| @WWW

 最近Twitterでどういう人がアツいのか分かってきて、そういう人たちをFollowするようになったんですけど、なんか輪に入れない。もちろん、片思いな人も多いのでそういう人に@コメントしても恥ずかしいだけだからそういう人には話しかけないのですが、両思いの人であっても、すでに仲良しネットワークみたいのが出来ててなんか@コメントしづらいのです。僕はこういうアツい人たちを“Twitter充”と命名したい。いやさせてくれ。

 もちろんTwitter充の輪に入れないのにはこちらにも原因があって、「おはよ〜う」とかやってる人に「@hogehoge おはよ〜う」ってやらない己の自己中さが関係しているんですよね。あと「北区」した人に「@hogehoge おかえり〜」とかもやらない。要するに自分のつぶやきたいことばっかTweetしてるんですね。サーセン。

 そんな自己中の僕に@コメントしてくれる皆さん、本当にありがとうございました。

| @映画/ドラマ/テレビ

 どれもずいぶん前に見た映画だから内容はうろ覚えなんだけど、感想を書き留めておきます。

みなさん、さようなら ★★☆☆☆

 親父と仲の悪かった息子が、がんを患って死期を待つばかりの親父のために尽くすという内容。死ぬ前の和解がテーマ。酒好き女好きの父親は放蕩無頼の人生を送ってきた。妻には逃げられ、息子は父親を反面教師に育ち、いまやロンドンの金融街で名を馳せるエリートサラリーマン。長らくカナダの実家に寄りつきもしなかった息子であるが、父がもはや長くないということを母から知らされ、父の友人やかつての愛人たちを集め、最期が少しでも安楽なものとなるよう尽力する。

 がんの父親は最期までまるまると肥えているし、共感できる部分は少なかった。死に至る瞬間も微妙。最後まで死が美しいものとしてしかとらえられていなかった。安易なセンチメンタリズムに走っているように思えた。アカデミー賞最優秀外国語賞とったってほんとですか。

ぼくを葬(おく)る ★★★☆☆

 好きなフランソワ・オゾン監督の作品。主人公は人気絶頂のカメラマン。しかしある日撮影中に倒れてしまい、手を付けられない状態まで進行したがんであることが判明する。百に一つの可能性にかけて抗がん剤治療をやってみないかと医師に勧められるが、主人公は断る。残された時間は3ヶ月。

 抗がん剤やんないのに主人公が最後坊主頭にするあたりが意味不明。フランソワ・オゾンほどの人物であってもこういう理解に乏しい演出をするのかと少しがっかりした。ただ安易なセンチメンタリズムで話をまとめていないところはさすが。主人公を演じたメルヴィル・プポーは最期のシーンを演じるために死ぬ気のダイエットに挑んだらしく、役者魂を感じた。ラストシーンには鬼気迫るものがある。

 ただ、死を目前にしたがん患者がこの映画を見ても得られるものは少ないだろう。

Continue reading...

| @雑談

 先週一週間ほど東京に行ってきました。Suica & PASMO連合は凄いですね。JR、私鉄、地下鉄の乗り換えがきわめてスムーズ。バスにもSuicaで乗れるってのは感動ものでした。さらには改札内や駅施設内であればたいていの買い物の支払いがSuicaで可能ではないですか。自販機やコインロッカーまでSuicaで支払いできるのだから驚きです。ていうかもはやコインロッカーじゃなくてSuicaロッカーです。

 しばらく田舎に住んでいて東京に漠然とあこがれというか幻想を抱いていましたが、一週間ほど滞在してもう一度住みたいかと言われるとちょっと微妙な気がしてきました。いろんな映画が上映されてるし欲しいものはすぐ手にはいるしすごく便利だけど、家賃は高いし人は多いし、一週間いただけでものすごく消耗しました。正直東京住める気がしない。

 スポーツ観戦や音楽鑑賞など文化的な生活水準は東京にいるとすごく満足できると思うのですが、少々刺激が強すぎるかも。選択肢が多すぎて、逆に何をすればいいか分からなくなりますね。昼ご飯何を食べよう。選択肢がありすぎて選べない。映画は何を見よう。映画館と上映作品が多すぎて選べない。田舎ならばお気に入りの喫茶店と映画館を一つか二つ確保しておくだけで結構幸せになれるんですよね。

 エーリッヒ・フロムではないですが、自由からの逃走な2007年夏でした。

| @映画/ドラマ/テレビ

 ドイツ映画。料理がうまそうな映画でした。以下ネタバレあり。

 主人公はエロティック・キュイジーヌで名をはせるシェフ、グレゴア。彼の料理を食べた者は官能の世界に誘われる。一度口にするや、テーブルマナーとか無視でお皿に残ってるソースまで指ですくってぺろぺろ舐めちゃう。そんな食い物あるのかってくらいに料理を上手に作ることが出来るオッサンです。でも太ってて禿げてて女っ気なし。休日はいつもカフェでお気に入りの給仕の女性の姿をじろじろ眺めるだけです。しかも給仕の女性エデンからはストーカー扱いされて全く風采の上がらないグレゴア。

 しかしエデンの娘レオニーが公園の噴水に落っこちる現場に居合わせ、レオニーを助けてあげたことであこがれのエデンと仲良くなる機会を得ます。偶然翌日がレオニーの誕生日だと知った彼は、とびきり美味くて官能的なケーキをプレゼント。そのケーキを口にしたエデンはグレゴアの料理の虜になるのです。

 エデンは悪女としては描かれませんが、僕からした悪女以外の何者でもありません。夫に黙ってグレゴアの厨房に通い詰め料理を作らせ、「あなたのおかげで私の人生はとてもうまくいくようになったわ。夫も昔好きになった頃の夫に戻ったし」だって。そんなのってないよ。グレゴアは自分のこと好きなこと分かってるくせに。エデンはグレゴアに与えてもらうばかりで何も彼に与えないのです。

 それでもグレゴアはエデンのことが好きだから、寂しい毎日に一輪の花が添えられたような生活が楽しくて、毎週毎週、エデンのために料理を作ってあげるのです。悲しいなぁ。

 ただエデンという女性は非常に魅力的に描かれており、見ていて美しいなぁと思いました。僕もドイツ語を話す女の人と懇ろな関係になりたいです。

| @映画/ドラマ/テレビ

 マイケル・ムーアがアメリカの医療事情をあぶり出した『シッコ』。なかなか面白かったです。

 一年くらい前に見たNHKスペシャルか何かで、なまじ収入があるばかりに貧困層向けの公的医療保険に加入できない中間層がアメリカには数千万人いる、というのがありました。でも今回マイケル・ムーアが取材対象としたのは保険に加入できない彼らのことではなく、保険に加入している人々のことです。恐ろしいことにアメリカの保険会社は何かとケチを付けて保険料の支払いを渋り、医療サービスを受けるために破産する人々がアメリカにはいるというのです。

 映画では憤りを覚える事例はたくさん紹介されているのですが、とても理不尽に感じたのが、交通事故に遭って意識を失い救急車で搬送された人が「事前に保険会社の承認のない救急車利用は保険金支払いの対象にならない」と支払いを拒否された例です。意識が回復するまで事故現場で大人しくしていろと言うのでしょうか。こんな感じでアメリカの医療保険は無茶苦茶なのです。

 荒廃したアメリカの医療の対比としてイギリスやフランス、カナダ、キューバの医療事情が紹介されます。各国とも医療費の患者負担はただか殆ど無料に近いもので、国民みんなが安心して医療サービスを受けられる態勢が整えられています。イギリスのNHSはアメリカ人に共産主義的な医療制度であると誤解されているのですが、医師は高い年収を保証され、高級住宅に住み、アウディを乗り回しています。一方で医療費がほぼただであることに加え、所得の低い人には交通費が支給されさえするのです。フランスでは出産をした人に政府が国費でお手伝いさんを雇ってくれます。

Continue reading...

| @映画/ドラマ/テレビ

 1984年、イスラエルとアメリカはエチオピアのユダヤ人を国内に帰還させる政策をとった。作戦の名前はモーセ作戦。彼らは唯一の黒い肌を持つユダヤ人であった。しかしエチオピアは当時移民を禁止していたため、イスラエルへの移住を希望する人々はスーダンの難民キャンプまで決死の覚悟で移動しなければならなかった。途中、飢えや渇き、あるいは盗賊に襲われるなどで4,000人が命を落としたという。スーダンの難民キャンプも環境は劣悪で、モーセ作戦の現場に居合わせたキリスト教徒である主人公シュロモの母親は、我が子をユダヤ教徒であると偽らせファラシャ(エチオピア系ユダヤ人)の列に加わらせる。イスラエルへの帰還直前にたまたま我が子を亡くした女性の息子になりすまし、少年は出自を偽りイスラエルの地を踏むのである。

 物語の基本はビルドゥングスロマンです。シュロモは頭の良さをいかして女の子をうっとりさせるラブレターを書いたりユダヤ教の演説会で観衆を感嘆させたりと順調に成長していくわけですが、アフリカに残してきた実母と出自を偽っていることがいつも心の隅にあって苦悩します。本当はユダヤ人じゃないんだけど、努力して模範的なユダヤ人になろうとする。でもなかなかイスラエル社会は自分を受け入れてくれない。彼はいったいどんな人生を送ることになるのか。

 この映画には三人のお母さんが出てきます。一人目は我が子を生きながらえさせるために心を鬼にして主人公シュロモを突き放したの実の母親。二人目は帰還直前に亡くなった我が子の代わりにシュロモを連れてイスラエルに入国したユダヤ教徒の母親。最後に、イスラエルで二人目の母をも失ってしまったシュロモを引き取り献身的に愛情を注ぐフランス系ユダヤ人の母親ヤエル。みんないいお母さんなんですね。シュロモが学校でみんなからいじめられ、そのストレスのせいで肌にブツブツが出来るのですが、同級生の親たちはそれをアフリカの伝染病じゃないかといって恐れる。教師に「みんなが怖がるからシュロモを転校させたい」と言われると、ヤエルは親たちの前で演説をぶち、我が子は世界で一番美しいと言ってシュロモの顔を舐めるんですね。これには圧巻。母の愛情は海より深くて大きいわけです。

Continue reading...

| @読書

 『鴨川ホルモー』を読みました。結構面白かった。

 簡単なあらすじ。主人公は京大生。大学入学後のある日、時代祭の仮装行列のアルバイトに参加したあと変なサークルにつかまる。食費を浮かせるために行った新歓コンパでかわいこちゃんに一目惚れし、変なサークルに加入した主人公が友情・恋愛に猛進する青春グラフィティ。

 小説には二つ面白さがあると思う。読んだ後胸を締め付けられる系と、読んだ後さっぱりしててご飯もおいしくいただける系。『ノルウェイの森』なんかは前者だと思うけど、この本は間違いなく後者。軽い気持ちで読むことが出来ます。宗田理のぼくらシリーズみたいな感じかな。読んだ後憂鬱な気分になって友達に変なメールを送ったり、感傷的になって誰かに八つ当たりする可能性はゼロに近いです。文中に少し難しい言葉が出てくることがあるけど、内容自体が難しいわけではないので中高生が読んでも楽しめるでしょう。

 この本を読むには簡単な京都の地理が分かっていた方が良いかも。京都を旅行した後なんかには楽しめるでしょうね。僕はわりと京大に近いところに入院していたので話が分かりやすかったです。あと陰陽道とか出てきて内容は激烈ファンタジックなんだけど、京都には確かに魑魅魍魎とか住んでいそうでリアリティーを感じてしまいました。

 ちなみに、著者の万城目学さんは大手企業で働いていたのに退社して小説を書き、新人賞に応募するも落選する日々を過ごしていたのですが、そんな生活に見切りをつけ資格学校に週三日通っていたときに受賞の知らせを受けたそうです。なかなか面白そうな人です。受賞の言葉、面白いですよ↓