )で両替できた。本当は両替にはパスポートが必要らしいが、宿のセキュリティボックスに忘れてしまっていた。しかし窓口の女性は融通の利く人で、次は忘れないでくれと言って両替してくれた。またクロアチア最高だと思った。

両替してからバスに乗って旧市街へ出かけた。旧市街へはバスで 5 分ほどで、アドリア海の景色を眺めながら向かうことができた。

Pile Gate

旧市街のピレ門に着くと観光客でごった返しており、街は賑わっていた。とりあえず門の中に入り街を軽く見て回り、 Kindle で買った Dubrovnik ガイドの本で著者のお気に入りの店であるというところに行ってみた。すると日本人の先客があり、メニューに日本語もある。なんと地球の歩き方にのっていた。旅先で日本人と出会うと微妙な気分になるのでなるべく普通の日本人客がいないような場所で食事するのが好きなのだが(だから Kindle で英語のガイド本を買って読んだりしてた)、同じ店が地球の歩き方で紹介されているとは盲点だった。

ドゥブロヴニクは滞在時間が短かったので昼もいいのを食べようという方針で嫁さんと二人でお互い好きなものを頼んだので、会計は 530HRK ほどになり、昼なのに 1 万円近くになってしまった。ただこの店で食べた三種のチーズと生ハムは最高にうまくて、良い思い出になった。

DSC_8608.jpeg DSC_8609.jpeg DSC_8610.jpeg DSC_8611.jpeg

この店で食事している間に、本当にここはヨーロッパかと思えるような激しい雨が降り始めた。日本のゲリラ豪雨のような雨だった。しかもドゥブロヴニクは断崖の縁にある街で、山の方に降った雨が一気に流れ込んでくる。レストランの外席は建物と建物の間の通路にある席で、雨が降るとこの通路を雨水が川のように流れていく。雨が上がるまで身動きすることができず、 1 時間半くらいこの店にいて雨が止むのを待った。

雨が上がってからは城壁に上がろうと入り口を探して旧市街をさまよったがどこにも入り口がない。同じように他の観光客の人々も入り口を探しているようだった。地図を見ているところを地元の人に声をかけられ、城壁に上るには入場料が必要なこと、入り口は二箇所と限られていることを教えてもらった。確かに地球の歩き方にもそのように書いてあった。大人一人 100HRK ほど払って城壁に入ることにした。一人 1800 円は高いとは感じたが、これに上らなかったらドゥブロヴニクに来た意味皆無なので金のことは考えずに上った。

城壁からの眺めは確かに最高で、アドリア海の真っ青な海と、ドゥブロヴニクのオレンジ屋根の街並みをこれでもかというほど堪能した。ドゥブロヴニクも暑いには暑かったが、ギリシャに比べれば湿度も適度にあり十分に過ごしやすかった。

城壁を一周するときにベビーカーを持って回ったのがつらかった。可能なら入り口で預かってもらいたかった。海外旅行にベビーカーを持って行くべきかどうかはかなり悩んだが、息子殿は抱っこひもで抱えるには大きすぎるほどに生育しており、ベビーカーで運搬するより他なかった。ただサントリーニなど足場の悪いところではかなり足かせになった。

城壁を一周するとへとへとに疲れ果てていたので、一旦宿に戻って休憩することにした。

宿のアパートメントには大きなテラスがあり、ジャクジーがあったのでジャクジーに浸かることにした。しかし日暮れ時のドゥブロヴニクにはすでに肌寒く、ジャクジーの温度がなかなか上がらずあまり楽しむことができなかった。

ジャクジーから出たあとはまた taverna Otto に行った。 tripadvisor ランキング一位の店に行けないかと予約を試みたが、今日と明日は満席でいっぱいと断られてしまった。つくづく滞在時間が短かったことが悔やまれる。

taverna Otto ではメニューにないのに息子殿用にポーチドエッグのみを出してくれと頼んだりして常連ぶるなどした。会計のときになって店主がやって来て、二日連続来てくれてありがとうと話をした。我々が日本人であることを告げると店主は興奮し始め、 3 月に日本を旅行したがサイコーだった、また行きたい、神戸牛食いたい、牛丼うまかった、築地サイコーだった、築地で買った魚介類をタイのホテルの冷蔵庫に忘れてきたことが悔やまれる、あdsふぁdsふぁdfjかlsdflぴおいれ、という話を延々聞かされた。母国ではない英語で良くもこうぺらぺら喋れるものだなぁと感心した。

我々と話すときはクロアチア人同士でも英語で話したりするし、クロアチアはかなり英語教育に熱心なのかも知れない。そういえばチェコのプラハの人々も英語が流ちょうだったことを思い出した。今回泊まったアパートメントのレセプションの女性たちもネイティブのように英語を流ちょうに話し、ギリシャ人よりも格段に英語でコミュニケーションをとりやすかった。

レストランを出てホテルに戻り、ヨットハーバーから最後の夜景を眺めて眠りに就いた。ドゥブロヴニクの Gruž の港は長崎の港に景色が似ていて親近感がわいた。

2015年6月25日

前日夕方に買ったロシア風のパンとコーヒーで朝食をとった。ドゥブロヴニクにはヴェネツィアの領地であった歴史があるのでイタリアの影響が強いのか、コーヒーはエスプレッソが主力のようだった。宿に備えてあるコーヒーを入れる器具は直火式のエスプレッソマシンしかなく、これでコーヒーを入れて飲んだ。クロアチアのスーパーで買ったミルクと割ってカフェラテにして飲んだけど、ミルクがすごく甘くておいしかった。ヨーロッパはどこも乳製品のクオリティが高い。適当な店で飲み食いしてもチーズやバターだけはまずいものにあたることがない。

チェックアウトして荷物を預かってもらい、再度旧市街へ向かった。土産物を買ったあとは、前日には乗ることができなかったケーブルカーに乗って Srđ 山に上り、街を見下ろした。ここには戦争博物館もあって余裕があれば見に行きたかったが、飛行機の時間が迫っていたので適当に写真だけ撮って降りることにした。山頂でニコンの一眼レフを持っていたアメリカ人のおっさんに写真を撮ってくれるよう頼んだら、水平もとれておらず残念な写真になってしまった。とほほ。

飛行機の時間が迫っていたため、山から下ったあとは急いで食事をした。なかなか店が決まらず、イタリア風の食事を出すピザ屋に入って食事をした。ヨーロッパはカプレーゼが安くて巨大なモッツァレラチーズが出てくるのが良い。

食事を済ませて急いで宿に戻り、荷物を受け取ってバス停に向かった。宿の最寄りバス停は旧市街行きのバスも空港行きのバスも止まるという非常に便利なバス停だったが、空港行きのバスがなかなかやってこずかなり不安になった。あと 5 分待って来なかったらタクシーに乗ろう、と思ったところでバスがやって来て何とか飛行機に間に合う時間で空港にたどり着くことができそうだった。運転手は親切で、ユーロしか持っていないが大丈夫か、と聞いても「 No problem 」と言ってくれてクロアチア最高だった。

ただこのバスの中で安堵のあまり眠ってしまったのが良くなかった。バスを降りるときに iPhone を車内に忘れてしまった。気がついたときにはもうバスは発車しており、しかもアテネに戻る飛行機の時間が迫っていたためバス会社に問い合わせることもできず、後ろ髪をひかれながらドゥブロヴニクを去ることになった。幸い iPhone にはパスコードロックをかけていたので悪用されることはないと思われるが、その後辞書代わりにも使っていた iPhone がなくなることは不便きわまりなかった。 foursquare でチェックインすることもできず、旅行の楽しみの半分くらいが吹っ飛んでしまった。

| @旅行/散歩

フィラの景色

2015年6月15日

14 日夜 8 時に福岡を出発して羽田でカタール航空のアテネ行きに乗る。カタールで乗り換えてアテネに 15 日の昼に到着した。

アテネに着いてまずは現金を引き出そうと ATM に新生銀行の PLUS マーク付きカードを入れてみるが、引き出すことができない。 10 年前にヨーロッパを旅行したときは新生銀行のカードでドイツでもチェコでも、円預金を現地通貨で引き出すことができた。同じようにして現金を引き出そうと思い、 ATM にカードを入れるが、事前にインターネットバンキングかなにかで手続きを行っていないと、海外 ATM での引き出しができないようだった。そういえば一時期新生銀行のカードをスキミングして海外で不正に引き出すという犯罪が横行したので、何も設定してない場合は海外での引き出しができないようなルールに変わったのかも知れない。日本では羽田の三井住友銀行の両替所で €60 両替しただけだったのでユーロを現金でほとんど持っておらず、またギリシャの両替レートは日本で €1 = ¥141 だったものが €1 = ¥151 もして最悪のレートで、到着するや否や空港の到着ロビーで派手に夫婦げんかをした。

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| @WWW

MinibufferとLDRizeのおかげで超絶インターネットが快適になったので、最近はTumblrにハマってます。アカウント作ってから2年くらいになるんだけど、これまではあまり積極的には使ってなかった。気になる情報を見かけたときにテキトーにクリップするとか。人がReblogしたものをReblogするってことなんてなかった。FollowしてるのもTwitterで知った有名人を数人くらい、みたいな感じだったし。面白さが分かったのは大量にReblogしまくる人をFollowしてから。そしたらどんどんDashboardに情報が流れてくるようになって、退屈しなくなった!

Tumblrで j k t を連打しながら思ったんだけど、Tumblrはすごく雑誌に似ていると思った。

ネットが雑誌から読者のカネと時間を奪ってる、みたいな話はよく聞く。でもふつーにブログ読んだり書いたりネットで買い物したりってのは、雑誌読むのとはちょっと違う。雑誌を読むより能動的っていうか。こちらから知りたい情報を検索して絞り込んでいかないといけない。だからネットサーフィンって楽しいんだけど疲れるんだよね。

Tumblrが一般のネットサーフィンと違うところは、だらーっとできるところ。自分がらどっかよそのサイトに出かけていってReblogしてくるっていう一次リブロガーなら別だけど、僕とかは専ら誰かがReblogしたものをDashboardからReblogする二次リブロガーだから、ひたすら頭を空っぽにして写真を眺めたり文章の断片を読んだりできる。で、この感覚が雑誌読んでるのにとても近い。

むかしrelaxって雑誌が好きで結構読んでたんだけど、この雑誌には写真とかも結構載ってて、変わった建物の写真とか見てた。自分がおっさんになったこともあって雑誌は全然買わなくなったから、雑誌で建物の写真とか見る機会が減った。建物の写真を見ることは好きは好きなんだけど、自分から建築雑誌を買ってきて読んだりするレベルじゃない。いつも読んでる雑誌とかに載ってたらパラパラ眺めるくらいで十分なわけだ。relaxを読んでるときはそんな感じでテキトーに建物の写真を見てたのに、relaxがなくなってからはそういうことがなくなった。でも潜在的にはたまには建築物の写真見たい、って思ってたわけ。

Tumblrではときどき外国の変わった建物の写真がReblogされて流れてくる。この感じがとても雑誌読んでた頃に近いと感じた。自分から探しにいくほどじゃないんだけど、誰かがかっこいいと思ってReblogしたものを眺めるっていうのがとてもいい感じなんだ。

むかしは夜寝る前とか休みの日の午前中とか、ベッドの中でもぞもぞしながら雑誌を読んでたんだけど、いまは枕元に雑誌を置いとくってことを全然しなくなった。いま布団の中でもぞもぞするときは、iPhoneでTwitter見たりByline(iPhone app)でフィードをチェックしたり、TumblrのDashboardを眺めたり。雑誌を開くなんてことはまずない。

なんかもう、雑誌は死んだなぁって思う。自分が年を取って情報感度が低下してるってこともあると思うけど、本屋に行っても読みたいと思える雑誌がほとんどない。雑誌は新幹線や飛行機みたいな携帯が使えない長距離移動時のお供とか、ファッションカタログや業界の専門誌としてしか生きていく道はないんじゃないかな。ライフスタイル誌みたいのはどんどんダメになっていく気がする。

途中からTumblrの話から雑誌の話になっちゃったけど、Tumblrにハマって感じたことでした。それではDashboardに戻ります。

| @写真

Tsutsuji with an ant

たんぽぽたんぽぽRust