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Little Venice

2015年6月19日

Santorini to Mykonos

サントリーニ島からミコノス島への移動は3時間程度だった。乗船したのは Hellenic Seaways の Highspeed 4 という船で、高速フェリーのためデッキに出て外を眺めることができなかったが、船内は広く、売店もあり、エコノミークラスでも客席は足下が広々しており快適そのものだった。アテネ−サントリーニ間をフェリーで移動するのは時間がかかるので時間に余裕のあるバックパッカーとかでないと難しいかもしれないが、ミコノス−アテネ間であればちょうど良いと感じた。

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フィラの景色

2015年6月15日

14 日夜 8 時に福岡を出発して羽田でカタール航空のアテネ行きに乗る。カタールで乗り換えてアテネに 15 日の昼に到着した。

アテネに着いてまずは現金を引き出そうと ATM に新生銀行の PLUS マーク付きカードを入れてみるが、引き出すことができない。 10 年前にヨーロッパを旅行したときは新生銀行のカードでドイツでもチェコでも、円預金を現地通貨で引き出すことができた。同じようにして現金を引き出そうと思い、 ATM にカードを入れるが、事前にインターネットバンキングかなにかで手続きを行っていないと、海外 ATM での引き出しができないようだった。そういえば一時期新生銀行のカードをスキミングして海外で不正に引き出すという犯罪が横行したので、何も設定してない場合は海外での引き出しができないようなルールに変わったのかも知れない。日本では羽田の三井住友銀行の両替所で €60 両替しただけだったのでユーロを現金でほとんど持っておらず、またギリシャの両替レートは日本で €1 = ¥141 だったものが €1 = ¥151 もして最悪のレートで、到着するや否や空港の到着ロビーで派手に夫婦げんかをした。

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Thira, Greece

結婚して新婚旅行に行ってなかったので、新婚旅行代わりに息子殿もつれて三人でギリシャとクロアチアに行ってきた。アテネまでの飛行機はカタール航空で、アテネからギリシャの島々への飛行機、フェリー、クロアチアへの飛行機、すべての宿泊は自分たちで手配した。いわゆるツアーではない旅行をしてきた。

Dubrovnik, Croatia

航空券や宿の手配は結婚式の準備や住宅の建設と同じようにつらく、また旅行中は飛行機の欠航があり大変な思いをした。いまはみんな海外旅行は行ったことあると思うけど、家族で、しかも子連れで旅行に行くときには一人で行くときとは勝手が異なるということがわかったので、得られた知見をシェアさせていただきます。

1. 飛行機はホールチケットを買う

旅程に乗り継ぎが発生するような移動がある場合は、途中の遅延・欠航時のリスクを旅行者自身が負わないためにホールチケットにするのが良い。ギリシャのミコノス島からアテネを経由してクロアチアのドゥブロヴニクに移動する際、我々は個別にチケットを買っていたため、ミコノスからアテネへの便が欠航したときに発生した損害(アテネ => ドゥブロヴニクのチケットの予約変更費用)を自分たちで賄わなければならなかった。ミコノス => アテネ => ドゥブロヴニクを一つの航空会社を窓口にして買っておけば、遅延が発生したときの振り替えや代替輸送はチケットを購入した会社が責任をとって手配してくれる。

またドゥブロヴニクではボスニア=ヘルツェゴビナのモスタルという街への日帰りエクスカーションを予約していたが、飛行機の欠航により参加することができなかった。キャンセルを申請したが、キャンセル時の Refund がない代わりに安くなるタイプの予約を選んでいたため、返金してもらうことができなかった。数百円増しで事前キャンセルが可能になるタイプの支払いオプションもあったので、海外で日帰りツアーなどを日本から予約する場合にはそういうオプションを選んでおくのが正しいと思った。外国は日本ではないので何が起こるかわからない。リスクは極力負わない方がよい。

2. クレジットカードの付帯保険を過信せず海外旅行保険に入る

クレジットカードの付帯保険には飛行機遅延やロストバゲージの補償はついていない。学生旅行と違って子どもがいたりする家族での旅行では、飛行機に乗れなかったときに発生する被害額が大きくなりやすい(飛行機のチケットの変更手数料、宿のキャンセル料などなど)。ゴールドカードなど特殊な付帯保険があるカードを保持しているのではない限り、少々お金がかかっても海外旅行保険に入っておく方が良い。

3. 日本円を現地で両替しない

日本円をギリシャで両替しようとしたら恐ろしくレートが悪かった。羽田空港の国際線ターミナルには三井住友銀行の両替窓口があり、ここのレートは €1 = ¥141 だったが、ギリシャの両替レートは €1 = ¥151 と 10 円も悪かった。しかし最強なのはクレジットカードの海外キャッシングで、 JCB カードでキャッシングして ATM で降ろしたところ、 €1 = ¥139 で引き出すことができた。しかもこのレートは手数料込みである。キャッシングなので年率 18% の金利がかかってしまうので帰国後に迅速に返済する必要があるが、賢く使えば一番有利なレートでユーロが引き出せる。新生銀行の口座にある円預金も海外で現地通貨として引き出せてレートは悪くないはずなので活用してみるといいと思う。ただクロアチアに関しては円とクロアチアクーナの両替レートは決して悪くなかったので、渡航先によりけりかも知れない。少なくともギリシャの場合はキャッシングの方がはるかにレートが良かった。

4. tripadvisor でレビューを見て Booking.com で予約する

今回旅行をするまで知らなかったのだけど、 tripadvisor というサイトが旅行者向けの情報をたくさん提供していて、旅行者向けの食べログ的な地位を確立しつつある。このサイトで宿やレストランのレビューを読むことができる。また Booking.com という YAPC 2014 のスポンサーにもなってたりするサイトで宿を予約するのが良い。宿泊予定の宿について、地図が添付されたメールが送られてきて便利。実際に宿泊した人のレビューが読めるのもサイコーだ。

5. なるべく連泊する

ギリシャのサントリーニ島は宿泊費が高くて同じところに連泊できなかったため、一日一日宿を転々とした。しかしこうすると昼間の時間を宿で過ごすことができず、毎日チェックアウトしては次の宿にチェックインしての繰り返しになり、旅行というより移動になってしまう。少々コストがかかったり場所が悪かったとしてもなるべく同じ宿に連泊して街の散策を楽しむ方に力を注いだ方がよい。

6. 洗濯屋を利用する

日本人の感覚だと他人に洗濯を頼むということに抵抗があるかもしれない。しかし外国にはセルフサービスのコインランドリーは少ない。かといって手洗いで毎日洗濯をしていると寝るのが遅くなったりして観光する時間が削られてしまう。洗濯は洗って干して乾かして畳んでという作業にかなり時間をとられる。自分は今回の旅行でセルフサービスのコインランドリーが見つからず、仕方なく洗濯屋を利用してみたのだが、非常に快適だった。洗濯物の量に関係なく値段は €10 ほどで、きれいに洗って畳んでもらって 3 時間で仕上がった。洗濯してもらっている間は自分の身は自由なのでその時間を観光にあてることができ、非常に有意義だった。

7. 子どもを連れて行く

子どもを実家に預けて夫婦二人で海外旅行に行く、という選択肢もあったかもしれない。しかし二週間ほど外国に連れて行っただけでも息子殿はハローとかバーイとか言うようになったし、 "What's your name?" と聞かれて名前を答えるようになった。また子どもをきっかけに他の家族連れや現地の人と話すきっかけができたりす。ベビーカー(ベビーカーは和製英語なので stroller と言わないと通じない)を持って行ったりとか大変な部分はあるが、連れて行って良かったと思う。

8. 水を飲み炎天下を避ける

夏のヨーロッパには初めて行ったが、地中海沿岸地域の夏は湿度が低くて過ごしやすいに違いないと思っていた。確かに湿度は低く日陰は涼しくて過ごしやすいが、強烈な太陽と乾燥で、モンスーン気候に適応した日本人には非常につらかった。夏なのに唇がひび割れてリップクリームが欲しいと感じるのは初めてのことだった。意識して水を飲まないと確実に脱水症状を起こす。またギリシャの太陽は強烈で日も長いため、正午から午後 4 時くらいまでは飲食店に入るか宿で休むなどして炎天下に身を置き続けないようにしないと危ない。恐らくイタリアや南フランス、スペイン、ポルトガル、北アフリカも同じような気候だと思う。帽子やサングラス、日焼け止めも忘れずに。

9. 中学英語を復習する

英文でメールを書いたり英文を読んだり英語で人が話しているのを聞いたりするのはだいたいできるのではないかと思う。しかし話すのが難しかった。腹減った、ビール飲みたい、トイレ行きたい、これ買いたい、荷物預かっててちょんまげ、お釣りちょろまかしてんじゃねーぞこのタコ、飛行機欠航とかふざけんな金返せコノヤロー、みたいな英語は、英文のニュースを読んだりしてるだけでは話せるようにはならない。中学校の英語の授業で習うような英会話文が一番実用度が高い。英語の読み書きには自信がある人でも、旅行前は旅の英会話とかをさらっと学習してフレーズごと覚えといた方がいいと思った。

10. SIM Free の WiFi ルーターがあると便利

スマートフォンになれきった現代人は、日本にいるときと同じようにインターネットにアクセスできなかったら死んでしまうと思う。しかし日本以外の国でインターネットを使うとローミング料金が高額で帰国後にまいっちんぐになってしまう。いまは海外でもパケ放題になるようになったが、それでも一日 2980 円もして、一週間の旅行でも 20000 円オーバーになる。海外向けのレンタル WiFi ルーターもあるにはあるが、一日 880 円程度費用がかかったり、一部の国には対応していなかったりする。

日本以外の国はプリペイドの SIM カードを比較的安価に買うことができ、 SIM フリーの WiFi ルーターにそいつを挿して使うと現地で日本にいるときと同じようにツイッターやホェースブックが使えて便利。道に迷ったときにも Google Maps でさくっと検索できる。ただヨーロッパの観光地の飲食店には必ず無料の WiFi があるので、インターネット使うときには店に入ればよいと割り切れる人には必要ないかも知れない。自分は解約済みの EMOBILE の Pocket WiFi GP02 を所持していて、この端末は海外の SIM カードに対しては SIM ロックがかかっていなかったので、現地で購入したプリペイド SIM カードを挿入して使ってみた。非常に便利だった。

ただ iCloud のフォトストリーム同期を on にしていると、日本国内では 4G 回線や 3G 回線では同期を行わないフォトストリーム機能が、 iPhone からは WiFi ルーターも固定回線の WiFi も区別できないので同期を行ってしまい、データ通信があっという間に上限に到達してしまうので注意が必要。 旅行中はフォトストリーム同期は Off にしておくことが望ましい

なお WiFi ルーターは電池の消耗が激しいので Anker のモバイルバッテリーとチャージャーがあると高速に充電できて快適。


旅行して帰ってきた日の新聞にはギリシャデフォルト間近とか ATM で預金を引き下ろすために並ぶ人多数とか書いてあったけど、自分が現地にいたときには特に混乱もなく、ぎりぎりのタイミングで無事旅行できたのかなと思う。いまの時期にギリシャに行きたいと思う人は少数派かもしれないですけど、何かの参考になれば幸いです。個人的にはクロアチア最高でした。旅行記を別の記事として書きます。

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糸島の田園風景

福岡と長崎の往来、太宰府経由で行くか三瀬峠越えて行くしかなかった。

時間で言ったら太宰府経由の方が早いけど距離が長くて高速代が高くてガソリンも喰うし、鳥栖から太宰府までの運転は道路が混んでるので精神的に疲れる。

三瀬峠は距離は短いけど峠越えで時間かかるし上り坂登るのでガソリン喰うし、カーブが多いので嫁さんが車酔いして罵詈雑言を浴びせられる。

福岡の西の方に引っ越したこともあり、最近は都市高速・九州自動車道を通らず、西九州道と厳木バイパス、厳木多久有料道路を通るようにしてる。距離は三瀬峠超えよりも長いものの太宰府周りよりも短く、平地を走るのでガソリンも喰わず、高速道路を走る距離も短いので高速代も安いし、道路が空いてるので運転に疲れるということもない。時間も2時間程度しかかからない。おまけに深江や唐津の綺麗な海の景色を眺めながら通行できる。佐賀平野の退屈な景色を眺めずに済む。良いことしかない。

これまで長崎と福岡の往来は運転がしんどくて結構辛かったんだけど、唐津経由のルートを覚えてからは精神的に楽になった。長崎から家に着くまでに夫婦喧嘩5回くらいしてたのが2回くらいになった。オヌヌメです。

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昨日、福岡から日田経由で阿蘇まで運転した。iPhoneのカーナビアプリの指示に逆らって、九州自動車道を鳥栖ジャンクションから大分道に入って帰った。

まずびっくりしたのが大分道の道の良さ。九州自動車道(北九州から鹿児島までのやつ)は山あり谷ありで結構ぐねぐねしてるし、しかも交通量が多くて結構運転に気を遣う。しかし大分道はまっすぐな道が多い。大分県に入ったあたりからトンネルが増えるけど、それでも福岡-熊本間よりも全然運転しやすいと思った。

また大分道は景色がいい。前方彼方に大分の山々を眺めながら筑紫平野を走るのはなかなか気持ちよかった。九州道は山を切り開いた道を走る感じなので見通しが悪く、景色はあまりよくない。

なにより大分道は福岡から日田までめっちゃ速いのがいい。地元の友達で福岡へ頻繁に行き来する連中はみんな日田経由で往復するって言ってたけど、その理由が分かった。福岡-熊本は一時間半近くかかるが、福岡-日田は空いてる道をかっ飛ばすと一時間かかんないで着いちゃう。

日田で高速を降り、温泉にでも浸かって休憩すれば、100km強を運転しててもあまり疲れた気にならない。日田から阿蘇までは1時間強くらいなので、阿蘇から熊本IC経由で2時間強かけて福岡まで行くのと所要時間はほとんど変わらない。高速代は熊本-太宰府間の2500円に対して、日田-太宰府間は1650円。ETC割引を使うと時間帯によっては1000円かかんないで福岡まで行けてしまったりする。日田ルート、素晴らしい!

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病院があったので五月の第二週に関西をうろついてきた。

5月の京都はとても良い。あんまり込んでないし。たしかに秋の京都の紅葉は美しいが、あまりに人が多すぎる。それよりは5月の新緑をゆっくり眺めるのが良い。もみじの新緑が非常に美しく、また気候も暑くもなく寒くもなく、町歩きにちょうどいい。

今回は初めて神戸にも行ってみた。山と海が近くて、九州でいうなら別府に地形が似てると感じた。独特の街並みが印象的で、一度泊まりがけでゆっくり観光してみたいと思った。

神戸はTwitterで知り合った青木ヨーマさんに案内してもらった。三ノ宮から新開地というところまで歩いて、競艇だか競輪だか風俗だか帰りのおじさん達に混じって、昼間から安い飲み屋でビールを飲んだ。若いヤンキーっぽい感じの女の子たちが給仕をしていて、接客されてるっていうより説教されてるみたいな感じ。いちいち恐縮しながら注文した。

この店は基本的におじさん達が友達同士でやってきて(女性客はほとんどいない)、ギャンブルの話なんかをしながら飲んでるんだけど、なかには一人でやってきて、競馬中継をラジオで聞きながら、あるいは文庫本を読みながら独酌するおじさんが何人かいてすごくクールだった。30分くらいいてほろ酔いになったらささっと出ていくの。とてもかっこいい。自分ももう少し歳をとったらこういう酒の飲み方をしたいと強烈に思った。

以上、とりとめがないけど五月に関西に行った話。

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京都で不思議なところは、洛中の住宅街を歩いていると突如として商店が現れ、普通に営業しているところ。田舎の感覚では住宅街と商店街は見えない線でゆるやかに隔てられるものなんだけど、京都は住宅街のなかにいきなり焼肉屋があったりするからびっくりする。

そこで「京都の人は消費するのが好きなのかなー」って仮説をたててみた。じゃなかったら駐車スペースもない住宅街で店やっても商売が成り立つわけがない。しかしながら京都府の統計と熊本県の統計を比べてみると仮説は外れていて、民間最終消費支出は熊本県の方が多く、京都府民の貯蓄率の方が高かった。

とはいえ京都の街を歩いていると、有名なお菓子屋さんには京都ナンバーの車(ほとんどドイツ車)が止まってるし、有閑マダムっぽい人が昼間からお菓子を買いにきてて、京都の商店は観光客だけをターゲットにしてるってわけでもなさそうに見える。お菓子やコーヒー、お茶といった嗜好品のお店はどこも賑わっているし、僕がコーヒー豆を買い付けている出町輸入食品なんかも地元のおじちゃんおばちゃんでいつも混雑してる。京都府民の消費マインドは旺盛なように感じるんだよな。

京都の人はただ観光客からお金を落としてもらうだけじゃなくて、自分たちもお金を使い、良い物を食べたり手に入れたりしようとしてるようなイメージがある。そしてそれが京都の文化や物、食事のクオリティーを底上げしてるように感じる。よそからお客さんを受け入れる土地の人間は物の善し悪しを知っている必要があって、自分たちも大いに遊ばなきゃいけないことを本能的に自覚している印象。

知り合いの東京の人に「京都は田舎」と言う人がいたけど、都市生活者の心構えみたいなものはいまも京都に息づいているんじゃないかな。京都の人が東京人に対して「田舎からようきはった」と言うメンタリティーも分からなくはないな、と思った。エレベーターでは降りる人を優先して欲しいし、バス停ではきちんと並んで欲しいけど。